tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

ウクライナへのロシア侵攻の終わり方を考える

2022年08月24日 14時37分58秒 | 国際政治
理不尽で、悲惨を極める戦争がプーチンの手で始まって半年たってしまいました。

ウクライナでは、平和な日常を楽しみ、戦争など夢にも考えなかった多くの市民を含め、何万人もの犠牲者が出ているのでしょう。
戦争を仕掛けたロシアでも軍人・兵隊を中心に何万かの戦死者が出ていると言われています。

ロシアは豊かな天然資源を持ち、それを活用すれば、些細な領土拡張で巨大な犠牲を払ううような事などしなくても、国民の豊かな暮らしを容易に実現できる国です。

それなのに、こんな不合理な戦争を仕掛けるのは、多分プーチン一人の異常な歴史的錯覚によるのでしょう。
そしてそれについていくのは、プーチンが戦争に勝てば、多分自分も出世できると考えているごく一部の取り巻きでしょう。

大部分のロシアの人達は、独裁者プーチンのプロパガンダに騙され、ロシアは戦争に勝たなければならないと信じたり、訳も分からずに兵として戦場に送られたり、反対すると怖いので押し黙っていたり、戦争を避けて国外に脱出したりというのが実態でしょう。

世界の多くの人々にも解っているのは、これは「プーチンの戦争」だという事でしょう。
そしてそれは、「偽装民主主義」によって、国民もこの戦争を望んでいるという「建前」に封殺された「仮装世論」支えられているのです。

これまでの経緯を見れば、自由世界は、敢えて巨大な犠牲を払ってでも、ロシアを倒すことで「プーチンの欺瞞」を白日の下に曝すという努力でしょう。
そして半年が過ぎ、人的犠牲はまだまだ増えていくことになる様相です。

ならば、「プーチンの欺瞞」を白日の下に曝すために、より犠牲の少ない方法はないものでしょうか。そう考えてみる必要もあるように思われるのです。

プーチンを選んだのは、形式的には「疑似民主主義」に則る選挙です。
その意味では、プーチンをその野望の座から降ろす事の出来るのは、基本的にはロシア国民の覚醒した総意でしょう。

恐らく、国民の偽らざる「本音」を誤りなく吸い上げれば、結果はかつてのデモが示したように「プーチンの選択はよくない」となるのではないかという気がしています。
若者の犠牲者が累増していく中で、その傾向はますます進んでいるのではないでしょうか。

いずれにしても、プーチンが戦争を仕掛ける限りにおいてそれへの対応は不可欠でしょう。
しかしそれと同時に、情報化社会のあらゆるメディアや情報戦略を活用し、ロシアの国民に世界の輿論「これが今の世界の正常な認識なのだ」とプーチン否定の現実を、出来るだけ早く理解してもらい、その理解を覚醒した国民の活動に積極的に前進させるような徹底した情報提供、説得活動が極めて大事ではないでしょうか。

ロシア国民が、自らの力でプーチンをリーダーの座から降ろすことが出来れば、それはロシア国民が、その心根において自由世界の仲間であることの証明でもあります。

ロシアが悪いのではない、プーチンが悪かったのだという単純な真実が明らかなることで、世界に平和が取り戻せえれば、後世ロシアの人達は最善の選択をしたという事で何のわだかまりもない平和が実現するのではないでしょうか。