京都で定年後生活

2013年3月60歳で定年退職。

美術館と庭園めぐり、京都の四季の行事と花を綴ります。

上賀茂神社、明神川沿いの社家町

2020-08-31 06:29:29 | 2020 花


 昨日朝の散策は上賀茂神社です
新型コロナの影響で春以降、人が集まる神事が全て中止になりました。
楽しみにしていた9月重陽節句の神事「烏相撲」も今年は中止だそうです。

一の鳥居
昨日は第4日曜、手づくり市は感染対策をしたうえで開催のようです。









二の鳥居前





時間が早すぎたようで、手づくり市は準備中でした。










境内





立砂









手水舎





本殿





ならの小川










上賀茂神社前の名物焼きもちの神馬堂













上賀茂神社は世界遺産ですが、明神川沿いに社家の家々が並んでいます。
この町並みは昭和63年貴重な社家の町として、国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されました。社家は神社に仕えた神官の家のことです。
明神川沿いに土塀で囲った風格のある社家が連なります。
*上賀茂神社境内を流れるのはならの小川ですが、境内を出ると明神川に名前を変えます。





















百日紅





賀茂川





五山の送り火の一つ、西賀茂の船形





真夏日続きで秋の気配は感じられなかったですね。



京の町屋 東山(7)富美代、近隣町屋、桔梗屋、みの竹、いづう、下里家住宅、平田翠簾商店

2020-08-30 16:59:14 | 京都の町 町屋・建造物


 今日も朝から気温が上がり、京都市の最高気温は37.0度の猛暑日でした。
早く熱帯夜が終わり、朝晩だけでも涼しくなってほしいものです。

京都の町屋、東山区第7回です。

富美代
景観重要建造物、歴史的意匠建造物
東山区 大和大路通四条上る
京都を彩る建物選定番号第7-040号   
祇園甲部のお茶屋で,文化年間(1804?1818),大きなお茶屋である富田屋から別家し創業した。
現在の建物は大正3年(1914)に建てられたもので,風格ある外観は祇園らしさを生み出している。













近隣富永町の京町屋










桔梗屋










みの竹 富永町
祇園切通しの角









町屋の旅館業改装 末吉町
祇園切通しを北へ上ります。






いづう 祇園切通し
東山区八坂新地清本町
京都を彩る建物選定番号第1-034号
創業天明元年(1781)から現在の地で営業。露地,茶室庭は,多少の変化があるものの,基本的な姿は,創業当時そのまま。






お茶屋木村





京都花町国民健康保険組合 祇園切通し
東山区八坂新地清本町









下里家住宅
京都市有形文化財
東山区八坂新地末吉町
当住宅は明治28年(1895)にお茶屋として建てられた。
内部は土間に沿って居室6室を2列に配するが,室境に半間幅の廊下を通して客の動線を確保し,さらに2階の客室も中央の板間から直接出入りできるようにしている。
また正面外観は1階は出格子・平格子を装置し,通り庇を付けて一般の町家と変わらないが,2階は正面を客室とすることから建ちが高く,また間口いっぱいに窓を開いて手すりを張り出し,軒下にはすだれを吊って,お茶屋としての趣をよく残している。













お茶屋丸八





平田翠簾商店





鴨川





京町屋外観の特徴
屋根
一階庇の最前列は一文字瓦で葺いています。
横の一直線と格子の縦の線の調合が町屋の外観美の一つです。
格子
格子は戦国時代からで、内からは外がよく見え、外からはよく見えないようになっています。
家の商いや家主の好みでデザインが異なります。
上部が切り取られた「糸屋格子」、太い連子の「麩屋格子」、「炭屋格子」、重い酒樽や米俵を扱う「酒屋格子」、「米屋格子」、繊細な「仕舞屋格子」などがあります。格子を紅殻で塗ったものが紅殻格子。
ばったり床几
元々は商いの品を並べるもので、後に腰掛け用に床几として近隣との語らいの場でした。ばったりとは棚を上げ下げするときの音からきています。
店の間の外観
軒下に水引暖簾、大戸に印暖簾を掛けます。
虫籠窓
表に面した二階が低くなっている「厨子二階」に多く見られる意匠。
防火と道行く人を見下ろさない配慮と言われています。
犬矢来
竹の犬矢来は割竹を透き間なく組んだものから、少し透かしたものまでさなざまです。
直線的な町屋の表情を和らげてくれます。


