京都で定年後生活

2013年3月60歳で定年退職。主夫見習い中。
美術館と庭園めぐり、京都の四季の行事と花を綴ります。

第66回日本伝統工芸展

2019-10-15 07:10:36 | 美術・博物館


京都高島屋で『第66回日本伝統工芸展』が開催(10/9ー10/14)されました。
重要無形文化財保持者、受賞作家の作品を中心に、作品297点が展示されました。
毎年行っていますが、今年も入場者が多いのに驚きです。





日本工芸会総裁賞
花紋大鉢「椿」 望月 集
大輪の椿の花がとても印象的です。





日本工芸会奨励賞
釉描彩雪笹踏み切る陶筥 井口 雅代





日本工芸会新人賞
鉢「紅白鮮斜陽ー1907ー」 増原 嘉央理









日本工芸会奨励賞
二十日大根金具 藤江 聖公





日本工芸会会長賞
吹分長方盤 般若 素樹





高松宮記念賞
泥釉七宝花入「律」 河田 貴保子





日本工芸会新人賞
被切子鉢「潮流」 小林 昂平





日本工芸会保持者賞
沈金箱「梅木空木」 西 勝廣





東京都知事賞
沈金飾箱「一夜」 鳥毛 清
奥能登の初夏の風景。一晩で燃え尽きる蛍の命がテーマ。









NH会長賞
日本工芸会奨励賞
彩切貝蒔絵乾漆筥「月の韻」 三好 かがり
「枕草子」の「夏は夜。月のころはさらなり、闇もなほ、ほたるの多く飛びちがひたる。また、ただ一つ二つなど、ほのかにうち光りて行くもをかし。雨など降るもをかし。」がテーマです。





日本工芸会奨励賞
砂子風炉先屏風 長岡 達雄





日本工芸会奨励賞
型絵染着物「春のはじまり」 岩井 香楠子
黄色の花はミモザです。










日本工芸会奨励賞
刺繍着物「あはひの空」 武部 由紀子





朝日新聞社賞
生絹着物「海の中のできごと」 神谷 あかね





日本工芸会新人賞
木芯桐塑布紙貼「春の宵」 北 芳子









文部大臣賞
栓拭漆三足器 甲斐 幸太郎









日本伝統工芸展は全国巡回展です。
各地への巡回日程です。
日本橋三越本店(東京)9月30日まで
名古屋栄三越 10/2ー10/7
京都高島屋  10/9ー10/14
石川県立美術館  10/25ー11/4
大阪高島屋  11/6ー11/11
岡山県立美術館  11/14ー12/25
鳥取県立美術館  12/4ー12/25
令和2年
香川県立ミュージアム 1/2ー1/19
仙台三越   1/22ー1/27
福岡三越   2/4ー2/9
広島県立美術館  2/13ー3/1
















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彫刻小品展

2019-10-14 18:08:25 | 美術・博物館


植物園で『第3回彫刻小品展』が開催されています。





天使





Relation2018関係





あなたとわたし
「みんないろいろ。だから、おもしろい」





ある日
「あっちに行こうか。こっちに行こうか」





Plants
「正方形の連作の一つです。





花見する





しずむ
「おもう、ゆっくりと。」





ミュージシャン
「男性の動きある身体表現」





小さなトルソにやや大きめな手
「10x10x20の立方体のほう材に人体トルソを彫刻した。少し大きめの手が特徴」





浅き夢
「寝ているのか、それとも起きているのか、夢か現か」





蓬莱山
「東海の楽園、仙人が住む蓬莱山は存在するのか。」











記憶そのⅢ
「過去の影響を何かに形で表現してみました。」






「顔を文学的な要素と捨てるのは、簡単なのだが、、」




ピンク色の衝動





ヤドカリⅠ型





F
「Fさんの首です。」





EHOー恵方(2019東北東八白)
「今年の恵方(東北東)を表現しています。」





内なる想いⅢ
「何事にも真摯な対応を行いたいとの願い」





Soil art(ring)
「土の糸で出来た輪」





仄見える
「平成から令和へ」





奏でるⅡー1
「野外展の作品と見比べてください」





視る
「視ているのです」





風を探して
「ツリーモビール」





2つの立方体





八腕目鎖帷子其の四
「雄蛸の闘いで身を防御する鎧の役割が吸盤。」




Chronicle





6面体と8面体





Pleasure





年輪
「どんな時でも丁寧に生きてこられた絵描きさん」





Walkーwalk
「どんな時でも歩き続ける」





流動あるいは変動
「愛、健康、戦いや繁栄への瞑想。すべて流動的なもの。」





FLOR DE DESIERTO
「荒涼とした地に生きているカラフルな花」







女性





展示風景











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秋の和花と藤袴にアサギマダラ 瑠璃鈴懸草、鳥兜、柏葉白熊、杜鵑草、 棕櫚草、高野箒、紀の国鈴懸、朮、御山竜胆、 鷺菅

2019-10-14 05:42:24 | 2019 花


秋の和花と藤袴にアサギマダラ(浅葱斑)です。


































瑠璃鈴懸草(ルリスズカケソウ)





鳥兜(トリカブト)
キンポウゲ科トリカブト属
ドクウツギやドクゼリと並んで日本三大有毒植物の一つ。









柏葉白熊(カシワバハグマ)
キク科コウヤボウキ属の多年草






杜鵑草(ホトトギス)





棕櫚草(シュロソウ)





