広島の豪雨災害に思う
今回の広島の豪雨災害ではでは、被害は死亡、行方不明を含め70人を超える考えられない様な大惨事になってしまいました。
亡くなった方々には謹んでご冥福をお祈りし、行方不明の方々には出来るだけ早く所在が判明することを願い、被災された皆様には公的支援も含め、早期に安定した日常が回復されることを望むばかりです。
「今までに経験のなったような集中豪雨」とか「警報や避難指示の発令がもう少し早かったら」とか、直接の原因についての指摘はあります。
しかし、現地の航空写真を見て、私が正直に驚いたのは、現地の地形であり、率直な感じとして、この災害の基本原因は、宅地開発の在り方にあったのではないかという点です。
メインの川筋に沿って、ベッドタウンが開発され、しかもそのいく筋もの支流の両岸をさかのぼって宅地が造成され、背後は深い山、森林です。
災害が発生してから、この地域は以前から土石流の発生があった所であるとか、全国には同じような状況の所が数多くあるとかといった指摘も聞こえたりします。
思ったのは、1991年バブル崩壊以前の日本の土地政策、土地行政(核心は土地税制)です。土地神話を作り、土地の値上がりで経済を回し、そこから生まれる資金を活用して政権が政策を展開するといった構図ではなかったのでしょうか。
銀行は土地融資に狂奔し、安易な土地造成が横行し、果ては原野商法とかで、過疎地帯の荒れ地まで投機の対象にするに至っています。
おかげでジャパンマネーは世界を闊歩したかもしれませんが、その陰で泣いたのは、持ち家希望のサラリーマンでした。
地価の上昇は、サラリーマンの賃金上昇をはるかに超えたものでしたから、サラリーマンの持ち家は年々困難になり、退職金まで当てにしてローンを組んでも、買える土地は不便で危険もありうる所に押し込まれていったと言えます。
当時、通勤に便利な近郊の駅の周辺は空き地が目立ちました。高過ぎてまともなサラリーマンには手が出なかったからです。
家族のためにと一生懸命ローンを組んだサラリーマンが、やっと手に入れた土地の価格はバブル崩壊で暴落、ローンだけは残るという痛手を負いました。しかし、既に住み慣れた所からは簡単には動けません。
今、災害危険地域指定の問題を受けて、地価が下がるから反対という声が聞かれます。一生をかけて自宅を取得したサラリーマンの悲痛な叫びのように思われます。
人間の生活にとって、絶対必要なもの「土地」。それを投機の対象にして経済を回し、土地バブルを演出した日本の政治、土地行政の結果が今回の災害に繋がっていると思われてなりません。
今回の広島の豪雨災害ではでは、被害は死亡、行方不明を含め70人を超える考えられない様な大惨事になってしまいました。
亡くなった方々には謹んでご冥福をお祈りし、行方不明の方々には出来るだけ早く所在が判明することを願い、被災された皆様には公的支援も含め、早期に安定した日常が回復されることを望むばかりです。
「今までに経験のなったような集中豪雨」とか「警報や避難指示の発令がもう少し早かったら」とか、直接の原因についての指摘はあります。
しかし、現地の航空写真を見て、私が正直に驚いたのは、現地の地形であり、率直な感じとして、この災害の基本原因は、宅地開発の在り方にあったのではないかという点です。
メインの川筋に沿って、ベッドタウンが開発され、しかもそのいく筋もの支流の両岸をさかのぼって宅地が造成され、背後は深い山、森林です。
災害が発生してから、この地域は以前から土石流の発生があった所であるとか、全国には同じような状況の所が数多くあるとかといった指摘も聞こえたりします。
思ったのは、1991年バブル崩壊以前の日本の土地政策、土地行政(核心は土地税制)です。土地神話を作り、土地の値上がりで経済を回し、そこから生まれる資金を活用して政権が政策を展開するといった構図ではなかったのでしょうか。
銀行は土地融資に狂奔し、安易な土地造成が横行し、果ては原野商法とかで、過疎地帯の荒れ地まで投機の対象にするに至っています。
おかげでジャパンマネーは世界を闊歩したかもしれませんが、その陰で泣いたのは、持ち家希望のサラリーマンでした。
地価の上昇は、サラリーマンの賃金上昇をはるかに超えたものでしたから、サラリーマンの持ち家は年々困難になり、退職金まで当てにしてローンを組んでも、買える土地は不便で危険もありうる所に押し込まれていったと言えます。
当時、通勤に便利な近郊の駅の周辺は空き地が目立ちました。高過ぎてまともなサラリーマンには手が出なかったからです。
家族のためにと一生懸命ローンを組んだサラリーマンが、やっと手に入れた土地の価格はバブル崩壊で暴落、ローンだけは残るという痛手を負いました。しかし、既に住み慣れた所からは簡単には動けません。
今、災害危険地域指定の問題を受けて、地価が下がるから反対という声が聞かれます。一生をかけて自宅を取得したサラリーマンの悲痛な叫びのように思われます。
人間の生活にとって、絶対必要なもの「土地」。それを投機の対象にして経済を回し、土地バブルを演出した日本の政治、土地行政の結果が今回の災害に繋がっていると思われてなりません。