京都で定年後生活

2013年3月60歳で定年退職。

美術館と庭園めぐり、京都の四季の行事と花を綴ります。

京都の町屋シリーズを終えて 

2020-12-21 17:01:58 | 京都の町 町屋・建造物


 京都の町屋シリーズを終えて
2019年7月30日からスタートしたシリーズも終了することにしました。
約1年5ヶ月の長期間、何度かの中断もありましたが、やっと終えることができて内心ホッとしています。
 このシリーズで取り上げたのは901軒です。それ以外に京町屋が比較的多い通りなども紹介しました。

 京都の町屋はかなり前から私のブログで取り上げたいと思っていました。
問題意識は京町屋が年々減少し続け、このままでは京都ならではの景観が完全に失われてしまう危機感がありました。
 半世紀ほど前までは京町屋が軒を並べる風情ある町並みを形成していましたが、しかし今ではすっかり失われました。


新町川*家
一文字瓦、虫籠窓、鍾馗、格子、ばったり床几が揃った、典型的な京町屋です。




後*家
一階庇の横一直線と格子、虫籠窓の縦のラインが美しい京町屋です。





改装京町屋 ISSEY MIYAKE KYOTO
築132年の町屋を改装、墨色を基調としたショップです。
2階建ての母屋の奥にはKURA(蔵)のギャラリーを常設しています。





 現在残されている町屋も失われる前に記録しておきたいと思い、昨年夏から少しずつ町屋めぐりをして、このブログで紹介してきました。
 ただ訪れる限界もあり(一部車も使用)、主に京都市内の中心部に留まらざるを得ませんでした。南区、伏見区、西京区、山科区は全く行けませんでした。
 京都市内は大路、小路以外に図子や路地が無数と思えるほどあり、行けなかったところは数知れずです。
 紹介できた行政区でも中京区、下京区以外はまだまだ町屋が多くありますが、ここで一区切りさせていただきたいと思います。
 新型コロナウィルスが日本でも大きな影響を与えていますが、京都も同様です。
観光客が激減し、宿泊施設は大打撃です。町屋を改装した宿泊施設も同様で、廃業、事業撤退もおきてます。
 京都の町屋をめぐる環境は年々厳しくなっています。
残念ながら撮影以降すでに取り壊された町屋もあると思います。


京都の町屋シリーズ開始 2019-07-30
【上京区】114軒
上京(1)7軒 山中油店、井上邸、中村邸、生谷邸、木村邸、山本邸、三上邸 2019-08-01
上京(2)8軒 武者小路千家、片岡邸、七味六兵衛、北岡邸、木村邸、滋賀邸 、正庵、萬重 2019-08-01
上京(3)7軒 林邸、勝間邸、林孝太郎造酢、富田屋、澤井醤油店、寺田邸、奥渓家 2019-08-02
上京(4)7軒 樂吉左衞門邸、梶田邸、藤田邸、松盛邸、藤田邸、佐々木邸、上御霊神社 2019-08-03
上京(5)7軒 加藤邸、創芸の会、帯屋捨松、松居邸、丹波屋、愛染工房、梨木神社 2019-08-04
上京(6)7軒 宮川邸、洛陽織物、北村徳齋帛紗店、谷邸、洛陽織物榎木工場、河合邸、 圓通寺 2019-08-06
上京(7)7軒 北村邸、吉田邸、細井邸、小堀邸、安田織物、田中邸、西方尼寺・本光院 2019-08-11
上京(8)7軒 萬亀楼、笠間邸、川勝邸、鎌田邸、梶田邸、タマヒメ酢齋藤造酢店、湯浅邸宅 2019-08-12 21
上京(9)7軒 一瀬小兵衛、川越久吉商店、塩芳軒、吉原邸、長者湯、池上邸、松尾邸 2019-08-16
上京(10)7軒 瀬川邸、服部邸、中村宗哲邸、北村邸、太田邸、布屋、萬重 2019-08-17
上京(11)9軒 今宮神社御旅所能舞台、N邸、O邸、T邸、M邸、奥井邸、S邸、Y邸、S邸 2019-08-18
上京(12)7軒 西川商店、紀文政、荒木京仏具店、N邸、石川石材店、西村医院、西哲機業 2019-08-21
上京(13)7軒 堀川中立売町屋、鈴木医院、O邸、Y邸、 H邸、帯かなもり、長岡綿生舗 2019-08-22
上京(14)7軒 大市、今原町屋、水野克彦町屋写真館、静家、大根屋、上七軒歌舞練場、大聖寺 2019-08-23
上京(15)7軒 四君子門、国定織物、岩上ホール、織成館、太田家、be京都、バザール カフェ 2019-08-25
上京(16)6軒 有斐斎弘道館、小堀邸、千本ゑんま堂、大将軍八神社、法輪寺、竹林寺 2019-08-26

上京区の町屋通りいいか
京都の町 上京区浄福寺通り 織成舘界隈 2019-07-03
京都の町 上京区鞍馬口寺町通り界隈   閑臥庵、上御霊神社、唐板水田玉雲堂 2019-07-01
西陣紋屋図司と三上家路地 2019-08-14
京都の町 上京区寺之内通り界隈2020-12-16

【中京区】314軒
中京(1)6 吉田邸、川崎家住宅、小島邸、西島邸、キンシ正宗堀野記念館、俵屋旅館 2019-08-27
中京(2) 7 藤野邸、旧村西邸、吉川料理旅館、京料理中村、NEST family club、Contenporary Art Jewelry、井山邸 2019-08-28
中京(3)6 柊家旅館、柊家別館、旧前川邸、島津三条創業記念館、嶋臺、誉田屋 2019-08-29
中京(4)7 平井産業、細野福蔵商店、堀邸、金翠堂、宮脇売扇庵、大極殿、万足屋 2019-08-30
中京(5)7 山本邸、湯波半、奇竹堂、山田伊織、堀内長生庵、井尻邸、小野邸 2019-08-31
中京(6)7 松村邸、伴市、速水邸、青木邸、便利堂、岡墨光堂、久保邸 2019-09-01
中京(7)7 仲邸、近又、堺町画廊、室町和久傳、うずらギャラリー、Paul Smith、にじゆら 2019-09-04
中京(8)8 幾松、放下鉾町会所 、野口邸、小谷邸、八木邸、旧神崎家、笋町会所、天神山町会所 2019-09-05
中京(9)6 誉勘商店、松井邸、一周堂、きもの座・京都、三井越後屋京都本店跡、然花妙院 2019-09-09
中京(10)7 玉の湯、亀屋廣保、松見、大藤、藤井絞り、旧家邊徳時計店、先斗町歌舞練場 2019-09-10
中京(11)7 宮川邸、楠邸、神戸邸、長谷川邸、膳處漢ぽっちり、橋弁慶山会所、旧ムラナカ理容院 2019-09-11
中京(12)6 日昇別荘、河道屋老舗、光仙洞、かざりや鐐、novem、面庄 2019-09-13
中京(13)6 釜座町 町家、京乃たまや、亀末廣、八百三、平楽時書店、炭屋旅館 2019-09-14
中京(15)8 上村松園邸、二軒長屋、福井畳店、西村家、不明、上田竹材店、革島医院、聖三一教会 2019-09-16
中京(17)8 森口家、里村家、谷口家、福*家、吉澤家、中谷茶道具・中谷茶道具、もりた 2019-09-19
中京(18)7 信江家、FUKUYA HOUSE、市古商店、植田家、丸正京呉服、菊岡家、山伏山町屋 2019-09-20
中京(19)7 平野とうふ、朝日堂、河道屋、茶道美術大森、鳥居家、涼風、梅*・岡*家 2019-09-22
中京(20)7 三上装束、久保田家、なが田、鳩居堂、染殿院、 すき焼き三嶋亭、浮世絵西春 2019-09-25
中京(21)8 彩雲堂、竹苞書楼、蓬莱堂、衣料店、あなぎ、磯部家、MARIE BELLE、加納洋服店 2019-09-24
中京(22)7 植村商店、西村酒店、西*家、東*家、二軒町屋、雅文化教室、真蓮寺門徒会館三休堂 2019-09-25
中京(23)7 京都大宮旅館、寺*家、木*家、三*家、Ratna Cafe、三原家、T家・Sumaoすまいの雑貨店 2019-09-28
中京(24)9 廣田家、二軒町屋、峯勘商店、後*家、居酒屋、遠藤(株)、石*家、岸*家、不明 2019-09-30
中京(25)2 明治初期建築の岩崎家見学、 雨森敬太郎薬房 2019-10-21
中京(26)9 村上開新堂、熊谷道具處、船はしや総本舗、寺*家、小*家、加*家、 三*家、一晴画廊、まつは 
中京(27)7 エルベシャプリエ、ISSEY MIYAKE、kitekiteとDARIS DELI&SANDWICHES、ショコラ ベルアメール 、骨董屋、呉服寿屋、分銅屋(足袋) 2019-10-22
中京(28)9 高*家、Salon de gigiとREMAX、御装司黒田、大*家、山*家、冨*家、一心庵、日月荘、きもの鶴 2019-10-24
中京(29)6 水口屋甚平衛、太*家、吉*家、IKARIYA BEIKA、gallery遊、辻森自転車商会 2019-10-25
中京(30)8 笹*家、山清、吉川武商店、阿以波、雪梅花、鈴*家、俵医院、長*家 2019-10-26
中京(29)6 水口屋甚平衛、太*家、吉*家、IKARIYA BEIKA、gallery遊、辻森自転車商会 2019-10-25
中京(30)8 笹*家、山清、吉川武商店、阿以波、雪梅花、鈴*家、俵医院、長*家 2019-10-26
中京(31)9 川*家、くろちく百尺足館、てんぷら万天、京都上上もん屋、不明、KAMITOWA、La Machiya、不明2件 2019-10-27
中京(32)7 万商、大日、ic produce、祥雲邸、二軒町屋、清光庵、古*家 2019-10-28
中京(33)8 船*家、レクラ、満き、雲町屋、松荘庵、小峰紙器、有職塗平尾伝右衛門、はなまるカフェ 2019-10-30
中京(34)7 中*家、津*家、達屋、野*家、和田屋、蕪村庵、扇山武 2019-12-23
中京(35)7 藤源、嵩山堂はし本、ここら屋、木*家、水*家、鞄SLOW、和田貴金属店 2019-12-24
中京(36)7 町屋、清水邸、SHOE STORE、万味屋きむら、不明、不明、大*家 2019-12-25
中京(37)7 神田法衣店、加*家、西村庄治商店、中*家、大*家、 中*家、大*家 2019-12-27
中京(38)8 高*家、伴家、鯉山保存会、luxe、西*家、遠*家、穴*家、京菓子司源水 2019-12-28
中京(39)7 中*家、松富屋壽、野*家、長池昆布、KAZUMI、KENTO、仁*家 2019-12-29
中京(40)7 京都夢館、田中利商店、能楽堂嘉祥閣、三*家、美先、鈴鹿山保存会所、古美術村山 2020-01-05
中京(41)8 京都一の傳、SECOND HOUSE、ベネシュ、森*家、福*家、池*家、仲*家、串くら 2020-01-06
中京(42)7 平*家、春芳堂、善田好日庵、尾*家、中*家、堺*家、林*・祝*家 2020-01-07
中京(43)11 井上畳、二軒町屋、ROJI-155、京町宿紡、片岡・吉松家、岩田家、不明、西村吉象堂、石黒香舗、金市商店、長谷川松寿堂 2020-01-08
中京(44)7 UME SAKURA、北山質舗、サンの店、塚*家、あずさ塾、河*家、小*家 2020-01-09

中京区の京町屋見学、通り
2019京の夏の旅特別公開 無名舎・吉田家見学2019-08-07
2019京都夏の旅 無名舎・吉田家見学(2)2019-08-08
撞木図子、了頓図子 中京区 2019-08-15
古美術・画廊・古書店が並ぶレトロな寺町二条(1)2019-08-31
古美術・画廊・古書店が並ぶレトロな寺町二条(2)2019-09-01
本能辻子、南蛮寺跡 2019-08-30
京町屋 藤野家の特別公開(1)2019-09-10
京町屋 藤野家の特別公開(2)2019-09-11