高野箒(コウヤボウキ)
キク科コウヤボウキ属の落葉小低木。
関東から九州までの山林の日当たりのよいところ、乾燥した林内によく見られる。











紀の国鈴懸(キノクニスズカケ)ゴマノハグサ科





蔓人参(ツルニンジン)
キキョウ科の蔓性多年草、東アジア一帯の森林に生育する。





朮(オケラ)
キク科オケラ属の多年草。









御山竜胆(オヤマリンドウ)
山地の亜高山帯、湿地や草地に生えるリンドウ科リンドウ属の多年生植物、秋の湿原を代表する花の一つ。





鷺菅(サギスゲ)カヤツリグサ科





岩沙参(イワシャジン)





白花岩沙参(シロハナイワシャジン)





姫薊(ヒメアザミ)





弁慶草(ベンケイソウ)







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秋の薔薇いろいろ フランス、イギリス、ドイツ、アメリカなど作出

2019-10-13 17:52:13 | 2019 花


秋の薔薇の続きです。





ピース  フランス  1935年
戦後平和の願いを込めて名付けられた。
淡い複色の大輪で魅力的な香りの良い花をつける。
気温の下がった秋の花色は特に美しい。
交配種として活躍し、たくさんの銘花が生まれた、バラに殿堂入り品種。






ラ・ドルケス・ウ゛イーダ  フランス





スブニール・ドウ・ルイ・アマード  フランス 2000年
個性的な芳香とモーブピンクのフリルのかかった花弁が魅力的な品種。
シャンソンの名曲「バラは憧れ」の作詩家に捧げられた。









伊豆の踊子  フランス 2002年
香りの良い鮮やかな黄色い花は遅咲きの品種。
作出者のメイアン社より物語の舞台になった静岡県川津町に贈られた。





リパブリック ドウ モンマルトル  フランス 2012年
香りの良い真っ赤なロゼット咲きの花を咲かせる。
四季咲き性が高く、ふっくらとした赤い花が秋まで楽しめる。
剪定で大きさを調整できる品種。





ミツコ  フランス





テキーラ  フランス






ジャルダン・ドゥ・フランス  フランス





ジュビレ・デュ・プリンス・ドゥ・モナコ  フランス 2000年
故グレースケリーの夫レーニエ3世の即位50周年に捧げられたバラ。
コントラストがはっきりした美しい花色。数々の賞を受賞。






プリンセス・ドウ・モナコ  フランス
モナコ公国の故グレースケリー王妃に捧げられたバラで、彼女の美しさをバラで表現。





サンプラザ'93 フランス





エドガー・ドガ  フランス 2002年
中央が黄色、赤と淡いピンク色の絞り咲きの花色。
フリルのかかった花弁はセミダブルでヒラヒラと可愛い印象。
名前は印象派画家エドガー・ドガに由来。





フリージア  フランス





マダムでフィガロ  フランス





ルイ14世  フランス
香りの良いクリムゾンレッドの花は秋に深みが出る。
コンパクトな樹形のオールドローズ。
名前はミデイ運河とベルサイユ宮殿を建設したルイ14世にちなむ。





マルチダ  フランス
白地に柔らかなピンクの縁取りの入ったフリルの花弁が、春から秋まで休みなく開花する人気の品種。
生育も旺盛で育てやすく花付きも良い人気品種。





プリンセス・ミチコ イギリス 1966年
美智子上皇后が美智子妃のときに献上されたバラ。
花付き良く丈夫。朱赤の中輪八重の気高い趣の花。
枝変わりのツル性品種もある。





クレール・マーシャル  イギリス





イングリッシュ・ヘリテージ  イギリス 1984年





ヘリテージ  イギリス
オールドローズとモダンローズの両方の魅力を併せ持つ、香りの良い完璧なカップ咲き花形と、クリアなソフトピンク色の重なりの良い花弁。
全てが整った優秀なバラ





ラジオタイムズ  イギリス





セント セシリア  イギリス





イージータイム イギリス





クレール・マーシャル  イギリス






モナ・リザ  ドイツ





ブルグンド81  ドイツ





カインダ・ブルー  ドイツ






エミール・ノルデ  ドイツ





アイスバーグ  ドイツ





ゴールドマリー'84  ドイツ 1982年
鮮やかな丸弁の黄色い花を枝いっぱいに咲き誇る姿は見ごたえがある。
春から秋まで休みなく次々花を咲かせてくれる。





ユーロピアーナ オランダ





ゴールデン・ボーダー  オランダ 1993年
コロンとした丸弁カップ咲きの花を、花束のような房咲きに咲かせる。
優しい香りがある。





ジェミニ  アメリカ





イントリーグ  アメリカ 1984年
深みのある鮮やかな赤紫色の花色と素晴らしい香り、形の整った大きめの花は「秘め事」の名前の通り人をひきつける魅力がある。





オレンジ・シュプラッシュ アメリカ
白い花弁に朱赤の絞りが入る。花色は絞りの入り具合で色々な表情が楽しめる。
花弁の裏側はクリーム色なので開花時は明るい印象。





クイーン・エリザベス  アメリカ
甘い香りのある鮮やかピンクの丸弁の大輪の花を咲かせる。
まっすぐに気高く花をつけるダイナミックな樹形のバラ。
エリザベス女王の戴冠にちなんで命名された。





フリュイテ  





スヴニール・ドゥ・アンネ・フランク  ベルギー 1960年
アンネ・フランクに捧げられたバラで、移り変わる花色と半八重の柔らかな花形が魅力。
気温により花色も変化し、秋の花は鮮やかなオレンジ色に咲く。










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京町屋 旧木崎呉服店・THE TERMINAL KYOTO  

2019-10-13 05:35:01 | 京都の町 町屋・建造物


祇園祭で岩戸山が建つ岩戸山町(下京区新町通仏光寺下ル岩戸山町424番地)に、THE TERMINAL KYOTOという大きな町屋があります。
私は毎年山鉾めぐりでその前は通るのですが、いつも入っていいのか迷っていました。
今回前を通ると、『島上直子 遺された時間』作品展示会が行われていました。





