京都で定年後生活

2013年3月60歳で定年退職。

美術館と庭園めぐり、京都の四季の行事と花を綴ります。

蓮華寺 庭園

2017-10-19 05:37:17 | 寺院・庭園

洛北上高野の蓮華寺に行ってきました。
ここの池泉回遊式の庭は江戸初期の名園で、桃山文化の面影も伝える文人趣味の寺として知られています。

山門
創建当時の山門が今日も残されています。





山門を入ると庫裏まで延びる石畳の参道が目に入ってきます。





鐘楼
桧皮葺・宝形の屋根と格子状の側面です。
禅風の様式による建築物で、宇治萬福寺と同じ形式です。





石仏群
山門を入ってすぐ、左手には約300体といわれる石仏群が居並んでいます。





参道脇の植物
ヨメナ








銀杏の葉と実


























庫裏入口





池泉鑑賞式庭園
書院は東向きに開けており、庭園を一望することが出来ます。
この庭園は再建期の寛文年間の作と考えられています。
庭園は浄土宗的な形式に従い、池の対岸に浄土を描く形をとっています。










庭園の池泉
左前方には亀島と鶴石があり、亀島には石灯籠が据えられ、石橋で岸と繋げられています。
その側面によりそうように立てられた立石によって鶴の姿があらわすのが、鶴石です。















本堂





書院からの景色










書院










庫裏の中














庫裏を出ます。





入ってきた山門





わずかに色づいています。















ここは紅葉も美しいところです。
紅葉シーズン中に訪れたいのですが、かなりの混雑が予想されます。






南禅寺 南禅院の庭園、最勝院

2017-10-18 05:42:58 | 寺院・庭園

南禅寺の塔頭南禅院、最勝院に行ってきました。

三門





法堂




水路閣










南禅院に入ります。










本堂南庭園











本堂北庭園





池の周りを歩きます。












































本堂越し





南禅院を出て最勝院に向かいます。





琵琶湖の水は今も水路閣を通っています。





最勝院
本堂は工事中でここで引き返します。

















方丈庫裏前向き





三門








神無月の詩仙堂 庭園

2017-10-16 06:06:34 | 寺院・庭園

京都洛北一乗寺の紅葉の詩仙堂に久しぶりに行ってきました。
詩仙堂は江戸初期の石川丈山が1641年(寛永18)に造営、隠棲した山荘跡です。
正しくは「凹凸窠」、でこぼこした土地に建てた住居という意味です。
この「凹凸窠」の中心には、中国の詩家三十六人の肖像を狩野探幽に描かせ、
丈山自ら書いて四方の壁に掲げた”詩仙の間”を中心としているところから「詩仙堂」とよばれています。
白砂の唐様庭園もみどころです。

山門





ここの通路はいつも掃き清められています。





躍淵軒





嘯月楼入口





嘯月楼前















嘯月楼の玄関 『生死事大』の木板
生死事大 無常迅速 各宜覚醒 慎勿放逸 〔六祖壇経〕
生死は仏の一大事、時は無常に迅速に過ぎ去っていく、各人はこのことに目覚め、弁道精進につとめ、無為に過ごしてはいけない。
(禅宗六祖慧能禅師の言葉)





詩仙の間から見た景色
観光客がいなくなるのを待って撮影しました。
















































外用スリッパに履き替え庭園を歩きます。











秋の草花が咲いています。
イヌショウマ










ウメモドキ





早くも丈山ツバキが咲いていました。









フジバカマ





ビヨウヤナギも咲いていました。





ススキ





至楽巣





シオン










ヨメナ










ムラサキシキブ





ホトトギス




















スイフイウ















シュウメイギク











ミズヒキ











もう一度中に入ります。





台所のかまど
京都では「おくどさん」と言っています。





紅葉シーズンにもう一度訪れましょう。
混雑しているでしょうね。





南禅寺天授庵 庭園

2017-10-14 05:41:20 | 寺院・庭園

南禅寺天授庵に入ります。





庭園入口

















本堂東庭園















書院南庭園に入ります。





書院















池の周りを歩きます。
夏睡蓮(羊草)が咲き誇っていました。


























一部色づいています。










庭園を出ます。





書院前のシュウメイギク










天授庵築地塀





牧護庵





ここも夏は睡蓮(羊草)が咲き誇っていました。


















大徳寺瑞峯院 庭園

2017-10-13 06:13:20 | 寺院・庭園

大徳寺山内の瑞峯院に行ってきました。
室町時代の九州豊前豊後の領主でキリシタン大名の大友宗麟が帰依した大満国師徹岫宗九を開山に迎え、
自らの菩提寺として創建した寺院です。
瑞峯院という寺号は宗麟の法名「瑞峯院殿瑞峯宗麟居士」から名付けられたものです。