【下京区】321軒
下京(1)7 和田邸、胡乱座、大船鉾会所、菅大臣神社、杉本家住宅、秦家住宅、長江家住宅 2020-01-10
下京(2)7 十四春、熊谷邸、旧武田邸、鮒鶴南門、鮒鶴本館、田中邸、鳥彌三 2020-01-11
下京(3)7 田中邸、芦田邸、中邨邸、吉田邸、中村家、不明、NAIZ 2020-01-13
下京(4)6 島原花街 輪違屋、島原大門、旅館きんせ、角屋、近隣町屋 2020-01-12
下京(5)6 西澤邸、燈籠町会所、亀屋陸奥、友田家、壽ビルディング、富士ラビット  2020-01-14
下京(6)6 ギャラリーのざわ、遠藤家、ちもと、本家三友、五條制作所、五條会館 2020-01-16
下京(7)7 今西軒、東華菜館本店、川*家、宮*家、和食こばやし、田*家、吉*家 2020-01-17
下京(8)7 大*家、黒田庄商店、田*家、森治商店、あさぎ庵京町屋、不明、不明 2020-01-18
下京(9)7 飲食店、大*家、石*家、中*家、水*家、粟田捺染、 雲・風早町屋宿泊所 2020-01-19
下京(10)7 南*家、麻*家、あかまる、伊*家、唐*家、KYOTOBENTO、 ROCCA&FRIENS 2020-01-20
下京(11)7 ファブリーハウス、irodorikyoto、三*家、三丘園、林*家、市*家、いっ献 2020-01-21
下京(12)7 矢尾定、Uber Eats、田中長奈良漬店、荒川商店、藤井畳店、うお秀、常木屋 2020-01-23
下京(13)7 王*家、奥*家、布袋屋、斎*家、満月の花、川嶋旅館、太一 2020-01-24
下京(14)6 あや富、ふうびととすうろ、ギャラリー富小路、西*家、山*家、長松寺 2020-01-25
下京(15)7 つじや、西村弥兵衛、吉村大観堂、町屋カフェ、吉田宗兵衛、CAMERON、谷川清次郎商店 2020-01-26
下京(16)7 吉*家、中*家、不明、京町屋イタリアン、若*不動産、松*家、雲町屋 2020-01-27
下京(17)7 井上清七薬房、文化サロン井上、大*家、筋屋、たくたく、桜木家、SANURAI JEANS 2020-01-28
下京(18)8 松楳園、佐*家、八木米一堂、四軒町屋、ひさご、ひご久、GRRGANTUA、割烹たいら 2020-01-29
下京(19)7 京町屋hana、Osteria Caccinella、cafe malble、團斗、喜むら、京の禅 車、cafe&Dining 2020-01-30
下京(20)7 喫茶きたむら、岡*家、廣田紬、くみひも芳厳、久保田美簾堂、藤田源刷毛、松尾外科医院 2020-02-01
下京(21)7 稲妻食堂、町屋簡易宿泊所、八*家、堀*家、てくてく京都、啓明商事・与謝蕪村宅跡2020-02-02
下京(22)7 なごみ煉、Robinson、市原商店、大京衣料、上*家、尾池工業、京絞り寺田・船鉾保存会2020-02-05
下京(23)7 旅館花屋、花むら、染呉服シカタ、斎*家、中井染工業、戸*家、クチーナ2020-02-06
下京(24)7 福山、木乃ぶ、木*家、手作りジュエリーおざき、不明、明治屋本店、野*家2020-02-08
下京(25)8 町屋宿泊所、星月夜、三軒町屋、大*家、門川工芸、吉御座、兵医院、桔梗食堂2020-02-11
下京(26)7 芝*家、S・O家、 石*家、晴窓庵、九*家、西*家、まる焼製パン所 2020-02-12
下京(27)7 近*家、杉*家、林染工、不明、町屋宿泊所、不明、菱*家2 020-02-13
下京(28)7 町屋宿泊所、不明、廣*家、吉祥居華、菱*家、京華宿、足*家2020-02-16
下京(29)8 岸*家、不明、松*家、内*家、棚*家、斎藤商店、浅*家、日進エナジー 2020-02-17
下京(30)7 Cooking Sun、芝*家、不明、三軒町屋、ISHIHARA、堀*家、江*家2020-02-18
下京(31)7 藤*家、bonbon house、大工園、はな亭、萬年荘、近*家、福田金属箔粉工業2020-02-19
下京(32)7 呉服卸マルヒサ、糸六、KYOUTO ZEN、因幡堂、今*家、プロタッグ・パートナーズ、大谷金庫本店2020-02-21
下京(33)7 京扇子大西、近藤紙店、伊藤重店舗、西村商店、株おくい、川*家、岩*家2020-02-26
下京(34)7 坂*家、京宿日和、吉*家、八幡ゲストハウス、松本染色工芸、町屋宿泊所、風花雪宿泊所2020-03-03
下京(35)7 JICCA、柴*家、京仏具加茂定、不明、不明、今村金生堂、今井合同有限会社2020-03-04
下京(36)8 中野伊助、増田紙工所、和田卯、富*家、夕顔石碑、岸*家、三軒町屋、装和(株) 2020-04-09
下京(37)7 高*家、山利木工、柴田勘十郎、保昌山保存会、上羽絵具、京都じゃっかどふに、野*家 2020-04-10
下京(38)10 布*家、しらふじ庵、むすび食堂、二軒町屋、安居屋、しょうぶ庵、松*家、岸*家、竹中銘竹問屋、阿*家 2020-04-11
下京(39)7 田中家、天**園、佐*家、小*家、中*家、福*家、池*家 2020-04-12
下京(40)7 税理士法人、伊*家、垣*家、近よし、sobanomi、宮*家、松井扇龍堂 2020-04-14
下京(41)7 中*家、林英雄(株)、不明、御旅宿月屋、染工房遊、三宅仏具店、お宿花 2020-04-15
下京(42)7 町屋宿艮、建*家、京宿ロマン館、なごみ旅館悠、和宿里、木*家、服*家 2020-04-16
下京(43)8 町屋宿幻、久保田彦庄衛門、西村福郎商店、檏宿、京宿おから、褒花東邸・西邸、百之助2020-04-17
下京(44)7 河合商店、山崎屋仏具、吉*家、不明、直七法衣店、笹*事務所、鳥*家2020-04-24
下京(45)7 さいとう呉服店、オーケーテクニカル、田*家、竹重、不明、吉萬、京まち宿鈴2020-05-22
下京(46)10 薮内家、川勝法衣、原*公認会計士、梶*家、小野五色豆、冨*家、初邸、射*家、大嶋雁金屋、若狭屋久茂老舗2020-08-18

下京区の京町屋見学及び通り
膏薬辻子 2019-08-16
木挽町図子 2020-12-21
京の夏の旅『杉本家住宅』見学 2019-09-12
京町屋 旧木崎呉服店・THE TERMINAL KYOTO 見学 2019-10-13


【東山区】84軒
東山(1)7 伊藤喜商店、近隣町屋、子育て飴屋、菱六もやし、旧河井寬次郎邸、諏訪蘇山、香取屋2020-08-19
東山(2)7 はきもの匠内藤、井上邸、武藤邸、伊藤喜商店、楽只苑、澤吉、三浦邸2020-08-21
東山(3)6 祇園甲部歌舞練場、八坂倶楽部、弥栄会館、南座、パビリオンコート、旧並河靖之邸2020-08-23
東山(4)4 村山造酢本店、お茶屋井上、宮川筋6丁目、道楽2020-08-24
東山(5)6 三味洪庵、近隣町屋、小川治兵衛邸、画廊えんじゅ邸、大西漆器店、茶懐席辻留2020-08-26
東山(6)5 いづう、曼陀羅園 丹羽家、あじき路地、小野家、順正清水店2020-08-28
東山(7)7 富美代、近隣町屋、桔梗屋、みの竹、いづう、下里家住宅、平田翠簾商店2020-08-30
東山(8)7 半兵衛麸本店、晴鴨楼、洛東遺芳園、甘春堂東店、甘春堂七条店、わらじや、そば茶寮澤正2020-09-01
東山(9)7 長楽館、いもぼう平野家本店、いもぼう本家、片山、おかべ屋、湯葉、英語教室2020-09-03
東山(10)7 梅花堂、もみじや、華扇、谷口清雅堂、 七味屋、安田陶器店、満月2020-09-05
東山(11)7 まいこと、やました、清峯堂、松韻堂、二軒町屋、京白川、香舗松栄堂2020-09-07
東山(12)7 清水製陶所、藤菜美、喜楽庵岡本、くろちく、港屋、奥丹清水、二井三2020-09-09
東山(13)7 川勝総本家、藤菜屋高台寺、元奈古旅館、萬治郎、高台寺和久傳、福地家、そわかHOTEL2020-09-11

東山区の通り
祇園切通し・白川・新橋 2019-08-13
あじき路地、やくし路地、弓矢薬師小路、昭和小路町 2019-08-11
団栗図子 宮川筋、大黒町通りの路地と図子 2019-08-28
祇園の甲部歌舞練場 2019-10-19



【左京区】26軒
左京(1)5 西川家土蔵・主屋、吉田山山荘、旧三井家下鴨別邸、野村碧雲荘、上西家2020-09-13
左京(2)7 茂庵、安楽寺、百石斎、大野邸、伽藍下鴨、 山ばな平八茶屋 、清風荘2020-09-15
左京(3)8 小川邸、喜多邸、大槻邸、吉村邸、対岳文庫、鄰雲軒、 臥月亭 、齋藤家2020-09-17
左京(4)6 駒井家住宅、瓢亭、聖護院、聖護院八ツ橋総本店、西尾八ツ橋、白沙村荘2020-09-23


【右京区】12軒
右京(1)6 旧邸御室、日新電機嵯峨野荘、堀江家住宅、上田家住宅、田中邸、聲々軒2020-09-24
右京(2)6 山﨑家(旧井上家) 加藤邸、慈済院、 落柿舎、旧徳力彦之助邸、陽明文庫2020-09-28


【北区】30軒
北区(1)8 荒木邸、梅辻邸、 一文字屋和輔 、櫻谷文庫、谷寛邸、高田邸、西田邸、井関邸2020-10-24
北区(2)7 青木家、西川家、岩佐家、瑞雲庵、旧藤ノ森湯、船岡温泉旧船岡楼、衣笠会館2020-12-12
北区(3)6 速水滌源居、かざりや、松野醤油、旧本野精吾邸、重山文庫(旧新村家)、岩井木材2020-12-13
北区(4)4 宮本家、 岐美家、平野の家 わざ 永々棟、 和幸庵2020-12-14
北区(5)5 植松家、大徳寺門前通り レモン館大徳寺店、らくたび紫野別邸、2020-12-15

北区の京町屋と通り
鷹峯街道の商家・民家 2019-10-20


【京都の町屋通り、重要建造物】
京都五花街『先斗町』 中京区 2020-12-20
京都ハリトリス正教会、京都芸術センター 2020-12-20 2020-12-20
三条通界わい景観建造物 中京区 2020-12-19


2015年に『京都の洋館』シリーズ(20回、132軒)を投稿しました。
投稿から5年が過ぎ、残念ながら既に消失してしまった洋館がいくつかあります。
京町屋にしても、洋館にしも保存はなかなか難しいようです。



京町屋通り編 下京区木挽町図子

2020-12-21 06:51:08 | 京都の町 町屋・建造物


 京都の町屋シリーズ下京区の通り編です。
町屋の軒が連なる下京区木挽町図子を紹介します。
これで京都の町屋シリーズの投稿は最後になります。

 祇園祭の木挽山の出る町内で松原通りから高辻通りを往来できる図子があります。
通りは石畳で、両側に民家が建ち並んでいます。
かつては京町屋が連なっていたと思われますが、今は町屋と一般の住宅が建っています。
この数年、民泊ブームの影響で、町屋を簡易宿泊所に改装するケースが増えていますがこの図子も同様です。

 木挽町松原通りから永養町の高辻通りまで歩きます。

 松原通り出入り口
最初はアスファルトですが、途中から石畳になります。









ここも町屋宿泊所のようです。
























 この家も町屋宿泊所のようです。
デジタルドアロックで暗証番号入力で開鍵するタイプです。
最近この種の簡易宿泊所が増えています。防犯上どうなんでしょうかと思ってしまいます。















 高辻通り出入り口









 今年3月以降、コロナウィルスの感染拡大の影響で、来日観光客が激減しました。
この2、3年ほど京都も民泊ブームで京都の町屋の宿泊所への改装が増えました。
今回の撮影はコロナ以前で、現在も民泊があるのか不明です。





京都の景観を彩る建造物 京都ハリトリス正教会、京都芸術センター

2020-12-20 18:19:24 | 京都の町 町屋・建造物


 京都の景観を彩る建造物です。

京都ハリトリス正教会(1901 明治35年)
京都御苑の南にあります。
木造平屋建のロシア・ビザンチン様式の現役の教会、設計は京都府庁舎旧館と同じ、松室重光の設計です。
東京御茶ノ水のハリトリス教会も美しい建築物です。在職中、東京出張時は何度か訪れました。













































