京都で定年後生活

2013年3月60歳で定年退職。

美術館と庭園めぐり、京都の四季の行事と花を綴ります。

大田神社のかきつばた

2020-04-30 06:59:12 | 2020 花


年によって多少変わりますが、ゴールデンウィーク後半には見頃になるのが、大田神社のかきつばた群落です。
かつて京都盆地が湖であった名残として、昭和14年に天然記念物に指定されています。
約2千㎡の大田の沢にかきつばたは咲き誇ります。
このかきつばたは平安時代から美しい色を見せており、和歌にも詠まれています。

神山(こうやま)や 大田の沢の かきつばたふかきたのみは 色にみゆらむ  藤原俊成

これは俊成「五社百首」の一首です。
「五社百首」は伊勢・賀茂・春日・日吉・住吉の五社に奉納された、堀川百首題に基づく俊成自詠の作品集で、文治5年~6年(1189~90)の作です。

(意訳)
松本章男『京都うたごよみ』の解釈では、「神山(こうやま)」は上賀茂神社の御祭神・別雷神(わけいかづちのかみ)が神山に御光臨されたことから、上賀茂神社の摂社の大田神社にかかる枕詞。「頼み」は神への帰依・信仰心。「大田の沢の杜若は今年もすでに花をひらいたことでしょう。賀茂の神への深い帰依心があるから、あのように濁りのない、清らかな紫の色に咲くことができるのですね」となります。

大田神社は上賀茂神社から離れており(歩いて10)、普段は地元の人しか訪れない静かなところですが、かきつばたが咲きはじめると訪れる人が多くなります。
私がここのかきつばたを初めて見たのはもう何十年も前、知人に連れて行ってもらったのが最初です。
沢一面に咲く紫の花に感動しました。
以来この時期になると、大田の沢のかきつばたが見たくなり訪れています。






















































金網にクレマチス









春薔薇で心穏やかに

2020-04-29 05:58:18 | 2020 花


そろそろ春薔薇が咲きはじめる頃ですね。
以前ゴールデンウィーク中に植物園で撮影した薔薇です。
今年の植物園は休園中ですが、薔薇は咲いているでしょう。
鬱陶しい自粛生活ですが、美しい薔薇を見ると心が穏やかになります。





サワーワイン 





オクラホマ 





スペクトラ 





モンタナ 





ゴルデルゼ





ナニワイバラ





紅 











スヴェニールドウ アンネフランク 





フリージア 





連弾 





イングリットウェイブルー 





つる バンブリッジ





イントウリーグ 










ウルス ミュンスター 





王朝 





ヘリテージ 





ウルマーミュンスター 





ホワイトライトニン 





ダイアナプリンセスウエールズ 





嵐山 





魅惑 





宇多野 





桃山 





マルチダ





万葉 





ショッキングブルー 





アナベル





ミモレ 








コロナ禍のゴールデンウィーク 新緑の智積院

2020-04-28 08:57:57 | 2020 花


コロナ禍のゴールデンウィークが始まったようですが、今年はコロナ感染拡大防止で、不要不急の帰省や旅行、都道府県をまたいでの移動は避けるように強く要請されております。
私も子供たちが小さい頃はあちこち連れて行きましたが、子供たちが離れ、私の退職後はもっぱら京都市内で新緑や春の花を見ながらの散策になりました。
まさか今年こんな状況になるとは予想もし得ませんでした。
特にお子様のおられる御家庭などは大変ですが、頑張って乗りきっていただきたいと思います。
私も自粛生活が長くなり、日課の散策もずっと中止しています。
晴れた朝は智積院あたりを歩いてみたい衝動に駆られます。

今頃智積院はこんな感じではないでしょうか。
昨年早朝に訪れたものです。

講堂まわりの新緑がきれいです。





シランの群生





青苔がきれいです。





ツツジも咲き誇っています。





明王殿池にはキショウブが咲きはじめています。















ウマノアシガタ










ハルジオン





智積院といえば紫陽花です。蕾が出てきました。





シロツメクサ





ツツジ










鐘楼付近の青もみじはとてもきれいです。
























延命子育地蔵大菩薩像





総門より七条通り





智積院散策終了です。





新型コロナの収束には時間がかかりそうですが、緊急事態宣言が解除され、人との接触を避けた散策できるようになればいいですね。







休園中の植物園 そろそろ牡丹が満開

2020-04-27 05:54:06 | 2020 花


25日の京都新聞ネット配信より拝借
『色とりどりの花々、生命力にあふれた緑、野鳥のさえずり…。春の盛りなのに、京都府立植物園(京都市左京区)に人影はない。新型コロナウイルスの影響で、3日から臨時休園が続く。