各種建造物指定の説明

国・登録有形文化財
緩やかな規制により建造物を活用しながら保存を図るため,平成8年度施行の文化財制度で,登録された建物が登録有形文化財です。
登録文化財には,築後50年を経過している建造物で,国土の歴史的景観に寄与しているもの、造形の規範となっているもの、再現することが容易でないものといった基準を満たす建造物が対象となります。
京都市では,近代の建造物を中心に積極的に登録を進め,市内243件(平成31年1月末現在告示分)が登録されています。

景観重要建造物
 平成16年に制定された景観法に基づき,地域の自然,歴史,文化等からみて,建造物の外観が景観上の特徴を有し,地域の景観形成に重要なものについて,京都市長が当該建造物の所有者の意見を聞いて指定を行う制度です。
指定を受けた建造物には,所有者等の適正な管理義務のほか,増築や改築,外観等の変更には市長の許可が必要となりますが,相続税に係る適正評価や,建造物の外観の修理・修景に係る補助制度が活用できます。

歴史的意匠建造物
 歴史的な意匠を有し、地域の景観のシンボル的な役割を果たしている建築物等を京都市が指定するものです。

歴史的風致形成建造物
 平成20年11月に施行された、歴史まちづくり法に記載された重点区域内の歴史的な建造物で,地域の歴史的風致を形成し,歴史的風致の維持及び向上のために保存を図る必要があると認められるもので,京都市長が建造物の所有者及び教育委員会の意見を聞いて指定した建造物。
指定を受けた建造物には,所有者等の適切な管理義務のほか,増築や改築,移転又は除却の届出が必要となりますが,建造物の外観の修理・修景に係る補助制度が活用できます。









小倉池の蓮真っ盛り中

2020-08-30 06:17:51 | 2020 花

 
 嵯峨野小倉池は私の散策コースでよく登場します。
小倉山のふもとにある池で、近くにはトロッコ嵐山駅や御髪神社があります。
以前は蓮が少ししかない池だったのですが、2年前の改修工事で、立派な蓮池に変貌しました。
 もうすぐ9月だというのに、蓮はまだ真っ盛り中です。
 撮影 8月28日 雨









































































2年前の2018年8月25日の小倉池
画面奥にごく一部だけ蓮がありました。










晩夏・初秋の花 シオン、藤袴、コムラサキ、朝顔、ノゲイトウ、睡蓮

2020-08-29 17:38:26 | 2020 花


 まだまだ残暑厳しく、昨日は雨が降り35度を下回りましたが、今日は36.8度と猛暑日復活です。
 今の時期は晩夏と初秋の花が咲いています。


シオン
咲きはじめました。









フジバカマ
秋の七草の一つ、やっと咲きはじめました。





コムラサキ





朝顔
そろそろ後半から終盤でしょうか。





















ノアサガオ





ノゲイトウ









睡蓮













ゴーヤ









モミジアオイ





アメリカフヨウ










ルドベキア





蓮池の蓮も少なくなりました。













雨の嵐山 天龍寺

2020-08-29 06:40:11 | 京都めぐり


 昨日は朝から雨が降り、蒸し暑い梅雨のような一日でした。
こんな日は散策より美術館です。
嵐山福田美術館で『横山大観と菱田春草』が開催中です。
作品紹介はまたあらためて紹介します。
美術館開館10時までの間、少し雨中散策です。