京都芸術センター 中京区
旧京都市立明倫小学校は1931年竣工の小学校で、欧風意匠など豊かなデザインは、建築史的な観点から高い評価を得、新たに芸術センターとして再生されました。













京都花街通り 京都五花街『先斗町』

2020-12-20 06:47:59 | 京都の町 町屋・建造物


 撮影は昨年夏、コロナ前です
 先斗町は中京区の四条通から三条通一筋南まで通じる南北500メートルほどの鴨川右岸に沿った細い通りです。
 紅殻格子のお茶屋や置屋、多くの飲食店などが並んでいます。
近年来日観光客が増え、また全国チェーンの店が進出するなど花街の風情ますます薄れています。
 正徳2(1712)年頃から、鴨川大普請で鴨川と高瀬川の間に作られた新河原町通に、高瀬舟の船頭や旅客目当ての旅籠屋などができたことが始まりとされ、幕末から現在のような花街となって繁栄してきました。
 舞踊は尾上流。春(5月)に「鴨川をどり」、秋には「水明会」が開かれます。
紋章は鴨川に接する花街らしく舞い飛ぶ千鳥。

 京都を代表する花街ですが、京都町屋が並ぶ貴重な場所でもあります。





京都の夏の風物詩鴨川の床
この床の入口は先斗町の狭い通りです。





先斗町の通りを北上します。










黒の千本格子ですが、祇園新橋より格子間隔が広い。






























山とみの看板がありますが、閉店しました。
名物女将さんがいるお店でした。















お茶屋










公園










舞妓さん










先斗町歌舞練場









四条まで戻ります。















舞妓さん





四条通り










現在先斗町の通りは無電柱化工事の途中です。

京町屋外観の特徴
屋根
一階庇の最前列は一文字瓦で葺いています。
横の一直線と格子の縦の線の調合が町屋の外観美の一つです。
格子
格子は戦国時代からで、内からは外がよく見え、外からはよく見えないようになっています。
家の商いや家主の好みでデザインが異なります。
上部が切り取られた「糸屋格子」、太い連子の「麩屋格子」、「炭屋格子」、重い酒樽や米俵を扱う「酒屋格子」、「米屋格子」、繊細な「仕舞屋格子」などがあります。格子を紅殻で塗ったものが紅殻格子。
ばったり床几
元々は商いの品を並べるもので、後に腰掛け用に床几として近隣との語らいの場でした。ばったりとは棚を上げ下げするときの音からきています。
店の間の外観
軒下に水引暖簾、大戸に印暖簾を掛けます。
虫籠窓
表に面した二階が低くなっている「厨子二階」に多く見られる意匠。
防火と道行く人を見下ろさない配慮と言われています。
犬矢来
竹の犬矢来は割竹を透き間なく組んだものから、少し透かしたものまでさなざまです。
直線的な町屋の表情を和らげてくれます。









京町屋と洋館が息づく三条通界わい

2020-12-19 06:25:13 | 京都の町 町屋・建造物


 京町屋と明治以降の洋館がともに息づき、京都の景観を彩る通りです。
 三条通りは近世,近代を通じて京都のメインストリートでした。
近世は東海道の西の起点として,交通,物流の要所であり,旅籠,問屋,両替商等が立地していました。
 明治時代に入ると,文化・教育・金融・情報機関といった都心的機能が強化され,特に寺町通と新町通の間に京都の近代化を象徴する近代洋風建築及び伝統様式の商家が集積しました。
 特に高倉通から東洞院通にかけては,旧日本銀行,旧京都中央郵便局,繊維関係の大商社が立地し,近代京都の中心でした。
現在旧日本銀行は京都文化博物館別館として,旧京都中央郵便局は,中京郵便局として外観を保全しながら活用されています。
 他にも近代洋風建築や伝統様式の商家が用途は変化しながら活用されています。
三条通りは明治の文明開化の面影を今に伝える都市文化軸として,公共建築,商家及び住宅など様式の異なる建造物がまとまりのある界わい景観をつくっています。

界わい景観建造物指定7件

京都和装別館
中京区三条通富小路西入中之町20番地 物件なし。

SACRA(旧不動貯金銀行京都支店)
大正/1916頃 木骨煉瓦造地上3階地下1階建,銅板葺,建築面積232㎡1棟
京都市中京区三条通富小路西入中之町20
登録年月日:19970903
京都三条開発株式会社
登録有形文化財(建造物)
木骨煉瓦造,地上3階地下1階建で,屋根を銅板葺とする旧銀行の建物。
全体に装飾豊かな洋風の意匠を持ち,1階部分のストライプ模様や正面中央の円形装飾等に代表されるように,細部に幾何学的な形態を用いてまとめる点に時代の特徴がよくあらわれている。
















日昇別荘
中京区三条通富小路西入中之町13番地





西村吉象堂
中京区三条通柳馬場東入中之町11番地
創業は大正13年(1924)漆器商としてスタートしました。
建物は慶應年間のものでしたが、平成3年に現在の建物に改築しています。
大黒柱や一部の部屋、骨組みはそのまま残しています。
店内中央んl展示台下には、二畳ほどの地下倉庫があり、周りは石や漆喰でかためられ、火災の際に大切なものを入れるためのもののようです。地下倉庫は杉本家住宅でもあり、杉本家は仏壇の下にありました。





日本生命京都三条ビル旧棟(旧日本生命京都支店)
大正/1914
京都市中京区三条通高倉東入桝屋町75
登録年月日:19971105
登録有形文化財(建造物)
洋風の近代建築が多く立ち並ぶ三条通りに面して建つ。
現在残るのは明治45年に着工,大正3年に竣工した社屋の通りに面した塔屋を含む部分です。
設計は辰野片岡建築事務所で,外壁を石張りにする外観にその作風がよく表れています。











分銅屋
中京区三条通柳馬場西入桝屋町64番地














居戸邸
中京区三条通堺町西入桝屋町61番地














長谷川松寿堂
中京区三条通高倉東入桝屋町53番地










上記以外

家邊徳時計店(家邊家住宅)店舗
明治/1890
煉瓦造2階建、瓦葺、建築面積107㎡1棟
京都市中京区三条通富小路東入中之町25
登録年月日:20050209
登録有形文化財(建造物)
街路に北面して建つ煉瓦造2階建の店舗建築で,内部には金庫室や螺旋階段がある。
1階は3連アーチを飾り,2階をセットバックさせる。エンタブレチュア,隅石に加え,豊かな装飾細部を随所に配す。
三条通の近代的な町並景観の核として,広く親しまれている。






















旧日本銀行京都支店(京都文化博物館別館)
明治/1906 煉瓦造、建築面積884.4m2、二階建、一部地下一階、スレート葺、両翼塔屋付、袖塀附属1棟
京都府京都市中京区三条通高倉西入菱屋町48番地
重文指定年月日:19690312
重要文化財
昭和四十二年財団法人古代学協会の所有になり、現在平安博物館に転用されている。
この建物は明治三十九年竣工の煉瓦造二階建、一部地下一階付のもので、石材を混用して壁面に変化をつけている。 
塔屋をつけるなど、外観には設計者の独特な意匠が見られる。 
この種遺構としては保存がよく、明治中期の代表的洋風建築である。






京都文化博物館
明治39(1906)年に竣工した旧日本銀行京都支店の建物です。
設計は日本の近代建築家を代表する辰野金吾とその弟子・長野宇平治です。
辰野金吾は東京駅を設計した人でも有名です。
旧日本銀行京都支店の建物は現在も保されています。




























別館






ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

SACRAビル(大正5年)
旧不動貯金銀行 京都支店、鉄筋コンクリート造りです。
設計は日本建築 中京区三条富小路角中之町





日本生命保険京都三条ビル(1914年 大正3年)
旧日本生命京都支店、レンガ石貼り





京都文化博物館別館(1906,明治39年)
旧日本銀行京都支店、赤レンガに白い石の辰野式です。
中に入ると当時の銀行の内部がそのまま残っています。
設計は辰野金吾、長野宇平治 中京区三条高倉










中京郵便局(1902,明治35年)
中京郵便局旧庁舎、レンガ造りの現役の郵便局です。
設計は吉井茂則、三橋四郎 中京区三条通り東洞院東入ル









みずほ銀行京都中央支店(1906,明治39年)
設計は辰野金吾 中京区烏丸三条南入ル饅頭屋町
レプリカ新築(2003平成15年)
明治時代を代表する「辰野式(赤レンガに白い石の横帯が特徴)」のレンガ造り
しかし、平成に入り取り壊され、外観の雰囲気を残して鉄筋コンクリートで再建されました。しかし、元のレンガは使用されず、緑青銅の屋根は緑のペンキ塗りと残念なものです。
最近の銀行は文化に理解が少ないようです。
銀行にかぎらず、今もてはやされている企業は特にひどいですね。







文椿ビルヂング(旧西村貿易店社屋)(1920、大正9年)

木造コンクリート2階建の務所建築です。外壁はタイル張り、入口は8角断面を半割した片蓋柱で飾っていま す。小屋組をキングポストトラスとし、銅板及びスレート葺のマンサード屋根を 架けています。建築当初は西村貿易会社の社屋として使用されたものです。
京都市中京区 三条通烏丸西入御倉町79、国登録有形文化財(第26-0208号)





















京町屋中京(26)村上開新堂、熊谷道具處、船はしや総本舗、寺*家、小*家、加*家、 三*家、一晴画廊、まつは、

2020-12-16 18:17:13 | 京都の町 町屋・建造物


 京町屋の中京区は終了しましたが、26回目が未投稿になっていたのがわかりました。
 京町屋中京区の続き、第26回です。二条通り

村上開新堂
京都を彩る建造物選定番号第4-024号
中京区
明治40年(1907)創業の洋菓子店です。
看板の文字,カーブのついたショーウィンドウなどレトロな佇まいが歴史を感じさせます。
店内には木枠のショーケース,タイル貼りの床などが当時のまま残されています。
ホームページより 御所近く歴史継ぐ洋菓子店
「村上開新堂は明治40年(1907年)に寺町二条、現在の地に初代村上清太郎によって西洋菓子舗として創業いたしました。昭和初期に建てられた洋風の建物は、表が木造漆喰の洋館、奥は和の日本建築と、当時では大変めずらしく最も贅沢な建造物でした。板ガラスのドアやカーブを描くショーウインドウ、高い天井や大理石の柱など当時のまま残されており、明治・大正の面影を色濃く残しています。また、店内に飾られた「開新堂」の書は明治の三筆の一人、日下部鳴鶴の揮毫です。」





熊谷道具處
京都を彩る建造物選定番号第5-005号
中京区寺町通二条上る常盤木町63
明治期に建てられた虫籠窓と達筆な看板を持つ店舗型の町家です。
店内は,創業当時と同様,茶道具類や古美術品が多数並べられ,地域の景観を形成しています。
お店ホームページより
「大正初期より京都市役所と御所の中間に位置する寺町二条の地で、伊万里や国焼きの器皿・置物・御茶道具・掛け軸などの中道具を主に扱っております。先代より御茶道具類や古美術品、諸道具の買い取りを始めました。平成19年に3代目熊谷友治が引き継ぎ、京都で明治期まで焼かれた粟田焼・錦光山・帯山等を扱っております。」










船はしや総本舗
同社ホームページより
「創業以来百二十年、京都の老舗として五色豆の伝統を大切にしております。京都の通りにチンチン電車が走るようになった明治時代。商店で賑わう寺町通りの夷川角に雑穀煎豆を扱うお店がございました。初代店主、辻喜之助は舟橋の煎豆商、清水三郎兵衛氏とじっこんの間柄。
店の名を「舟橋南店」と称しておりましたが、明治十八年、屋号を「船橋屋」に改名し、清水氏から伝承した五色豆の製造を開始いたしたました。明治三十八年七月に三条大橋西詰めに分家を出し、「船橋屋本店」となり、さらに昭和十二年十一月に寺町綾小路に分家を出し「船はしや総本店」と改称いたしました。その間、味や色あいに改良が重ねられた船はしや独自の五色豆は「錦豆」との登録商標で呼ばれるようになって人気を高めました。五色に美しく染められたお菓子は祭りや慶事にふさわしいとされ、とくに大正天皇御大典など国家的な行事が京都で行われた際は、多くの高位高官の人々に買い求められたという、歴史がございます。」