中に入ると土間の一角にデイスプレイがあり、THE TERMINAL KYOTOのホームページを見ることができます。
それによるとこの建物は昭和7年(1932年)に建てられた総二階の京町家を復元したものだとわかりました。
コンセプトは、「失われゆく文化と京町家の景観を取り戻す」とあります。
「現在京都では京町家がどんどん失われてきています。それは景観はもちろんのこと文化の喪失でもあります。特に大型の物件は改修・維持費の負担も大きく、その不動産価値からマンションや駐車場へと変わってしまっています。私たちの活動がその動きを少しでも変えられるものにできれば幸いです。」と。
私は現在京都の町屋シリーズを投稿してますが、コンセプトは全く共感です。

以下Terminal KYOTOのホームページより
建物概要
上棟日 昭和7年11月23日
施主 木崎安之助
大工 川嶋佐兵衛
所在地 京都市下京区新町通仏光寺下ル岩戸山町424番地
敷地面積 469.77m2- 建物1階 234.54m2 / 建物2階 198.70m2
平成25年9月 復元工事開始 平成26年3月 一般公開
間口約9メートル奥行き50メートルもある典型的な「うなぎの寝床」といえる大型の京町家です。
施主は呉服問屋の名門「木崎呉服店」の創業者で、呉服商で培った財力と教養で愛情を込めた建てられたものです。
昭和初期と言えば戦前最後のときで日本の経済と文化が最も発展し、京町家の建築技術も最高潮を迎えたときです。
その後、戦争により多くの職人がなくなったことからもこの頃の建物は、京町家技術の集大成としても貴重と言えます。
かつて、この場所では木崎呉服店により呉服商が営まれていました。
道路に面した側が仕事場になっており、奥には使用人が住んでいたものと推察されています。
施主でもある創業者の方は趣味性の高い教養をお持ちだったようで、そのこだわりは茶室をはじめとする部屋の細部や天井の作り、そして奥にある日本庭園に表れています。茶室などは上得意様をもてなしたり、展示会場としても使われていたようです。
また、この場所「岩戸山町」は京都祇園祭の山鉾町の一つで、目の前に岩戸山(山鉾)が建ちます。岩戸山は天照大御神の岩戸隠れの伝説から生まれた山鉾町で、祇園祭の入り口に位置しています。

中(土間)には作品が展示されています。
ここは主に展示スペースとして活用されているようです。










家の中にも展示されています。
呼び鈴を押すと、女性の方が出てこられ、お聞きすると室内に入っていただいて結構ですとのこと。
遠慮なく中に入らせていただきました。






























坪庭は植え込みや石など全くなく空地です。










座敷は喫茶室になっています。










喫茶室にも作品が展示されています。










奥庭
座敷から降りるところには大きな鞍馬石の沓脱石が置かれ、飛び石が延びています。
植え込みや大きめの白川砂と杉苔が心地好く配置され、石燈籠、つくばいも大きすぎず、小さすぎません。
植栽は常緑樹以外にもみじなど季節を感じさせる木が植えられています。



















大きな鞍馬石です。










ホームページに掲載されていた間取りです。
大店の町屋だったというのがわかります。





外観は総二階で、格子がきれいですが、昭和建築とあって虫籠窓はなく、犬矢来や鍾馗さんもありません。
かつての見せの間や土間は展示スペースに改築され、通り庭、火袋、おくどさんはありません。
ところどころにかつての町屋の意匠は垣間見れます。
奥庭は当時のものが利用されていますが、坪庭は残念です。
京都のなかで、建築当初のまま維持し続けている町屋はかなり少なくなっています。
現在の生活に合わせていかないと、生活できにくいものになってしまうからです。
外観(景観)は町屋ですが、店舗や最近増えている京町屋風の宿泊所などへの改築が多くなっています。
京町屋は職住一体が多く、杉本家や吉田家のように家の中を見ることは非常に少ないです。


参考

島上直子 プロフィール
美術家
摂津市美術協会員
受賞暦
1995 茨木市展 彩美堂賞
1999 豊中市展 商工会議所会頭賞
2007 摂津市展 市長賞
2008 摂津市展 市長賞
2011 光陽展 新人秀作賞
2013 光陽展 新人秀作賞
2015 光陽展 会友秀作賞

経歴
1971 生まれ
1990 京都精華大学美術学部 洋画入学
1994 卒業
ギャラリー紅 グループ展
1996 京展 入選
コープ神戸アートマインドフェスタ入選
ギャラリーキャピタル二人展
1997 京展 入選
1998 京展 入選
2000 ギャラリーキャピタル2人展
2001 カフェギャラリー 4人展
2002 茨木市展
2003 茨木市展 茨木市教育委員会作品買い上げ
2005 ギャラリーキャピタル2人展
2006 ギャラリー西天満二人展
2009 摂津市 作品寄贈
2010 川端康成文学館ギャラリー個展
2011 光陽展 川端康成文学館ギャラリー個展
2012 光陽展
2013 光陽展 会友推挙
2014 川端康成文学館ギャラリー個展
2015 ニューヨーク ジェダイトギャラリー グループ展
2016 ニューヨーク ジェダイトギャラリー グループ展

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嵐山福田美術館(4)与謝蕪村、司馬江漢、葛飾北斎、勝川春章、歌川広重

