京都で定年後生活

2013年3月60歳で定年退職。

美術館と庭園めぐり、京都の四季の行事と花を綴ります。

「藤袴と和の花展」朱雀の庭

2014-09-27 05:21:23 | 京都めぐり

梅小路公園の朱雀の庭で、「藤袴と和の花展」が昨日から開催されました。
以前はよく、梅小路公園を訪れましたが、水族館ができて以降は、
大混雑に圧倒され、足が遠のいていました。

会場入り口




藤袴はキク科の多年草で、9~10月に藤色かかった白い花をつけます。
昔から河原や野辺に咲く山野草として親しまれてきました。
「日本書紀」に最初に登場し、「万葉集」には秋の七草として、
詠まれています。

園芸員の方にお聞きしますと、藤袴は結構強い花だそうです。
株分けと挿し芽で、ほぼ100% 増やせるとのことでした。
それなのに、激減しているのは、藤袴の育つ環境そのものが、
減少しているからだと仰有っていました。

今回の展示会では、藤袴の鉢を、朱雀の庭の「水鏡」の上に配置しています。





「水鏡」とは、黒御影石を敷き詰めた上に、1cmほどの水を張り、
鏡のように演出した池のことです。
夜は月を映すそうです。
「水鏡」に映された十五夜の月は、さぞかし素晴らしいと思います。
一度見てみたいですが、閉館時間なのが残念です。









入り口の藤袴の2鉢は、冷泉家からお借りしてきたものだそうです。
少し葉が大きく、背丈も高いのが特徴だそうです。
和歌の家、冷泉家では、藤袴は男性をあらわすそうです。








朱雀の庭は、山里の景観を現し、野筋や築山もあります。














広い園内をゆっくり、秋の和花を観賞しながら歩きます。





撮影した花を紹介します。

サワギキョウ(準絶滅危惧種)





イヌハギ(絶滅寸前種)





黄花ホトトギス





青葉山大文字草





フジウツギ





オヒガンギボシ





ヤマノホトトギス





カワミドリ





シュウカイドウ





イワシャジン





ヤマジノギク(絶滅危惧種)





キノシタ





アサマフウロ(準絶滅危惧種)





キブネギク





スズムシバナ





ナンテンハギ





ホトトギス





トリカブト





ヒダカミセバヤ
日高地方で発見された、ミセバヤは見せたいという古語だそうです。





ハギ





カメオ





彼岸花






画像が多かったですが、いかがでしたか。
見終わって、大広場や水族館の方へ行こうと思ったのですが、
暑すぎて断念しました。

私は梅小路公園の大広場に立つと、少し興奮します。
この場所は、平清盛と一族の邸宅、西八条第があった場所だからです。
平安京好きの私には、たまらない場所のひとつです。

『夏草や兵どもが夢の跡』

芭蕉が、平泉で奥州藤原一族が繁栄した地で詠んだものですが、
私は梅小路公園の大広場に立つと、いつもこの句を思い出します。