京都で定年後生活

2013年3月60歳で定年退職。

美術館と庭園めぐり、京都の四季の行事と花を綴ります。

京町屋 北区(1)荒木邸、梅辻邸、 一文字屋和輔 、櫻谷文庫、高田邸、西田邸、井関邸

2020-10-24 20:44:47 | 京都の町 町屋・建造物


 京都の町屋シリーズも最後の行政区になりました。
北区の第1回です。なお北区は5回で終わります。

 京都市北区は1955年(昭和30年) 9月1日 上京区から分区して誕生した区です。
住宅地を中心とした平野部と、北部の山間地で構成され、平野部の上賀茂、西賀茂は農家、上賀茂神社社家、住宅地、一部西陣産業が多いところです。
北区には金閣寺や大徳寺、上賀茂神社といった寺社に加え、立命館大学、佛教大学、大谷大学、京都産業大学などの大学があります。
東側には鴨川が流れるます。
北区も京都の町屋は少ない行政区です。

荒木邸(旧林家住宅)
登録有形文化財、景観重要建造物
江戸/1807 木造平屋建、瓦葺、建築面積143㎡1棟
大徳寺北の今宮通の北に敷地を構えています。街路に面して前庭をとり,南面して建つ間口5間半,奥行6間半の平屋建です。
屋根は切妻造,桟瓦葺で,土間上に越屋根を設け,表に瓦葺庇がついています。内部は東側が通り土間,西側は居室で,表庭に面して8畳座敷を配しています。
土蔵
江戸/1751-1829
土蔵造2階建、瓦葺、建築面積16㎡1棟
主屋の背面,敷地西寄りに建つ土蔵造2階建。桁行1間半,梁間2間規模の東西棟で,切妻造の置屋根を桟瓦葺です。小屋組は梁を用いず,柱が母屋と棟木を受けています。。南面戸口には瓦葺庇を架け、外壁は白漆喰塗で2階南面に窓を開き、小規模ながら端正な土蔵です。。
京都府京都市北区紫竹










梅辻邸
北区 上賀茂
景観重要建造物,京都市指定文化財,歴史的風致形成建造物、界わい景観整備地区
当家は上賀茂神社に仕えた社家です。建物は居室部と座敷部からなり,天保9年(1838)頃にはほぼ現在の形になっていました。
居室部は正面に式台を設け,妻面は柱と貫で飾っています。座敷部は座敷と次の間からなり,座敷は押板風の床の間と付書院を備えて花頭窓を開く古式で格式のある意匠です。

上賀茂に残る唯一の賀茂七家であり,主家と書院から成る。主家は上賀茂神社の鳥居を越えない切妻造りの屋根とし,書院は江戸時代に宮中から御学問所を移築したとの言い伝えがある。
梅辻家は,代々上賀茂神社につかえていた社家で,「賀茂七家」の一つである。前面道路に沿って長屋門及び土塀が並び,主庭をはさんで主屋が配されている。主屋は木造平屋建で,切妻造一部入母屋造の居室部と入母屋造の座敷部からなり,建築年代は祈祷札等から天保期と推定される。居室部は,上賀茂の社家住宅の特徴である式台と鳥居形の内玄関,供待を残している。座敷部は,御所の御学問所を移築されたと伝えられており,押板風の床の間が付き,付書院を備え随所に菊の御紋が彫られた金具が使用されている。長屋門は,切妻造,桟瓦葺で上賀茂に現存する貴重なものとなっている。また,長屋門から主屋玄関までの前庭と座敷に面した奥庭を持ち,奥庭には御印殿が配されているなど社家を特色付けている。「賀茂七家」の現存随一の遺構で屋敷の内外にその特徴を色濃く残しており,上賀茂の社家住宅の代表例として,また通り景観の形成に重要な建物となっている。


























一文字屋和輔
景観重要建造物
北区 紫野
長保2年(1000)創業の今宮神社の門前であぶり餅を売る茶店。
建物は,古いもので約400年前と伝えられている。敷地の北西角に庭がある。
通りに面して東から,東棟,中店,西棟が建ち並び,中店の奥に中棟が建つ。
道路に面して1階は開店時に解放される板戸が並び,中棟・西棟2階には手すり付き開口の並ぶ様子が,門前の茶屋としての外観を形成している。今宮神社東門へと続く参詣道の通り景観の形成に重要な建造物である。




















櫻谷文庫(旧木島櫻谷家)
和館 大正/1913 木造2階建、瓦葺、建築面積195㎡1棟
南東角地の敷地の南東隅に建っています。桁行9間半,梁間5間の規模で,木造2階建,入母屋造,瓦葺です。
南東に入母屋玄関を構え,1階は中廊下の形式です。玄関近くの部屋に階段を設け,2階に10畳2室の客間を配し、近代の住居形式を持ち,質も優秀です。
洋館 大正/1913 木骨煉瓦造2階一部平屋建、瓦葺、建築面積107㎡1棟
和館の西側に東西棟で建っています。桁行8間,梁間3間半の規模で,木骨煉瓦造2階一部平屋建,寄棟造,桟瓦葺です。
東面に出入口を設け,東半を2階とし,西半は高窓を付けた平屋建です。内装は和洋の意匠を使うが,外壁はモルタル塗で全体を洋風の意匠とです。
画室 大正/1913 木造平屋建、瓦葺、建築面積187㎡1棟
敷地北西隅に東西棟で建っています。桁行10間,梁間5間の規模で,木造平屋建,入母屋造,桟瓦葺です。南東隅に玄関を設け南側と西側に廊下を通し、中央を広い1室として,天井を高くし,高窓を南面と西面に開き,画室としています。内外共に和風の意匠でまとめています。。
北区 等持院
国登録有形文化財、景観重要建造物


櫻谷文庫は,日本画家である木島櫻谷(1877-1938)の居宅として建築された。等持院界隈は大正から昭和初期に土田麦僊,村上華岳ら多くの画家が移り住み,「絵描き村」とも称された地域である。和館,洋館,画室などからなり,いずれも大正2年の建築である。和館は櫻谷の居宅で木造2階建,瓦葺である。幅の広い階段を設け,2階には眺望を意識した開放的な4室が配される。和館の西側に煉瓦造の2階建の洋館が建つ。1階を収蔵庫とし,2階には竹や杢目を意識した材を用いて和風意匠を加味した洋風の応接室を配する。画室は木造平屋建で,小屋組にトラス構造を用いて64畳敷の大空間をつくる。櫻谷が弟子とともに製作にあたった場である。大正期には土橋を配した池庭が配されていたが現存せず,画室南側に護岸の一部と思われる石が残るのみである。京都画檀で活躍した画家の居宅と製作の場を一式で残すとともに,大正期における質の高い郊外の住宅建築としても評価される。


















木島桜谷旧邸の桜(2018.4)




神光院 src="https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/17/b5/6348e6ae47a5ce46243d157648c3e9ae.jpg" border="0">






































髙田恒治郎邸
北区 出雲路
景観重要建造物





西田邸
北区 大宮
景観重要建造物





井関家住宅
京都市指定有形文化財
京都市北区上賀茂
井関家は,代々上賀茂神社につかえていた社家である。角地に位置する屋敷は,通りに面して土塀をめぐらせ,主屋の後方には土蔵が建つ。主屋は,江戸時代後期の建築と推定され,鳥居形の内玄関と式台を並べ,社家住宅としての外観を整える。主屋の中央には明治後期に増築された望楼風の3階が建ち上がり,この地区の景観を特色づけている。土蔵は弘化4年(1847)の建築で方2間の2階建,切妻造,桟瓦葺の屋根をのせる。また,表門から内玄関までの前庭や小祠を配した奥庭は,社家を特色づけるものとなっている。間取りや外観に社家住宅としての特徴を残す貴重な存在であり,土蔵,表門,土塀,庭を含め,上賀茂社家の屋敷構えを現在に伝える。
明治に増築された3階部分は,四面が開く望楼風の建物となっている。枯山水の庭園には,おがたまの木や石灯籠があり,また,手水鉢の前には龍の口と呼ばれる排水口などが設けられ,先人の知恵が随所にみられる建物と庭園である。






京町屋外観の特徴
屋根
一階庇の最前列は一文字瓦で葺いています。
横の一直線と格子の縦の線の調合が町屋の外観美の一つです。
格子
格子は戦国時代からで、内からは外がよく見え、外からはよく見えないようになっています。
家の商いや家主の好みでデザインが異なります。
上部が切り取られた「糸屋格子」、太い連子の「麩屋格子」、「炭屋格子」、重い酒樽や米俵を扱う「酒屋格子」、「米屋格子」、繊細な「仕舞屋格子」などがあります。格子を紅殻で塗ったものが紅殻格子。
ばったり床几
元々は商いの品を並べるもので、後に腰掛け用に床几として近隣との語らいの場でした。ばったりとは棚を上げ下げするときの音からきています。
店の間の外観
軒下に水引暖簾、大戸に印暖簾を掛けます。
虫籠窓
表に面した二階が低くなっている「厨子二階」に多く見られる意匠。
防火と道行く人を見下ろさない配慮と言われています。
犬矢来
竹の犬矢来は割竹を透き間なく組んだものから、少し透かしたものまでさなざまです。
直線的な町屋の表情を和らげてくれます。


各種建造物指定の説明

国・登録有形文化財
緩やかな規制により建造物を活用しながら保存を図るため,平成8年度施行の文化財制度で,登録された建物が登録有形文化財です。
登録文化財には,築後50年を経過している建造物で,国土の歴史的景観に寄与しているもの、造形の規範となっているもの、再現することが容易でないものといった基準を満たす建造物が対象となります。
京都市では,近代の建造物を中心に積極的に登録を進め,市内243件(平成31年1月末現在告示分)が登録されています。

景観重要建造物
 平成16年に制定された景観法に基づき,地域の自然,歴史,文化等からみて,建造物の外観が景観上の特徴を有し,地域の景観形成に重要なものについて,京都市長が当該建造物の所有者の意見を聞いて指定を行う制度です。
指定を受けた建造物には,所有者等の適正な管理義務のほか,増築や改築,外観等の変更には市長の許可が必要となりますが,相続税に係る適正評価や,建造物の外観の修理・修景に係る補助制度が活用できます。

歴史的意匠建造物
 歴史的な意匠を有し、地域の景観のシンボル的な役割を果たしている建築物等を京都市が指定するものです。

歴史的風致形成建造物
 平成20年11月に施行された、歴史まちづくり法に記載された重点区域内の歴史的な建造物で,地域の歴史的風致を形成し,歴史的風致の維持及び向上のために保存を図る必要があると認められるもので,京都市長が建造物の所有者及び教育委員会の意見を聞いて指定した建造物。
指定を受けた建造物には,所有者等の適切な管理義務のほか,増築や改築,移転又は除却の届出が必要となりますが,建造物の外観の修理・修景に係る補助制度が活用できます。










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京町屋 右京(2)山﨑家(旧井上家) 加藤邸、慈済院、 落柿舎、旧徳力彦之助邸、陽明文庫