唐門






中に入ります。
方丈は1535年に建造されたもので、室町時代の禅宗方丈建築の遺構をとどめています。





独坐庭(どくざてい)
方丈の正面に位置する蓬莱山式庭園です。
大刈込と巨石で表した蓬萊山からのびる半島と小島に打ち寄せる荒波を砂紋で描いています。
百丈禅師の言葉である「独坐大雄峰」という禅語からの命名です。
































方丈内部
襖絵は近年の作品、野添平米が瑞峯の院名にちなんで朝鮮の金剛山を写した大作です。





茶室餘慶庵 
表千家8代目啐啄斎の好みの席を写したものだそうです。










閑眠庭(かんみんてい)
キリシタン大名大友宗麟の思いを汲んだ枯山水の庭で、中庭にあるキリシタン灯篭を背に7個の石組みが十字架を形作っています。
「閑眠高臥して青山に対す」という禅語からの命名です。




















安勝軒 
表千家第12代惺斎の好み、大徳寺山内唯一の逆勝手席になっているそうです。






















中庭






















方丈を出ます。








岩倉実相院 庭園

2017-10-12 05:38:54 | 寺院・庭園

実相院は左京区岩倉にある門跡寺院です。
創建は鎌倉時代の1229年、当初は北区紫野にあったが応仁の乱を逃れるため現在地に移転しています。
代々の住職は皇室と繋がりのある人物が務めています。
本堂は東山天皇の中宮承秋門院の女院御所を移築し、四脚門・車寄せも御所より移築されたものです。
しかし老朽化が進み、建物は多数のつっかい棒が施されています。
幕末には岩倉具視も一時ここに住んでおり、当時の密談の記録などが残されています。










































建物内部、貴重な狩野派の襖絵などは一切撮影禁止です。
庭園は池泉回遊式庭園と枯山水の石庭の二つです。
前者は新緑、紅葉のときが見所で、部屋の黒い床に木々が反射する光景は「床緑」「床紅葉」と呼ばれています。
ここの「床緑」を撮影したかったのですが、残念です。
仕方がないので受付でいただいた説明書の画像です。





拝観者休憩室にパネルがあり、許可を得て撮影させていただきました。





池泉回遊式庭園















桔梗が咲いていたのには驚きました。





秋海棠





枯山水の石庭




























相国寺 秋の特別拝観 方丈、開山堂庭園

2017-10-09 05:32:10 | 寺院・庭園

相国寺 秋の特別拝観に行ってきました。
期間は9月25日(月) ~ 12月15日(金)

総門










庫裏





方丈庭園は春と秋の特別拝観だけ公開されます。
方丈内は撮影禁止です。





花頭窓より



















杉戸絵










方丈西庭園










裏方丈庭園










坪庭





開山堂庭園です。ここは年1回秋の特別拝観で公開されます。






























鐘楼





法堂










経倉
















浴室





大光明寺










青空と方丈、築地塀の甍がきれいです。





庫裏に戻ってきました。






真如堂庭園 涅槃の庭、随縁の庭

2017-10-08 05:36:11 | 寺院・庭園

いつも散策に訪れる真如堂ですが、久しぶりに有料拝観区域に入りました。
本堂、書院など建物の内部は撮影できませんので庭園を紹介します。

本堂





本堂から書院、庭園に続く渡り廊下





















書院南庭












本歌「燈明寺燈籠」
和系六角型石燈籠で、鎌倉時代の作です。もとは相楽郡加茂町の燈明寺にありました。
燈明寺は天平年間に行基が開創しその後興廃を繰り返しました。
灯籠は新町三井家第3代高弥氏が同寺より入手し、後の昭和50年同家第10代高遂氏が真如堂に寄進したものです。
後に多くの模造品が造られますが、真如堂のこれが本歌です。







涅槃の庭
1988年曽根三郎氏によって作庭された枯山水庭園です。






















釈迦が亡くなるとき、北を頭に顔を西に向けて横たわり、まわりを弟子や釈迦の生母、
生類たちが囲んで嘆き悲しんでいる様子を、石で表しています。
白砂はガンジス川を、桧などは沙羅の林を表しています。






