とだ九条の会blog

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「核の傘」固執を批判--寺島実郎氏(1)

2009年09月28日 | 国際・政治

(財)日本総合研究所会長で(株)三井物産戦略研究所会長でもある寺島実郎氏は、このほど『文芸春秋』10月号の論文で、「核の傘」について「まさにソ連とアメリカが睨み合っていた冷戦時代の産物」と断じ、「核の傘」に固執し、アメリカに追従してきたこれまでの日本政府(自民党政権ならびに自公政権ですが)の外交姿勢について批判しました。そこで何回かにわたりその概要をご紹介します。(文責:サイト管理者)

この論文は、「米中二極化『日本外交』のとるべき道~『米国追従』から決別し、真に『自立』するための大原則~」というもの。
寺島氏は、「核の傘論」について「核保有国に先制攻撃をさせないために、こちらも核を持っておけば相手は核兵器使用を踏みとどまるだろう、というロジックの核抑止論」と規定。オバマ米大統領の「核なき世界」論を紹介し、「アメリカ自身が『核の傘論』から一歩抜け出るような構想を掲げ、世界秩序の構造転換を図ろうとし」「本家のアメリカが変わろうとしている中、日本がまだ『核の傘論』に拘泥(こうでい=こだわること)していくことは、21世紀の世界秩序形成に全く噛み合っていません」と述べ、これまでの日本の外交政策について「(世界の)現状を見据えるどころか、冷戦型の世界認識から脱却することができないまま、アメリカとの一体化だけを進めてきた」と指摘しています。

また、寺島氏は同論文の中で、民主党の鳩山由紀夫代表とは「個人的つきあいの縁も長い」とし、「こうした外交の一大転換を民主党外交は担えるかどうか」は、「民主党が内政も外政も一体となったあるべき日本の構想を描けるかどうかにかかっている」と述べています。
(つづく)

【参考】2009年9月12日付け「しんぶん赤旗」、『文藝春秋』2009年10月号

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