2020-09-28 19:06:24 | 京都の町 町屋・建造物


京都の町屋、第2回右京区です。
今回も町屋は少ないです。

山﨑家(旧井上家)
景観重要建造物
右京区 嵯峨観空寺明水町













加藤邸
歴史的意匠建造物
右京区花園伊町

















慈済院 国登録有形文化財
表門 江戸/1615~1661 木造、瓦葺、間口2.8m、東方潜戸付1棟
京都府京都市右京区嵯峨天龍寺芒ノ馬場町
玄関廊式台のほぼ正面、天龍寺の総門から本山庫裏に至る参道に面して建つ。一間薬医門、切妻造本瓦葺で、本柱頂部を繋ぐ冠木を男梁と女梁で挟み、男梁上の板蟇股で棟木を受ける。軒は二軒疎垂木である。天龍寺最古級の表門であり塔頭の表構えを伝える。





庫裏  登録有形文化財
江戸/1799 木造平屋建、瓦葺、建築面積101㎡1棟
本堂東側に玄関廊を介して建つ。切妻造妻入の正面は、舟肘木で受ける妻梁上の中央に蟇股と虹梁大瓶束を組み、両脇に海老虹梁を飾る定型的な構成を見せ、絵様なども時代性をよく示す。平面はほぼ正方形で、東半を占める土間は大黒柱を中心に豪壮な梁組を現す。














玄関廊 登録有形文化財
江戸/1751~1830 木造平屋建、瓦葺、建築面積62㎡1棟
本堂と庫裏の間を繋ぐ両下造の建物。東半に玄関の間をおいて入母屋造の式台玄関を構え、西半の一〇畳では虹梁を三筋架けて板蟇股で化粧屋根を支持する特異な構成をもつ。玄関と廊下の機能を兼備する一方で本堂と庫裏を繋ぐ開放的な大廊下形式の名残を伝える。

本堂  登録有形文化財
江戸/1816 木造平屋建、瓦葺、建築面積238㎡1棟
天龍寺の旧三門の北に位置する塔頭の本堂。南面する六間取の方丈形式で、室中を含む前三室は境に竹の節を設け、三室通しの棹縁天井を張る。四面広縁や上間後室の西側に床と付書院を設ける形式などに、禅宗塔頭寺院本堂としての特色を示し、意匠も洗練される。

書院 登録有形文化財
江戸/1751~1830 木造平屋建、瓦葺、建築面積61㎡1棟
本堂北側に建ち、庭に面する北西面に切目縁を廻らせる。内部は八畳二室からなる書院を原型に、南西面に廻らせた広縁を取り込んで広い座敷としており、北東に床を備える。面皮柱など数寄屋意匠を摂取し、天龍寺で近世に遡る唯一の書院遺構として価値がある。


落柿舎 国登録有形文化財
江戸/1751~1830 木造平屋建、茅葺一部瓦葺、建築面積58㎡1棟
京都府京都市右京区嵯峨小倉山緋明神町20
嵯峨小倉山の敷地中央に南面して建ち、寄棟造茅葺である。東端を狭い土間とし、床上部は西端南側を四畳半の主室として西面にトコとトコ脇を備え、他は二畳と三畳を配する。数寄屋を基調とする穏やかな佇まいの茅舎で、嵯峨の風情を醸す重要要素となっている。

















本庵四畳半と三畳




















次庵(句会席)





旧徳力彦之助邸(ギャラリー工房・チェリ)国登録有形文化財
昭和前/1937 木造一部鉄筋コンクリート地上2階地下1階建、スレート葺、建築面積187㎡1棟
京都府京都市右京区太秦組石町
京福電鉄嵐山本線太秦駅の南方,太秦小学校校庭に面して建つ。漆芸家・徳力彦之助が英国客船の調度品を購入し自ら設計した住宅兼アトリエ。櫻井馬淵建築事務所が実施設計にあたり,チューダーゴシックに仕上げる。傾斜地のためRC造地下室に玄関を設ける。


























陽明文庫
事務所 登録有形文化財
昭和前/1938木造平屋建,瓦葺,建築面積159㎡1棟
京都府京都市右京区宇多野上ノ谷町
木造平屋建ての事務所建築。第一文庫,第二文庫と並んで配置されている。簡素な意匠・構成になるが,玄関周りの格子状の意匠,暖炉の煙突などに特徴が見られ,全体として洋風とも和風ともつかない特色あるデザインである。設計は長谷部鋭吉。





第一文庫 登録有形文化財
昭和前/1938 鉄筋コンクリート造平屋建,瓦葺,建築面積73㎡1棟
京都府京都市右京区鳴滝宇多野谷2
近衛家に伝わる古文書・美術品などを収める収蔵庫。当時の近衛家所有地の一角に建てられた。収蔵品の重要性に鑑み,湿度管理などを意識して設計されている。土蔵風であるが,RCによる堅牢な構造である。設計は長谷部鋭吉,大工棟梁は俣野忠蔵。





第二文庫  登録有形文化財
昭和前/1940 鉄筋コンクリート造2階建,瓦葺,建築面積121㎡1棟
京都府京都市右京区鳴滝宇多野谷
近衛家が所有する美術品等を収める収蔵庫。第一文庫と同じく湿度管理,耐震耐火などを意識して建てられたが,厳しい資材事情から床下吹き放ちを断念するなど設計・仕様が異なっている。第一文庫と同じく設計は長谷部鋭吉,大工棟梁は俣野忠蔵。





虎山荘  登録有形文化財
昭和前/1942 木造平屋建,瓦葺,建築面積393㎡1棟
京都府京都市右京区宇多野福王子町
陽明文庫所蔵品の閲覧を目的として建てられた数寄屋造りの別荘建築。主屋部分と客殿部分から構成され,内部に茶室(滴庵)などを持つ。伝統的な構法の中にも設計者である長谷部鋭吉による新たな試みが随所になされ,細部にも見るべきものがある。





京町屋外観の特徴
屋根
一階庇の最前列は一文字瓦で葺いています。
横の一直線と格子の縦の線の調合が町屋の外観美の一つです。
格子
格子は戦国時代からで、内からは外がよく見え、外からはよく見えないようになっています。
家の商いや家主の好みでデザインが異なります。
上部が切り取られた「糸屋格子」、太い連子の「麩屋格子」、「炭屋格子」、重い酒樽や米俵を扱う「酒屋格子」、「米屋格子」、繊細な「仕舞屋格子」などがあります。格子を紅殻で塗ったものが紅殻格子。
ばったり床几
元々は商いの品を並べるもので、後に腰掛け用に床几として近隣との語らいの場でした。ばったりとは棚を上げ下げするときの音からきています。
店の間の外観
軒下に水引暖簾、大戸に印暖簾を掛けます。
虫籠窓
表に面した二階が低くなっている「厨子二階」に多く見られる意匠。
防火と道行く人を見下ろさない配慮と言われています。
犬矢来
竹の犬矢来は割竹を透き間なく組んだものから、少し透かしたものまでさなざまです。
直線的な町屋の表情を和らげてくれます。


各種建造物指定の説明

国・登録有形文化財
緩やかな規制により建造物を活用しながら保存を図るため,平成8年度施行の文化財制度で,登録された建物が登録有形文化財です。
登録文化財には,築後50年を経過している建造物で,国土の歴史的景観に寄与しているもの、造形の規範となっているもの、再現することが容易でないものといった基準を満たす建造物が対象となります。
京都市では,近代の建造物を中心に積極的に登録を進め,市内243件(平成31年1月末現在告示分)が登録されています。

景観重要建造物
 平成16年に制定された景観法に基づき,地域の自然,歴史,文化等からみて,建造物の外観が景観上の特徴を有し,地域の景観形成に重要なものについて,京都市長が当該建造物の所有者の意見を聞いて指定を行う制度です。
指定を受けた建造物には,所有者等の適正な管理義務のほか,増築や改築,外観等の変更には市長の許可が必要となりますが,相続税に係る適正評価や,建造物の外観の修理・修景に係る補助制度が活用できます。

歴史的意匠建造物
 歴史的な意匠を有し、地域の景観のシンボル的な役割を果たしている建築物等を京都市が指定するものです。

歴史的風致形成建造物
 平成20年11月に施行された、歴史まちづくり法に記載された重点区域内の歴史的な建造物で,地域の歴史的風致を形成し,歴史的風致の維持及び向上のために保存を図る必要があると認められるもので,京都市長が建造物の所有者及び教育委員会の意見を聞いて指定した建造物。
指定を受けた建造物には,所有者等の適切な管理義務のほか,増築や改築,移転又は除却の届出が必要となりますが,建造物の外観の修理・修景に係る補助制度が活用できます。








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京町屋 右京(1) 旧邸御室、日新電機嵯峨野荘、堀江家住宅、上田家住宅、田中邸、聲々軒

2020-09-24 17:20:11 | 京都の町 町屋・建造物


 右京区は京都市の西部、桂川の東岸に位置しています。
 右京区南部は桂川に沿って広がり、ほぼ平坦な土地で、かつて平安の都に住む公家や皇族たちの別荘地でした。
 四条通以南は現在、概ね住宅地がひろがってます。
春は仁和寺の「御室桜」を愉しみ、夏は嵐山の新緑を愛で、秋は高尾の紅葉を眺め、冬は雪の嵯峨を借景とするといった四季に応じた景勝美を満喫できるスポットが数多いところです。
 私の好きな散策の嵐山嵯峨野、北嵯峨野、仁和寺など風情ある景色が多いところです。
 近年緑あふれる森林が占め、旧くから林業が盛んな旧京北町が右京区が合併し、京都市の区の中では最大の面積になりました。
 京都の町屋は少ない行政区で、2回で終わります。

旧邸御室 登録有形文化財
門及び塀 昭和前/1937頃 門 木造、瓦葺、間口3.5m 塀 木造、瓦葺、総延長62m1棟
右京区御室岡ノ裾町
敷地北面から西面北寄りを画す塀の北面に門を開いています。
門は切妻造桟瓦葺で、引戸は上部に桟を入れ、外面にナグリを施す意匠です。
北面、西面塀は真壁に瓦葺とし、土台を舟肘木状の部材で受けるなど、全体として特色ある意匠を備えています。










主屋  登録有形文化財
昭和前/1937 木造平屋2階建、瓦葺一部銅板葺、建築面積238㎡1棟
木造二階建、桟瓦葺で、一階は北東隅に玄関を開き、矩折れの廊下を南北に通してその西に12畳半の座敷と10畳を設けています。
廊下の東側は内向きの空間とし、二階には8畳3室を設けています。
意匠を凝らした座敷廻りなど、内外ともに質の高い近代和風住宅です。





床の間
北山杉を画いた軸と琵琶床には兜の置物





欄間









「庭鏡」





待合 登録有形文化財
昭和前/1937頃 木造平屋建、銅板葺、建築面積4.8㎡1棟
右京区御室岡ノ裾町5
茶室の西方に建っています。屋根は銅板葺で棟のみ瓦を積んでいます。
北に向けて腰掛を配し、その奥に一畳敷を置き、その西は壁に丸窓、東には水屋を設けています。
南流れの屋根垂木を丸桁で受け、奇木を用い、壁に台形の切込みを入れるなど、意匠を凝らした待合です。










