京都で定年後生活

2013年3月60歳で定年退職。

美術館と庭園めぐり、京都の四季の行事と花を綴ります。

愛宕念仏寺の石仏に会いに

2019-06-20 05:33:38 | 2019 新緑


久しぶりに愛宕念仏寺の石仏に会いに行ってきました。

先日宝厳院の120体あまりの嵐山羅漢像を紹介しました。
とてもリアルにできていた中国の五百羅漢像ですが、どこか気持ちが晴々しないのです。
「企業繁栄」は別として、故人を供養したい思いは私にもよく理解できます。
愛宕念仏寺には供養したいという思いをこめて、素人が自らの手で彫った石仏があります。

同寺の創建は奈良時代の770年頃と伝えられ、現在地に移されたのは比較的新しい1922年です。
本堂(重要文化財)は鎌倉時代中期の代表的遺構です。
ここには多くの羅漢石像がありますが、1981年から10年間1,200人の一般参拝者が自身の手で彫ったものです。
この羅漢石仏の発願は先代の住職の西村公朝(1915ー2003)さんによるものです。
西村公朝さんは僧侶であるとともに仏師としても有名です。
三十三間堂の千一体の仏像のうち600体、広隆寺の弥勒菩薩、東寺の焼け仏などの修復しました。
東京芸術大学の教授としても、多くの学生を指導された方です。

私が嵯峨野散策でよく行く鳥居本からさらに足をのばしたところあります。










緑がきれいです。





一般参拝者が彫られた羅漢石像が境内のあちこちに置かれています。






三宝の鐘





























本堂 本尊は厄除千手観音



































ふれ愛観音堂












三宝の鐘


























ここの羅漢石像は下は小学生上は90代の全員素人の方が彫られたものです。
荒寺だったこの寺の復興に共感された方々が主旨に賛同されて羅漢彫りを申し込まれたのです。
当初500体目標でしたが、申し込みが後を絶たず、境内に安置できる限界の1200体に達しました。
羅漢彫りを希望された多くは女性で、先だった夫や子供を供養したいという思いが多かったようです。
石仏彫刻に使用する道具はお寺が貸したそうですが、彫り方の指導はあえてしなかったそうです。
本来羅漢さんは出家している僧侶ですが、彫られた方々は自由な発想と強い思いで羅漢石像を作られたのです。
ですから1,200体全てが仏さんなのです。
嵐山羅漢像よりこちらの石仏が好きです。

現在は羅漢奉納はやっていないのですが、やっていたら私もチャレンジしたいと強く思っています。
供養したいのは働き盛りで亡くなった父親と癌で亡くなった母親です。
勿論お墓はあるのですが、私の感謝の思いがこもった羅漢石仏を、自分の手で彫って奉納したいです。

次回は羅漢石仏のいくつかを紹介します。









宝厳院

2019-06-17 05:40:12 | 2019 新緑


宝厳院に行ってきました。
私はほぼこの時期と秋の特別拝観中にお邪魔しています。
それとは別に宝厳院の坐禅会に参加したこともあります。





開門と同時に入りました。





まだ新しい砂紋





庭園の説明板





三尊石と苦海





お茶席




















無礙光堂





本堂 
現在襖絵(田村能里子筆)が公開中です、















巨石 「碧岩」















奥に見える建物は書院です。
この中で坐禅しましたが、書院から見える庭園もきれいだった記憶があります。










姫沙羅










巨石 「獅子岩」










羅漢像があります。















宝厳院垣





出口 新緑のトンネルです。





ここにも羅漢像

















水無月の無鄰庵 花菖蒲と青苔

2019-06-11 05:43:32 | 2019 新緑


水無月の無鄰庵です。

2,3年前までは比較的閑散としていたのですが、最近は観光客が国内外を問わず増えています。
当日も7,8人の中華圏の女子グループ、高校の修学旅行生グループ、欧米観光客など次々入ってきます。
母屋の喫茶で休憩する人も多く、撮影は以前とくらべてかなり難しくなりました。