 今月初旬はちょうど約200本のソメイヨシノが見頃を迎えた頃。昨季は最多で1日約2万8千人が来園しただけに、混雑は避けられないとして、苦渋の決断をした。多くの倒木被害があった2018年の台風21号以来の長期休園となる。
 人声が絶えた中、桜林のヤエベニシダレが風に揺れ、球根ガーデンでは冬場に職員総出で植えた約1万本のチューリップが咲き誇る。岡垣勝副園長は「多くの方に見てもらうために育ててきた。誰もいないのはやっぱりつらい」と話す。



 一方、職員には「この期間を活用しよう」と呼び掛けた。3月中旬にいち早く閉めた温室では、手間を要する木々の剪定(せんてい)や繁茂した植物の手入れなど「プチリニューアル」を進めている。天井越しの陽光が地面まで行き届くようになり、より見やすく種類も豊富になる計画だ。



 休園は5月6日までを予定するが、先はなかなか見通せない。「いつ再開しても楽しんでもらえるよう、除草や水やりなど植物の管理を徹底したい」と岡垣さん。にぎわいが戻る日を待ち、黙々と作業に打ち込む。』

職員の方々が大切に育てた花たちですが、人目に触れることがないのは残念至極です。

そろそろ植物園の牡丹が満開になっている頃です。
昨年撮影した牡丹です。

明日香





鎌田藤





満天紅





御国の曙





紫禁城





墨流し





黒芳殿





娘花祭





沢の鶴





オーロラ





紅椿





黒鳥





扶錦紅





比良の雪





島根長寿楽





春光寿





写楽





雪灯籠





玉華錦






島の輝





白木蓮





花一輪





紅娘





島錦





稀世紅





薄化粧





新日月





花の里





島茜





島大臣





天衣





皇嘉門





今姚黄






殷富門





金華殿





春霞





二上時雨





黒光の司





島津紅








京都のコロナ感染者数  トラツグミ、ビンスイ、ムクドリ 京都御苑

2020-04-26 16:30:19 | 定年後生活


令和2年4月25日現在
京都府のコロナ感染者数 290  前日比 +4  死亡者 8

京都府の詳しい資料見つからなかったので、京都市の分だけ資料掲載します。
京都も府と市の二重行政で資料も統一性がないのは残念でず。

京都市の感染者数・退院者数
感染者数 192
(前日比) 4
退院者数 101
死亡者数 8

4/12の12名が最も多く、以降は減少傾向にあります。
このまま減ってくれたら良いのですが、また山がくるかもしれません。




治療中より退院数が多くなりつつあります。




PCR検査数と陽性数




3月京都御苑で撮影した野鳥です。




















































ビンスイ










ムクドリ







北嵯峨のれんげ草

2020-04-26 06:01:25 | 2020 花


読者のブログを拝見していると、北嵯峨のれんげ草が目に飛び込んできました。
そうか、今れんげ草が見頃なのだと想いだし、心は北嵯峨のたんぼに飛びました。
昨年の散策中、たんぼ一面に咲いたれんげ草に出会い、郷愁を覚えて撮影しました。
できればすぐにでも行きたいところですが、がまん、がまんと言い聞かせました。

新緑の遍照寺山は美しく、風の弱い日は広沢池にその姿を映すのです。





愛宕山が見える空地の先に紅紫色のれんげ草が見えます。





たんぼ一面にれんげ草が咲いています。
昔はよく見かけましたが、最近はめっきり少なくなりました。































れんげ草は前の年にタネを蒔いて窒素を土の中に取り入れています。
化学肥料をまく代わりに、れんげ草が肥料になるのです。













日本近代洋画『建造物描く』 京都近代美術館

2020-04-25 19:20:02 | 美術・博物館


以下の投稿は京都近代美術館2019年度 第6回コレクション展( 2020.01.04 - 03.01 )で撮影したものです。
いずれも撮影可能作品です。
現在京都近代美術館はコロナで臨時休館中です。