寺*家





小*家





加*家





三*家





一晴画廊 アートギャラリー





まつは 隠れ家カフェ





各種建造物指定の説明
国・登録有形文化財
緩やかな規制により建造物を活用しながら保存を図るため,平成8年度施行の文化財制度で,登録された建物が登録有形文化財です。
登録文化財には,築後50年を経過している建造物で,国土の歴史的景観に寄与しているもの、造形の規範となっているもの、再現することが容易でないものといった基準を満たす建造物が対象となります。
京都市では,近代の建造物を中心に積極的に登録を進め,市内243件(平成31年1月末現在告示分)が登録されています。

景観重要建造物
 平成16年に制定された景観法に基づき,地域の自然,歴史,文化等からみて,建造物の外観が景観上の特徴を有し,地域の景観形成に重要なものについて,京都市長が当該建造物の所有者の意見を聞いて指定を行う制度です。
指定を受けた建造物には,所有者等の適正な管理義務のほか,増築や改築,外観等の変更には市長の許可が必要となりますが,相続税に係る適正評価や,建造物の外観の修理・修景に係る補助制度が活用できます。

歴史的意匠建造物
 歴史的な意匠を有し、地域の景観のシンボル的な役割を果たしている建築物等を京都市が指定するものです。

歴史的風致形成建造物
 平成20年11月に施行された、歴史まちづくり法に記載された重点区域内の歴史的な建造物で,地域の歴史的風致を形成し,歴史的風致の維持及び向上のために保存を図る必要があると認められるもので,京都市長が建造物の所有者及び教育委員会の意見を聞いて指定した建造物。
指定を受けた建造物には,所有者等の適切な管理義務のほか,増築や改築,移転又は除却の届出が必要となりますが,建造物の外観の修理・修景に係る補助制度が活用できます。


京都を彩る建物
京都市内には京都の歴史や文化を象徴する建物が,所有者のたゆまぬ努力により,世代を越えて継承されています。
しかし,その存在と魅力が十分に伝わっていないものや,維持・継承が危ぶまれているものもあります。
そこで,京都の財産として残したい建物や市民から募集し,市民ぐるみで残そうという気運を高め,様々な活用を進めることなどにより,維持・継承を図ろうというものです。
京都を彩る建物は市民から推薦を受け、審査委員会で選定された建造物です。
京都市内で世代を越えて継承され,京都の歴史や文化を象徴し、概ね50年以上の建造物(国又は地方公共団体が所有しているものは除く)です。




京町屋通り編 上京区寺之内通り界隈

2020-12-16 07:04:41 | 京都の町 町屋・建造物


 京都の町 上京区寺之内通り界隈です。
京町屋の町並みがほとんど失われている現在ですが、まだ少し残している通りといえます。





























































































京町屋外観の特徴
屋根
一階庇の最前列は一文字瓦で葺いています。
横の一直線と格子の縦の線の調合が町屋の外観美の一つです。
格子
格子は戦国時代からで、内からは外がよく見え、外からはよく見えないようになっています。
家の商いや家主の好みでデザインが異なります。
上部が切り取られた「糸屋格子」、太い連子の「麩屋格子」、「炭屋格子」、重い酒樽や米俵を扱う「酒屋格子」、「米屋格子」、繊細な「仕舞屋格子」などがあります。格子を紅殻で塗ったものが紅殻格子。
ばったり床几
元々は商いの品を並べるもので、後に腰掛け用に床几として近隣との語らいの場でした。ばったりとは棚を上げ下げするときの音からきています。
店の間の外観
軒下に水引暖簾、大戸に印暖簾を掛けます。
虫籠窓
表に面した二階が低くなっている「厨子二階」に多く見られる意匠。
防火と道行く人を見下ろさない配慮と言われています。
犬矢来
竹の犬矢来は割竹を透き間なく組んだものから、少し透かしたものまでさなざまです。
直線的な町屋の表情を和らげてくれます。


各種建造物指定の説明

国・登録有形文化財
緩やかな規制により建造物を活用しながら保存を図るため,平成8年度施行の文化財制度で,登録された建物が登録有形文化財です。
登録文化財には,築後50年を経過している建造物で,国土の歴史的景観に寄与しているもの、造形の規範となっているもの、再現することが容易でないものといった基準を満たす建造物が対象となります。
京都市では,近代の建造物を中心に積極的に登録を進め,市内243件(平成31年1月末現在告示分)が登録されています。

景観重要建造物
 平成16年に制定された景観法に基づき,地域の自然,歴史,文化等からみて,建造物の外観が景観上の特徴を有し,地域の景観形成に重要なものについて,京都市長が当該建造物の所有者の意見を聞いて指定を行う制度です。
指定を受けた建造物には,所有者等の適正な管理義務のほか,増築や改築,外観等の変更には市長の許可が必要となりますが,相続税に係る適正評価や,建造物の外観の修理・修景に係る補助制度が活用できます。

歴史的意匠建造物
 歴史的な意匠を有し、地域の景観のシンボル的な役割を果たしている建築物等を京都市が指定するものです。

歴史的風致形成建造物
 平成20年11月に施行された、歴史まちづくり法に記載された重点区域内の歴史的な建造物で,地域の歴史的風致を形成し,歴史的風致の維持及び向上のために保存を図る必要があると認められるもので,京都市長が建造物の所有者及び教育委員会の意見を聞いて指定した建造物。
指定を受けた建造物には,所有者等の適切な管理義務のほか,増築や改築,移転又は除却の届出が必要となりますが,建造物の外観の修理・修景に係る補助制度が活用できます。












京町屋 北区(5)植松家、大徳寺門前通り レモン館大徳寺店、らくたび紫野別邸、炭屋

2020-12-15 17:46:22 | 京都の町 町屋・建造物


京都の町屋、北区第5回です。
北区はこれで終了です。

植松家
京都を彩る建造物選定番号第8-002号
北区
加茂街道の近くに建つ近代和風住宅です。
主屋,洋館,蔵などが建つが,道路からは高塀に隠されています。
庭は桜や楓などが植えられ,主屋や洋館などから眺めることができます。
随筆家 岡部伊都子が暮らし,執筆活動を行った住宅です。











大徳寺門前通り

虫籠窓、千本格子の町屋





鮨屋
虫籠窓、暖簾、格子の町屋風店舗











レモン館大徳寺店











らくたび紫野別邸
京町屋の虫籠窓、黒格子、鍾馗さん、暖簾(竹は珍しい)があります。










炭屋










京町屋外観の特徴
屋根
一階庇の最前列は一文字瓦で葺いています。
横の一直線と格子の縦の線の調合が町屋の外観美の一つです。
格子
格子は戦国時代からで、内からは外がよく見え、外からはよく見えないようになっています。
家の商いや家主の好みでデザインが異なります。
上部が切り取られた「糸屋格子」、太い連子の「麩屋格子」、「炭屋格子」、重い酒樽や米俵を扱う「酒屋格子」、「米屋格子」、繊細な「仕舞屋格子」などがあります。格子を紅殻で塗ったものが紅殻格子。
ばったり床几
元々は商いの品を並べるもので、後に腰掛け用に床几として近隣との語らいの場でした。ばったりとは棚を上げ下げするときの音からきています。
店の間の外観
軒下に水引暖簾、大戸に印暖簾を掛けます。
虫籠窓
表に面した二階が低くなっている「厨子二階」に多く見られる意匠。
防火と道行く人を見下ろさない配慮と言われています。
犬矢来
竹の犬矢来は割竹を透き間なく組んだものから、少し透かしたものまでさなざまです。
直線的な町屋の表情を和らげてくれます。


各種建造物指定の説明

国・登録有形文化財
緩やかな規制により建造物を活用しながら保存を図るため,平成8年度施行の文化財制度で,登録された建物が登録有形文化財です。
登録文化財には,築後50年を経過している建造物で,国土の歴史的景観に寄与しているもの、造形の規範となっているもの、再現することが容易でないものといった基準を満たす建造物が対象となります。
京都市では,近代の建造物を中心に積極的に登録を進め,市内243件(平成31年1月末現在告示分)が登録されています。

景観重要建造物
 平成16年に制定された景観法に基づき,地域の自然,歴史,文化等からみて,建造物の外観が景観上の特徴を有し,地域の景観形成に重要なものについて,京都市長が当該建造物の所有者の意見を聞いて指定を行う制度です。
指定を受けた建造物には,所有者等の適正な管理義務のほか,増築や改築,外観等の変更には市長の許可が必要となりますが,相続税に係る適正評価や,建造物の外観の修理・修景に係る補助制度が活用できます。

歴史的意匠建造物
 歴史的な意匠を有し、地域の景観のシンボル的な役割を果たしている建築物等を京都市が指定するものです。

歴史的風致形成建造物
 平成20年11月に施行された、歴史まちづくり法に記載された重点区域内の歴史的な建造物で,地域の歴史的風致を形成し,歴史的風致の維持及び向上のために保存を図る必要があると認められるもので,京都市長が建造物の所有者及び教育委員会の意見を聞いて指定した建造物。
指定を受けた建造物には,所有者等の適切な管理義務のほか,増築や改築,移転又は除却の届出が必要となりますが,建造物の外観の修理・修景に係る補助制度が活用できます。












京町屋 北区(4)宮本家、 岐美家、平野の家 わざ 永々棟、 和幸庵

2020-12-14 17:39:17 | 京都の町 町屋・建造物


京都の町屋、第4回北区です。
町屋ではなく、登録有形文化財や京都を彩る建物に選定されたものです。

宮本家 株式会社ヤマゼン
登録有形文化財
北区紫野
昭和前/1933 木造2階建、瓦葺、建築面積93㎡
船岡山南麓に南面し、木造二階建、建築面積九三平方メートル、入母屋造桟瓦葺で正面に切妻の玄関を張出しています。
平面は中廊下式で玄関東脇に洋風の応接間を配し、廊下西側と二階には数寄屋風で瀟洒なつくりの和室を並べています。
唐木屋工務店が手がけた良質な近代住宅です。











岐美家
登録有形文化財、京都を彩る建物選定
北区小山
昭和前/1933 木造2階建、瓦葺、建築面積202㎡
閑静な住宅地に南面して建っています。
玄関妻壁に中世風蟇股と舟肘木を飾り、東側の張出しを洋間とし、西側に座敷を雁行に配して廊下を廻らせています。
柱仕上や天井等の仕様を部屋ごとに変え、数寄屋風や書院風の意匠に濃淡をつける、瀟洒で上質な近代住宅です。

岐美家は,孝明天皇女御の英照皇太后に仕えた女官である藤原公子に遡り,岐美の姓を賜ったのが始めとされる。昭和2年~8年にかけて実施された東紫野地区の土地区画整理事業で整備された土地に,昭和10年(1935),大徳寺門前から転居し建築されたのが現在の建物である。主屋は木造2階建,桟瓦葺で,舟肘木と蟇股を用いた寺社建築の意匠を用いた大玄関を南側に設ける。1階座敷は,床柱に磨き丸太を用いて長押を丸太長押とし,北側の仏間は網代天井とするなど,数寄屋を加味した意匠を用いている。玄関の東側には洋風応接室を配し,マントルピース風のキャビネットやステンドグラスにはアール・デコ風の意匠が見られる。主屋の奥には茶室を設けた木造2階建の離れと,離れと接続する土蔵を設けている。主屋の南側には,築山に設けた滝口から流れを池に落とす構成の庭を配する。土地区画整理事業に際して建築された昭和初期の住宅であり,数寄屋,寺社建築,洋風の意匠を用いた質の高い近代和風住宅として重要である。












平野の家 わざ 永々棟
京都を彩る建物

北区
 大正から昭和に活躍した日本画家 山下竹斎の邸宅兼アトリエとして,大正15 年(1926)に建てられた木造の建物。近年,数寄屋大工による保存修理工事が行われ,現在は,茶道教室,いけばな教室,講演会,コンサートの会場として活用されている。










和幸庵
京都を彩る建物認定 第133号
北区
 和幸庵は,昭和初期には「衣笠絵描き村」と呼ばれ多くの画家が住んだ地域に位置する。
また同地では昭和9年から区画整理事業が実施され,同16年に完了している。
材木商を営んでいたとされる鈴木商店の鈴木栄治によって,昭和28年(1953)に新築の登記がなされている。
居宅ではなく,材木の商談を行なう際のショールームとして建てたものと伝わっている。
翌29年,福徳銀行の所有となり,昭和39年に同銀行の創始者であった現所有者の祖父の所有となった。
なお,現所有者によって和幸庵と名付けられ,活用が図られている。
木造2階建,桟瓦葺の建物で,敷地の南側に門と塀を構える。
玄関奥を階段室とし,中廊下を配する。
中廊下の南側に座敷と次の間,北側には仏間と茶の間を配し,各々縁廊下を通す。西側奥には茶室を設ける。
玄関の東側に応接間を配し,天井には網代を用いてやや折上げ,アカマツの丸太で見切りを付ける形状をとる。
座敷は床,琵琶床,付書院を備える。
仏間には付書院風の棚を設けるが,ハス欄間や雑木を用いた小壁の飾りなど,変木を用いた特徴的な意匠である。
茶室から座敷部分の南側には,池の背面に築山を設けた庭を備えている。
材木商の商談の場として,銘木・変木を用いて特徴的な意匠を有し,戦後における良質な和風住宅の事例としても,大変重要である。