梔子





待合










いつものように母屋に入ります。




















軸は、清流に間断無しです。今の時期に相応しいです。鮎釣りもいいですね。




















花菖蒲










床の間





『喫茶去』






庭園を歩きます。

































茶室





母屋





洋館で無鄰庵の苔が展示されていました。
















































建仁寺早朝庭園

2019-06-10 17:08:52 | 2019 新緑


昨日の第二日曜日はいつもの建仁寺坐禅会です。
通常の拝観開始時間は10時ですが、坐禅会の開門は7時、開始は8時です。
私が着いたのは7時、先月に続いて新緑が美しい早朝の『潮音庭』を楽しみます。





本坊に入ります。





潮音庭

本坊中庭に設けられている四方正面の禅庭で、建物内のどこからでも鑑賞できます。
中央には三尊石、その東側には坐禅石が配されています。

南側の小書院より
先月より幾分緑が濃くなった感じです。










東廊下










大書院より










西廊下















〇△□の庭









方丈西庭園






大雄苑










大方丈





坐禅会場





坪庭のわらべ地蔵










坐禅会が終わって外へ出ると拝観待ちの行列ができていました。





勅使門




小堀管長法話は『碧巌録』98則「天平両錯」です。あと2則です。
直日さんより、7月坐禅会・緑陰講座 開始6時半、8月休会、9月より7時半開始に早めるそうです。













新緑の洛北蓮花寺

2019-06-10 05:37:27 | 2019 新緑


左京区にある1662年再興された天台宗の蓮花寺に行ってきました。
ここは黄檗宗様式の建築と江戸時代初期に造営された池泉鑑賞式庭園が有名です。


山門  創建当時のものです。










山門を入ると庫裏まで延びる石畳の参道





鐘楼

桧皮葺き宝形の屋根と格子禅風様式、宇治萬福寺と同形式です。










囲み井戸










石仏群

約3.000体の石仏が並んでいます。かつての鴨川の河原にあった石仏群が掘り起こされたものです。
昔の鴨川は死者の遺棄葬の場でした。死者を供養する石仏が大量に埋設されていたのです。





シライトソウ











ミヤマヨメナ










庫裏に入ります。
室内から見た土蔵正面です。





書院から眺める庭園

池の対岸に浄土を描く浄土宗式庭園で、池の周囲歩く池泉回遊式が多いが、蓮花寺は庭園が小さいため、書院から鑑賞する池泉鑑賞庭園です。










右手前は舟石、左前方に亀島と鶴石があります。
亀島の左後方に蓬莱山の石組がある構図になっています。





書院から見える土蔵










本堂










書院内部










書院から出ての撮影は禁止です。
本堂には本尊釈迦如来像があるのですが、厨子に入っていて見ることはできません。
鎌倉時代の阿弥陀如来像は見れます。天井にはかつて狩野探幽が描いたとされる龍の図がありましたが、明治期に失われ、1978年仏師の西村公朝によって復元されています。






誰もいない静寂の南禅寺

2019-06-09 05:26:31 | 2019 新緑


水無月の南禅寺散策です。
朝早かったせいか、境内には私一人です。

三門

人が誰もいない静寂が心地好いです。










誰もいないのでこのアングルから撮影してみました。















法堂




水路閣にも誰もいません。











最勝院


















法堂










僧堂から聞こえる般若心経が静寂を突き破ります。


















牧護庵の羊草















ここのわらべ地蔵さん気に入っています。





紫陽花










花菖蒲








シオカラトンボ、今年初見かも。





















閑院宮邸の床みどり 再チャレンジ

2019-06-08 15:50:59 | 2019 新緑


先月5/29、京都御苑内の閑院宮の床みどりを投稿しました。
ただかんかん照りだったため、いま一つの出来映えでした。
曇り空の午前中が良いとのことで、再チャレンジです。