茶室双庵  登録有形文化財
昭和前/1937頃 木造平屋建、瓦葺、建築面積23㎡1棟
双ヶ岡の北斜面に位置する敷地の、南東隅の小高い位置に建っています。
木造平屋建、桟瓦葺で、四畳半の東側に平床と主人席を配し、さらに東端に水屋を設けています。
茶室北面には付書院状の窓を開き、御室の風景を一望できます。開放的なつくりの茶室です。










茶室から見える愛宕山










日新電機嵯峨野荘 国登録有形文化財
本館 昭和前/1932 木造2階建、瓦葺、建築面積355㎡1
右京区嵯峨野宮ノ元町
舟底天井の廊下の東西に玄関や居室などを配し、南奥を大広間としています。
数寄屋を加味した造作の随所に銘木や古木を巧みに使用し、特に大広間での唐破風形天井の採用や、折上格天井への金唐紙貼付などに斬新さがみられます。上質で創意溢れる意匠のもと料亭建築です。

土蔵  登録有形文化財
昭和前/1932 土蔵造3階建、瓦葺、建築面積18㎡1棟
主屋北端に南北棟で建っています。
土蔵造三階建、桁行三・八メートル梁間三・七メートル、切妻造桟瓦葺で、東面の戸口に下屋を設けています。
外壁漆喰塗で鉢巻を廻らし、二、三階東面に窓を穿ち、鉄扉と庇を付けています。
小屋は和小屋で火打梁を設ける。料亭の面影を伝える土蔵です。

改修でしょうか、解体でしょうか。足場が組まれています。















堀江家住宅 国登録有形文化財
主屋 大正/1921 木造平屋建、瓦葺、建築面積121㎡1棟
右京区花園木辻南町
妙心寺南東の住宅地に建っています。
平屋,寄棟造,桟瓦葺で,座敷飾りを備えた2室続きの座敷,玄関と寄付,茶の間と台所の各部分を,矩折れの中廊下で連絡しています。
台檜を用いた上質な造りで,全て和室ながら独立性を確保した間取りに近代的な郊外住宅の萌芽が窺えます。










上田家住宅(町家ぎゃらりー妙芸)
国登録有形文化財、京都市歴史的意匠建造物
主屋 大正/1921木造2階建、瓦葺、建築面積139㎡1棟
右京区花園木辻南町 妙心寺道に北面して建っています。
施主は妙心寺出入りの大工で,その弟子が建設にあたったことが判明しています。
間口5間半規模,東西棟,切妻造,桟瓦葺の町家で,たちが高く,土間上部の架構も繊細で,大正から昭和にかけて普及した近代京町家の特徴をそなえています。



















田中邸
景観重要建造物
右京区 嵯峨伊勢ノ上町













聲々軒
景観重要建造物
右京区 嵯峨鳥居本六反町


















京町屋外観の特徴
屋根
一階庇の最前列は一文字瓦で葺いています。
横の一直線と格子の縦の線の調合が町屋の外観美の一つです。
格子
格子は戦国時代からで、内からは外がよく見え、外からはよく見えないようになっています。
家の商いや家主の好みでデザインが異なります。
上部が切り取られた「糸屋格子」、太い連子の「麩屋格子」、「炭屋格子」、重い酒樽や米俵を扱う「酒屋格子」、「米屋格子」、繊細な「仕舞屋格子」などがあります。格子を紅殻で塗ったものが紅殻格子。
ばったり床几
元々は商いの品を並べるもので、後に腰掛け用に床几として近隣との語らいの場でした。ばったりとは棚を上げ下げするときの音からきています。
店の間の外観
軒下に水引暖簾、大戸に印暖簾を掛けます。
虫籠窓
表に面した二階が低くなっている「厨子二階」に多く見られる意匠。
防火と道行く人を見下ろさない配慮と言われています。
犬矢来
竹の犬矢来は割竹を透き間なく組んだものから、少し透かしたものまでさなざまです。
直線的な町屋の表情を和らげてくれます。


各種建造物指定の説明

国・登録有形文化財
緩やかな規制により建造物を活用しながら保存を図るため,平成8年度施行の文化財制度で,登録された建物が登録有形文化財です。
登録文化財には,築後50年を経過している建造物で,国土の歴史的景観に寄与しているもの、造形の規範となっているもの、再現することが容易でないものといった基準を満たす建造物が対象となります。
京都市では,近代の建造物を中心に積極的に登録を進め,市内243件(平成31年1月末現在告示分)が登録されています。

景観重要建造物
 平成16年に制定された景観法に基づき,地域の自然,歴史,文化等からみて,建造物の外観が景観上の特徴を有し,地域の景観形成に重要なものについて,京都市長が当該建造物の所有者の意見を聞いて指定を行う制度です。
指定を受けた建造物には,所有者等の適正な管理義務のほか,増築や改築,外観等の変更には市長の許可が必要となりますが,相続税に係る適正評価や,建造物の外観の修理・修景に係る補助制度が活用できます。

歴史的意匠建造物
 歴史的な意匠を有し、地域の景観のシンボル的な役割を果たしている建築物等を京都市が指定するものです。

歴史的風致形成建造物
 平成20年11月に施行された、歴史まちづくり法に記載された重点区域内の歴史的な建造物で,地域の歴史的風致を形成し,歴史的風致の維持及び向上のために保存を図る必要があると認められるもので,京都市長が建造物の所有者及び教育委員会の意見を聞いて指定した建造物。
指定を受けた建造物には,所有者等の適切な管理義務のほか,増築や改築,移転又は除却の届出が必要となりますが,建造物の外観の修理・修景に係る補助制度が活用できます。








コメント (2)

京の町屋 左京(4)駒井家住宅、瓢亭、聖護院、聖護院八ツ橋総本店、西尾八ツ橋、白沙村荘

2020-09-23 20:11:47 | 京都の町 町屋・建造物


京都の町屋、左京区の第4回です。
左京区はこれで終了です。

駒井家住宅(1927,昭和2年)
国登録有形文化財
当時アメリカで流行していたスパニッシュ様式、設計はヴォーリズ建築事務所
駒井卓、静江記念館として保存されています。
左京区北白川

















瓢亭
京都を彩る建造物選定番号第1-021号   
 400年余り前,小さな腰掛茶屋として開業し,天保8年(1837)から料理屋に。建物はくずやと呼ばれる茅葺き屋根の座敷で,庭園は植熊作。











聖護院
書院:国指定重要文化財(建造物)聖護院旧仮皇居:国指定史跡
京都を彩る建造物認定番号第31号
 もと天台宗に属し,修験道本山派の本寺として知られている。白河上皇の皇子静惠法親王の入寺以来,門跡として続いた寺院で,御所炎上の際には仮皇居となった。延宝3年(1675)の大火により現在地に移転し,本堂,宸殿,庫裡,書院等が造営された。御所から下賜されたと伝えられる書院は,床,棚,書院などの細部に御所風な気品があり,外観は南と東側に土庇をまわし,木連格子の妻飾のある入母屋造ながらむくりをつけている。修験道及び門跡寺院としての歴史や建物にも由緒がある。






聖護院八ツ橋総本店 
京都を彩る建造物選定番号第3-004号   
左京区
 元禄2年(1689)にこの地で創業した。近世筝曲の開祖といわれる八橋検校が葬られた黒谷金戒光明寺の参道に茶店を設け,検校の遺徳を偲び,琴の形を象った干菓子を「八ッ橋」と名付け販売したのが始まりと言われている。明治には多くの文豪が訪れた。










西尾八ツ橋
















白沙村荘
日本画家、橋本関雪











京町屋外観の特徴
屋根
一階庇の最前列は一文字瓦で葺いています。
横の一直線と格子の縦の線の調合が町屋の外観美の一つです。
格子
格子は戦国時代からで、内からは外がよく見え、外からはよく見えないようになっています。
家の商いや家主の好みでデザインが異なります。
上部が切り取られた「糸屋格子」、太い連子の「麩屋格子」、「炭屋格子」、重い酒樽や米俵を扱う「酒屋格子」、「米屋格子」、繊細な「仕舞屋格子」などがあります。格子を紅殻で塗ったものが紅殻格子。
ばったり床几
元々は商いの品を並べるもので、後に腰掛け用に床几として近隣との語らいの場でした。ばったりとは棚を上げ下げするときの音からきています。
店の間の外観
軒下に水引暖簾、大戸に印暖簾を掛けます。
虫籠窓
表に面した二階が低くなっている「厨子二階」に多く見られる意匠。
防火と道行く人を見下ろさない配慮と言われています。
犬矢来
竹の犬矢来は割竹を透き間なく組んだものから、少し透かしたものまでさなざまです。
直線的な町屋の表情を和らげてくれます。


各種建造物指定の説明

国・登録有形文化財
緩やかな規制により建造物を活用しながら保存を図るため,平成8年度施行の文化財制度で,登録された建物が登録有形文化財です。
登録文化財には,築後50年を経過している建造物で,国土の歴史的景観に寄与しているもの、造形の規範となっているもの、再現することが容易でないものといった基準を満たす建造物が対象となります。
京都市では,近代の建造物を中心に積極的に登録を進め,市内243件(平成31年1月末現在告示分)が登録されています。

景観重要建造物
 平成16年に制定された景観法に基づき,地域の自然,歴史,文化等からみて,建造物の外観が景観上の特徴を有し,地域の景観形成に重要なものについて,京都市長が当該建造物の所有者の意見を聞いて指定を行う制度です。
指定を受けた建造物には,所有者等の適正な管理義務のほか,増築や改築,外観等の変更には市長の許可が必要となりますが,相続税に係る適正評価や,建造物の外観の修理・修景に係る補助制度が活用できます。

歴史的意匠建造物
 歴史的な意匠を有し、地域の景観のシンボル的な役割を果たしている建築物等を京都市が指定するものです。

歴史的風致形成建造物
 平成20年11月に施行された、歴史まちづくり法に記載された重点区域内の歴史的な建造物で,地域の歴史的風致を形成し,歴史的風致の維持及び向上のために保存を図る必要があると認められるもので,京都市長が建造物の所有者及び教育委員会の意見を聞いて指定した建造物。
指定を受けた建造物には,所有者等の適切な管理義務のほか,増築や改築,移転又は除却の届出が必要となりますが,建造物の外観の修理・修景に係る補助制度が活用できます。





 

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京町屋 左京(3)小川邸、喜多邸、大槻邸、吉村邸、対岳文庫、鄰雲軒、 臥月亭 、齋藤家

2020-09-17 17:44:47 | 京都の町 町屋・建造物


京都の町屋、左京区の第3回です。
今回も町屋より登録有形文化財が多いです。

小川家住宅主屋
登録有形文化財、京都を彩る建物認定第109号
左京区鹿ヶ谷
大正/1922 鉄筋コンクリート造2階建、銅板葺、建築面積156㎡
敷地の北東に位置する建築面積156㎡,切妻造,銅板葺のRC造2階建。外壁は薄茶のドイツ壁風仕上げで,腰を擬石張とし,玄関や2階窓周り等をタイルで飾るっています。
我が国のRC造住宅の早期の事例になり,庭園と共に鹿ヶ谷界隈の歴史的景観を形成しています。