2019-10-12 16:58:26 | 美術・博物館


10月1日オープンした福田美術館の作品(撮影可)の続きです。

江戸時代絵画

与謝蕪村
「茶筅酒宴図屏風」  1766年(明和3年) 六曲一双
屏風講によって制作された豪華な作品
真っ赤な机を囲んで談笑する男たちが描かれている。
周りにはお茶の準備をする女性や子供もある。この屏風はぬめという光沢があり、非常に高価な絹に描かれ、机などには高価な朱色の絵の具がふんだんに使われている。
















右双














左双















司馬江漢
「牡丹と猫図」  1781~1789年(天明年間)











葛飾北斎
「水中双鴨図」  1838年(天保9年)






「碇美人図」  1811年~1820年(文化8年~文政3年)










「墨堤三美人図」  1894年~1818年(文化年間)









勝川春章
「桜下美人図」  1780~1782年(安永9~天明2年)












歌川広重
「美人と猫図」  1857年(安政4年)










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台風19号 芸術の秋 京都野外彫刻展

2019-10-12 05:36:12 | 美術・博物館


皆様台風19号関東直撃のようです。身を守る行動してください。
被害が少ないことを祈ります。
京都も5時前に暴風警報がだされました。

芸術の秋です。
植物園で恒例の野外彫刻展が開催されています。





「海辺」





「トルソ」





「座・M」





「森の守り人Ⅱ」





「MAN」









「無限柱19926」





「赤とんぼ」









「む」





「ふれていし」





「メビウス」





「忘却の石」





「DANCING」





「ベラスケスは空へ」





「自由で在るということ」





「見つめる人」





「Reilience」





「Soil art(a column)」





「うさぎとかめ」





「奏でるⅡー3」





「六地蔵神社へようこそ」









「家族」





「貞観」





「出ることから始まる」









「包容」






「ドラスティックな生き方」





「窓」





「丘の青年」












「夕影Ⅰ」





「Space dogu」





「悠姿」





「STAIRS」





「fictional plate」





「何度でも 何度でも 何度でも」





EHOー恵方(2019東北東 N35゜02' 53" E135゜45' 51")」





「正しいと信じる事」





「連理状態(柵んで立つ)」





「不時着」









「再生への祈り」





















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嵐山福田美術館(3)円山応挙、伊藤若冲、源琦、伊藤若冲、曾我蕭白、長沢芦雪、呉春

2019-10-11 17:12:55 | 美術・博物館


10月1日にオープンした福田美術館の撮影可能作品です。

江戸時代の絵画

円山応挙  1735ー1795
「陶淵明図屏風」  1778年(安永7年) 二曲一隻
金地に映える鮮やかな瑠璃色
全面に金箔が貼られた画面に、中国風の服を着た三人の大人と二人の子供が描かれている。
長いひげを生やし、手を後ろに組んでいるのが中国の文学者、陶淵明。
人物は全員、理想化された端正な顔立ちをしている。













円山応挙 1735ー1795 賛/皆川洪園 1734ー1807
「王義之図」  1792年(寛政4年)
晩年の応挙が描いた、伝説の名筆家
中国東しんの政治家で書家だった王義之が、机に置かれた紙に文字を書こうとしている。
画面上には、王義之が四十一人の名士とともに曲水の宴を開催したことをふまえて皆川洪園がの詩が書かれている。









源琦  1747ー1797
「朝妻舟図」  18世紀後半
応挙から受け継いだ丁寧な描写
源琦は応挙の最初期の弟子で、美人画を得意とした。
この絵は近江国坂田郡(現在の滋賀県米原市)の港で、遊女が舟に乗り客を待っているところ。烏帽子をかぶり、秋草模様のある豪華な着物をまとっている。










伊藤若冲  1716ー1800
「竹図」  18世紀後半
竹の姿に龍を見る。
若冲は京都の錦小路市場で生まれた。
この絵では濃い墨で一気に描かれた竹が勢いよく伸びている。
節の部分は白く、墨を擦れさせて生命力と勢いが表現されている。





「群鶏図押絵貼屏風」 六曲一双  1797年(寛政9年)
若冲が自由自在に操る筆の勢い
右側の屏風の第一扇と第二の扇には、雄鶏が一羽ずつ大きく描かれそれ以外には雄と雌が描かれている。
一枚ずつ違った姿の鶏が描かれ、決して単調ではない。
羽には墨のにじみの間にできる筋を上手く活かしたり、線で輪郭を描き、少しずつ濃さを変化させた墨で内側を埋めていったりするなど、工夫が見られる。






左双





右双





右双部分



























左双部分






























曾我蕭白  
「荘子胡蝶之夢図」  1772~1781年(安永年間)
夢か現か、蕭白のほのぼのの画
中国の思想家であ荘周が夢の中で蝶になり、自分が蝶か、蝶が自分か区別がつかなくなったという話をもとにした作品。
墨のグラデーションで描かれた牡丹の葉、一筆でさらりと描かれた草、刷毛で描かれた破れ芭蕉など、多様な筆使いが見て取れる。











長沢芦雪
「薬王図」  1788年(天明8年)
植物に躍動感を与えるテクニック
芦雪は京都で生まれ、円山応挙に師事。描かれているのは、端午の節句に飾る「薬玉」。
赤い花弁の躑躅と共に、細長い葉を束ねて吊している。
筆の先と根元には違う濃さの墨を付け、素早い筆使いによって濃淡の変化を表現している。






呉春
「三羅漢図」  1783年(天明3年)
蕪村の愛弟子、呉春の個性的な羅漢図
呉春は京都出身の画家で、若い頃は月渓と名乗っていた。
与謝蕪村に絵と俳諧を学ぶ。三人の羅漢が岩場で香を焚いて座っている。
羅漢とは悟りを開いた高僧にこと。岩は墨をわざと擦れさせて凸凹を表現し、独自の才能が際立っている。