 雨の嵐山 渡月橋














愛宕山も雲に隠れています。





勿論比叡山も雲の中





渡月小橋





開館時間まで時間があるので、天龍寺に寄り道です。
平日の雨中、観光客も少ないようです。





少し色づいています。





放生池の蓮は見納めです。













法堂より嵐山













宝厳院





嵯峨野湯豆腐





パンとエスプレッソと嵐山庭園

















ノボタン









雨で青苔がきれいです。









福田美術館










京の町屋 東山(6)いづう、曼陀羅園 丹*家、あじき路地、 京町家の宿 吠陀 (ヴェーダ) 、順正清水店

2020-08-28 18:02:24 | 京都の町 町屋・建造物


 今日は朝から雨が降り、蒸し蒸しした梅雨のような一日でした。
京都市の最高気温は31.3度と久しぶりの35度を下回りました。

京都の町屋、東山区第6回です。

いづう
京都を彩る建物選定番号第1-034号
創業天明元年(1781)から現在の地で営業。露地,茶室庭は,多少の変化があるものの,基本的な姿は,創業当時そのまま。









曼陀羅園 丹*家
京都を彩る建物選定番号第4-030号
曼陀羅園と呼ばれる住宅地は,昭和初期に丹羽氏などの有志者によって開発された,当時の住宅開発の好例である。
その入口に位置する丹*家は,隣接する長屋群と連担し,当地の景観の要になっている。





曼陀羅園 長屋
京都を彩る建物選定番号第4-031号
曼陀羅園と呼ばれる住宅地には,下地窓など数寄屋的な意匠を備えた上質な長屋が建ち並ぶ。
大きな窓から採光をふんだんに取り入れた間取りは,昭和初期に注目された,「健康住宅」を意識されたと思われる。





あじき路地
京都を彩る建物選定番号第4-010号
長年空き家だった明治末期の長屋を入居者も手を入れて大改装され,みなが家族のように暮らす若者の創作活動の職住一体の場として再生された。おだやかで凛とした空気が流れ,昔ながらのスタイルを保ち続けている。










京町家の宿 吠陀 (ヴェーダ)
京都を彩る建物選定番号第1-038号
建物は,明治20~30年代頃のもので,特に目を引くのは床脇の天袋で,曲線を活かした独創的な意匠。庭には織部灯籠が置かれ,水琴窟が埋められている。





近隣町屋










質屋 














順正清水店五龍閣(旧松風嘉定邸)
国登録有形文化財、京都を彩る建物認定番号第71号
東山区清水
大正10/1914 木造3階建塔屋付,瓦葺,建築面積256㎡
清水焼の窯元の家で,清水坂のかたわらに建つ。
木造3階建,セセッションスタイルの洋館であるが,屋根を幾重にも重ね,鴟尾を載せるなど場所柄を意識した意匠が採り入れられている。
設計は武田五一。現在は,料理店として活用されている。

松風嘉定の邸宅として大正年間に建築され,設計は日本の近代建築に大きな影響を残した武田五一である。洋館でありながらも随所に和風の面影が残る貴重な建物となっている
 順正清水店は,清水焼から事業を起こした実業家である松風嘉定の邸宅として,京都を代表する近代建築家,武田五一の設計により大正10年(1921)頃に建てられた。木造4階建の建物には,人造石洗い出し仕上げの外壁に縦長の窓やベイウインドウが付き,幾重にも重なる和風の瓦屋根を備えるなど様々なスタイルを取り入れた折衷様式の外観をとっている。内部は,1,2階とも大きな階段室を軸に部屋を配置し,3階は洋室1室のみの構成で,4階は,眺望の良い立地を活かし望楼として使用されていたとみられる。内装においても,洋風をベースに日本の伝統的なデザインを巧みに組み込んだ意匠となっている。内外部ともによく保存され,その特異な意匠などは重要な価値がある。また,京都に深く関わった実業家と建築家の手により建築された住宅遺構として貴重である。