左京区鹿ヶ谷に建つ2階建ての近代洋風住宅。大正11年(1922)に建てられました。
設計は武田五一。わが国の鉄筋コンクリート造住宅のさきがけです。  
武田五一が設計した数少ない現存する住宅として貴重です。






喜多家住宅主屋
登録有形文化財、京都を彩る建物認定第110号
左京区北白川
大正/1926 木造2階一部平屋建、瓦葺、建築面積75㎡
京都で最初期に形成された郊外住宅地,北白川疏水通の東側に位置する藤井厚二の設計になる住宅です。
木造2階建,真壁造で,桟瓦葺の屋根を巧みに架け,和風の端正な外観に変化をもたせています。
平面構成は合理性に富み,内部は和洋折衷の手法で纏められています。

 




大槻邸
歴史的風致形成建造物
左京区 北白川













吉村家住宅主屋
登録有形文化財
左京区松ケ崎
昭和前/1929 木造2階建、瓦葺、建築面積132㎡1棟
通りに北面し、多数の入母屋屋根を複層させた外観です。
玄関ホールを兼ねた広い廊下を中心に、北東に数寄屋意匠を加味した客間をおき、南側に家族向けの広間や食堂を洋間です。
家族のための部屋配置を重視する近代的な住宅です。









対岳文庫
登録有形文化財
左京区岩倉上蔵町
昭和前/1928 鉄筋コンクリート造平屋建、瓦葺、建築面積69㎡
鉄筋コンクリート造平屋建で、桟瓦葺です。
東西棟の主屋に切妻妻入の玄関を突出し、外壁は上部をスクラッチタイル貼とし、腰を洗出しとしています。
内部は陳列室と収蔵室に分かれ、床板敷で、壁を板張としています。
簡潔で軽快な意匠で、武田五一の手になる小品の好例です。














鄰雲軒(国指定史跡 岩倉具視幽棲旧宅)
建物の名前は昭和7年(1932)に東伏見宮周子(岩倉具視の孫)










臥月亭
景観重要建造物、歴史的風致形成建造物
左京区 吉田
不正確な画像です。




齋藤家住宅
登録有形文化財
左京区吉田
大正/1924頃 木造2階建、銅板葺、建築面積90㎡
大正末期から昭和17年頃にかけて神楽岡北東傾斜地に8ブロックに分けて,主に京大教官を対象に建設された28件の借家の内の1件。
木造2階建銅板葺の瀟洒な和風の外観を持つ。2階に独立の子供部屋を持つ点に特徴がある。設計者は前田巧。











京町屋外観の特徴
屋根
一階庇の最前列は一文字瓦で葺いています。
横の一直線と格子の縦の線の調合が町屋の外観美の一つです。
格子
格子は戦国時代からで、内からは外がよく見え、外からはよく見えないようになっています。
家の商いや家主の好みでデザインが異なります。
上部が切り取られた「糸屋格子」、太い連子の「麩屋格子」、「炭屋格子」、重い酒樽や米俵を扱う「酒屋格子」、「米屋格子」、繊細な「仕舞屋格子」などがあります。格子を紅殻で塗ったものが紅殻格子。
ばったり床几
元々は商いの品を並べるもので、後に腰掛け用に床几として近隣との語らいの場でした。ばったりとは棚を上げ下げするときの音からきています。
店の間の外観
軒下に水引暖簾、大戸に印暖簾を掛けます。
虫籠窓
表に面した二階が低くなっている「厨子二階」に多く見られる意匠。
防火と道行く人を見下ろさない配慮と言われています。
犬矢来
竹の犬矢来は割竹を透き間なく組んだものから、少し透かしたものまでさなざまです。
直線的な町屋の表情を和らげてくれます。


各種建造物指定の説明

国・登録有形文化財
緩やかな規制により建造物を活用しながら保存を図るため,平成8年度施行の文化財制度で,登録された建物が登録有形文化財です。
登録文化財には,築後50年を経過している建造物で,国土の歴史的景観に寄与しているもの、造形の規範となっているもの、再現することが容易でないものといった基準を満たす建造物が対象となります。
京都市では,近代の建造物を中心に積極的に登録を進め,市内243件(平成31年1月末現在告示分)が登録されています。

景観重要建造物
 平成16年に制定された景観法に基づき,地域の自然,歴史,文化等からみて,建造物の外観が景観上の特徴を有し,地域の景観形成に重要なものについて,京都市長が当該建造物の所有者の意見を聞いて指定を行う制度です。
指定を受けた建造物には,所有者等の適正な管理義務のほか,増築や改築,外観等の変更には市長の許可が必要となりますが,相続税に係る適正評価や,建造物の外観の修理・修景に係る補助制度が活用できます。

歴史的意匠建造物
 歴史的な意匠を有し、地域の景観のシンボル的な役割を果たしている建築物等を京都市が指定するものです。

歴史的風致形成建造物
 平成20年11月に施行された、歴史まちづくり法に記載された重点区域内の歴史的な建造物で,地域の歴史的風致を形成し,歴史的風致の維持及び向上のために保存を図る必要があると認められるもので,京都市長が建造物の所有者及び教育委員会の意見を聞いて指定した建造物。
指定を受けた建造物には,所有者等の適切な管理義務のほか,増築や改築,移転又は除却の届出が必要となりますが,建造物の外観の修理・修景に係る補助制度が活用できます。









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京町屋 左京(2)茂庵、安楽寺、百石斎、大野邸、伽藍下鴨、 山ばな平八茶屋 、清風荘

2020-09-15 17:09:55 | 京都の町 町屋・建造物


京都の町屋、左京区の第2回です。
今回も町屋以外が多いです。

茂庵(旧谷川茂次郎茶苑)旧点心席
登録有形文化財
左京区吉田神楽岡町
大正/1912-1988 木造2階建、銅板葺、建築面積64㎡
数寄者谷川茂庵が営んだ吉田山荘の独立して建つ食堂で,2階建,寄棟造,銅板葺で基壇上に建つ。軸部,小屋組等全体に丸太で構成され,東側面1階は壁面を後退させ懸造のようにみせる。棟両端に鳥形の鬼瓦をのせるなど,趣味性の強い,かつ優れた意匠の建物。
















待合





田舎亭










安楽寺山門
登録有形文化財
左京区鹿ケ谷御所ノ段町
明治/1892 木造、茅葺、間口2.2m、袖塀付
寺地南西隅の緩い石段を上がったところに西面して建つ。八角円柱の本柱と面皮の控柱を立て,丸太の桁を回し,小丸太の垂木を扇に配して軒を構成し,屋根を寄棟造,茅葺とする。数寄屋風の造りで特徴ある彫物を付すなど景観構成上欠かせない意匠を凝らした門。










安楽寺本堂
登録有形文化財
左京区鹿ケ谷御所ノ段町
江戸/1751-1829 木造平屋建、瓦葺、建築面積111㎡
本堂は境内北寄りに南面して建つ。一重,宝形造,本瓦葺,裳階付の前堂の背後に,後設の切妻造,桟瓦葺の正堂を張り出す。前堂は方1間格天井の身舎周囲に化粧屋根裏の庇を回した形式で,正堂は鏡天井で須弥壇を構える。江戸後期浄土宗本堂の展開を示す遺構。





安楽寺書院(客殿)
登録有形文化財
左京区鹿ケ谷御所ノ段町
江戸/1751-1829 木造平屋建、瓦葺、建築面積96㎡
本堂の東に位置し,渡廊下で連絡する。桁行約13.7m,梁間約7m,切妻造,桟瓦葺で,南に下屋を付す。南北に3室を並べ(もとは15畳2室),東西及び南に縁を回す。奥の主室には床・違棚を備え,丸太や色土壁を用いて,簡素だが数寄屋風の座敷に造る。















百石斎(旧田邉朔郎書斎)
登録有形文化財
左京区浄土寺真如町
大正/1917頃 鉄筋コンクリート造2階建、瓦葺、建築面積25㎡
琵琶湖疏水を計画・設計した田邉朔郎の設計による鉄筋コンクリート造2階建の書斎。内部にキングポストトラスを用いる。土蔵造風であるが,妻面に各階二つの窓を配すと共に小庇を四面に周し,採光に考慮する。RC造を得意とした田邉の堅実な作風が窺える。




















大野邸
歴史的風致形成建造物
左京区 岡崎円勝寺町













伽藍下鴨(旧映画監督の家)
歴史的風致形成建造物
左京区 下鴨宮崎町














山ばな平八茶屋
景観重要建造物
左京区 山端川岸町




















清風荘
重要文化財
左京区田中関田町
大正/1914 木造
清風荘は鴨川の東、今出川通の北側に所在します。
西園寺公望の京都私邸として住友家が建設したもので、大正元年に主屋が完成し、大14年までに附属の建物が整えられます。
敷地の西半に主屋を中心として建物を配し、東に離れ、北に土蔵と納屋、附属屋、南に茶室、西に正門を設けています。
主屋は各部屋を大小の中庭を介して接続し、二階座敷からは東山を望めます。
いずれの建物も上質の数寄屋建築で、私邸らしい落ち着いた室内意匠です。
設計は住友家出入りの八木甚兵衛(二代)により、茶室や供待などを数寄屋大工の上阪浅次郎が手掛けています。
清風荘は、端正な意匠の数寄屋住宅であり、一体として整備された附属施設も残されており、近代和風建築の精華の一つとして重要です。











京町屋外観の特徴
屋根
一階庇の最前列は一文字瓦で葺いています。
横の一直線と格子の縦の線の調合が町屋の外観美の一つです。
格子
格子は戦国時代からで、内からは外がよく見え、外からはよく見えないようになっています。
家の商いや家主の好みでデザインが異なります。
上部が切り取られた「糸屋格子」、太い連子の「麩屋格子」、「炭屋格子」、重い酒樽や米俵を扱う「酒屋格子」、「米屋格子」、繊細な「仕舞屋格子」などがあります。格子を紅殻で塗ったものが紅殻格子。
ばったり床几
元々は商いの品を並べるもので、後に腰掛け用に床几として近隣との語らいの場でした。ばったりとは棚を上げ下げするときの音からきています。
店の間の外観
軒下に水引暖簾、大戸に印暖簾を掛けます。
虫籠窓
表に面した二階が低くなっている「厨子二階」に多く見られる意匠。
防火と道行く人を見下ろさない配慮と言われています。
犬矢来
竹の犬矢来は割竹を透き間なく組んだものから、少し透かしたものまでさなざまです。
直線的な町屋の表情を和らげてくれます。


各種建造物指定の説明

国・登録有形文化財
緩やかな規制により建造物を活用しながら保存を図るため,平成8年度施行の文化財制度で,登録された建物が登録有形文化財です。
登録文化財には,築後50年を経過している建造物で,国土の歴史的景観に寄与しているもの、造形の規範となっているもの、再現することが容易でないものといった基準を満たす建造物が対象となります。
京都市では,近代の建造物を中心に積極的に登録を進め,市内243件(平成31年1月末現在告示分)が登録されています。

