とだ九条の会blog

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ドキュメンタリー映画『靖国 YASUKUNI』上映に圧力(4)

2008年04月16日 | 国際・政治
昨日に引き続き、最後にドキュメンタリー映画『靖国 YASUKUNI』上映中止問題について「映画演劇労働組合連合会(略称・映演労連)」が発表した抗議文をそのまま掲載し、ご紹介します。


<映画「靖国」に関する抗議要請文 >

2008年3月25日
衆議院議員 稲 田 朋 美 様

私たち映画演劇労働組合連合会(略称・映演労連)は、映画・演劇産業で働く労働者や映画演劇各社の労働組合が結集する全国的な労働組合連合体であり、映演文化と産業の振興に向けても長年運動を続けている組織です。
靖国神社をテーマにしたドキュメンタリー映画「靖国 YASUKUNI」(李纓監督)が3月18日、一部映画館で上映とりやめになったと報じられました。別の上映予定館である銀座シネパトスに対しても右翼の街宣車が押しかけ、「『靖国』の上映を中止しろ!」と叫んで、上映中止運動を展開しています。上映館が失われかねない異常事態です。映画の公開の場が奪われ、表現の自由が奪われつつあることに、私たちは強い憤りを感じています。
ことの発端は、稲田先生らが、映画「靖国」への公的助成が適切だったかどうかを検証するための「試写会」の「要請」だった、と報じられています。国会議員向け試写会は3月12日に行われましたが、与党議員らによる事前試写会の強要は、私たちには国政調査権を盾にした権力者の「検閲」の強要、公的支援への政治的介入のように感じられてなりません。
また稲田先生は試写会後、「イデオロギー的メッセージを感じた」「ある種のイデオロギーをもった映画に公的基金から助成するのは相応しくない」旨の発言をし、芸術文化振興基金からの助成取り消しを求めた、とも伝えられています。
これは、映画の表現の自由が侵されかねない重大問題です。映画が表現物として、作り手のある種の主張、社会へのメッセージ、イデオロギーを持つのは当然のことですが、それを理由に権力の中枢にいる国会議員らが公的助成取り消しを求めるなどということは、絶対に許されてはならないことです。もしこんなことがまかり通れば、社会的、政治的テーマとメッセージを持つ映画は、公的支援を受けられずにたちまち苦境に陥ってしまいます。
ことは文化への公的支援の根幹にかかわる問題です。私たちは、映画文化の健全な発展のために、稲田先生らの公的助成への政治的介入に強く抗議するとともに、公的助成取り消しを求める行為を直ちに中止するよう強く要請するものです。

以 上

映画演劇労働組合連合会
中央執行委員長 高 橋 邦 夫

《連絡先》〒113-0033 東京都文京区本郷2-12-9 グランディールお茶の水301号
映画演劇労働組合連合会(映演労連)
電話 03-5689-3970 FAX 03-5689-9585 Eメール ei-en@mfdp.ftbb.net

(つづく)


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