最近はお父さんたちも、本当によく手伝ってくれます。
むかしはお父さんがお産に立ち会うなんて考えられなかったでしょう?
ですが、今でもどこの病院でも、お父さんが陣痛の間ずっと付いている事なんてできないのですよ。
タマル産のLDRだからできるのですよ。
陣痛からお産と、ずっとお父さんが付き添えます。
とくに初めてのお産では、夜を越すことも多く、
お父さんが一緒に横で寝ているだけで、安産になるのですから不思議ですね。
さあ、今日は水曜日ですから婦人科の話題を致しましょう。
その前に、今日は3人も赤ちゃんが生まれたので、更新が遅くなりました。
子宮頸癌の話はよくするのですが、子宮体癌の話は最近していませんでしたね。
私が丹波市で開業した15年前は、丹波市の子宮がん検診に、子宮体がんは無かったのですよ。
篠山市では今でも有りませんが。
15年前は丹波市に婦人科の開業の先生が3人居られたのですが、
子宮体がんの検診は、費用のことも有り、必要無いと言われていたのです。
私はそれでも市を説得して、子宮体がん検診を始めていただきました。
その理由をお話致しましょう。
先の先生方が若かった頃は、子宮体がん自体、少なかったのです。
1970年代には、子宮体がんは子宮がん全体の10%程と僅かだったのですよ。
だから産婦人科の先生でさえ、子宮体がんの重要性をご存知無かったのです。
ですが、1985年には既に20%と増加して来てました。
丹波市で子宮体がん検診が始まって直ぐの、2005年には
子宮がん全体の50%を占めるまでに増加しているのです。
そして現在は、子宮頸癌より子宮体がんの方が多くなっているのです。
それほどに重要な病気なのですね。
ニュースでは子宮頸癌の話ばかりが流れるので、すっかり子宮体がんの事は知られないでしょう?
子宮頸癌は若い女性に多いのに対して、子宮体がんは50歳以降の女性に多いのは確かです。
ですが、子宮体がんだって、20代の女性に発症することは有るのです。
費用対効果を考えるなら、確かに老健法で推奨されるように、
50歳以降か、40歳代でも閉経後で出血する女性に子宮体がん検診をするのはいいのです。
それでも症状が無いのに子宮体がんということも有るので、
閉経後は超音波でまず検査をして、5ミリ以上子宮内膜が肥厚している女性にするのもいいです。
それは閉経すると子宮の奥まで棒を入れて検査するというのが難しくなるからです。
出血していれば、子宮の出口が開いていることが多く検査し易いのですが、
出血していない閉経後の女性に、子宮体がんの検査をと言っても、検査できないことも。
だからまず超音波検査が重要になってきます。
以上のことをまとめると、
1。若い女性でも月経が不規則で、出血が続く場合は、
子宮頸癌だけでなく、子宮体がんの検査もしておいた方がいいでしょう。
2。閉経後に出血する場合は子宮体がんの検診も受けてください。
3。出血が無くても、閉経後の女性は超音波検査を受けて、
子宮内膜の肥厚が有れば、子宮体がん検診も受けてください。
覚えましたか?
ただし、3。の症状も無いのに子宮体がん検診というのは、保険が利きません。
丹波市なら市の検診で安く受けられますね。私の提言がまだ残っていればですが。
篠山市は残念ながら、健康課の方が勉強不足で、私のアドバイスには従っていただけません。
最後に何故、子宮体がんは子宮頸癌より、どんどん増えているのでしょうか?
実は子宮体がんは赤ちゃんを産んでいない女性に多いからです。
子宮頸癌は逆に、性的に活発な女性がなるのでしたね。
最近の女性の晩婚化や食事の欧米化が、子宮体がんの増加と関係しているのですよ。
でもね、子宮体がんの検査は少し痛いし、出血するし、たまに熱が出るので、
検査をするのが、おっくうになってしまうのですね。
受ける側もそうです。
昨年痛かったから、子宮頸癌だけでいいです、と言われることも有ります。
そういうところが、まだ完成したスクリーニング検査ではないのですね。
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