景観重要建造物
 平成16年に制定された景観法に基づき,地域の自然,歴史,文化等からみて,建造物の外観が景観上の特徴を有し,地域の景観形成に重要なものについて,京都市長が当該建造物の所有者の意見を聞いて指定を行う制度です。
指定を受けた建造物には,所有者等の適正な管理義務のほか,増築や改築,外観等の変更には市長の許可が必要となりますが,相続税に係る適正評価や,建造物の外観の修理・修景に係る補助制度が活用できます。

歴史的意匠建造物
 歴史的な意匠を有し、地域の景観のシンボル的な役割を果たしている建築物等を京都市が指定するものです。

歴史的風致形成建造物
 平成20年11月に施行された、歴史まちづくり法に記載された重点区域内の歴史的な建造物で,地域の歴史的風致を形成し,歴史的風致の維持及び向上のために保存を図る必要があると認められるもので,京都市長が建造物の所有者及び教育委員会の意見を聞いて指定した建造物。
指定を受けた建造物には,所有者等の適切な管理義務のほか,増築や改築,移転又は除却の届出が必要となりますが,建造物の外観の修理・修景に係る補助制度が活用できます。





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京町屋 左京区(1)西川家土蔵・主屋、吉田山山荘、旧三井家下鴨別邸、野村碧雲荘、上西家

2020-09-13 17:48:37 | 京都の町 町屋・建造物


今回から左京区です。
1929年(昭和4年)に上京区から分区した区です。
京都市の東北部を占め、南北に長い特徴があります。
東は滋賀県に接し、南は三条通を挟んで東山区に接しています。
南部は住宅地や文教地区になっている一方、北寄りの岩倉は田畑も多く残り、北部は山間地で林業が盛んです。
東山慈照寺(銀閣寺)・南禅寺・下鴨神社・平安神宮、鞍馬寺・貴船神社・三千院・岩倉具視幽閉跡・修学院離宮などが有名です。
京町屋は上京区、中京区、下京区より圧倒的に少なく、4回で終わります。


西川家住宅土蔵
登録有形文化財、歴史的風致形成建造物
左京区岡崎円勝寺町
昭和前/1927頃 土蔵造2階建、瓦葺、建築面積11㎡
主屋の南東側に南北棟で建つ。土蔵造二階建、桁行三・六メートル梁間三・一メートル、切妻造桟瓦葺で、西面の戸口に庇と鉄扉を設ける。
外壁漆喰塗で鉢巻を廻らし、二階南面に窓を穿つ。南面壁を主屋の塀と一連の意匠として瓦屋根を葺き、屋敷構えを整える。





西川家住宅主屋
登録有形文化財
左京区岡崎円勝寺町
昭和前/1927頃 木造2階建、銅瓦葺一部瓦葺、建築面積184㎡、門及び塀付1棟
内装を和洋折衷とした応接間を通り沿いに配し、左右に門と塀をのばす。
後方に渡廊下を介して建つ居住部は、中廊下式で庭に面して座敷を並べて縁を通し、数寄屋意匠を加味しつつ、幅広の板材を多用するなど贅沢な造作とする。市街地に残る上質な和風住宅。





吉田山荘(旧東伏見家住宅)旧門番所
登録有形文化財
左京区吉田下大路町
昭和前/1932頃 木造平屋建、瓦葺、建築面積12㎡
表門の南側に建ち、桁行四メートル梁間三メートル、木造平家建、入母屋造桟瓦葺である。東道路側は石積基壇上に建ち、外壁は漆喰塗で腰を竪板張とし、西面に戸口を設け、東面窓に格子を建てる。柱上に舟肘木を置き、軒は疎垂木で軽快な意匠の建物である。





吉田山荘(旧東伏見家住宅)本館
登録有形文化財
昭和前/1932
木造2階建、瓦葺一部銅板葺、建築面積237㎡
左京区吉田下大路町
吉田山南麓に建つ木造二階建、建築面積二三七平方メートル、入母屋造桟瓦葺で、東を玄関とし、中廊下の南に居室を配し、南西を平屋の離れとする。
和室を主とするが、ステンドグラスや二階東面のベランダなどに洋風意匠を加味した、良質な近代和風邸宅である。





吉田山荘(旧東伏見家住宅)表門
登録有形文化財
左京区吉田下大路町
昭和前/1932頃 木造、銅板葺、間口3.9m、左右袖塀付
敷地東辺南寄りに開、一間一戸平唐門、銅板葺である。門口は三・九メートルで柱間に板戸を吊り、円柱上に女梁と男梁、桁行中央にも男梁を置いて蟇股と舟肘木で棟木を受ける。左右の土塀は漆喰塗で下部はモルタル洗出し。優美で格調のある表構えを見せる。





旧三井家下鴨別邸 玄関棟、主屋、茶室
重要文化財
左京区下鴨宮河町
大正/1925 木造、建築面積105.89平方メートル、入母屋造、南西隅袖塀付、桟瓦葺
旧三井家下鴨別邸は、賀茂御祖神社の南側に所在する。
大正14年に、明治13年建築の木屋町別邸の主屋を移築し、あわせて玄関棟を増築し完成した。
主屋は、三階に望楼をもつなど開放的なつくりで、簡素な意匠でまとめられている。
また玄関棟は、和風意匠を基調としつつ椅子坐式の室内構成として天井を高くするなど、近代的な趣をもつ。
茶室は、次の間に梅鉢型窓と円窓を開けるなど特徴ある意匠になる。
旧三井家下鴨別邸は、近代京都で最初期に建設された主屋を中心として、大正期までに整えられた大規模別邸の屋敷構えが良好に保存されており、高い歴史的価値を有している。










主屋





茶室















野村碧雲荘 旧館(北泉居)
重要文化財
左京区南禅寺下河原町
大正/1921頃 木造、建築面積456.67平方メートル、一部二階建、桟瓦葺一部檜皮葺、西面門・南突出部西面門及び塀付、東面廊下蔵に接 野村碧雲荘は,実業家野村徳七が京都南禅寺に建てた和風別邸で,敷地北辺に沿って大玄関及び能舞台,大書院などが並び建ち,琵琶湖疏水の水を引き込んだ池を囲み,花泛亭などの茶室を配している。
建設年代は,大正6年から昭和3年にかけて建設された。数寄屋大工北村捨次郎が手掛け,木造平屋建,桟瓦葺を基本とし,良材を用いた瀟洒なつくりで,高度な数寄屋技法を用いている。
野村碧雲荘は,借景をいかした庭と調和した近代和風住宅建築として重要であり,特徴ある茶室なども揃って残り,高い価値がある。





西門と管理事務所










美術館





上西家住宅主屋
登録有形文化財
左京区浄土寺西田町
昭和前/1934 木造2階建、瓦葺、建築面積164㎡、パーゴラ付
吉田山東方の神楽岡通沿いの角地に建つ。東西棟の北側に切妻を張出し,東端部に和室を付ける。内部は中廊下式。腰には褐色タイルを波状に張り,菱形桟の窓,く字形に張出す出窓等,多様な窓形式を用いるなど,装飾に意を凝らしたスパニッシュ様式の住宅。







京町屋外観の特徴
屋根
一階庇の最前列は一文字瓦で葺いています。
横の一直線と格子の縦の線の調合が町屋の外観美の一つです。
格子
格子は戦国時代からで、内からは外がよく見え、外からはよく見えないようになっています。
家の商いや家主の好みでデザインが異なります。
上部が切り取られた「糸屋格子」、太い連子の「麩屋格子」、「炭屋格子」、重い酒樽や米俵を扱う「酒屋格子」、「米屋格子」、繊細な「仕舞屋格子」などがあります。格子を紅殻で塗ったものが紅殻格子。
ばったり床几
元々は商いの品を並べるもので、後に腰掛け用に床几として近隣との語らいの場でした。ばったりとは棚を上げ下げするときの音からきています。
店の間の外観
軒下に水引暖簾、大戸に印暖簾を掛けます。
虫籠窓
表に面した二階が低くなっている「厨子二階」に多く見られる意匠。
防火と道行く人を見下ろさない配慮と言われています。
犬矢来
竹の犬矢来は割竹を透き間なく組んだものから、少し透かしたものまでさなざまです。
直線的な町屋の表情を和らげてくれます。


各種建造物指定の説明

国・登録有形文化財
緩やかな規制により建造物を活用しながら保存を図るため,平成8年度施行の文化財制度で,登録された建物が登録有形文化財です。
登録文化財には,築後50年を経過している建造物で,国土の歴史的景観に寄与しているもの、造形の規範となっているもの、再現することが容易でないものといった基準を満たす建造物が対象となります。
京都市では,近代の建造物を中心に積極的に登録を進め,市内243件(平成31年1月末現在告示分)が登録されています。

景観重要建造物
 平成16年に制定された景観法に基づき,地域の自然,歴史,文化等からみて,建造物の外観が景観上の特徴を有し,地域の景観形成に重要なものについて,京都市長が当該建造物の所有者の意見を聞いて指定を行う制度です。
指定を受けた建造物には,所有者等の適正な管理義務のほか,増築や改築,外観等の変更には市長の許可が必要となりますが,相続税に係る適正評価や,建造物の外観の修理・修景に係る補助制度が活用できます。

歴史的意匠建造物
 歴史的な意匠を有し、地域の景観のシンボル的な役割を果たしている建築物等を京都市が指定するものです。

歴史的風致形成建造物
 平成20年11月に施行された、歴史まちづくり法に記載された重点区域内の歴史的な建造物で,地域の歴史的風致を形成し,歴史的風致の維持及び向上のために保存を図る必要があると認められるもので,京都市長が建造物の所有者及び教育委員会の意見を聞いて指定した建造物。
指定を受けた建造物には,所有者等の適切な管理義務のほか,増築や改築,移転又は除却の届出が必要となりますが,建造物の外観の修理・修景に係る補助制度が活用できます。






コメント (2)

京町屋東山(13)川勝総本家、藤菜屋高台寺、元奈古旅館、萬治郎、高台寺和久傳、福地家、そわかHOTEL

2020-09-11 19:39:13 | 京都の町 町屋・建造物


京都の町屋、東山区第13回です。
これで東山区は終了です。

川勝総本家





藤菜屋高台寺





元奈古旅館





萬治郎





高台寺和久傳





福地家





そわかHOTEL









京町屋外観の特徴
屋根
一階庇の最前列は一文字瓦で葺いています。
横の一直線と格子の縦の線の調合が町屋の外観美の一つです。
格子
格子は戦国時代からで、内からは外がよく見え、外からはよく見えないようになっています。
家の商いや家主の好みでデザインが異なります。
上部が切り取られた「糸屋格子」、太い連子の「麩屋格子」、「炭屋格子」、重い酒樽や米俵を扱う「酒屋格子」、「米屋格子」、繊細な「仕舞屋格子」などがあります。格子を紅殻で塗ったものが紅殻格子。
ばったり床几
元々は商いの品を並べるもので、後に腰掛け用に床几として近隣との語らいの場でした。ばったりとは棚を上げ下げするときの音からきています。
店の間の外観
軒下に水引暖簾、大戸に印暖簾を掛けます。
虫籠窓
表に面した二階が低くなっている「厨子二階」に多く見られる意匠。
防火と道行く人を見下ろさない配慮と言われています。
犬矢来
竹の犬矢来は割竹を透き間なく組んだものから、少し透かしたものまでさなざまです。
直線的な町屋の表情を和らげてくれます。