京町屋外観の特徴
屋根
一階庇の最前列は一文字瓦で葺いています。
横の一直線と格子の縦の線の調合が町屋の外観美の一つです。
格子
格子は戦国時代からで、内からは外がよく見え、外からはよく見えないようになっています。
家の商いや家主の好みでデザインが異なります。
上部が切り取られた「糸屋格子」、太い連子の「麩屋格子」、「炭屋格子」、重い酒樽や米俵を扱う「酒屋格子」、「米屋格子」、繊細な「仕舞屋格子」などがあります。格子を紅殻で塗ったものが紅殻格子。
ばったり床几
元々は商いの品を並べるもので、後に腰掛け用に床几として近隣との語らいの場でした。ばったりとは棚を上げ下げするときの音からきています。
店の間の外観
軒下に水引暖簾、大戸に印暖簾を掛けます。
虫籠窓
表に面した二階が低くなっている「厨子二階」に多く見られる意匠。
防火と道行く人を見下ろさない配慮と言われています。
犬矢来
竹の犬矢来は割竹を透き間なく組んだものから、少し透かしたものまでさなざまです。
直線的な町屋の表情を和らげてくれます。


各種建造物指定の説明

国・登録有形文化財
緩やかな規制により建造物を活用しながら保存を図るため,平成8年度施行の文化財制度で,登録された建物が登録有形文化財です。
登録文化財には,築後50年を経過している建造物で,国土の歴史的景観に寄与しているもの、造形の規範となっているもの、再現することが容易でないものといった基準を満たす建造物が対象となります。
京都市では,近代の建造物を中心に積極的に登録を進め,市内243件(平成31年1月末現在告示分)が登録されています。

景観重要建造物
 平成16年に制定された景観法に基づき,地域の自然,歴史,文化等からみて,建造物の外観が景観上の特徴を有し,地域の景観形成に重要なものについて,京都市長が当該建造物の所有者の意見を聞いて指定を行う制度です。
指定を受けた建造物には,所有者等の適正な管理義務のほか,増築や改築,外観等の変更には市長の許可が必要となりますが,相続税に係る適正評価や,建造物の外観の修理・修景に係る補助制度が活用できます。

歴史的意匠建造物
 歴史的な意匠を有し、地域の景観のシンボル的な役割を果たしている建築物等を京都市が指定するものです。

歴史的風致形成建造物
 平成20年11月に施行された、歴史まちづくり法に記載された重点区域内の歴史的な建造物で,地域の歴史的風致を形成し,歴史的風致の維持及び向上のために保存を図る必要があると認められるもので,京都市長が建造物の所有者及び教育委員会の意見を聞いて指定した建造物。
指定を受けた建造物には,所有者等の適切な管理義務のほか,増築や改築,移転又は除却の届出が必要となりますが,建造物の外観の修理・修景に係る補助制度が活用できます。










初秋の山野草 桃色雁金草、女郎花、松村草、沢桔梗、釣鐘人参、キセワタ、白山フウロ

2020-08-27 17:48:10 | 2020 花


晩夏・初秋の花です。

桃色雁金草





雁金草
よく見かける青紫色、終盤です。





女郎花






マツムラソウ(松村草) 
イワタバコ科マツムラソウ属の常緑の多年草。1属1種からなる。
絶滅危惧IA類 (CR)(環境省レッドリスト)





サワギキョウ(沢桔梗 )
キキョウ科ミゾカクシ属の多年草。美しい山野草であるが、全体に毒性の強いアルカロイドを持つ有毒植物としても知られる。





ツリガネニンジン(釣鐘人参)
キキョウ科ツリガネニンジン属の多年草。






キセワタ(着せ綿)
シソ科メハジキ属の多年草。
絶滅危惧II類 (VU)(環境省レッドリスト)