江戸時代絵画続く。











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秋の薔薇いろいろ 日本作出

2019-10-11 05:31:06 | 2019 花


秋の薔薇が見頃を迎えつつあります。
春の薔薇より開花品種は少なく、つる薔薇もないですが、秋ならではの良さがあります。
春は気温が上がり、時には暑すぎますが、気温がゆっくり下がってい咲く秋薔薇は花もゆっくり開花します。
一輪一輪見応えがあるように思います。





早春  日本 1991年
春を感じさせるピンクの丸型の花弁が形良く重なり優雅さを表現する。
秋が深まる頃の花色は最高に美しい。花数が多く株いっぱいに開花する。
JRC銅賞受賞。





シュ・シュ  日本
ひらひらとフリルの入った花弁の花で、季節により花色が変化するのも見どころの一つ。
世界的にも珍しい女性の育種家「河本純子」氏の作出。女性目線で選ばれた品種は人気が高い。





貴船  日本 1985年
高芯を剣弁咲の形の良い花形の花は鮮やかな朱赤の底部に黄色が入る花色。
貴船神社の朱塗りの春日灯籠の印象から名付けられた。
京都府立植物園には京都にちなんだ名前のバラが20品種ある。





うらら  日本
ショッキングピンクの形の良い花が株を覆い尽くすほどに咲き競う。
秋まで休みなく開花し、なつでも色あせせず鮮やかに開花する。
1995年JRC金賞受賞。





花霞  日本 1984年
ふんわりウエーブのかかった丸弁セミダブルの花形。
弁端に入るピンク色は季節により色々な表情を見せる。
四季咲き性が高く、花数ml多い。1997年バーデンバーデン国際コンクール金賞受賞。





トロピカル シャーベット  日本 2003年
深みのある黄金色の弁端がオレンジ、レッド、ピンクと変化する。
季節ごとに色々な表情が楽しめる。





花笠  日本









万葉 日本





銀嶺  日本





セ・ミニヨン  日本





アデブル  日本





花房  日本





ラビアンローズ  日本





彩雲  日本HT/半剣弁高芯咲き/1980
中香、巨大輪花





円山  日本






宇多野  日本





高雄  日本





大原女  日本





加茂  日本





紫野  日本





芳純  日本 HT/半剣弁高芯咲き/1981
強香・芳香種





ふるさと  日本





王朝  日本





魅惑  日本





女神  日本





友愛  日本





みやび  日本





光華  日本





かがやき  日本





聖火  日本





カリーナ  日本





連弾  日本





いなの  日本





友愛  日本





天津乙女  日本






衣笠  日本





桃山  日本












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日本の装束:東松照明、池田満寿夫、磯辺行久 近代美術館コレクション展

2019-10-10 21:04:03 | 美術・博物館


京都国立近代美術館 コレクション・ギャラリー 
令和元年度 第4回コレクション展 
後期 9月10日(火)~ 10月27日(日)

装束:日本のドレス・コードの続きです。
「日本におけるドレス・コード「装束」をキーワードに当館のコレクションを紹介します。
京都における儀礼を取材し装束の裏に隠れた素顔を写真でとらえた東松照明による《京まんだら》、能の一演目を抽象画として表現した宇治山哲平による《能、鵺による》、を紹介します。
現代美術のなかから紹介する磯辺行久による《Work 64-14 & 15:舞楽》は、俵屋宗達による《舞楽図屏風》(醍醐寺蔵)が表面に描かれた作品で小扉をひらくとワッペン型のいくつものモティーフが姿を現します。わたしたちが装束に抱く古典的なイメージとのギャップが印象に残ります。このように装束のもつイメージを、作家はどのように引き受け、そして作品へ結びつけているのか、日本画から写真、そして現代美術を横断しながら考えたいと思います。」


東松照明 1930 - 2012 京まんだら:即成院 1982 エバーリッチ・プリント




東松照明 1930 - 2012 京まんだら:智積院 1984 エバーリッチ・プリント





東松照明 1930 - 2012 京まんだら:田山の花踊り 1982 エバーリッチ・プリント





東松照明 1930 - 2012 京まんだら:白峯神宮 1983 エバーリッチ・プリント





東松照明 1930 - 2012 京まんだら:須賀神社 1982 エバーリッチ・プリント





東松照明 1930 - 2012 京まんだら:護王神社 1984 エバーリッチ・プリント





東松照明 1930 - 2012 京まんだら:北野天満宮・ずいき祭 1985 エバ―リッチ・プリント





東松照明 1930 - 2012 京まんだら:時代祭 1983 エバ―リッチ・プリント





東松照明 1930 - 2012 京まんだら:京都御所・葵祭 1982 エバーリッチ・プリント





東松照明 1930 - 2012 京まんだら:久多の花笠踊り 1982 エバーリッチ・プリント





東松照明 1930 - 2012 京まんだら:清涼寺 1983 エバーリッチ・プリント





東松照明 1930 - 2012 京まんだら:貴船神社 1982 エバーリッチ・プリント





池田満寿夫 1934 - 1997 天女乱舞 A 1988 リトグラフ・紙





池田満寿夫 1934 - 1997 天女乱舞 B 1988 リトグラフ・紙





池田満寿夫 1934 - 1997 天女乱舞 C 1988 リトグラフ・紙





池田満寿夫 1934 - 1997 天女乱舞 D 1988 リトグラフ・紙





池田満寿夫 1934 - 1997 天女乱舞 E 1988 リトグラフ・紙










磯辺行久 1935 - Work 64-14 & 15:舞楽 1964 ミクストメディア、板




















宇治山哲平 1910 - 1986 能、鵺による 1974 油彩画布







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秋の七草・藤袴とアサギマダラ(浅葱斑)