各種建造物指定の説明

国・登録有形文化財
緩やかな規制により建造物を活用しながら保存を図るため,平成8年度施行の文化財制度で,登録された建物が登録有形文化財です。
登録文化財には,築後50年を経過している建造物で,国土の歴史的景観に寄与しているもの、造形の規範となっているもの、再現することが容易でないものといった基準を満たす建造物が対象となります。
京都市では,近代の建造物を中心に積極的に登録を進め,市内243件(平成31年1月末現在告示分)が登録されています。

景観重要建造物
 平成16年に制定された景観法に基づき,地域の自然,歴史,文化等からみて,建造物の外観が景観上の特徴を有し,地域の景観形成に重要なものについて,京都市長が当該建造物の所有者の意見を聞いて指定を行う制度です。
指定を受けた建造物には,所有者等の適正な管理義務のほか,増築や改築,外観等の変更には市長の許可が必要となりますが,相続税に係る適正評価や,建造物の外観の修理・修景に係る補助制度が活用できます。

歴史的意匠建造物
 歴史的な意匠を有し、地域の景観のシンボル的な役割を果たしている建築物等を京都市が指定するものです。

歴史的風致形成建造物
 平成20年11月に施行された、歴史まちづくり法に記載された重点区域内の歴史的な建造物で,地域の歴史的風致を形成し,歴史的風致の維持及び向上のために保存を図る必要があると認められるもので,京都市長が建造物の所有者及び教育委員会の意見を聞いて指定した建造物。
指定を受けた建造物には,所有者等の適切な管理義務のほか,増築や改築,移転又は除却の届出が必要となりますが,建造物の外観の修理・修景に係る補助制度が活用できます。



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京町屋東山(12)清水製陶所、藤菜美、喜楽庵岡本、くろちく、港屋、奥丹清水、二井三

2020-09-09 17:53:28 | 京都の町 町屋・建造物


京都の町屋、東山区の第12回です。

清水製陶所





藤菜美 京だんご













喜楽庵岡本






くろちく





港屋















奥丹清水
京都を彩る建造物認定番号第72号
奥丹清水は,醤油醸造で財を成した石橋氏別邸を引き継ぎ,総本家ゆどうふ奥丹の清水店として,昭和50年代にこの地に開業された。産寧坂に面し高低差に富んだ敷地には,大正2年(1913)建築の座敷棟を中心に,大正~昭和初期の建築と推定される離れ棟,小間棟,洋館棟が配されている。座敷棟は,木造2階建て入母屋造銅板葺の数寄屋風の建物,洋館棟は木造平屋建て切妻造洋瓦葺で,スペイン瓦風の洋瓦やタイル張りの外壁など,内外観ともにスパニッシュなどを取り入れた質の高い洋風意匠となっている。また,開業時に作庭され,「錦翠の庭」と名付けられた広大な庭は,傾斜を活かし,石橋を渡した池や燈籠,楓を中心とした広葉樹を配する池泉回遊式となっている。大正から昭和初期に南禅寺界隈から東山一帯に展開された別邸の遺構として貴重であり,高塀と塀越しに見える樹木や建物は,産寧坂の歴史的景観の形成に重要な役割を果たしている。






二井三





京町屋外観の特徴
屋根
一階庇の最前列は一文字瓦で葺いています。
横の一直線と格子の縦の線の調合が町屋の外観美の一つです。
格子
格子は戦国時代からで、内からは外がよく見え、外からはよく見えないようになっています。
家の商いや家主の好みでデザインが異なります。
上部が切り取られた「糸屋格子」、太い連子の「麩屋格子」、「炭屋格子」、重い酒樽や米俵を扱う「酒屋格子」、「米屋格子」、繊細な「仕舞屋格子」などがあります。格子を紅殻で塗ったものが紅殻格子。
ばったり床几
元々は商いの品を並べるもので、後に腰掛け用に床几として近隣との語らいの場でした。ばったりとは棚を上げ下げするときの音からきています。
店の間の外観
軒下に水引暖簾、大戸に印暖簾を掛けます。
虫籠窓
表に面した二階が低くなっている「厨子二階」に多く見られる意匠。
防火と道行く人を見下ろさない配慮と言われています。
犬矢来
竹の犬矢来は割竹を透き間なく組んだものから、少し透かしたものまでさなざまです。
直線的な町屋の表情を和らげてくれます。








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京町屋東山(11)まいこと、やました、清峯堂、松韻堂、二軒町屋、京白川、香舗松栄堂

2020-09-07 18:37:48 | 京都の町 町屋・建造物


京都の町屋、東山区第11回です。

まいこと









やました





清峯堂 古美術





松韻堂
創業安政二年(1855年)





二軒町屋





京白川










香舗松栄堂
産寧坂店は、2000年夏、清水寺に程近い東山の自然に囲まれた「青龍苑」にオープンしました。
当地は清水寺の北に位置し、古くは木下長嘯子(勝俊 1569-1649)の隠棲の地であったことが知られています。
桃山歌人・木下長嘯子は豊臣秀吉の正室北政所の甥にあたり、儒家の林羅山や茶人、また小堀遠州ほか、多くの公家らと交流し、和歌は古今伝授をなした細川幽斎に学びました。この地が近世から近代にかけて書画や茶会等の舞台として多くの墨客を集め、古くから文芸的な雰囲気に包まれていたことに由来し、苑内には草庵形式の茶室も見られます。 
















京町屋外観の特徴
屋根
一階庇の最前列は一文字瓦で葺いています。
横の一直線と格子の縦の線の調合が町屋の外観美の一つです。
格子
格子は戦国時代からで、内からは外がよく見え、外からはよく見えないようになっています。
家の商いや家主の好みでデザインが異なります。
上部が切り取られた「糸屋格子」、太い連子の「麩屋格子」、「炭屋格子」、重い酒樽や米俵を扱う「酒屋格子」、「米屋格子」、繊細な「仕舞屋格子」などがあります。格子を紅殻で塗ったものが紅殻格子。
ばったり床几
元々は商いの品を並べるもので、後に腰掛け用に床几として近隣との語らいの場でした。ばったりとは棚を上げ下げするときの音からきています。
店の間の外観
軒下に水引暖簾、大戸に印暖簾を掛けます。
虫籠窓
表に面した二階が低くなっている「厨子二階」に多く見られる意匠。
防火と道行く人を見下ろさない配慮と言われています。
犬矢来
竹の犬矢来は割竹を透き間なく組んだものから、少し透かしたものまでさなざまです。
直線的な町屋の表情を和らげてくれます。


各種建造物指定の説明

国・登録有形文化財
緩やかな規制により建造物を活用しながら保存を図るため,平成8年度施行の文化財制度で,登録された建物が登録有形文化財です。
登録文化財には,築後50年を経過している建造物で,国土の歴史的景観に寄与しているもの、造形の規範となっているもの、再現することが容易でないものといった基準を満たす建造物が対象となります。
京都市では,近代の建造物を中心に積極的に登録を進め,市内243件(平成31年1月末現在告示分)が登録されています。

景観重要建造物
 平成16年に制定された景観法に基づき,地域の自然,歴史,文化等からみて,建造物の外観が景観上の特徴を有し,地域の景観形成に重要なものについて,京都市長が当該建造物の所有者の意見を聞いて指定を行う制度です。
指定を受けた建造物には,所有者等の適正な管理義務のほか,増築や改築,外観等の変更には市長の許可が必要となりますが,相続税に係る適正評価や,建造物の外観の修理・修景に係る補助制度が活用できます。

歴史的意匠建造物
 歴史的な意匠を有し、地域の景観のシンボル的な役割を果たしている建築物等を京都市が指定するものです。

歴史的風致形成建造物
 平成20年11月に施行された、歴史まちづくり法に記載された重点区域内の歴史的な建造物で,地域の歴史的風致を形成し,歴史的風致の維持及び向上のために保存を図る必要があると認められるもので,京都市長が建造物の所有者及び教育委員会の意見を聞いて指定した建造物。
指定を受けた建造物には,所有者等の適切な管理義務のほか,増築や改築,移転又は除却の届出が必要となりますが,建造物の外観の修理・修景に係る補助制度が活用できます。





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京町屋東山(10)梅花堂、もみじや、華扇、谷口清雅堂、 七味屋、安田陶器店、満月

2020-09-05 17:57:22 | 京都の町 町屋・建造物


京都の町屋、東山区第10回です。

梅花堂





もみじや





華扇





谷口清雅堂





七味屋
およそ360年前の明暦年間(1655~1659)に、この地に暖簾をかけました。当時は『河内屋』と号し、茶店を生業とし、清水まいりの皆様にお立ち寄りいただいていました。
その折におだししていた『からし湯』が評判を呼び、いつしか七味唐がらしを商うように…。





安田陶器店





満月





京町屋外観の特徴
屋根
一階庇の最前列は一文字瓦で葺いています。
横の一直線と格子の縦の線の調合が町屋の外観美の一つです。
格子
格子は戦国時代からで、内からは外がよく見え、外からはよく見えないようになっています。
家の商いや家主の好みでデザインが異なります。
上部が切り取られた「糸屋格子」、太い連子の「麩屋格子」、「炭屋格子」、重い酒樽や米俵を扱う「酒屋格子」、「米屋格子」、繊細な「仕舞屋格子」などがあります。格子を紅殻で塗ったものが紅殻格子。
ばったり床几
元々は商いの品を並べるもので、後に腰掛け用に床几として近隣との語らいの場でした。ばったりとは棚を上げ下げするときの音からきています。
店の間の外観
軒下に水引暖簾、大戸に印暖簾を掛けます。
虫籠窓
表に面した二階が低くなっている「厨子二階」に多く見られる意匠。
防火と道行く人を見下ろさない配慮と言われています。
犬矢来
竹の犬矢来は割竹を透き間なく組んだものから、少し透かしたものまでさなざまです。
直線的な町屋の表情を和らげてくれます。


各種建造物指定の説明

国・登録有形文化財
緩やかな規制により建造物を活用しながら保存を図るため,平成8年度施行の文化財制度で,登録された建物が登録有形文化財です。
登録文化財には,築後50年を経過している建造物で,国土の歴史的景観に寄与しているもの、造形の規範となっているもの、再現することが容易でないものといった基準を満たす建造物が対象となります。
京都市では,近代の建造物を中心に積極的に登録を進め,市内243件(平成31年1月末現在告示分)が登録されています。