京町屋外観の特徴
屋根
一階庇の最前列は一文字瓦で葺いています。
横の一直線と格子の縦の線の調合が町屋の外観美の一つです。
格子
格子は戦国時代からで、内からは外がよく見え、外からはよく見えないようになっています。
家の商いや家主の好みでデザインが異なります。
上部が切り取られた「糸屋格子」、太い連子の「麩屋格子」、「炭屋格子」、重い酒樽や米俵を扱う「酒屋格子」、「米屋格子」、繊細な「仕舞屋格子」などがあります。格子を紅殻で塗ったものが紅殻格子。
ばったり床几
元々は商いの品を並べるもので、後に腰掛け用に床几として近隣との語らいの場でした。ばったりとは棚を上げ下げするときの音からきています。
店の間の外観
軒下に水引暖簾、大戸に印暖簾を掛けます。
虫籠窓
表に面した二階が低くなっている「厨子二階」に多く見られる意匠。
防火と道行く人を見下ろさない配慮と言われています。
犬矢来
竹の犬矢来は割竹を透き間なく組んだものから、少し透かしたものまでさなざまです。
直線的な町屋の表情を和らげてくれます。


各種建造物指定の説明

国・登録有形文化財
緩やかな規制により建造物を活用しながら保存を図るため,平成8年度施行の文化財制度で,登録された建物が登録有形文化財です。
登録文化財には,築後50年を経過している建造物で,国土の歴史的景観に寄与しているもの、造形の規範となっているもの、再現することが容易でないものといった基準を満たす建造物が対象となります。
京都市では,近代の建造物を中心に積極的に登録を進め,市内243件(平成31年1月末現在告示分)が登録されています。

景観重要建造物
 平成16年に制定された景観法に基づき,地域の自然,歴史,文化等からみて,建造物の外観が景観上の特徴を有し,地域の景観形成に重要なものについて,京都市長が当該建造物の所有者の意見を聞いて指定を行う制度です。
指定を受けた建造物には,所有者等の適正な管理義務のほか,増築や改築,外観等の変更には市長の許可が必要となりますが,相続税に係る適正評価や,建造物の外観の修理・修景に係る補助制度が活用できます。

歴史的意匠建造物
 歴史的な意匠を有し、地域の景観のシンボル的な役割を果たしている建築物等を京都市が指定するものです。

歴史的風致形成建造物
 平成20年11月に施行された、歴史まちづくり法に記載された重点区域内の歴史的な建造物で,地域の歴史的風致を形成し,歴史的風致の維持及び向上のために保存を図る必要があると認められるもので,京都市長が建造物の所有者及び教育委員会の意見を聞いて指定した建造物。
指定を受けた建造物には,所有者等の適切な管理義務のほか,増築や改築,移転又は除却の届出が必要となりますが,建造物の外観の修理・修景に係る補助制度が活用できます。











京町屋 北区(3)速水滌源居、かざりや、松野醤油、旧本野精吾邸、重山文庫(旧新村家)、岩井木材

2020-12-13 17:35:33 | 京都の町 町屋・建造物


京都の町屋、北区第3回です。

速水滌源居
歴史的意匠建造物
北区平野














かざりや
京都を彩る建物認定第23号
北区
江戸時代創業の今宮神社の門前であぶり餅を売る茶店。建物は築後450年位といわれている。
銀木犀や紅葉で彩られる庭には「水琴窟」がある。
主屋は木造ツシ二階建一部平屋建で,屋根は切妻造桟瓦葺,軒先は万十瓦とし,今宮神社の参道に面して平入りの正面を向ける。
主屋の東には参道に面して腕木門を配し,その奥である南側に接客用の離れがある。
参道に面した間口のほとんどを開口としており,木戸を開け放した室内全域に土間を設け,床几を並べ,接客空間としている。  
今宮神社東門へと続く参詣道の通り景観の形成に重要な建造物である。














松野醤油本店
京都を彩る建物認定第29号
北区
創業は文化2年(1805)。
醤油醸造場だけでなく,住まいも兼ねており,南面に庭を配し,天井を高くして,涼しく暮らせる工夫がされている。
嘉永4年(1851)に建てられ,通りに東面する主屋と蔵,西側に作業場が建つ。
主屋は木造2階建の切妻造桟瓦葺で,外壁正面は土壁のつし2階に虫籠窓がある。
醤油蔵は土蔵造平屋建の切妻造桟瓦葺で,外壁は漆喰塗りで腰が鉄板貼りとなっている。
主屋の土間には百年以上使い込まれた十石樽が並び,麦炒り機等を現在も使い続けられている。
今も十数軒の町家が点在する鷹峯街道沿いの中でも規模が大きく,街道の景観を形成している。









旧本野精吾邸
京都を彩る建物認定第67号
北区
本野精吾は日本のモダニズム建築の先駆者といわれ、ヨーロッパ留学後には、旧西陣織会館(現・京都市考古資料館)を設計しました。
大正13年建築の自邸です。
本野精吾自邸は,日本のモダニズム建築をリードした建築家,本野精吾自身の設計により大正13年(1924)に建てられた。
2階建て,陸屋根の主屋と併設された倉庫等は,中村式鉄筋コンクリート建築(鎮ブロック造)によるもので,現存事例として数少ないものである。
また,コンクリートを剥き出しにしたその外観意匠は,我が国の近代建築史上最初期のものとして位置付けられる。
内部は,居間と食堂が1室となった主室をはじめ,生活動線をコンパクトにした間取りとなっている。
近代化の中で生み出された技術を用いて合理性を追求するとともに,間取りや意匠を通じてモダニズムの思想と表現を追求した先進的な住宅建築であり貴重である。





重山文庫(旧新村家)
京都を彩る建物選定第8-031号
北区
広辞苑の編纂者である新村出(しんむらいずる)の旧宅。木戸孝允別邸の一部を移築したもので,明治初期の和風建築の趣を残す。現在,重山文庫として,奥座敷を含めた一部が一般公開されている。幕末の歴史と近代の言語学者の足跡が残されている。















岩井木材
京都を彩る建物選定第7-001号   
北区
明治時代に建てられ,野菜の市場として使用されていた京町家。室内は外観から想像できない大空間が広がっており,現在は磨き丸太販売促進のためのショールームとして使われている。





京町屋外観の特徴
屋根
一階庇の最前列は一文字瓦で葺いています。
横の一直線と格子の縦の線の調合が町屋の外観美の一つです。
格子
格子は戦国時代からで、内からは外がよく見え、外からはよく見えないようになっています。
家の商いや家主の好みでデザインが異なります。
上部が切り取られた「糸屋格子」、太い連子の「麩屋格子」、「炭屋格子」、重い酒樽や米俵を扱う「酒屋格子」、「米屋格子」、繊細な「仕舞屋格子」などがあります。格子を紅殻で塗ったものが紅殻格子。
ばったり床几
元々は商いの品を並べるもので、後に腰掛け用に床几として近隣との語らいの場でした。ばったりとは棚を上げ下げするときの音からきています。
店の間の外観
軒下に水引暖簾、大戸に印暖簾を掛けます。
虫籠窓
表に面した二階が低くなっている「厨子二階」に多く見られる意匠。
防火と道行く人を見下ろさない配慮と言われています。
犬矢来
竹の犬矢来は割竹を透き間なく組んだものから、少し透かしたものまでさなざまです。
直線的な町屋の表情を和らげてくれます。


各種建造物指定の説明

国・登録有形文化財
緩やかな規制により建造物を活用しながら保存を図るため,平成8年度施行の文化財制度で,登録された建物が登録有形文化財です。
登録文化財には,築後50年を経過している建造物で,国土の歴史的景観に寄与しているもの、造形の規範となっているもの、再現することが容易でないものといった基準を満たす建造物が対象となります。
京都市では,近代の建造物を中心に積極的に登録を進め,市内243件(平成31年1月末現在告示分)が登録されています。

景観重要建造物
 平成16年に制定された景観法に基づき,地域の自然,歴史,文化等からみて,建造物の外観が景観上の特徴を有し,地域の景観形成に重要なものについて,京都市長が当該建造物の所有者の意見を聞いて指定を行う制度です。
指定を受けた建造物には,所有者等の適正な管理義務のほか,増築や改築,外観等の変更には市長の許可が必要となりますが,相続税に係る適正評価や,建造物の外観の修理・修景に係る補助制度が活用できます。

歴史的意匠建造物
 歴史的な意匠を有し、地域の景観のシンボル的な役割を果たしている建築物等を京都市が指定するものです。

歴史的風致形成建造物
 平成20年11月に施行された、歴史まちづくり法に記載された重点区域内の歴史的な建造物で,地域の歴史的風致を形成し,歴史的風致の維持及び向上のために保存を図る必要があると認められるもので,京都市長が建造物の所有者及び教育委員会の意見を聞いて指定した建造物。
指定を受けた建造物には,所有者等の適切な管理義務のほか,増築や改築,移転又は除却の届出が必要となりますが,建造物の外観の修理・修景に係る補助制度が活用できます。










京町屋 北区(2)青木家、西川家、岩佐家、瑞雲庵、旧藤ノ森湯、船岡温泉旧船岡楼、衣笠会館

2020-12-12 20:16:49 | 京都の町 町屋・建造物


紅葉情報で中断していました京町屋再開します
京都の町屋、北区第2回です。

京都市北区は1955年(昭和30年) 9月1日 上京区から分区して誕生した区です。
農家、上賀茂神社社家、住宅地、一部西陣産業が多いところです。

青木家住宅(旧本尊美家住宅)
登録有形文化財
昭和前/1933 木造2階建、瓦葺一部銅板葺、建築面積192㎡
北区上賀茂
上賀茂の住宅地に西面して建っています。木造二階建、入母屋造桟瓦葺で、正面に唐破風玄関を構えています。
上下階とも南庭を囲むように南東面に座敷と縁を配し、玄関周りや擬宝珠付階段に社寺建築の意匠を引用しています。
ヒノキの良材をふんだんに使い、施工も良質な近代和風住宅です。










西川家住宅
登録有形文化財
北区衣笠
昭和前/1933 木造2階建、瓦葺、建築面積153㎡
金閣寺の南方に位置します。木造2階建で,外観は水平線を強調した深い軒や丸窓などモダニズムの意匠でまとめています。
内部は基本的に上質で瀟洒なつくりの和室で構成されるが,洋風の応接室や階段室等にはモダニズムが反映されています。
昭和初期の郊外住宅の好事例です。


金閣寺の近くに建つ木造2階建ての住宅。外観は,水平線を強調した深い軒や丸窓 など,モダニズムのデザインである。室内は和室と洋室がバランスよく配置されており,現代の生活にも適している。

認定理由
 蓄音機販売業を営む清水鹿之助の別邸として建築された。増岡建築事務所の設計,熊倉工務店の施工により昭和8年(1933)に竣工している。増岡建築事務所は旧任天堂社屋などを手がけている。また,熊倉工務店は,京都を中心に洋風住宅を多数手掛けたことで知られる。
 建物は木造2階建,桟瓦葺。玄関ホールの左手(南側)に洋風応接室を設ける。奥には中廊下がのび,南側を座敷,次の間とし,北側には食事室,台所,風呂などの内向き空間が配されている。2階には洋風の書斎,サンルーム,茶室の他,和室2室などが設けられている。玄関から応接室までの通りから望むことのできる外観を洋風とし,スタッコ仕上げの外壁,ステンドグラス,アーチ窓などで飾る。一方,庭に面する座敷・次の間部分より裏手を真壁造りの和風外観とする。この他,鉄筋コンクリート造の蔵,子供室棟が現存している。
 金閣寺界わいは,昭和初期においては富裕層の別邸が建てられた地域であり,西川家もその一事例として注目される。茶室を備えた中廊下式平面の和風空間に洋風応接空間を加えた質の高い近代住宅として高く評価される。




















