とだ九条の会blog

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ドキュメンタリー映画『靖国 YASUKUNI』上映に圧力(3)

2008年04月15日 | 国際・政治
昨日に引き続き、ドキュメンタリー映画『靖国 YASUKUNI』上映中止問題について解説します。

この映画への助成に異論を呈した稲田議員は、「靖国派」国会議員でつくる「日本会議国会議員懇談会」の事務局次長もつとめ、南京事件や沖縄戦での「集団自決」への軍の関与を否定する議論を唱えてきた右翼的人物。今回の事態は過去の日本の侵略戦争を正当化する「靖国派」勢力の圧力による重大事件であり、自由な映画活動への不当な介入にほかなりません。
稲田議員らは「表現の自由」を侵すつもりはないと言っていますが、介入の意図をごまかす言い訳であることは明らかです。

また、文化庁が自民党議員の圧力に屈し、映画館での公開前に国会議員対象の試写会開催をしたり、詳細な資料提供の便宜をはかったことは重大です。文化庁の対応は、適正な助成をうけた映画の普及を結果的に阻害し、国民から鑑賞の機会を奪った「靖国派」の策動に手を貸した行為と言わざるをえません。

この映画の上映を取りやめる映画館が相次いでいることについて、渡海紀三朗文部科学相は4月1日の閣議後会見で「嫌がらせや何らかの圧力により、結果的に作品発表の機会が失われたことは大変残念。表現の自由や制作者の活動に、何らかの制約が加わらないか危惧している」と述べました。
また、福田康夫首相も4月2日夜、この映画の上映中止が相次いだことに対し「もし、嫌がらせなどが原因で上映が中止になるというのであれば、誠に遺憾なことだ」と記者団に述べました。

右翼団体をはじめ「靖国派」議員の圧力を糾弾するとともに、映画館・配給元には、映画芸術を担うものとして、このような不当な圧力や妨害に屈せず、表現の自由を守りぬく責任を果たすよう強く望みたいと思います。
(つづく)


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