景観重要建造物
 平成16年に制定された景観法に基づき,地域の自然,歴史,文化等からみて,建造物の外観が景観上の特徴を有し,地域の景観形成に重要なものについて,京都市長が当該建造物の所有者の意見を聞いて指定を行う制度です。
指定を受けた建造物には,所有者等の適正な管理義務のほか,増築や改築,外観等の変更には市長の許可が必要となりますが,相続税に係る適正評価や,建造物の外観の修理・修景に係る補助制度が活用できます。

歴史的意匠建造物
 歴史的な意匠を有し、地域の景観のシンボル的な役割を果たしている建築物等を京都市が指定するものです。

歴史的風致形成建造物
 平成20年11月に施行された、歴史まちづくり法に記載された重点区域内の歴史的な建造物で,地域の歴史的風致を形成し,歴史的風致の維持及び向上のために保存を図る必要があると認められるもので,京都市長が建造物の所有者及び教育委員会の意見を聞いて指定した建造物。
指定を受けた建造物には,所有者等の適切な管理義務のほか,増築や改築,移転又は除却の届出が必要となりますが,建造物の外観の修理・修景に係る補助制度が活用できます。







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京の町屋 東山(9)長楽館、いもぼう平野家本店、いもぼう本家、片山家、おかべ屋、湯葉、英語教室

2020-09-03 17:39:53 | 京都の町 町屋・建造物


京都の町屋、東山区第9回です。

長楽館
京都市有形文化財、京都を彩る建造物認定番号第12号
東山区
認定理由
 「たばこ王」と称された明治時代の実業家村井吉兵衞が建てた別荘。煉瓦造の3階建ての屋根は寄棟造の天然スレート葺きで,正面にイオニア式の玄関ポーチを持つ。内部の凝った意匠に見るべきところがあり,規模も大きく,明治時代後期における和洋折衷の住宅建築の代表例である。































近くが八坂神社東楼門






いもぼう平野家本店
京都を彩る建造物選定番号第1-036号   
東山区
推薦理由(抜粋)
 江戸時代から代々暖簾を受け継ぐ料理店。外回りは黒文字垣,二階は虫籠窓,壁は聚楽となっており,昔ながらの雰囲気を多くの方が好まれている。















いもぼう平野家本家
京都を彩る建造物選定番号第1-035号
東山区
八坂神社のすぐ近くの東北に位置しています。
数寄屋風の日本建築で,敷地内から屋根を突き抜ける「椋(樹齢約200年)」の大木の大きな枝が建家全体を覆っています。










片山家
京都を彩る建造物選定番号第9-013号
東山区
推薦理由(抜粋)
 人間国宝・五世 井上八千代を輩出する片山家は,江戸時代から「能の家」で,能や京舞の稽古場を備え,京舞に親しんでもらう催しを開催している。















おかべ屋





湯葉











英語教室















京町屋外観の特徴
屋根
一階庇の最前列は一文字瓦で葺いています。
横の一直線と格子の縦の線の調合が町屋の外観美の一つです。
格子
格子は戦国時代からで、内からは外がよく見え、外からはよく見えないようになっています。
家の商いや家主の好みでデザインが異なります。
上部が切り取られた「糸屋格子」、太い連子の「麩屋格子」、「炭屋格子」、重い酒樽や米俵を扱う「酒屋格子」、「米屋格子」、繊細な「仕舞屋格子」などがあります。格子を紅殻で塗ったものが紅殻格子。
ばったり床几
元々は商いの品を並べるもので、後に腰掛け用に床几として近隣との語らいの場でした。ばったりとは棚を上げ下げするときの音からきています。
店の間の外観
軒下に水引暖簾、大戸に印暖簾を掛けます。
虫籠窓
表に面した二階が低くなっている「厨子二階」に多く見られる意匠。
防火と道行く人を見下ろさない配慮と言われています。
犬矢来
竹の犬矢来は割竹を透き間なく組んだものから、少し透かしたものまでさなざまです。
直線的な町屋の表情を和らげてくれます。


各種建造物指定の説明

国・登録有形文化財
緩やかな規制により建造物を活用しながら保存を図るため,平成8年度施行の文化財制度で,登録された建物が登録有形文化財です。
登録文化財には,築後50年を経過している建造物で,国土の歴史的景観に寄与しているもの、造形の規範となっているもの、再現することが容易でないものといった基準を満たす建造物が対象となります。
京都市では,近代の建造物を中心に積極的に登録を進め,市内243件(平成31年1月末現在告示分)が登録されています。

景観重要建造物
 平成16年に制定された景観法に基づき,地域の自然,歴史,文化等からみて,建造物の外観が景観上の特徴を有し,地域の景観形成に重要なものについて,京都市長が当該建造物の所有者の意見を聞いて指定を行う制度です。
指定を受けた建造物には,所有者等の適正な管理義務のほか,増築や改築,外観等の変更には市長の許可が必要となりますが,相続税に係る適正評価や,建造物の外観の修理・修景に係る補助制度が活用できます。

歴史的意匠建造物
 歴史的な意匠を有し、地域の景観のシンボル的な役割を果たしている建築物等を京都市が指定するものです。

歴史的風致形成建造物
 平成20年11月に施行された、歴史まちづくり法に記載された重点区域内の歴史的な建造物で,地域の歴史的風致を形成し,歴史的風致の維持及び向上のために保存を図る必要があると認められるもので,京都市長が建造物の所有者及び教育委員会の意見を聞いて指定した建造物。
指定を受けた建造物には,所有者等の適切な管理義務のほか,増築や改築,移転又は除却の届出が必要となりますが,建造物の外観の修理・修景に係る補助制度が活用できます。







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京の町屋 東山(8)半兵衛麸本店、晴鴨楼、洛東遺芳園、甘春堂東店、甘春堂七条店、わらじや、そば茶寮澤正

2020-09-01 18:02:39 | 京都の町 町屋・建造物


京都の町屋、東山区第7回です。

半兵衛麸本店
京都を彩る建造物選定番号第8-019
 元禄2年(1689)創業の麸屋。町家と洋館が並び建ち,京町家は築130年ほど,洋館は築70年ほどである。町家は1階を展示室とお食事処,2階を事務室としている。洋館は1階を店舗,2階をお弁当箱博物館の展示室としている。伝統文化の継承と発信を目的とした活動も行っている。


















晴鴨楼
創業180余年、大正浪漫香る純和風老舗旅館













洛東遺芳園
京の豪商であった、柏屋を母体とし、昭和49年(1974)に開館。
以来、今日迄春秋2回特別公開しています。
 柏原家は、肥後熊本加藤清正公の家臣、柏原郷右衛門を祖とすると伝えられています。
江戸期の正保2年(1645)初代三右衛門が当所に居を構えたといわれており、はじめ京小間物・扇子等を商い、徐々に商種商域を拡げ、木綿・漆器・紙の店を江戸に持ったいわゆる江戸店持京商人となり、今日も東京・大阪で盛業中です。
 展示品のすべては、柏原家の江戸時代からの伝承品で、婚礼調度・絵画・浮世絵・工芸品・古書古文書等です。
また、現在の建物も幾多の大小火難を逃れ、数百年来の商家の体裁を保っている京都でも数少ないものであります。
 建物の一部はご希望によりご案内しています。
 京都市東山区問屋町通五条下ル3丁目西橘町472















甘春堂東店
京都を彩る建造物選定番号第6-036号
 豊国神社の近くにある慶応元年創業の和菓子店。当建物は,その東店で,出格子,虫籠窓,軒灯看板,屋根には煙り出しを備えた町家の面影を残す店構えである。
元々菓子工場だったが,昭和末に現在の店構えとなった。
菓子作りと同様に,建物も往時の面影を残す。











甘春堂七条店





わらじや









そば茶寮澤正
京都を彩る建造物選定認定番号第79号
 そば茶寮澤正の建物は,昭和2年(1927)に泉涌寺と剣神社の間に建てられた貿易商岩坪熊次郎の大邸宅の接客棟にあたる。
北西側に大きく落ち込んだ崖を持つ敷地は,よう壁で造成され,竹林や枝垂桜が植わり,木造平屋建て,入母屋造桟瓦葺で東妻面に入母屋造の玄関を設けた和館に陸屋根の洋館を付設する。
和館には,天井や床の間などに桐をふんだんに用いた客室や,欄干を備えた縁を持つ廊下,節目板と網代の天井を持つ茶室を配する。
洋館は,外壁を人造石洗い出しで石造風に見せ,幾何学的な意匠を持つ窓や扉を用いるなど洋風様式とし,和と洋を活かした趣向に富んだ意匠となっている。
そば茶寮澤正は,近代における京都郊外の邸宅の特徴を伝える建物として重要である。















京町屋外観の特徴
屋根
一階庇の最前列は一文字瓦で葺いています。
横の一直線と格子の縦の線の調合が町屋の外観美の一つです。
格子
格子は戦国時代からで、内からは外がよく見え、外からはよく見えないようになっています。
家の商いや家主の好みでデザインが異なります。
上部が切り取られた「糸屋格子」、太い連子の「麩屋格子」、「炭屋格子」、重い酒樽や米俵を扱う「酒屋格子」、「米屋格子」、繊細な「仕舞屋格子」などがあります。格子を紅殻で塗ったものが紅殻格子。
ばったり床几
元々は商いの品を並べるもので、後に腰掛け用に床几として近隣との語らいの場でした。ばったりとは棚を上げ下げするときの音からきています。
店の間の外観
軒下に水引暖簾、大戸に印暖簾を掛けます。
虫籠窓
表に面した二階が低くなっている「厨子二階」に多く見られる意匠。
防火と道行く人を見下ろさない配慮と言われています。
犬矢来
竹の犬矢来は割竹を透き間なく組んだものから、少し透かしたものまでさなざまです。
直線的な町屋の表情を和らげてくれます。


各種建造物指定の説明

国・登録有形文化財
緩やかな規制により建造物を活用しながら保存を図るため,平成8年度施行の文化財制度で,登録された建物が登録有形文化財です。
登録文化財には,築後50年を経過している建造物で,国土の歴史的景観に寄与しているもの、造形の規範となっているもの、再現することが容易でないものといった基準を満たす建造物が対象となります。
京都市では,近代の建造物を中心に積極的に登録を進め,市内243件(平成31年1月末現在告示分)が登録されています。

景観重要建造物
 平成16年に制定された景観法に基づき,地域の自然,歴史,文化等からみて,建造物の外観が景観上の特徴を有し,地域の景観形成に重要なものについて,京都市長が当該建造物の所有者の意見を聞いて指定を行う制度です。
指定を受けた建造物には,所有者等の適正な管理義務のほか,増築や改築,外観等の変更には市長の許可が必要となりますが,相続税に係る適正評価や,建造物の外観の修理・修景に係る補助制度が活用できます。

歴史的意匠建造物
 歴史的な意匠を有し、地域の景観のシンボル的な役割を果たしている建築物等を京都市が指定するものです。

歴史的風致形成建造物
 平成20年11月に施行された、歴史まちづくり法に記載された重点区域内の歴史的な建造物で,地域の歴史的風致を形成し,歴史的風致の維持及び向上のために保存を図る必要があると認められるもので,京都市長が建造物の所有者及び教育委員会の意見を聞いて指定した建造物。
指定を受けた建造物には,所有者等の適切な管理義務のほか,増築や改築,移転又は除却の届出が必要となりますが,建造物の外観の修理・修景に係る補助制度が活用できます。