ハクサンフウロ(白山風露)
フウロソウ科フウロソウ属の多年草。高山植物の一つ。
東北地方~中部地方(伊吹山まで)に分布。





レンゲショウマ(蓮華升麻)最後です。





ススキ









京町屋 東山(5)三味洪庵、近隣町屋、小川治兵衛邸、画廊えんじゅ邸、大西漆器店、茶懐席辻留

2020-08-26 17:07:58 | 京都の町 町屋・建造物


 本日の京都市の最高気温は36.0度の猛暑でした。
とは言え、先日まで続いた38度台と比べるといくぶんましです。
明日からの天気は下り坂で、曇り空が続くようです。

京都の町屋、東山区第5回です。

三味洪庵
歴史的風致形成建造物
東山区 三条通北裏白川筋西入石泉院町393番2,392番1















創業文久元年、1861年です。










近隣町屋O邸
















ばったり床几ならぬベンチ





小川治兵衛邸





O邸S邸





三条通りにもわずかに残っています。

画廊えんじゅ邸





大西漆器店





茶懐席辻留






京町屋外観の特徴
屋根
一階庇の最前列は一文字瓦で葺いています。
横の一直線と格子の縦の線の調合が町屋の外観美の一つです。
格子
格子は戦国時代からで、内からは外がよく見え、外からはよく見えないようになっています。
家の商いや家主の好みでデザインが異なります。
上部が切り取られた「糸屋格子」、太い連子の「麩屋格子」、「炭屋格子」、重い酒樽や米俵を扱う「酒屋格子」、「米屋格子」、繊細な「仕舞屋格子」などがあります。格子を紅殻で塗ったものが紅殻格子。
ばったり床几
元々は商いの品を並べるもので、後に腰掛け用に床几として近隣との語らいの場でした。ばったりとは棚を上げ下げするときの音からきています。
店の間の外観
軒下に水引暖簾、大戸に印暖簾を掛けます。
虫籠窓
表に面した二階が低くなっている「厨子二階」に多く見られる意匠。
防火と道行く人を見下ろさない配慮と言われています。
犬矢来
竹の犬矢来は割竹を透き間なく組んだものから、少し透かしたものまでさなざまです。
直線的な町屋の表情を和らげてくれます。


各種建造物指定の説明

国・登録有形文化財
緩やかな規制により建造物を活用しながら保存を図るため,平成8年度施行の文化財制度で,登録された建物が登録有形文化財です。
登録文化財には,築後50年を経過している建造物で,国土の歴史的景観に寄与しているもの、造形の規範となっているもの、再現することが容易でないものといった基準を満たす建造物が対象となります。
京都市では,近代の建造物を中心に積極的に登録を進め,市内243件(平成31年1月末現在告示分)が登録されています。

景観重要建造物
 平成16年に制定された景観法に基づき,地域の自然,歴史,文化等からみて,建造物の外観が景観上の特徴を有し,地域の景観形成に重要なものについて,京都市長が当該建造物の所有者の意見を聞いて指定を行う制度です。
指定を受けた建造物には,所有者等の適正な管理義務のほか,増築や改築,外観等の変更には市長の許可が必要となりますが,相続税に係る適正評価や,建造物の外観の修理・修景に係る補助制度が活用できます。

歴史的意匠建造物
 歴史的な意匠を有し、地域の景観のシンボル的な役割を果たしている建築物等を京都市が指定するものです。

歴史的風致形成建造物
 平成20年11月に施行された、歴史まちづくり法に記載された重点区域内の歴史的な建造物で,地域の歴史的風致を形成し,歴史的風致の維持及び向上のために保存を図る必要があると認められるもので,京都市長が建造物の所有者及び教育委員会の意見を聞いて指定した建造物。
指定を受けた建造物には,所有者等の適切な管理義務のほか,増築や改築,移転又は除却の届出が必要となりますが,建造物の外観の修理・修景に係る補助制度が活用できます。






今宮神社の織姫神社と阿呆賢さん、大徳寺孤篷庵

2020-08-26 06:00:52 | 2020 花


大徳寺近くの今宮神社です。
 平安時代の944年創建、都の悪疫退散を祈り、紫野御霊会を営んだのが今宮神社の起りとされています。
今回は織姫神社(今宮神社末社)と隠れた人気スポット阿呆賢さんを紹介します。