『建造物描く』

以下美術館HPより
『ニーノ・カルーソの陶芸には古代の建造物を想起させる形象がありますが、一般に、建築は人間のあらゆる活動に不可欠であり、ゆえにそれを絵画や工芸に表すことも古来よく行われてきました。  
日本でも、縄文時代には既に家形の石製品があったようです。
弥生時代には土器や銅鐸に建築の文様が刻まれ、古墳時代には家形の埴輪が作られました。以後、古代から近世まで仏画や物語絵、山水図、都市景観図等、様々な画題に建造物が表現されてきました。  
近代以降の絵画、特に洋画(油彩画、水彩画)においては、風俗画としての要素を排して建造物そのものを描くことが多くなりました。
それはもともとは外国人観光客のための土産物として名所の景色を描くところから始まったようですが、やがて、まるで静物画や肖像画を制作するかのように、建物や街並を見詰め直して表現しようとする画家たちが出てきたわけです。
駅や工場、ダム、高架、鉄橋のような近代の技術による新たな景観の出現も、画家たちの意欲をかき立てました。  
ここでは当館所蔵の日本近代洋画の中から、いろいろな建造物を表現した様々な作品を展示しています。
物語絵のような要素をもった作品から、建物そのものを見詰めた作品、さらには建物を通して空間と時間の奥行を象徴させようとした作品、異国の建物や街並を描いた作品、そして近代の新たな景観を捉えた作品まで、多彩な表現があるところをご覧いただけることでしょう。』


伊藤快彦 1867‒1942 護良親王之図c. 1898-99





浅井 忠 1856‒1907 堂内 1879





神阪松涛 1882‒1954 南禅寺門前 明治末





須田国太郎 1891‒1961 唐招提寺礼堂  1933





須田国太郎 1891‒1961 校倉(乙)1943





須田国太郎 1891‒1961 アーヴィラ 1920





安井曽太郎 1888‒1955 田舎の寺 1909





梅原龍三郎 1888‒1986 雲中天壇 1939





岡 鹿之助 1898‒1978 山麓 1914





三井文二 1893‒1958 京都疏水ダム 1929





川端弥之助 1893‒1981 京都駅





牛島憲之 1900‒1997 街 1956





牛島憲之 1900‒1997 晩春 1954





野田英夫 1908‒1939 風景 1937





松本竣介 1912‒1948 Y市の橋 1946










そろそろ鳥羽の藤の見頃では

2020-04-25 06:16:38 | 2020 花


そろそろ鳥羽の藤が見頃でしょうか。
この何年かは鳥羽水環境保全センターの一般公開に足を運んでいました。
ここは京都市の下水処理施設で、公開エリア(975㎡)には3品種37本の見事な藤が植えられています。市民に親しまれた「藤の花の名所」です。
今年は新型コロナウィルスの発生で、公開(4/25ー28)が中止になってしまいました。
残念ですが致しかたありません。
感染の収束を願いながら、鳥羽の藤に想いを馳せます。

昨年の公開










































シロフジ











蹴上のツツジの一般公開も中止になりました。
毎年春になれば当たり前のように、桜、藤、ツツジと楽しんきましたが、来年はどうなるでしょうか。
新型コロナのワクチンが開発され、人類がこのウィルスと共存できるまでは、現在のような3密を避ける日々は続くかもしれません。
またいつものように花見ができるまで頑張ります。









コレクション展 『イタリアの現代陶芸』 京都近代美術館

2020-04-24 19:07:48 | 美術・博物館


イタリアもコロナ感染拡大で大変なことになっています。
以下の投稿は京都近代美術館2019年度 第6回コレクション展( 2020.01.04 - 03.01 )で撮影したもんです。いずれも撮影可能作品です。
現在京都近代美術館はコロナで臨時休館中です。