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京の町屋 東山(7)富美代、近隣町屋、桔梗屋、みの竹、いづう、下里家住宅、平田翠簾商店

2020-08-30 16:59:14 | 京都の町 町屋・建造物


 今日も朝から気温が上がり、京都市の最高気温は37.0度の猛暑日でした。
早く熱帯夜が終わり、朝晩だけでも涼しくなってほしいものです。

京都の町屋、東山区第7回です。

富美代
景観重要建造物、歴史的意匠建造物
東山区 大和大路通四条上る
京都を彩る建物選定番号第7-040号   
祇園甲部のお茶屋で,文化年間(1804?1818),大きなお茶屋である富田屋から別家し創業した。
現在の建物は大正3年(1914)に建てられたもので,風格ある外観は祇園らしさを生み出している。













近隣富永町の京町屋










桔梗屋










みの竹 富永町
祇園切通しの角









町屋の旅館業改装 末吉町
祇園切通しを北へ上ります。






いづう 祇園切通し
東山区八坂新地清本町
京都を彩る建物選定番号第1-034号
創業天明元年(1781)から現在の地で営業。露地,茶室庭は,多少の変化があるものの,基本的な姿は,創業当時そのまま。






お茶屋木村





京都花町国民健康保険組合 祇園切通し
東山区八坂新地清本町









下里家住宅
京都市有形文化財
東山区八坂新地末吉町
当住宅は明治28年(1895)にお茶屋として建てられた。
内部は土間に沿って居室6室を2列に配するが,室境に半間幅の廊下を通して客の動線を確保し,さらに2階の客室も中央の板間から直接出入りできるようにしている。
また正面外観は1階は出格子・平格子を装置し,通り庇を付けて一般の町家と変わらないが,2階は正面を客室とすることから建ちが高く,また間口いっぱいに窓を開いて手すりを張り出し,軒下にはすだれを吊って,お茶屋としての趣をよく残している。













お茶屋丸八





平田翠簾商店





鴨川





京町屋外観の特徴
屋根
一階庇の最前列は一文字瓦で葺いています。
横の一直線と格子の縦の線の調合が町屋の外観美の一つです。
格子
格子は戦国時代からで、内からは外がよく見え、外からはよく見えないようになっています。
家の商いや家主の好みでデザインが異なります。
上部が切り取られた「糸屋格子」、太い連子の「麩屋格子」、「炭屋格子」、重い酒樽や米俵を扱う「酒屋格子」、「米屋格子」、繊細な「仕舞屋格子」などがあります。格子を紅殻で塗ったものが紅殻格子。
ばったり床几
元々は商いの品を並べるもので、後に腰掛け用に床几として近隣との語らいの場でした。ばったりとは棚を上げ下げするときの音からきています。
店の間の外観
軒下に水引暖簾、大戸に印暖簾を掛けます。
虫籠窓
表に面した二階が低くなっている「厨子二階」に多く見られる意匠。
防火と道行く人を見下ろさない配慮と言われています。
犬矢来
竹の犬矢来は割竹を透き間なく組んだものから、少し透かしたものまでさなざまです。
直線的な町屋の表情を和らげてくれます。


各種建造物指定の説明

国・登録有形文化財
緩やかな規制により建造物を活用しながら保存を図るため,平成8年度施行の文化財制度で,登録された建物が登録有形文化財です。
登録文化財には,築後50年を経過している建造物で,国土の歴史的景観に寄与しているもの、造形の規範となっているもの、再現することが容易でないものといった基準を満たす建造物が対象となります。
京都市では,近代の建造物を中心に積極的に登録を進め,市内243件(平成31年1月末現在告示分)が登録されています。

景観重要建造物
 平成16年に制定された景観法に基づき,地域の自然,歴史,文化等からみて,建造物の外観が景観上の特徴を有し,地域の景観形成に重要なものについて,京都市長が当該建造物の所有者の意見を聞いて指定を行う制度です。
指定を受けた建造物には,所有者等の適正な管理義務のほか,増築や改築,外観等の変更には市長の許可が必要となりますが,相続税に係る適正評価や,建造物の外観の修理・修景に係る補助制度が活用できます。

歴史的意匠建造物
 歴史的な意匠を有し、地域の景観のシンボル的な役割を果たしている建築物等を京都市が指定するものです。

歴史的風致形成建造物
 平成20年11月に施行された、歴史まちづくり法に記載された重点区域内の歴史的な建造物で,地域の歴史的風致を形成し,歴史的風致の維持及び向上のために保存を図る必要があると認められるもので,京都市長が建造物の所有者及び教育委員会の意見を聞いて指定した建造物。
指定を受けた建造物には,所有者等の適切な管理義務のほか,増築や改築,移転又は除却の届出が必要となりますが,建造物の外観の修理・修景に係る補助制度が活用できます。








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京の町屋 東山(6)いづう、曼陀羅園 丹*家、あじき路地、 京町家の宿 吠陀 (ヴェーダ) 、順正清水店

2020-08-28 18:02:24 | 京都の町 町屋・建造物


 今日は朝から雨が降り、蒸し蒸しした梅雨のような一日でした。
京都市の最高気温は31.3度と久しぶりの35度を下回りました。

京都の町屋、東山区第6回です。

いづう
京都を彩る建物選定番号第1-034号
創業天明元年(1781)から現在の地で営業。露地,茶室庭は,多少の変化があるものの,基本的な姿は,創業当時そのまま。









曼陀羅園 丹*家
京都を彩る建物選定番号第4-030号
曼陀羅園と呼ばれる住宅地は,昭和初期に丹羽氏などの有志者によって開発された,当時の住宅開発の好例である。
その入口に位置する丹*家は,隣接する長屋群と連担し,当地の景観の要になっている。





曼陀羅園 長屋
京都を彩る建物選定番号第4-031号
曼陀羅園と呼ばれる住宅地には,下地窓など数寄屋的な意匠を備えた上質な長屋が建ち並ぶ。
大きな窓から採光をふんだんに取り入れた間取りは,昭和初期に注目された,「健康住宅」を意識されたと思われる。





あじき路地
京都を彩る建物選定番号第4-010号
長年空き家だった明治末期の長屋を入居者も手を入れて大改装され,みなが家族のように暮らす若者の創作活動の職住一体の場として再生された。おだやかで凛とした空気が流れ,昔ながらのスタイルを保ち続けている。










京町家の宿 吠陀 (ヴェーダ)
京都を彩る建物選定番号第1-038号
建物は,明治20~30年代頃のもので,特に目を引くのは床脇の天袋で,曲線を活かした独創的な意匠。庭には織部灯籠が置かれ,水琴窟が埋められている。





近隣町屋










質屋 














順正清水店五龍閣(旧松風嘉定邸)
国登録有形文化財、京都を彩る建物認定番号第71号
東山区清水
大正10/1914 木造3階建塔屋付,瓦葺,建築面積256㎡
清水焼の窯元の家で,清水坂のかたわらに建つ。
木造3階建,セセッションスタイルの洋館であるが,屋根を幾重にも重ね,鴟尾を載せるなど場所柄を意識した意匠が採り入れられている。
設計は武田五一。現在は,料理店として活用されている。

松風嘉定の邸宅として大正年間に建築され,設計は日本の近代建築に大きな影響を残した武田五一である。洋館でありながらも随所に和風の面影が残る貴重な建物となっている
 順正清水店は,清水焼から事業を起こした実業家である松風嘉定の邸宅として,京都を代表する近代建築家,武田五一の設計により大正10年(1921)頃に建てられた。木造4階建の建物には,人造石洗い出し仕上げの外壁に縦長の窓やベイウインドウが付き,幾重にも重なる和風の瓦屋根を備えるなど様々なスタイルを取り入れた折衷様式の外観をとっている。内部は,1,2階とも大きな階段室を軸に部屋を配置し,3階は洋室1室のみの構成で,4階は,眺望の良い立地を活かし望楼として使用されていたとみられる。内装においても,洋風をベースに日本の伝統的なデザインを巧みに組み込んだ意匠となっている。内外部ともによく保存され,その特異な意匠などは重要な価値がある。また,京都に深く関わった実業家と建築家の手により建築された住宅遺構として貴重である。















京町屋外観の特徴
屋根
一階庇の最前列は一文字瓦で葺いています。
横の一直線と格子の縦の線の調合が町屋の外観美の一つです。
格子
格子は戦国時代からで、内からは外がよく見え、外からはよく見えないようになっています。
家の商いや家主の好みでデザインが異なります。
上部が切り取られた「糸屋格子」、太い連子の「麩屋格子」、「炭屋格子」、重い酒樽や米俵を扱う「酒屋格子」、「米屋格子」、繊細な「仕舞屋格子」などがあります。格子を紅殻で塗ったものが紅殻格子。
ばったり床几
元々は商いの品を並べるもので、後に腰掛け用に床几として近隣との語らいの場でした。ばったりとは棚を上げ下げするときの音からきています。
店の間の外観
軒下に水引暖簾、大戸に印暖簾を掛けます。
虫籠窓
表に面した二階が低くなっている「厨子二階」に多く見られる意匠。
防火と道行く人を見下ろさない配慮と言われています。
犬矢来
竹の犬矢来は割竹を透き間なく組んだものから、少し透かしたものまでさなざまです。
直線的な町屋の表情を和らげてくれます。


各種建造物指定の説明

国・登録有形文化財
緩やかな規制により建造物を活用しながら保存を図るため,平成8年度施行の文化財制度で,登録された建物が登録有形文化財です。
登録文化財には,築後50年を経過している建造物で,国土の歴史的景観に寄与しているもの、造形の規範となっているもの、再現することが容易でないものといった基準を満たす建造物が対象となります。
京都市では,近代の建造物を中心に積極的に登録を進め,市内243件(平成31年1月末現在告示分)が登録されています。

景観重要建造物
 平成16年に制定された景観法に基づき,地域の自然,歴史,文化等からみて,建造物の外観が景観上の特徴を有し,地域の景観形成に重要なものについて,京都市長が当該建造物の所有者の意見を聞いて指定を行う制度です。
指定を受けた建造物には,所有者等の適正な管理義務のほか,増築や改築,外観等の変更には市長の許可が必要となりますが,相続税に係る適正評価や,建造物の外観の修理・修景に係る補助制度が活用できます。

歴史的意匠建造物
 歴史的な意匠を有し、地域の景観のシンボル的な役割を果たしている建築物等を京都市が指定するものです。

歴史的風致形成建造物
 平成20年11月に施行された、歴史まちづくり法に記載された重点区域内の歴史的な建造物で,地域の歴史的風致を形成し,歴史的風致の維持及び向上のために保存を図る必要があると認められるもので,京都市長が建造物の所有者及び教育委員会の意見を聞いて指定した建造物。
指定を受けた建造物には,所有者等の適切な管理義務のほか,増築や改築,移転又は除却の届出が必要となりますが,建造物の外観の修理・修景に係る補助制度が活用できます。









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