楼門









織姫神社(今宮神社末社)
 境内の西側に建つ織姫神社は、織物の始祖といわれる栲幡千千姫命(たくはたちぢひめのみこと)を氏子の西陣織業者が勧請した神社で、社殿の前両側の献灯は織物を織る際に使われる杼(ひ)がかたどられています。
 織物の神様として西陣の織物関係業者の人達の信仰を集めています。
また栲幡千千姫命は技芸の神様としてもあがめられていて、技芸上達を願う人達のお参りも多いようです。
栲幡千千姫命は、七夕伝説に登場する織姫に機織(はたおり)を教えたと伝えられています。










阿呆賢さん
隠れた人気スポットで、石の重さで願い事が叶うかどうかを占うことができます。
重軽石とも呼ばれ、石を手の平で軽く三度たたいて持ち上げ後、願い事を込めて手の平で三度なでて持ち上げ、軽くなっていれば願いが成就すると伝えられています。













 今宮神社は毎年4月第二日曜日は京の三大奇祭の一つやすらい祭が有名です。
春は疫病が流行することから、桜の花びらが飛び散る様子が疫病神が飛び回る様子を連想して生まれた疫病退散の神事です。
桜や椿などで飾られた花傘を中心に、赤毛・黒毛の鬼たちの行列が、お囃子に合わせて踊り歩きます。
この花傘の下に入ると疫病から守られ、一年間健康に過ごせるとの信仰が長く続いています。

やすらい祭画像(ネットより借用)







現在の社殿は1902年(明治35)の再建です。





拝殿





本殿





絵馬舎





桂昌院と今宮神社の関係
 桂昌院は1628年西陣で八百屋の次女で生まれ、名を玉といった。
公家二条家に出入りの本庄宗利の娘となり、関白家鷹司孝子に仕えたが、孝子が将軍家光に入嫁するのに伴い、江戸城に入り大奥で仕える。
やがて春日局に認められ、家光の側室となり、後に五代将軍綱吉の生母となる。
桂昌院は生涯神仏への信仰が厚く、とりわけ西陣の産土の神の今宮社が荒れているのを嘆き、元禄71年(1694)から時の奉行に命じて社殿を造営、神領を寄進する。それで今宮神社の神領が一新した。
 また途絶えていた「やすらい祭」を復活させ、「今宮祭」には御牛車、鉾などを寄進、大いに復興に務めた。
神社中興の祖と讃えられている。






参道のあぶりもち屋
 一軒は創業400年の「あぶり餅」の老舗かざりや、向かいに建つ一文字屋は平安時代から続く創業1000年の日本最古の和菓子屋です。
二軒ともあぶり餅だけを売っています。

かざり屋









一文字屋









大徳寺





大徳寺孤篷庵
国宝 井戸茶碗 銘・喜左衛門
重要文化財 本堂(方丈)、書院および忘筌(3棟)、大燈国師(宗峰妙超)墨蹟
史跡・名勝 孤篷庵庭園













京町屋 東山(4)村山造酢本店、お茶屋井上、宮川筋6丁目、道楽

2020-08-24 18:09:09 | 京都の町 町屋・建造物

 
 昨日久しぶりに猛暑日の35度を下回った真夏日でしたが、本日の京都市の最高気温は36.4度と猛暑日復活です。
 暑い日が続きますが、木曜日くらいからは天気も下り坂で少し気温も下がりそうです。
 