岩佐家
京都市指定有形文化財
北区上賀茂
岩佐家は上賀茂神社に仕えていた社家で,主屋・土蔵・表門・土塀が残り,庭園が配されています。
主屋は天明5年(1785)にはほぼ現在の間取りとなっています。
鳥居形の玄関や供待ち,束と貫で飾る妻面の外観などに社家住宅の特色が見られます。
土蔵は宝暦14年(1764)の建築。
枝垂れ桜がきれいです。













瑞雲庵
北区上賀茂
公益財団法人西枝財団がギャラリーとして貸し出しています。















旧藤ノ森湯
登録有形文化財
北区紫野
船岡温泉の東方,鞍馬口通に面して建っています。
脱衣場,浴場・釜場からなり,脱衣場棟2階に和室を設けています。木造ながら浴場左右と釜場境の壁は木骨煉瓦造。
正面出入口に唐破風を付け,内外を装飾タイル張とするなど,随所に意匠を凝らしています。
現在飲食店等に転用しています。

造園業を営んでいた大野松之助が大正12年(1923)に料理旅館「船岡楼」・浴場「特殊船岡温泉」,理髪店を創業したことに始まる。船岡温泉の建築は,当初船岡楼の附属浴場であったが,戦後,旅館廃業に伴い,銭湯となった。船岡温泉の脱衣場は木造2階建,桟瓦葺で,棟札から大工・佐々木長次郎の施工と判明する。当初,背面に 煉瓦造平屋建の浴場・釜場が建築されたが,昭和7年(1932)に鉄筋コンクリート造の浴場棟に改築された。外観には唐破風が付くが,これは建築申請資料から,昭和3年に増築されたものと分かる。脱衣室の四周には,賀茂競馬,今宮祭などの祭礼,また中央の仕切り壁には上海事変(昭和7年)の「肉弾三勇士」を題材とした彫刻欄間が嵌められている。また,脱衣場や浴場棟への通路にはマジョリカタイルが張られている。脱衣場の西側には,木造2階建,桟瓦葺の旧船岡楼が建ち,2階には12畳間3室が連ねて大広間となる空間が残る。特徴的な銭湯建築としてのみではなく,大浴場を備えた大正期の料理旅館や理髪店の建物が一式で現存している点で重要である。















船岡温泉旧船岡楼
登録有形文化財
北区紫野
大正/1923頃/1930改造 木造2階建、瓦葺、建築面積194㎡
脱衣場,浴場の西方に隣接して建つ。木造,2階建で,玄関部,主棟,北棟からなっています。
客室床・棚回りや欄間,縁高欄等に瀟洒な意匠を凝らし旅館建築らしい佇まいです。









衣笠会館
登録有形文化財
北区北野
明治/1905頃 煉瓦造2階建、瓦葺、建築面積138㎡
北区南部,西大路通から西側に入った敷地に建つ。桁行13m,梁間9.3mの煉瓦造2階建で,イギリス積とする。胴蛇腹とデンティル付軒蛇腹を四周にあしらい,縦長窓上部の欠円アーチ形を建具等にも用いるなど,統一性のあるデザインです。














京町屋外観の特徴
屋根
一階庇の最前列は一文字瓦で葺いています。
横の一直線と格子の縦の線の調合が町屋の外観美の一つです。
格子
格子は戦国時代からで、内からは外がよく見え、外からはよく見えないようになっています。
家の商いや家主の好みでデザインが異なります。
上部が切り取られた「糸屋格子」、太い連子の「麩屋格子」、「炭屋格子」、重い酒樽や米俵を扱う「酒屋格子」、「米屋格子」、繊細な「仕舞屋格子」などがあります。格子を紅殻で塗ったものが紅殻格子。
ばったり床几
元々は商いの品を並べるもので、後に腰掛け用に床几として近隣との語らいの場でした。ばったりとは棚を上げ下げするときの音からきています。
店の間の外観
軒下に水引暖簾、大戸に印暖簾を掛けます。
虫籠窓
表に面した二階が低くなっている「厨子二階」に多く見られる意匠。
防火と道行く人を見下ろさない配慮と言われています。
犬矢来
竹の犬矢来は割竹を透き間なく組んだものから、少し透かしたものまでさなざまです。
直線的な町屋の表情を和らげてくれます。


各種建造物指定の説明

国・登録有形文化財
緩やかな規制により建造物を活用しながら保存を図るため,平成8年度施行の文化財制度で,登録された建物が登録有形文化財です。
登録文化財には,築後50年を経過している建造物で,国土の歴史的景観に寄与しているもの、造形の規範となっているもの、再現することが容易でないものといった基準を満たす建造物が対象となります。
京都市では,近代の建造物を中心に積極的に登録を進め,市内243件(平成31年1月末現在告示分)が登録されています。

景観重要建造物
 平成16年に制定された景観法に基づき,地域の自然,歴史,文化等からみて,建造物の外観が景観上の特徴を有し,地域の景観形成に重要なものについて,京都市長が当該建造物の所有者の意見を聞いて指定を行う制度です。
指定を受けた建造物には,所有者等の適正な管理義務のほか,増築や改築,外観等の変更には市長の許可が必要となりますが,相続税に係る適正評価や,建造物の外観の修理・修景に係る補助制度が活用できます。

歴史的意匠建造物
 歴史的な意匠を有し、地域の景観のシンボル的な役割を果たしている建築物等を京都市が指定するものです。

歴史的風致形成建造物
 平成20年11月に施行された、歴史まちづくり法に記載された重点区域内の歴史的な建造物で,地域の歴史的風致を形成し,歴史的風致の維持及び向上のために保存を図る必要があると認められるもので,京都市長が建造物の所有者及び教育委員会の意見を聞いて指定した建造物。
指定を受けた建造物には,所有者等の適切な管理義務のほか,増築や改築,移転又は除却の届出が必要となりますが,建造物の外観の修理・修景に係る補助制度が活用できます。








京町屋 北区(1)荒木邸、梅辻邸、 一文字屋和輔 、櫻谷文庫、高田邸、西田邸、井関邸

2020-10-24 20:44:47 | 京都の町 町屋・建造物


 京都の町屋シリーズも最後の行政区になりました。
北区の第1回です。なお北区は5回で終わります。

 京都市北区は1955年(昭和30年) 9月1日 上京区から分区して誕生した区です。
住宅地を中心とした平野部と、北部の山間地で構成され、平野部の上賀茂、西賀茂は農家、上賀茂神社社家、住宅地、一部西陣産業が多いところです。
北区には金閣寺や大徳寺、上賀茂神社といった寺社に加え、立命館大学、佛教大学、大谷大学、京都産業大学などの大学があります。
東側には鴨川が流れるます。
北区も京都の町屋は少ない行政区です。

荒木邸(旧林家住宅)
登録有形文化財、景観重要建造物
江戸/1807 木造平屋建、瓦葺、建築面積143㎡1棟
大徳寺北の今宮通の北に敷地を構えています。街路に面して前庭をとり,南面して建つ間口5間半,奥行6間半の平屋建です。
屋根は切妻造,桟瓦葺で,土間上に越屋根を設け,表に瓦葺庇がついています。内部は東側が通り土間,西側は居室で,表庭に面して8畳座敷を配しています。
土蔵
江戸/1751-1829
土蔵造2階建、瓦葺、建築面積16㎡1棟
主屋の背面,敷地西寄りに建つ土蔵造2階建。桁行1間半,梁間2間規模の東西棟で,切妻造の置屋根を桟瓦葺です。小屋組は梁を用いず,柱が母屋と棟木を受けています。。南面戸口には瓦葺庇を架け、外壁は白漆喰塗で2階南面に窓を開き、小規模ながら端正な土蔵です。。
京都府京都市北区紫竹










梅辻邸
北区 上賀茂
景観重要建造物,京都市指定文化財,歴史的風致形成建造物、界わい景観整備地区
当家は上賀茂神社に仕えた社家です。建物は居室部と座敷部からなり,天保9年(1838)頃にはほぼ現在の形になっていました。
居室部は正面に式台を設け,妻面は柱と貫で飾っています。座敷部は座敷と次の間からなり,座敷は押板風の床の間と付書院を備えて花頭窓を開く古式で格式のある意匠です。

上賀茂に残る唯一の賀茂七家であり,主家と書院から成る。主家は上賀茂神社の鳥居を越えない切妻造りの屋根とし,書院は江戸時代に宮中から御学問所を移築したとの言い伝えがある。
梅辻家は,代々上賀茂神社につかえていた社家で,「賀茂七家」の一つである。前面道路に沿って長屋門及び土塀が並び,主庭をはさんで主屋が配されている。主屋は木造平屋建で,切妻造一部入母屋造の居室部と入母屋造の座敷部からなり,建築年代は祈祷札等から天保期と推定される。居室部は,上賀茂の社家住宅の特徴である式台と鳥居形の内玄関,供待を残している。座敷部は,御所の御学問所を移築されたと伝えられており,押板風の床の間が付き,付書院を備え随所に菊の御紋が彫られた金具が使用されている。長屋門は,切妻造,桟瓦葺で上賀茂に現存する貴重なものとなっている。また,長屋門から主屋玄関までの前庭と座敷に面した奥庭を持ち,奥庭には御印殿が配されているなど社家を特色付けている。「賀茂七家」の現存随一の遺構で屋敷の内外にその特徴を色濃く残しており,上賀茂の社家住宅の代表例として,また通り景観の形成に重要な建物となっている。


























一文字屋和輔
景観重要建造物
北区 紫野
長保2年(1000)創業の今宮神社の門前であぶり餅を売る茶店。
建物は,古いもので約400年前と伝えられている。敷地の北西角に庭がある。
通りに面して東から,東棟,中店,西棟が建ち並び,中店の奥に中棟が建つ。
道路に面して1階は開店時に解放される板戸が並び,中棟・西棟2階には手すり付き開口の並ぶ様子が,門前の茶屋としての外観を形成している。今宮神社東門へと続く参詣道の通り景観の形成に重要な建造物である。




















櫻谷文庫(旧木島櫻谷家)
和館 大正/1913 木造2階建、瓦葺、建築面積195㎡1棟
南東角地の敷地の南東隅に建っています。桁行9間半,梁間5間の規模で,木造2階建,入母屋造,瓦葺です。
南東に入母屋玄関を構え,1階は中廊下の形式です。玄関近くの部屋に階段を設け,2階に10畳2室の客間を配し、近代の住居形式を持ち,質も優秀です。
洋館 大正/1913 木骨煉瓦造2階一部平屋建、瓦葺、建築面積107㎡1棟
和館の西側に東西棟で建っています。桁行8間,梁間3間半の規模で,木骨煉瓦造2階一部平屋建,寄棟造,桟瓦葺です。
東面に出入口を設け,東半を2階とし,西半は高窓を付けた平屋建です。内装は和洋の意匠を使うが,外壁はモルタル塗で全体を洋風の意匠とです。
画室 大正/1913 木造平屋建、瓦葺、建築面積187㎡1棟
敷地北西隅に東西棟で建っています。桁行10間,梁間5間の規模で,木造平屋建,入母屋造,桟瓦葺です。南東隅に玄関を設け南側と西側に廊下を通し、中央を広い1室として,天井を高くし,高窓を南面と西面に開き,画室としています。内外共に和風の意匠でまとめています。。
北区 等持院
国登録有形文化財、景観重要建造物


櫻谷文庫は,日本画家である木島櫻谷(1877-1938)の居宅として建築された。等持院界隈は大正から昭和初期に土田麦僊,村上華岳ら多くの画家が移り住み,「絵描き村」とも称された地域である。和館,洋館,画室などからなり,いずれも大正2年の建築である。和館は櫻谷の居宅で木造2階建,瓦葺である。幅の広い階段を設け,2階には眺望を意識した開放的な4室が配される。和館の西側に煉瓦造の2階建の洋館が建つ。1階を収蔵庫とし,2階には竹や杢目を意識した材を用いて和風意匠を加味した洋風の応接室を配する。画室は木造平屋建で,小屋組にトラス構造を用いて64畳敷の大空間をつくる。櫻谷が弟子とともに製作にあたった場である。大正期には土橋を配した池庭が配されていたが現存せず,画室南側に護岸の一部と思われる石が残るのみである。京都画檀で活躍した画家の居宅と製作の場を一式で残すとともに,大正期における質の高い郊外の住宅建築としても評価される。


















木島桜谷旧邸の桜(2018.4)