今回は南門から入ります。

曇り空です。





私以外にも何人か撮影に来ていました。
皆さんこの新聞記事を見て来られたようです。
さすがにきれいに撮影できています。






今回の床みどり





カメラを床につくぐらい下げます。かなり辛い姿勢です。















なかなか新聞の写真のようにはなりません。





帰りの南門

扉はかなり古そうです。















前回投稿










天気はあまり関係ないような感じです。
時間帯かも知れません。それとカメラと技術の違いも。




法然院に新庭奉納、紫陽花

2019-06-04 05:36:07 | 2019 新緑


新緑の法然院です。
前回訪れた時は山フジと石楠花が見頃でした。

茅葺山門










新たな白砂壇
新緑時期に相応しい若葉です。











池に新緑が映る水鏡










講堂





本堂、地蔵菩薩参道

























山門の参道の空地に新庭が奉納されていました。

硝子と硝子柱に囲まれた枯山水風の苔山が印象的です。
プレートに『つながる』 作庭者「西中千人」 共同研究:奉納 日本耐酸壜工業株式会社とあります。
奉納者をネットで調べると、世界の最先端技術でガラス瓶を生産している会社とありました。
硝子柱が使用されている意味がわかりました。
ここは昨年の台風で多くの倒木被害があった場所です。


















紫陽花も色づいています。






















安楽寺です。
ここも新緑がきれいです。










茅葺山門














霊鑑寺










京鹿子、高嶺撫子、白馬浅葱、蛍袋、姫風露、下野、山法師

2019-06-03 21:34:31 | 2019 新緑


キョウガノコ(京鹿子)





タカネナデシコ(高嶺撫子)





白馬アサツキ(浅葱)






ホタルブクロ(蛍袋)





ヤマホタルブクロ(山蛍袋)





ヒメフウロ(姫風露)





シモツケ(下野)






ヤマボウシ(山法師)





ハンカイソウ(キク科)






ヒナゲシ(雛芥子)





ポピー





桔梗撫子























ジニア
















京都御苑閑院宮の床みどり

2019-05-29 05:25:30 | 2019 新緑


 京都御苑内の南西に閑院宮邸があります。
閑院宮家は伏見宮家、桂宮家、有栖川宮家と並ぶ四親王家の一つで、1710年に東山天皇の皇子直仁親王が創立され、公家町南西部に屋敷を構えました。
創建当初の建物は天明の大火(1788年)で焼失、再建されましたが、明治2年の東京遷都に伴い、閑院宮が東京に移られてからは、華族会館や裁判所として一時使用され、御苑の整備が一段落した明治16年、宮内省京都支庁が設置されています。
戦後に京都御苑が国民公園となってからは、厚生省、環境庁の京都御苑管理事務所などに使用されていました。
平成18年京都御苑の自然と歴史についての写真・絵図・展示品・解説を備えた収納展示室と庭園などを開放しています。

東門





現在即位記念として元号が展示されています。










庭園

玉石の州浜庭園です。州浜は京都御所仙 御所、桂離宮に見られる宮廷庭園です。





新緑がきれいです。白い建物は土蔵です。





菖蒲





旧官舎庭園






建物に入ります。





大化から令和までの元号が展示されています。















以前にも紹介しましたが、建物内で「床みどり」を楽しめる場所があります。
新緑のこの時期が一番きれいです。
曇り空のほうが映りは良いようです。












収納展示室










レクチャーホールの前にホタルブクロ

山野に分布するキキョウ科の花です。
名前の由来はぶら下がって咲く提灯に見立て、提灯の古語火垂からという説と子供が花の中に蛍を入れて遊んだという説があります。










フタバアオイ





建物から見た州浜庭園

左から門番所、築山、四阿、庭園






閑院宮邸を出るとクスノキの花が満開になっているのが目に飛び込んできました。





拾翠亭一般公開中です。
五摂家のひとつであった九條家の現存する唯一の建物です。





高倉橋






九条池と拾翠亭






建礼門が見えます。





厳島神社










下から見る高倉橋も良いです。





宗像神社
アオバズクが営巣する森『京都森二百選』の案内表示がでています。






下立売御門







菅原院天満宮





京都御苑散策でした。


新緑の清涼寺、北嵯峨野の田植え、広沢池の水鏡

2019-05-27 05:31:26 | 2019 新緑


散策コースは、嵯峨野清涼寺→大覚寺広沢池(投稿済)→北嵯峨野→広沢池です。

新緑の嵯峨野清涼寺です。

総門





本堂










庫裏前















一切経堂と弥勒石仏





桜の実が赤く色づいています。





北嵯峨野で田植えが始まりました。















水をはっている田んぼ、田植え直後の田んぼ










































広沢池

久しぶりにきれいな水鏡です。