2019-10-10 16:14:25 | 定年後生活


今年やっと藤袴を吸蜜するアサギマダラ(浅葱斑)を撮影できました。
2ヶ所で4頭のアサギマダラに出会いました。
秋に藤袴(フジバカマ)、鵯花(ヒヨドリバナ)などのキク科植物の花によく集まります。
名前の「浅葱」は青緑色の古称で、前翅(はね)は黒、後翅(はね)は褐色で、半透明水色の斑点が並びます。
成虫はマーキング調査で、秋に日本本土から南西諸島・台湾へ渡るのが多く発見され、または少数だが初夏から夏にその逆のコースで北上しているのもが発見されています。
2011年10月に和歌山県から放たれたアサギマダラが、83日後の12月31日に約2,500 km離れた香港で捕獲されています。






















































藤袴にアサギマダラの光景は秋の風物詩のようなものです。












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嵐山福田美術館(2)竹久夢二、速水御舟、俵屋宗達、尾形乾山、尾形光琳、渡辺始興

2019-10-10 05:46:09 | 美術・博物館


明治以降絵画

竹久夢二  1884ー1934

「切支丹波天連渡来之図」  1914年(大正3年)
宣教師と遊女の禁断の恋

長崎を思わせる港町に、宣教師と遊女が並んで座っている。
一見、意外な組み合わせだが、男性の胸のロザリオと、女性が手にする聖書が二人の絆を暗示している。
目を見開いて、導きを受けたように恍惚と微笑む遊女の表情が印象的。





「待宵」  1912年頃(大正元年頃)
名曲「宵待草」の世界を表現
待てど暮らせど来ぬひとを、宵待草のやるせな、こよひは月も出ぬそうな。
夢二作詞の歌曲を連想させる、人待ち顔の女性。
当初は膝の近くに、読みかけの本を添える構図だったことが、薄く残る下書きの線から分かる。完成図では本を省くことで、思いを募らせる女性の心理が強調されている。







「庭石」  1931年頃(昭和6年頃)
夢二が描く、地上の織姫
夢二の俳句「庭石にぬれてちる灯や星まつり」が添えられている。
打ち水した庭石が灯火に照らされてきらめくという、ロマンチックな七夕の夜の趣を詠んだもの。八頭身を超えるプロポーションで、涼やかな単衣の裾を引いてたたずむ娘の姿が優美。





「秘薬紫雪」  1928年頃(昭和3年頃)
自身の小説にちなんだ哀愁漂う夢二美人
夢二は「秘薬紫雪」という連載小説を書いた。
この絵はその一場面ではないようだが、余白に住みたを施すことで強調された闇は、小説のドラマチックな場面と同じく、雪国の夜を連想させる。
光と陰の対照が意識された画面に、儚げな女性の姿が幻想的に描きだされている。






速水御舟  1894ー1935
「山東町翠明」  1915年(大正4年)
御舟渾身の巨大作品
目の前にそびえる山を仰ぎみるような感覚になる絵。
夏が終わり秋に向かう季節、朝の冷え込みで白い霧が生じ、紅葉も始まっている。
山の頂きは晴れ、「三頭に翠明らかなり」と名付けられた通りの青々とした木々が、細やかな点を連ねて表わされている。






木島櫻谷  1877ー1938
「遅日」  1926年(大正15)
墨一色で表現するおだやかな春の情景
櫻谷は。動物画で近年注目を集める画家。
遅日とは冬至を過ぎ、次第に昼が長くなる春の日のこと。
鵞鳥の賑やかな鳴き声、母に甘える幼い子供の声、小川のせせらぎ、笹の葉擦れ、桜の梢に羽を休める鵲(かささぎ)のさえずりなど、昼下がりの雰囲気を生き生きと伝える様々な音が、モノクロームの画面に溢れている。















2.江戸時代の絵画

福田コレクションにおける江戸絵画の収集は、重要文化財である渡辺華山「于公高門図」Ⅱ期から始まりました。その後、円山応挙、与謝蕪村などをはじめとする18世紀の京都で活躍した画家の作品も加わり、伊藤若冲、曾我蕭白、長沢芦雪など「奇想派」と呼ばれる画家たちの作品が充実しています。
さらに、狩野山楽筆「源氏物語押絵貼屏風」Ⅱ期、深江芦舟「草花図屏風」などの琳派作品や葛飾北斎「端午の節句図」などの肉筆画をはじめ、外国人にも人気のある画家たちの作品へと広がりをみせ、江戸時代の絵画の流れを概観できる内容になっています。


俵屋宗達  生没年不詳
「益田家本 伊勢物語図色紙第二段「西の京」」 17世紀
琳派の祖・宗達が描く伊勢物語の世界
宗達は、桃山時代末から江戸時代初期に活躍した。
『伊勢物語』第二段「西の京」の一場面で、朝になり、牛車の御簾の細やかさに注目。










尾形乾山  1663ー1743
三十六歌仙絵 伊勢  18世紀前半
器で有名な乾山の歌仙絵
乾山は江戸時代中期の陶工・画家で、兄は尾形光琳、平安時代の歌人伊勢は、藤原仲平と恋仲であったが破局。
「どれだけ待ってみあなたは現れないでしょうね」と恨めしい気持ちを表した歌「三輪の山、いかに待ち見む 年ふもとたづぬる人もあらじと思えば」が添えられている。











尾形光琳  1656ー1716
「十二ヶ月歌意図屏風」  1699年(元禄12年以前)六曲一双
琳派の萌芽を感じる貴重な初期作品
光琳は呉服商に生まれ、装飾的な作品を多く残した。
これは15世紀に作られた和歌集の中から12首を選び、各図の上に書いた作品。
画面の大部分を占める木々や風景は、墨や繊細で優美な彩色によって落ち着いた雰囲気で描かれている。