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髙田恒治郎邸
北区 出雲路
景観重要建造物





西田邸
北区 大宮
景観重要建造物





井関家住宅
京都市指定有形文化財
京都市北区上賀茂
井関家は,代々上賀茂神社につかえていた社家である。角地に位置する屋敷は,通りに面して土塀をめぐらせ,主屋の後方には土蔵が建つ。主屋は,江戸時代後期の建築と推定され,鳥居形の内玄関と式台を並べ,社家住宅としての外観を整える。主屋の中央には明治後期に増築された望楼風の3階が建ち上がり,この地区の景観を特色づけている。土蔵は弘化4年(1847)の建築で方2間の2階建,切妻造,桟瓦葺の屋根をのせる。また,表門から内玄関までの前庭や小祠を配した奥庭は,社家を特色づけるものとなっている。間取りや外観に社家住宅としての特徴を残す貴重な存在であり,土蔵,表門,土塀,庭を含め,上賀茂社家の屋敷構えを現在に伝える。
明治に増築された3階部分は,四面が開く望楼風の建物となっている。枯山水の庭園には,おがたまの木や石灯籠があり,また,手水鉢の前には龍の口と呼ばれる排水口などが設けられ,先人の知恵が随所にみられる建物と庭園である。






京町屋外観の特徴
屋根
一階庇の最前列は一文字瓦で葺いています。
横の一直線と格子の縦の線の調合が町屋の外観美の一つです。
格子
格子は戦国時代からで、内からは外がよく見え、外からはよく見えないようになっています。
家の商いや家主の好みでデザインが異なります。
上部が切り取られた「糸屋格子」、太い連子の「麩屋格子」、「炭屋格子」、重い酒樽や米俵を扱う「酒屋格子」、「米屋格子」、繊細な「仕舞屋格子」などがあります。格子を紅殻で塗ったものが紅殻格子。
ばったり床几
元々は商いの品を並べるもので、後に腰掛け用に床几として近隣との語らいの場でした。ばったりとは棚を上げ下げするときの音からきています。
店の間の外観
軒下に水引暖簾、大戸に印暖簾を掛けます。
虫籠窓
表に面した二階が低くなっている「厨子二階」に多く見られる意匠。
防火と道行く人を見下ろさない配慮と言われています。
犬矢来
竹の犬矢来は割竹を透き間なく組んだものから、少し透かしたものまでさなざまです。
直線的な町屋の表情を和らげてくれます。


各種建造物指定の説明

国・登録有形文化財
緩やかな規制により建造物を活用しながら保存を図るため,平成8年度施行の文化財制度で,登録された建物が登録有形文化財です。
登録文化財には,築後50年を経過している建造物で,国土の歴史的景観に寄与しているもの、造形の規範となっているもの、再現することが容易でないものといった基準を満たす建造物が対象となります。
京都市では,近代の建造物を中心に積極的に登録を進め,市内243件(平成31年1月末現在告示分)が登録されています。

景観重要建造物
 平成16年に制定された景観法に基づき,地域の自然,歴史,文化等からみて,建造物の外観が景観上の特徴を有し,地域の景観形成に重要なものについて,京都市長が当該建造物の所有者の意見を聞いて指定を行う制度です。
指定を受けた建造物には,所有者等の適正な管理義務のほか,増築や改築,外観等の変更には市長の許可が必要となりますが,相続税に係る適正評価や,建造物の外観の修理・修景に係る補助制度が活用できます。

歴史的意匠建造物
 歴史的な意匠を有し、地域の景観のシンボル的な役割を果たしている建築物等を京都市が指定するものです。

歴史的風致形成建造物
 平成20年11月に施行された、歴史まちづくり法に記載された重点区域内の歴史的な建造物で,地域の歴史的風致を形成し,歴史的風致の維持及び向上のために保存を図る必要があると認められるもので,京都市長が建造物の所有者及び教育委員会の意見を聞いて指定した建造物。
指定を受けた建造物には,所有者等の適切な管理義務のほか,増築や改築,移転又は除却の届出が必要となりますが,建造物の外観の修理・修景に係る補助制度が活用できます。











京町屋 右京(2)山﨑家(旧井上家) 加藤邸、慈済院、 落柿舎、旧徳力彦之助邸、陽明文庫

2020-09-28 19:06:24 | 京都の町 町屋・建造物


京都の町屋、第2回右京区です。
今回も町屋は少ないです。

山﨑家(旧井上家)
景観重要建造物
右京区 嵯峨観空寺明水町













加藤邸
歴史的意匠建造物
右京区花園伊町

















慈済院 国登録有形文化財
表門 江戸/1615~1661 木造、瓦葺、間口2.8m、東方潜戸付1棟
京都府京都市右京区嵯峨天龍寺芒ノ馬場町
玄関廊式台のほぼ正面、天龍寺の総門から本山庫裏に至る参道に面して建つ。一間薬医門、切妻造本瓦葺で、本柱頂部を繋ぐ冠木を男梁と女梁で挟み、男梁上の板蟇股で棟木を受ける。軒は二軒疎垂木である。天龍寺最古級の表門であり塔頭の表構えを伝える。





庫裏  登録有形文化財
江戸/1799 木造平屋建、瓦葺、建築面積101㎡1棟
本堂東側に玄関廊を介して建つ。切妻造妻入の正面は、舟肘木で受ける妻梁上の中央に蟇股と虹梁大瓶束を組み、両脇に海老虹梁を飾る定型的な構成を見せ、絵様なども時代性をよく示す。平面はほぼ正方形で、東半を占める土間は大黒柱を中心に豪壮な梁組を現す。














玄関廊 登録有形文化財
江戸/1751~1830 木造平屋建、瓦葺、建築面積62㎡1棟
本堂と庫裏の間を繋ぐ両下造の建物。東半に玄関の間をおいて入母屋造の式台玄関を構え、西半の一〇畳では虹梁を三筋架けて板蟇股で化粧屋根を支持する特異な構成をもつ。玄関と廊下の機能を兼備する一方で本堂と庫裏を繋ぐ開放的な大廊下形式の名残を伝える。

本堂  登録有形文化財
江戸/1816 木造平屋建、瓦葺、建築面積238㎡1棟
天龍寺の旧三門の北に位置する塔頭の本堂。南面する六間取の方丈形式で、室中を含む前三室は境に竹の節を設け、三室通しの棹縁天井を張る。四面広縁や上間後室の西側に床と付書院を設ける形式などに、禅宗塔頭寺院本堂としての特色を示し、意匠も洗練される。

書院 登録有形文化財
江戸/1751~1830 木造平屋建、瓦葺、建築面積61㎡1棟
本堂北側に建ち、庭に面する北西面に切目縁を廻らせる。内部は八畳二室からなる書院を原型に、南西面に廻らせた広縁を取り込んで広い座敷としており、北東に床を備える。面皮柱など数寄屋意匠を摂取し、天龍寺で近世に遡る唯一の書院遺構として価値がある。


落柿舎 国登録有形文化財
江戸/1751~1830 木造平屋建、茅葺一部瓦葺、建築面積58㎡1棟
京都府京都市右京区嵯峨小倉山緋明神町20
嵯峨小倉山の敷地中央に南面して建ち、寄棟造茅葺である。東端を狭い土間とし、床上部は西端南側を四畳半の主室として西面にトコとトコ脇を備え、他は二畳と三畳を配する。数寄屋を基調とする穏やかな佇まいの茅舎で、嵯峨の風情を醸す重要要素となっている。

















本庵四畳半と三畳




















次庵(句会席)





旧徳力彦之助邸(ギャラリー工房・チェリ)国登録有形文化財
昭和前/1937 木造一部鉄筋コンクリート地上2階地下1階建、スレート葺、建築面積187㎡1棟
京都府京都市右京区太秦組石町
京福電鉄嵐山本線太秦駅の南方,太秦小学校校庭に面して建つ。漆芸家・徳力彦之助が英国客船の調度品を購入し自ら設計した住宅兼アトリエ。櫻井馬淵建築事務所が実施設計にあたり,チューダーゴシックに仕上げる。傾斜地のためRC造地下室に玄関を設ける。


























陽明文庫
事務所 登録有形文化財
昭和前/1938木造平屋建,瓦葺,建築面積159㎡1棟
京都府京都市右京区宇多野上ノ谷町
木造平屋建ての事務所建築。第一文庫,第二文庫と並んで配置されている。簡素な意匠・構成になるが,玄関周りの格子状の意匠,暖炉の煙突などに特徴が見られ,全体として洋風とも和風ともつかない特色あるデザインである。設計は長谷部鋭吉。





第一文庫 登録有形文化財
昭和前/1938 鉄筋コンクリート造平屋建,瓦葺,建築面積73㎡1棟
京都府京都市右京区鳴滝宇多野谷2
近衛家に伝わる古文書・美術品などを収める収蔵庫。当時の近衛家所有地の一角に建てられた。収蔵品の重要性に鑑み,湿度管理などを意識して設計されている。土蔵風であるが,RCによる堅牢な構造である。設計は長谷部鋭吉,大工棟梁は俣野忠蔵。





第二文庫  登録有形文化財
昭和前/1940 鉄筋コンクリート造2階建,瓦葺,建築面積121㎡1棟
京都府京都市右京区鳴滝宇多野谷
近衛家が所有する美術品等を収める収蔵庫。第一文庫と同じく湿度管理,耐震耐火などを意識して建てられたが,厳しい資材事情から床下吹き放ちを断念するなど設計・仕様が異なっている。第一文庫と同じく設計は長谷部鋭吉,大工棟梁は俣野忠蔵。





虎山荘  登録有形文化財
昭和前/1942 木造平屋建,瓦葺,建築面積393㎡1棟
京都府京都市右京区宇多野福王子町
陽明文庫所蔵品の閲覧を目的として建てられた数寄屋造りの別荘建築。主屋部分と客殿部分から構成され,内部に茶室(滴庵)などを持つ。伝統的な構法の中にも設計者である長谷部鋭吉による新たな試みが随所になされ,細部にも見るべきものがある。





京町屋外観の特徴
屋根
一階庇の最前列は一文字瓦で葺いています。
横の一直線と格子の縦の線の調合が町屋の外観美の一つです。
格子
格子は戦国時代からで、内からは外がよく見え、外からはよく見えないようになっています。
家の商いや家主の好みでデザインが異なります。
上部が切り取られた「糸屋格子」、太い連子の「麩屋格子」、「炭屋格子」、重い酒樽や米俵を扱う「酒屋格子」、「米屋格子」、繊細な「仕舞屋格子」などがあります。格子を紅殻で塗ったものが紅殻格子。
ばったり床几
元々は商いの品を並べるもので、後に腰掛け用に床几として近隣との語らいの場でした。ばったりとは棚を上げ下げするときの音からきています。
店の間の外観
軒下に水引暖簾、大戸に印暖簾を掛けます。
虫籠窓
表に面した二階が低くなっている「厨子二階」に多く見られる意匠。
防火と道行く人を見下ろさない配慮と言われています。
犬矢来
竹の犬矢来は割竹を透き間なく組んだものから、少し透かしたものまでさなざまです。
直線的な町屋の表情を和らげてくれます。


各種建造物指定の説明

国・登録有形文化財
緩やかな規制により建造物を活用しながら保存を図るため,平成8年度施行の文化財制度で,登録された建物が登録有形文化財です。
登録文化財には,築後50年を経過している建造物で,国土の歴史的景観に寄与しているもの、造形の規範となっているもの、再現することが容易でないものといった基準を満たす建造物が対象となります。
京都市では,近代の建造物を中心に積極的に登録を進め,市内243件(平成31年1月末現在告示分)が登録されています。

景観重要建造物
 平成16年に制定された景観法に基づき,地域の自然,歴史,文化等からみて,建造物の外観が景観上の特徴を有し,地域の景観形成に重要なものについて,京都市長が当該建造物の所有者の意見を聞いて指定を行う制度です。
指定を受けた建造物には,所有者等の適正な管理義務のほか,増築や改築,外観等の変更には市長の許可が必要となりますが,相続税に係る適正評価や,建造物の外観の修理・修景に係る補助制度が活用できます。

歴史的意匠建造物
 歴史的な意匠を有し、地域の景観のシンボル的な役割を果たしている建築物等を京都市が指定するものです。

歴史的風致形成建造物
 平成20年11月に施行された、歴史まちづくり法に記載された重点区域内の歴史的な建造物で,地域の歴史的風致を形成し,歴史的風致の維持及び向上のために保存を図る必要があると認められるもので,京都市長が建造物の所有者及び教育委員会の意見を聞いて指定した建造物。
指定を受けた建造物には,所有者等の適切な管理義務のほか,増築や改築,移転又は除却の届出が必要となりますが,建造物の外観の修理・修景に係る補助制度が活用できます。









