タマルさんはナツメヤシ

タマルは女性の名。ナツメヤシの意味で多産を象徴。聖書には約束の地カナンは、蜜(ナツメヤシ)と乳(ヤギ)の流れる地とある。

田舎では梅毒は大丈夫ですか

2018-01-22 21:41:32 | 婦人科
尼崎市栗山町の衣織(いおり)ちゃん、11月22日生まれ。
「衣を織る作業のように、何事も最後までやり遂げる子になってください。
上の子より大きく不安でしたが、落ち着いて産むことができ、楽でした。
リフレクソロジーが、とっても気持ち良かったです。」

尼崎からの里帰り分娩でしたね。
篠山からは尼崎に出る人が多いですよね。
私も逆コースですが。
都会も良いのですが、年を取ればまた帰ってきたくなるかもしれませんね。
小さい時に育った環境は、いつまでも影響しますものね。
先日、写真を間違えたので、お詫びして訂正致します。

さて、最近はニュースで、梅毒が急激に増えていると言われているでしょう?
どれくらい増えているのでしょうか。
ここ兵庫では、平成22年がたったの12人だったのに対して、
平成27年が89人、
平成28年が183人(うち女性41人)、
平成29年は10月までの途中経過で162人だったようです。
この5年で、急激に男女ともに増えているのですよ。

タマル産でも、昨年の夏くらいからは、1つでも性感染症を持っている女性には、
梅毒とエイズの検査も同時にするようになりました。
梅毒もエイズも血液検査なので、少し手がかかるでしょう?
それに、まず陽性にならないので、そこまで検査はしていなかったのです。
たいていはクラミジアと淋菌とトリコモナスと性器ヘルペスと言った、
よく有る性感染症で、しかも内診で分かるものしかしていませんでした。
ですが、こうも急増している状況では、見逃してはいけませんね。

梅毒のお話は何度かこのブログでも触れていますよね?
今日は、兵庫県から現状についてのアンケート調査が来たものですから、
こうして再度、お話しているのです。

若い女性の場合、妊婦健診に項目が有るので、妊婦さん全員に梅毒の検査するのです。
検査には2種類あって、両方陽性なら確定できるのです。
片方だけ陽性なら、以前感染した方で治療済みという場合が有ります。
実際、最近もそういう妊婦さんが居られました。
あるいは、生物的な偽陽性と言って、本当の梅毒でないことも有ります。

女性が感染すると、どうなるでしょうか?
感染して3週間ほどすると、陰部や口にしこりができて、
ソケイ部のリンパ節が腫れます。

いったん症状が治まった後に、3ヶ月ほどすると、手や足、全身に赤いブツブツが出ます。

そして3年ほどすると、全身に大きなできものができたり、心血管系や神経系に異常が出ます。
ただし血液検査で陽性になるのは、感染してから6週間後ですからね。

感染が急増している原因は、日本への中国人の旅行者が増えているからです。
旅行者が増えて喜んでばかりいてはいけないのです。
そしてここ丹波地方では、大阪圏に出て風俗業界で働く女性が増えていますね。
母子家庭の女性ではとくに多いです。
今はまだこちらでは少ないですが、遅れてこれから急増してくると思われます。

妊婦さんが感染していると、胎児にうつって、生まれた時から先天梅毒という症状が出ます。
生まれた時には症状が無くても、幼児期に出て来たりするのですよ。
難聴になったり、顔が変形したりします。

私は小児科医ではないので、その後の症状は知らないのですが、
天理で飛び込み出産が有って、その後にその母親が未治療の梅毒患者だったことが有ります。
このお産に関わった医師や助産師の複数が、ペニシリン治療をしたのです。
私は主治医ではなかったので、治療からは逃れましたけれど。

根本的な対策は、貧困対策かもしれませんね。
ですが裕福になったとしても、感染の危険からは逃れられないのでしょう。
やはり唯一の対策は、純潔教育しか無いのですよ。
結婚してからは不倫をしないということですね。