正月、二月





三月、四月





五月、六月





七月、八月





九月、十月





十一月、十二月





渡辺始興 1683ー1755
「内裏雛図」 18世紀後半
江戸時代に流行した飾り雛を人物に見立てて
始興は円山応挙にも影響を与えた画家。
内裏雛とは、天皇・皇后の姿に似せた男女そろいの人形のこと。
江戸時代に流行したスタイル「享保雛」と呼ばれ、豪華なつくり、面長、切れ長の目が特徴的。










深江芦舟  1699ー1757
重要文化財 「草花図屏風」 18世紀前半 六曲一隻
四季の移ろいを琳派様式で表現
芦舟は京都生まれの画家。
この絵は春夏秋冬の草花を描いたもので、躑躅の赤と菊の白を強調し、市大医学部・土筆・蕨・芒などにモチーフの色調を少しずつ変化させることで、右から左へとうつろう四季を感じさせる。


















江戸時代絵画続く。




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秋の花 大文字草、鍾馗水仙、大原女薊、紫、秋桐、黄花秋桐、杜鵑草、浜薊、霜柱、節黒仙翁、風船唐綿

2019-10-09 17:10:34 | 2019 花


秋の花です。

大文字草(ダイモンジソウ)
本州の関東より西・四国・九州に分布する多年草。
湿り気のある環境を好み、渓谷の岩肌などに自生。
5枚の花びらの長さと並びが、漢字の「大」の字に見えることから名付けられています。










鍾馗水仙(ショウキズイセン)
四国から沖縄にかけて分布













大原女薊(オハラメアザミ)





紫(ムラサキ)





秋桐(アキギリ)










黄花秋桐(キバナアキギリ)





杜鵑草(ホトトギス)ユリ科、ホトトギス属
秋に日陰に多く生える。
若葉や花にある斑点模様が、鳥のホトトギスの胸にある模様と似ていることから名付け。



























浜薊(ハマアザミ)キク科
分布 本州(伊豆半島以西)~九州
温帯の海岸に生育するキク科アザミ属の多年草。






紫苑(シオン)
キク科シオン属の多年草。





霜柱(シモバシラ)










亀葉引起(カメバヒキオコシ)シソ科









節黒仙翁(フシグロセンノウ)
ナデシコ科センノウ属の多年草。





風船唐綿(フウセントウワタ)
南アフリカ原産









貴船菊八重赤色





シクラメン(秋咲き)













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嵐山福田美術館(1)竹内栖鳳、横山大観、菱田春草、下村観山、橋本関雪

2019-10-09 05:30:51 | 美術・博物館


今月10月1日に嵐山にオープンした福田美術館のコレクションです。
作品は一部を除き撮影可能です。

1.明治以降の絵画
明治以降の画家たちは、西洋美術の概念や写実表現を取り入れながら、各自の個性を開花させました。
京都では江戸時代の円山四条派の流れを汲む竹内栖鳳その弟子たちが活躍しました。彼ら京都画壇の作品は福田コレクションの中でも特に充実しています。
「猛虎」は巨匠栖鳳らしい技巧が発揮された名品です。
また上村待園の収集には力を入れており、「長夜」Ⅰ期をはじめとする画業初期の優品が揃っています。
橋本関雪の「後醍醐帝」は第6回文展への出品作、近年再評価が高まる木島櫻谷の「馬路之春」Ⅱ期は第7回文展への出品作で、約80年ぶりの公開です。
東京画壇では横山大寒や菱田春草、下村観山など日本美術院を拠点とした主要画家の作品が網羅されています。
大観の「富士図」や速水御舟の再興院展への出品作「山頭翠明」などスケールの大きい大作が数多く含まれているのも、福田コレクションの大きな特徴です。


竹内栖鳳 1864ー1842
「金獅子図」 1906年(明治39年)
西洋絵画のエッセンスを取り入れた迫力の金獅
栖鳳は西洋絵画の写実表現を取り入れ、独自の動物画、風景画を大成した。
ライオンが岩影から勢いよく身を乗り出し、咆哮しながら獲物に飛びかかろうとする瞬間を描く。
右足の鋭い爪、左足の筋肉の描写など、勇ましい百獣の王の姿が的確に捕らえられた作品。













竹内栖鳳  1864ー1842
「猛虎」 1930年(昭和5年)
虎が空中を見上げて何かに神経を集中させ、右足を持ち上げつつある様子から次の瞬間、獲物に飛びかかる姿を想像することができる。
虎の視線の先に押された印章「霞中庵」は当館より徒歩15分ほどの距離に今も残る栖鳳の別邸。













横山大観 1868ー1858 菱田春草 1874ー1911
「竹林図・波濤図」  1907年(明治40年頃)
対照的なタイプの巨匠が競演
大観は青々とした葉を茂らせる竹林を描き、手前から奥にかけて色彩を淡くすることで、遠近を巧みに再現。
春草が描くのは怒濤が響く荒磯の風景で、空に舞う千鳥の群れが、打ち寄せる波の雄壮さをひきたてている。
竹と波の形は左右対称となっており、静と動の対比も意識されている。

















横山大観  1868ー1858
「富士図」  1945年(昭和20年頃)六曲一双
紙にもこだわって表現した、広大n雲海
金色に輝く旭日が昇り、果てしなく広がる雲海から雪を頂いた富士が端正な姿を見せている。
限られたモチーフを横長の画面に巧みに構成し、地上からは決して臨むことのできないゆうだいな景色を描ききった。大観渾身の作品。