京町屋 右京(1) 旧邸御室、日新電機嵯峨野荘、堀江家住宅、上田家住宅、田中邸、聲々軒

2020-09-24 17:20:11 | 京都の町 町屋・建造物


 右京区は京都市の西部、桂川の東岸に位置しています。
 右京区南部は桂川に沿って広がり、ほぼ平坦な土地で、かつて平安の都に住む公家や皇族たちの別荘地でした。
 四条通以南は現在、概ね住宅地がひろがってます。
春は仁和寺の「御室桜」を愉しみ、夏は嵐山の新緑を愛で、秋は高尾の紅葉を眺め、冬は雪の嵯峨を借景とするといった四季に応じた景勝美を満喫できるスポットが数多いところです。
 私の好きな散策の嵐山嵯峨野、北嵯峨野、仁和寺など風情ある景色が多いところです。
 近年緑あふれる森林が占め、旧くから林業が盛んな旧京北町が右京区が合併し、京都市の区の中では最大の面積になりました。
 京都の町屋は少ない行政区で、2回で終わります。

旧邸御室 登録有形文化財
門及び塀 昭和前/1937頃 門 木造、瓦葺、間口3.5m 塀 木造、瓦葺、総延長62m1棟
右京区御室岡ノ裾町
敷地北面から西面北寄りを画す塀の北面に門を開いています。
門は切妻造桟瓦葺で、引戸は上部に桟を入れ、外面にナグリを施す意匠です。
北面、西面塀は真壁に瓦葺とし、土台を舟肘木状の部材で受けるなど、全体として特色ある意匠を備えています。










主屋  登録有形文化財
昭和前/1937 木造平屋2階建、瓦葺一部銅板葺、建築面積238㎡1棟
木造二階建、桟瓦葺で、一階は北東隅に玄関を開き、矩折れの廊下を南北に通してその西に12畳半の座敷と10畳を設けています。
廊下の東側は内向きの空間とし、二階には8畳3室を設けています。
意匠を凝らした座敷廻りなど、内外ともに質の高い近代和風住宅です。





床の間
北山杉を画いた軸と琵琶床には兜の置物





欄間









「庭鏡」





待合 登録有形文化財
昭和前/1937頃 木造平屋建、銅板葺、建築面積4.8㎡1棟
右京区御室岡ノ裾町5
茶室の西方に建っています。屋根は銅板葺で棟のみ瓦を積んでいます。
北に向けて腰掛を配し、その奥に一畳敷を置き、その西は壁に丸窓、東には水屋を設けています。
南流れの屋根垂木を丸桁で受け、奇木を用い、壁に台形の切込みを入れるなど、意匠を凝らした待合です。










茶室双庵  登録有形文化財
昭和前/1937頃 木造平屋建、瓦葺、建築面積23㎡1棟
双ヶ岡の北斜面に位置する敷地の、南東隅の小高い位置に建っています。
木造平屋建、桟瓦葺で、四畳半の東側に平床と主人席を配し、さらに東端に水屋を設けています。
茶室北面には付書院状の窓を開き、御室の風景を一望できます。開放的なつくりの茶室です。










茶室から見える愛宕山










日新電機嵯峨野荘 国登録有形文化財
本館 昭和前/1932 木造2階建、瓦葺、建築面積355㎡1
右京区嵯峨野宮ノ元町
舟底天井の廊下の東西に玄関や居室などを配し、南奥を大広間としています。
数寄屋を加味した造作の随所に銘木や古木を巧みに使用し、特に大広間での唐破風形天井の採用や、折上格天井への金唐紙貼付などに斬新さがみられます。上質で創意溢れる意匠のもと料亭建築です。

土蔵  登録有形文化財
昭和前/1932 土蔵造3階建、瓦葺、建築面積18㎡1棟
主屋北端に南北棟で建っています。
土蔵造三階建、桁行三・八メートル梁間三・七メートル、切妻造桟瓦葺で、東面の戸口に下屋を設けています。
外壁漆喰塗で鉢巻を廻らし、二、三階東面に窓を穿ち、鉄扉と庇を付けています。
小屋は和小屋で火打梁を設ける。料亭の面影を伝える土蔵です。

改修でしょうか、解体でしょうか。足場が組まれています。















堀江家住宅 国登録有形文化財
主屋 大正/1921 木造平屋建、瓦葺、建築面積121㎡1棟
右京区花園木辻南町
妙心寺南東の住宅地に建っています。
平屋,寄棟造,桟瓦葺で,座敷飾りを備えた2室続きの座敷,玄関と寄付,茶の間と台所の各部分を,矩折れの中廊下で連絡しています。
台檜を用いた上質な造りで,全て和室ながら独立性を確保した間取りに近代的な郊外住宅の萌芽が窺えます。










上田家住宅(町家ぎゃらりー妙芸)
国登録有形文化財、京都市歴史的意匠建造物
主屋 大正/1921木造2階建、瓦葺、建築面積139㎡1棟
右京区花園木辻南町 妙心寺道に北面して建っています。
施主は妙心寺出入りの大工で,その弟子が建設にあたったことが判明しています。
間口5間半規模,東西棟,切妻造,桟瓦葺の町家で,たちが高く,土間上部の架構も繊細で,大正から昭和にかけて普及した近代京町家の特徴をそなえています。



















田中邸
景観重要建造物
右京区 嵯峨伊勢ノ上町













聲々軒
景観重要建造物
右京区 嵯峨鳥居本六反町


















京町屋外観の特徴
屋根
一階庇の最前列は一文字瓦で葺いています。
横の一直線と格子の縦の線の調合が町屋の外観美の一つです。
格子
格子は戦国時代からで、内からは外がよく見え、外からはよく見えないようになっています。
家の商いや家主の好みでデザインが異なります。
上部が切り取られた「糸屋格子」、太い連子の「麩屋格子」、「炭屋格子」、重い酒樽や米俵を扱う「酒屋格子」、「米屋格子」、繊細な「仕舞屋格子」などがあります。格子を紅殻で塗ったものが紅殻格子。
ばったり床几
元々は商いの品を並べるもので、後に腰掛け用に床几として近隣との語らいの場でした。ばったりとは棚を上げ下げするときの音からきています。
店の間の外観
軒下に水引暖簾、大戸に印暖簾を掛けます。
虫籠窓
表に面した二階が低くなっている「厨子二階」に多く見られる意匠。
防火と道行く人を見下ろさない配慮と言われています。
犬矢来
竹の犬矢来は割竹を透き間なく組んだものから、少し透かしたものまでさなざまです。
直線的な町屋の表情を和らげてくれます。


各種建造物指定の説明

国・登録有形文化財
緩やかな規制により建造物を活用しながら保存を図るため,平成8年度施行の文化財制度で,登録された建物が登録有形文化財です。
登録文化財には,築後50年を経過している建造物で,国土の歴史的景観に寄与しているもの、造形の規範となっているもの、再現することが容易でないものといった基準を満たす建造物が対象となります。
京都市では,近代の建造物を中心に積極的に登録を進め,市内243件(平成31年1月末現在告示分)が登録されています。

景観重要建造物
 平成16年に制定された景観法に基づき,地域の自然,歴史,文化等からみて,建造物の外観が景観上の特徴を有し,地域の景観形成に重要なものについて,京都市長が当該建造物の所有者の意見を聞いて指定を行う制度です。
指定を受けた建造物には,所有者等の適正な管理義務のほか,増築や改築,外観等の変更には市長の許可が必要となりますが,相続税に係る適正評価や,建造物の外観の修理・修景に係る補助制度が活用できます。

歴史的意匠建造物
 歴史的な意匠を有し、地域の景観のシンボル的な役割を果たしている建築物等を京都市が指定するものです。

歴史的風致形成建造物
 平成20年11月に施行された、歴史まちづくり法に記載された重点区域内の歴史的な建造物で,地域の歴史的風致を形成し,歴史的風致の維持及び向上のために保存を図る必要があると認められるもので,京都市長が建造物の所有者及び教育委員会の意見を聞いて指定した建造物。
指定を受けた建造物には,所有者等の適切な管理義務のほか,増築や改築,移転又は除却の届出が必要となりますが,建造物の外観の修理・修景に係る補助制度が活用できます。









京の町屋 左京(4)駒井家住宅、瓢亭、聖護院、聖護院八ツ橋総本店、西尾八ツ橋、白沙村荘

2020-09-23 20:11:47 | 京都の町 町屋・建造物


京都の町屋、左京区の第4回です。
左京区はこれで終了です。

駒井家住宅(1927,昭和2年)
国登録有形文化財
当時アメリカで流行していたスパニッシュ様式、設計はヴォーリズ建築事務所
駒井卓、静江記念館として保存されています。
左京区北白川

















瓢亭
京都を彩る建造物選定番号第1-021号   
 400年余り前,小さな腰掛茶屋として開業し,天保8年(1837)から料理屋に。建物はくずやと呼ばれる茅葺き屋根の座敷で,庭園は植熊作。











聖護院
書院:国指定重要文化財(建造物)聖護院旧仮皇居:国指定史跡
京都を彩る建造物認定番号第31号
 もと天台宗に属し,修験道本山派の本寺として知られている。白河上皇の皇子静惠法親王の入寺以来,門跡として続いた寺院で,御所炎上の際には仮皇居となった。延宝3年(1675)の大火により現在地に移転し,本堂,宸殿,庫裡,書院等が造営された。御所から下賜されたと伝えられる書院は,床,棚,書院などの細部に御所風な気品があり,外観は南と東側に土庇をまわし,木連格子の妻飾のある入母屋造ながらむくりをつけている。修験道及び門跡寺院としての歴史や建物にも由緒がある。






聖護院八ツ橋総本店 
京都を彩る建造物選定番号第3-004号   
左京区
 元禄2年(1689)にこの地で創業した。近世筝曲の開祖といわれる八橋検校が葬られた黒谷金戒光明寺の参道に茶店を設け,検校の遺徳を偲び,琴の形を象った干菓子を「八ッ橋」と名付け販売したのが始まりと言われている。明治には多くの文豪が訪れた。










西尾八ツ橋
















白沙村荘
日本画家、橋本関雪











京町屋外観の特徴
屋根
一階庇の最前列は一文字瓦で葺いています。
横の一直線と格子の縦の線の調合が町屋の外観美の一つです。
格子
格子は戦国時代からで、内からは外がよく見え、外からはよく見えないようになっています。
家の商いや家主の好みでデザインが異なります。
上部が切り取られた「糸屋格子」、太い連子の「麩屋格子」、「炭屋格子」、重い酒樽や米俵を扱う「酒屋格子」、「米屋格子」、繊細な「仕舞屋格子」などがあります。格子を紅殻で塗ったものが紅殻格子。
ばったり床几
元々は商いの品を並べるもので、後に腰掛け用に床几として近隣との語らいの場でした。ばったりとは棚を上げ下げするときの音からきています。
店の間の外観
軒下に水引暖簾、大戸に印暖簾を掛けます。
虫籠窓
表に面した二階が低くなっている「厨子二階」に多く見られる意匠。
防火と道行く人を見下ろさない配慮と言われています。
犬矢来
竹の犬矢来は割竹を透き間なく組んだものから、少し透かしたものまでさなざまです。
直線的な町屋の表情を和らげてくれます。


各種建造物指定の説明

国・登録有形文化財
緩やかな規制により建造物を活用しながら保存を図るため,平成8年度施行の文化財制度で,登録された建物が登録有形文化財です。
登録文化財には,築後50年を経過している建造物で,国土の歴史的景観に寄与しているもの、造形の規範となっているもの、再現することが容易でないものといった基準を満たす建造物が対象となります。
京都市では,近代の建造物を中心に積極的に登録を進め,市内243件(平成31年1月末現在告示分)が登録されています。

景観重要建造物
 平成16年に制定された景観法に基づき,地域の自然,歴史,文化等からみて,建造物の外観が景観上の特徴を有し,地域の景観形成に重要なものについて,京都市長が当該建造物の所有者の意見を聞いて指定を行う制度です。
指定を受けた建造物には,所有者等の適正な管理義務のほか,増築や改築,外観等の変更には市長の許可が必要となりますが,相続税に係る適正評価や,建造物の外観の修理・修景に係る補助制度が活用できます。

歴史的意匠建造物
 歴史的な意匠を有し、地域の景観のシンボル的な役割を果たしている建築物等を京都市が指定するものです。

歴史的風致形成建造物
 平成20年11月に施行された、歴史まちづくり法に記載された重点区域内の歴史的な建造物で,地域の歴史的風致を形成し,歴史的風致の維持及び向上のために保存を図る必要があると認められるもので,京都市長が建造物の所有者及び教育委員会の意見を聞いて指定した建造物。
指定を受けた建造物には,所有者等の適切な管理義務のほか,増築や改築,移転又は除却の届出が必要となりますが,建造物の外観の修理・修景に係る補助制度が活用できます。