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アメリカの選挙戦が、政敵を貶したり、果ては悪口や、全否定のようなことを言ったりする酷い事になっているのが気になっていましたが、最近は日本でも、選挙運動や政見発表の中で、何とも理解できないようなことをいう人がいたりします。
何が起きるかわからない選挙の精神的喧騒の中で、いくらかでも心地よい清涼剤になればと思いながら、今日は、我が家の狭い庭の片隅に楚々と咲いた「るりふたもじ」の写真をお届けします。
小さな可憐な花ですが紫がかったピンクの花冠が、緑の中にくっきりと浮かんで、「あ、今年も咲いてくれたな」と暑さの中でも好ましさと満足感そして清涼感をしばし齎してくれます。
小さな花ですが、先日のも紹介したアガパンサスによく似ています。ネットで見ますと、ヒガンバナ科・アガパンサス亜種などと書いてあって、原産地は南アフリカのジンバブエだという事です。
随分、奥ゆかしい名前がついたものだと思っていましたが、「ふたもじ(二文字)」というのは「にら」のことで、瑠璃色の花なのでこんな名前になったようです。
という事で、話は平安時代に遡りますが、当時は「ねぎ」のことは「き(岐)」といって、ネギに似た食用の「にら」は2字ですから「ふたもじ」といったのですが、花の色が名前に付いて「瑠璃二文字」という、何と優雅なというべき平安時代の女性の間での呼び名なのだというのです。
ジンバブエでも葉は食用で、摘んでみると韮と同じ匂いがします。
考えてみれば、南アフリカから旅をしてアメリカ大陸経由かユーラシア大陸経由か知りませんが、平安時代には、日本に来て、今日まで瑠璃色の可憐な花を咲かせ続けてきたのです。そして我が家の狭い庭にまで。
毎年これからも大事にしようと思いながら、あまり手入れもせず自然に任せていますが、それでも毎年咲いてくれる有難い花です。