菱田春草  1874ー1911
「梅下白猫」  1903年(明治36年)
春草の静謐な筆致で描かれた白き猫
丁寧に描きこまれた白い毛並みはまばゆいばかりで、一点を見つける凜とした表情も印象的。
梅と猫の白さが、萌え出始めた若草の緑や、ほのかな朝の光を絶妙に引き立てている。











菱田春草  1874ー1911
「春庭」  1897~1906年(明治30年代)
美しいグラデーションで伝える春の息吹
空の茜色と、地面の若草色の境目を刷毛でぼかし、美しいグラデーションが生み出されれている。
これは若草たち日本美術院の画家が、大気や光の表現をねらった「朦朧体」と呼ばれる絵の特徴で、何とも幻想的な光景である。










下村観山  1873ー1930
「ダイオゼニス」  1903年頃(明治36年頃)
日本画で描く古代ギリシャの哲学者
樽を住み家とする特異な逸話で知られる人物で、日本画の題材となるのは極めて稀。
観山は1903年、。イギリスに留学し西洋絵画を探求した。
しわが刻まれた皮膚や衣の質感、遠近を意識した奥行きのある空間描写にその成果が存分に発揮される。















橋本関雪  1883ー1945
「後醍醐帝」  1912年(大正元年) 六曲一双
深い知識に裏打ちされた歴史画の傑作
武士や僧兵が一斉に視線を注ぐ先には、石段を降りる男性の姿が見える。
この人物こそ、奈良・吉野に逃れ新政府を樹立することになる後醍醐帝その人。
女性は身をやつし密かに御所を脱出する場面であろうか、巧みな群像表現で劇的に描かれている。
なんと107年ぶりの公開です。これだけでも価値があります。





左双





右双





左双部分













右双部分















上村松園  1875ー1949
「軽女悲離別図」   1900年(明治33)
女性の奥ゆかしさを表現した初期の代表作
お軽は、赤穂浪士を卒いた大石良雄の京の愛妾。
吉良邸討ち入りを決意した大石が江戸に下る前夜、彼女は別離を悲しみながらも激励の意を込めて箏を奏で歌う。
奥ゆかしさと気概を兼ね備えた女性像を松園は描きたかったのであろう。











上村松園  1875ー1949
「長夜」   1907年(明治40年)
ほの灯りが照らし出す優しい世界
日が暮れても、若い娘は頬杖をつきながら読書に夢中。
彼女を気遣って行灯の灯芯をかきたてているのは、姉らしき女性。
二人とも江戸時代中頃に流行した髪型を結っているが、表現やしぐ、装いにおける年齢差が巧みに描き分けらえている。











明治以降の絵画続く。





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希少な秋の和花 三島柴胡、白朮、雌刈萱、田村草、弁慶草、爪蓮華、檜扇、姫花虎の尾、日高見せばや、小真弓、沢桔梗

2019-10-08 17:04:43 | 2019 花


朱雀の庭で開催中の『藤袴と和の花』の最後です。

三島柴胡(ミシマサイコ)セリ科の多年草。
環境省 絶滅危惧II類 (VU)
本州から四国・九州の日当たりの良い山野に自生する。高さ30~50cm。
花期は8~10月で、小さな黄色の花を多数咲かせる。





白朮(オケラ)
日本および朝鮮半島に分布する多年草です。草丈30~60cmになり、9~10月に花を咲かせます。
花色は、開花初期では淡紅色で、序々に白色へと変化します。





雌刈萱(メガルガヤ))
京都府要注目種 イネ科 メガルガヤ属 
丘陵地の草地に見られる多年草。高さ80cm程度。秋に開花





田村草(タムラソウ)キク科タムラソウ属の多年草










弁慶草(ベンケイソウ)











爪蓮華(ツメレンゲ)
ベンケイソウ科イワレンゲ属に分類される多年生の多肉植物






檜扇(ヒオウギ)アヤメ科アヤメ属の多年草





姫花虎の尾(ヒメハナトラノオ)













日高見せばや(ヒダカミセバヤ)
ベンケイソウ科 ムラサキベンケイソウ属の植物で、海岸沿いの岩上に生える矮性種で10~15㎝ほどになる。










小真弓(コマユミ)
ニシキギ科ニシキギ属ニシキギ品種 (落葉低木)
山野に普通に生える。秋の赤い実と、紅葉が美しい。庭木としてもよく植えられる。





沢桔梗(サワギキョウ)
キキョウ科ミゾカクシ属の多年草。
美しい山野草であるが、全体に毒性の強いアルカロイドを持つ有毒植物としても知られる。





水葵(ミズアオイ)
環境省準絶滅危惧種(NT)、京都府絶滅寸前種
ミズアオイ科ミズアオイ属の植物









オグラコウホネ
環境省カテゴリー絶滅危惧Ⅱ類(VU)、京都府絶滅寸前種
分布 本州、四国、九州



説明


沢白菊(サワシロギク)





イワシャジン





斑入秋桐(アキギリ)シソ科
葉が桐に似ていて秋に咲くのでアキギリ





愛鷹麝香草(アシタカジャコウソウ)
シソ科ジャコウソウ属の多年






石斛(セッコク)
単子葉植物ラン科の植物で、日本の中部以南に分布する。岩の上や大木に着生する着生植物





高隈杜鵑(タカクマホトトギス)











マツカサススキ
カヤツリグサ科アブラガヤ属の植物の1つ。
日本固有種であり、本州、四国、九州に掛けて分布






蛸の足(タコノアシ)
環境省準絶滅危惧(NT)、京都府絶滅寸前種
タコノアシ科の多年草
日本のほか東アジア一帯に分布し、湿地や沼、休耕田など、湿った場所に生育する。










秋の農村














終わり。




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