大文字山(如意ヶ岳)が近くに見えます。






随縁の庭
2010年に重森千青氏によって作られた新しい庭です。
背後にある仏堂(位牌殿)の蟇股に付けられた四つ目の家紋をモチーフにデザインされました。
随縁とは真実は縁に因って様々な現れ方をするが、本質は変わらないことを意味するそうです。
















庭の石は千青氏が境内から拾い集めたり、玉垣や縁石を再利用しものです。
重森三玲は千青氏の祖父、四つ目は三井家の家紋のことです。














書院北に露地庭があります。











書院の西庭には茶室や待合があります。










玉砂利に沿って墨が置かれています。





待合の屋根に大きなすり鉢があります。
この待合は以前は茅葺きで、屋根か雨が入るのを防ぐためにすり鉢を置いていたそうです。






坪庭





本堂に戻ります。














神無月の無鄰庵

2017-10-06 05:45:00 | 寺院・庭園

昨日朝無鄰庵を訪れました。





拝観受付





待合 
何か置かれています。





前夜十五夜の観月会の供え物、秋の収穫でした。
無鄰庵から見る仲秋の名月、さぞかし風情があったことでしょう。





受付の花 
秋です。シュウメイギク、ナデシコ、ホトトギス





狭い入口を入ります。





入って目に映る景色





茶室






母屋に入り、私の好きな景色の撮影です。




















坪庭










生け花 ススキ、シュウメイギク、ホトトギス





これも十五夜の供え物でしょう。





母屋を出て庭園を歩きます。










母屋と洋館




















三段の滝





茶室





茶室の中





掛け軸 円相











最後に洋館





今回も美しい景色を楽しめました。




泉涌寺 雲龍院 庭園

2017-09-29 05:36:58 | 寺院・庭園

真言宗泉涌寺派の別格本山の雲龍院に行ってきました。
1372年に後光厳法皇が竹巌聖皐律師を招いて菩提所として建立されたのが、この寺のはじまりです。
その後歴代天皇の信仰が厚く、たびたび、この寺に行幸されています。
特に後円融天皇は勅願として如法写経会を始められ、この法会は現在まで続いています。
寺は応仁の兵火によりいったん焼失しましたが、後柏原天皇より後土御門天皇使用の御殿の寄進を受け、
本堂として再建し、江戸時代には寺領も多く来り学ぶ僧侶も多数にのぼり、もっと盛んでした。

山門
















拝観入口











大輪の間





瞑想の石があります。
庭に向かって椅子に座り、左右の足を石に置いて瞑想するそうです。





庭園










昔落雷にあったという高い杉の木





室内から庭園





クイズ 右側はなんと読むでしょうか。答は最後に。






霊明殿に向かう渡り廊下










霊明殿
後光厳天皇はじめ歴代天皇の尊牌を祀っています。明治の初めに完成しました。










灯籠
最後の将軍徳川慶喜が寄進した灯籠です。






蓮華の間





色紙の景色
雪見障子の四角いガラスから四枚の違った絵を眺めることができます。
椿、灯籠、楓、松です。






障子を開けた庭の景色










清浄の間










龍淵のさやけし「水琴窟」





月窓の間










月窓の間からの庭園










悟りの間










「悟りの窓」
正確な真円を描いてる「悟りの窓」は禅における悟りの境地を表しています。
春には紅梅やハナカイドウを望むことができます。






「迷いの窓」
人生における苦しみを象徴し「生老病死四苦八苦」を表しているといわれています。
5月の初め連休の頃には大きなピンク色のシャクナゲを眺めることが出来ます。











悟りの間からの庭園














坪庭に観音さま





本堂を出ます。















泉涌寺






さきほどのクイズの答

稚児(小僧さんのこと)の酒 いつも 飲みたや

鎌倉時代の大工さんがお寺に仕事に入っていた時に、小僧さんが注いでくれる振る舞い酒を
喜んで書いた言われる落書きです。






大徳寺興臨院秋の特別公開 庭園

2017-09-27 06:01:27 | 寺院・庭園

加賀前田家ゆかりの寺院大徳寺興臨院の秋の特別公開(9月9日~10月1日)に行ってきました。





興臨院は1520年代能登の守護畠山氏によって建立され、その後豊臣政権の五大老を務めた前田利家が本堂屋根を修復、
また菩提寺とするなど前田家とも非常に縁の深い寺院です。
室町時代の建築様式の特徴を見せる本堂(重要文化財)や唐門、優美で安定感のある本堂や、
「昭和の小堀遠州」とも言われた作庭家、中根金作が復元した方丈庭園が見所です。