『イタリアの現代陶芸』

以下美術館HPより
『ニーノ・カルーソ展の開催にあわせて、イタリアの現代陶芸を特集いたします。
当館所蔵のイタリア現代陶芸の多くは、当館で開催した1964年の「現代国際陶芸展」、1970年の「現代の陶芸―ヨーロッパと日本」の出品作になります。
これらの展覧会は1971年の「現代の陶芸―アメリカ・カナダ・メキシコと日本」とあわせて、海外の陶芸を日本に一堂に紹介したという点で、日本の現代陶芸の展開にも大きな影響を与えたものです。  
ここで紹介する作品からは、その当時の熱気を窺うことはできないかもしれませんが、イタリアという文化的土壌から生まれた表現は、今なお、日本陶芸を相対化するうえで重要な魅力を有しています。
例えば、陶芸表現の出発点ともなる「土」。
東洋と西洋とでは、地質の違いから「土」が異なり、イタリアでは伝統的に低火度焼成によるテラコッタやマヨリカが主流となってきました。
彫刻家として高い評価を得たレオンチッロ・レオナルディや画家としても活躍したルーチョ・フォンタナの作品はテラコッタによるものです。
これらの伝統に対し、高温焼成による陶器制作を試みて独自の「白」を得たのがカルロ・ザウリであり、窯変をも含む色彩世界を確立したのがグエリーノ・トラモンティでした。
また、夭逝したアルフォンソ・レオーニは構成的な彫刻作品をマヨリカで制作し、ニーノ・カルーソとカルロ・ザウリというイタリア現代陶芸の巨匠2人に師事した平井智は、地中海の明るさに日本的な装飾的感性を加味することで、現代的なマヨリカの表現を探求しています。
さらにフェデリコ・ボナルディは、土俗的なモチーフをコミカルに表現することでイタリア現代陶芸を代表する作家の一人となりました。』

エドガルド・アボッツォ 1937‒2004 c. 1970





カルロ・ストリンガ 1919‒1990 c. 1968





フェデリコ・ボナルディ 1933‒2012レヴィアタン 1983





ポンペオ・ピアネッツォーラ 1925‒2012  c. 1968




 

カルロ・ザウリ 1926‒2002 c. 1968





カルロ・ザウリ 1926‒2002  1971





ガエターノ・バリエリ 1939ー c. 1969





ロメオ・ロッリ 1920ー 1969





アルフォンソ・レオーニ 1941ー1980 c. 1969





ウベルト・ザノーニ 1926ー2012  1959




ゴッフレード・ガエダ 1937ー   c. 1969




グイド・ガンボーネ 1909ー1969  1963





マルチェッロ・ファントーニ 1915ー2011  1963





平井 智 1947ー  1990





平井 智 1947ー  1985





レオンチッロ・レオナルディ 1915ー1968  1963





ルーチョ・フォンタナ 1899ー1968  1963





カルロ・ザウリ 1926ー2003  1954-55





グェッリーノ・トラモンティ 1915ー1992  c.1968





グェッリーノ・トラモンティ 1915ー1992  1963












京町屋下京(44)河合商店、山崎屋仏具、吉*家、不明、直七法衣店、笹*事務所、鳥*家

2020-04-24 07:21:20 | 京都の町 町屋・建造物


昨日女優の岡江久美子さんが新型コロナウイルス肺炎で亡くなりました。
63歳だったそうです。
志村けんさんのときもショックでしたが、岡江久美子さんもくショックです。
明るく元気そのものという印象があっただけに、、、、、、、。
コロナは本当に恐ろしいウィルスだとあらためて痛感します。


京都の町屋下京区、第44回です。
撮影はコロナウィルス発生前です。

河合商店









山崎屋仏具










吉*家










不明(表札なし)





















直七法衣店









笹*事務所





鳥*家










京町屋外観の特徴
屋根一階庇の最前列は一文字瓦で葺いています。
横の一直線と格子の縦の線の調合が町屋の外観美の一つです。
格子
戦国時代からで、内からは外がよく見え、外からはよく見えないようになっています。
家の商いや家主の好みでデザインが異なります。
上部が切り取られた「糸屋格子」、太い連子の「麩屋格子」、「炭屋格子」、重い酒樽や米俵を扱う「酒屋格子」、「米屋格子」、繊細な「仕舞屋格子」などがあります。格子を紅殻で塗ったものが紅殻格子。
ばったり床几
元々は商いの品を並べるもので、後に腰掛け用に床几として近隣との語らいの場でした。
ばったりとは棚を上げ下げするときの音からきています。
虫籠窓
表に面した二階が低くなっている「厨子二階」に多く見られる意匠。
防火と道行く人を見下ろさない配慮と言われています。
犬矢来
竹の犬矢来は割竹を透き間なく組んだものから、少し透かしたものまでさなざまです。
直線的な町屋の表情を和らげてくれます。
駒寄
家と道との境界に巡らされた格子の垣。元は牛馬をつなぐためのものでした。
意匠もさまざま、栗や欅などの硬い木が使われることもあります。
鍾馗
厄除けの瓦人形は京町屋の屋根の象徴です。