 京都の町屋、東山区第4回です。

村山造酢本店 町屋ではないですが。
歴史的意匠建造物
三条通大橋東入
京名物百味会ホームページ
京都ならではの酢の味を追究し続ける 村山造酢
京都の近世文化の一翼を担った京の酢
村山造酢 池田藩(現在の岡山県)の武士だった村山家は、享保年間に入洛して酒商を創業し、併せて酢や醤油を商うようになった。後に、友禅染の色止め剤としての酢の需用が高まったことから、清酢の醸造を専業とし、事業として飛躍的な発展を遂げる。同時に、食酢についても絶大な支持を得るに至り、ご膳酢司として確固たる地位を築き上げていった。
 同店の商標「千鳥」は、「加茂川や清き流れに千鳥すむ」という古歌にちなんで名付けられた。友禅流しが行なわれた鴨川には、その昔、川千鳥がたくさん生息していたとのこと。そして、水辺に羽ばたく美しい鳥の名を冠した食酢は、京の食文化に欠かせない存在に育っていったのである。柔らかな酸味とコク、まろやかさと深みのある旨味が千鳥酢の特徴。江州米と清涼な水を使い、高い醸造技術を駆使してつくられる同店の酢は、京の味を陰で支え続けてきたといっても過言ではないだろう。













     
お茶屋井上
歴史的意匠建造物
宮川町通宮川筋








通宮川筋6丁目の景観

















































道楽
歴史的意匠建造物
正面通本町西入正面町




























京町屋外観の特徴
屋根
一階庇の最前列は一文字瓦で葺いています。
横の一直線と格子の縦の線の調合が町屋の外観美の一つです。
格子
格子は戦国時代からで、内からは外がよく見え、外からはよく見えないようになっています。
家の商いや家主の好みでデザインが異なります。
上部が切り取られた「糸屋格子」、太い連子の「麩屋格子」、「炭屋格子」、重い酒樽や米俵を扱う「酒屋格子」、「米屋格子」、繊細な「仕舞屋格子」などがあります。格子を紅殻で塗ったものが紅殻格子。
ばったり床几
元々は商いの品を並べるもので、後に腰掛け用に床几として近隣との語らいの場でした。ばったりとは棚を上げ下げするときの音からきています。
店の間の外観
軒下に水引暖簾、大戸に印暖簾を掛けます。
虫籠窓
表に面した二階が低くなっている「厨子二階」に多く見られる意匠。
防火と道行く人を見下ろさない配慮と言われています。
犬矢来
竹の犬矢来は割竹を透き間なく組んだものから、少し透かしたものまでさなざまです。
直線的な町屋の表情を和らげてくれます。


各種建造物指定の説明

国・登録有形文化財
緩やかな規制により建造物を活用しながら保存を図るため,平成8年度施行の文化財制度で,登録された建物が登録有形文化財です。
登録文化財には,築後50年を経過している建造物で,国土の歴史的景観に寄与しているもの、造形の規範となっているもの、再現することが容易でないものといった基準を満たす建造物が対象となります。
京都市では,近代の建造物を中心に積極的に登録を進め,市内243件(平成31年1月末現在告示分)が登録されています。

景観重要建造物
 平成16年に制定された景観法に基づき,地域の自然,歴史,文化等からみて,建造物の外観が景観上の特徴を有し,地域の景観形成に重要なものについて,京都市長が当該建造物の所有者の意見を聞いて指定を行う制度です。
指定を受けた建造物には,所有者等の適正な管理義務のほか,増築や改築,外観等の変更には市長の許可が必要となりますが,相続税に係る適正評価や,建造物の外観の修理・修景に係る補助制度が活用できます。

歴史的意匠建造物
 歴史的な意匠を有し、地域の景観のシンボル的な役割を果たしている建築物等を京都市が指定するものです。

歴史的風致形成建造物
 平成20年11月に施行された、歴史まちづくり法に記載された重点区域内の歴史的な建造物で,地域の歴史的風致を形成し,歴史的風致の維持及び向上のために保存を図る必要があると認められるもので,京都市長が建造物の所有者及び教育委員会の意見を聞いて指定した建造物。
指定を受けた建造物には,所有者等の適切な管理義務のほか,増築や改築,移転又は除却の届出が必要となりますが,建造物の外観の修理・修景に係る補助制度が活用できます。