表門(重要文化財)















唐門
唐破風、檜皮葺で室町時代の建築の特徴をよく表しています。
波型の連子窓、客待の花頭窓などは禅宗の建築様式の一つです。






花頭窓より











本堂に上がります。
桃山時代以降近世の方丈(本堂)建築より屋根が低いのが特徴です。
これによって建物全体が安定感を持ち、優美に感じられます。






本堂と方丈庭園(南庭)
白砂に石組みを配して理想の蓬莱世界を表しています。
本堂の解体修理時に、資料をもとに中根金作氏が復元したものです。
なお、本堂内部は撮影不可です。































方丈西庭






















茶室「涵虚亭(かんきょてい) 」
方丈北庭にあります。





































古田織部好みの四帖台目に隅板を加えたものです。
特長は給仕口を入った所が板敷になっていることと、給仕口を入った右がすぐ床の間で、
洞床(床の前に袖壁が出ているので、中は洞のように見える)となっていることです。

ここも内部は撮影不可でした。

最後に方丈前庭





庭園はパノラマ撮影もしています。


後期特別拝観は10月7日(土)~12月17日(日)です。
11月中旬紅葉が美しくなります。



大徳寺龍源院の庭園

2017-09-21 05:42:26 | 寺院・庭園


大徳寺山内散策の最後に龍源院に入りました。
永正年間(1504ー1521年)に東渓宗牧を開山とし、畠山義元、大友義長、大内義興らが創建したと言われています。
創建年次は文亀2年(1502年)、永正元年(1504年)など諸説あります。
大徳寺南派の寺院で重要文化財の方丈、唐門、表門は創建当時のままの姿を残し、大徳寺山内でも最古の建物です。


方丈(重要文化財)
室町時代の禅宗様式建築として、その遺構を完全にとどめる唯一のものです。





奥に唐門があります。







方丈に入ります。





滹沱底(こだてい)
宗祖・臨済禅師が住した中国・鎮州城の南を流れる滹沱河から名付けられた白砂の庭で、
阿吽の石と名付けられた2つの石は聚楽第の遺構といわれる。
















東滴壺(とうてきこ)
方丈と庫裏との間の狭小な空間につくられた壺石庭。
1960年鍋島岳生によって作庭された現代壺庭の傑作、白砂敷きのなかに5つの石が3・2の石組みに分けて配されている。












一枝坦(いっしだん)
東渓禅師が師である実伝和尚から賜った「霊山一枝之軒」という室号から名付けられたもので、
丸く象った苔の中に石が立つ亀島が印象的な斬新な庭である。





パノラマ撮影






礼の間
和尚と修行僧が一衆和合、公式の茶礼等を行う場所です。
昔は大名、公家のお供が控えた場所でもあります。





開祖堂
開祖・東渓禅師の塔所となっている一重入母屋造り・檜皮葺きの建物で、
南北朝・鎌倉・室町初期時代の禅宗様の粋を取り入れた昭和の代表作である。





龍吟庭(りょうぎんてい)
方丈北側に広がる三尊石組からなる室町時代の枯山水庭園で、中央の石組は須弥山を表し、
青々とした杉苔は洋々たる大海を表す。










室中
方丈の中心の間で和尚が禅の教えを説き、時には儀式法要を行う場所です。
襖絵の「龍と波」は江戸時代初期の南画ですが、作者不詳です。






檀那の間
経済面で寺や和尚らを外護し、世話をする檀越し、檀家と和尚がお茶を飲みながら会う間






上間 別称 衣鉢間
出家僧の三衣(袈裟)、鉄鉢(食器)を納める間







下間 別称 書院の間
今の応接室、方丈の下の間を言います。
公式の賓客と応対相見する場所、畳は昔高貴な方が使われたもので、一般の人々は使用できませんでした。






掛軸





種子島銃
天正11年(1583年)在銘、日本最古の種子島銃






大徳寺山内

2017-09-20 05:51:20 | 寺院・庭園


大徳寺山内の散策です。

総門











山鉾内図






山門











勅使門







境内を散策します。






山門と仏殿

























休憩所





正受院






三玄院 石田光成公の墓地があります。





大徳寺宗務本所










真珠庵





大仙院










芳春院





















聚光院











鐘楼











僧堂 龍翔寺

雲水さんが托鉢から帰ってきたようです。











高桐院 
工事中のため来年10月まで拝観停止です。





















千体地蔵塚





興臨院





妙心寺よりは歩く距離が少なく、気もよい散策になりました。