豆の育種のマメな話

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「紅葉」を愛でる,恵み野中央公園ほか

2015-10-19 14:19:53 | さすらい考

北海道では,10月中旬から下旬になると紅葉が平地に下りてくる。

恵庭市恵み野は市街地造成(恵庭ニュータウン恵み野)から30年が経過したばかりの比較的新しい町であるが,中央部に位置する「恵庭中央公園」や街路樹の紅葉は美しい。お気に入りのビューポイントを上げよう。

先ずは「恵み野中央公園」。紅葉を眺めるなら,南から北の方向へ遊歩道を歩むがよい。一つ目は,団地環状線の信号を渡ってすぐの南緑地帯,右手に「恵み野幼稚園」「恵み野小学校」がある。この辺りは散策路を覆うように樹木が伸び,梅花藻の見られる小川に紅葉が映える場所である。

  

二つ目は,南緑地から公園の小さな駐車場を過ぎて公園内の散策路に入ったあたりがポイントで,木々の間から前方に「日本庭園」が眺められる。右は道路を挟んで住宅が並び,左は運動場になっている。日本庭園の池には大きな鯉が悠然と泳ぎ,池に架かる橋に立てば鴨が寄ってくる。池の奥には市立図書館と北海道ハイテクノロジーの建物が見える。

 

三つ目は,野外音楽堂を通り抜け,左に野球場を見ながら進んだ先の冒険公園の近くである。右に「恵み野旭小学校」があり,左は冒険公園の築山がある。此処は,開けた空間に紅葉が映えるポイント。小川の流れと青い空が相まって一幅の絵画を観るようだ。

 

恵み野の街路樹は銀杏が多い。団地環状通,団地中央通の銀杏並木は美しい黄葉を見せる。近くの住民は落葉の始末に手を焼いているようだが,葉が舞う風情は何とも美しい。早く黄色くなる樹,遅くまで青い葉を残す樹があり,その差はどうして起きるのか考えるのも面白い。銀杏の葉が舞う頃,秋が深まり冬が其処まで来ていることを感じさせる瞬間だ。

 

恵み野中央公園を歩き,恵庭開拓記念公園をへて漁川に出る。堤防を歩いて「道と川の駅」に戻るコースは,遠くに恵庭の山々が眺望でき,漁川の流れと河川敷の自然に触れ,堤防沿いの紅葉を眺めることが出来る。だがその前に,橋を渡って中恵庭公園に立ち寄ってみてはどうだろう。公園の中央に「忠魂碑」が建っていて,周辺の紅葉は美しい。

   

紅葉を愛でるなら,その機作を知って薀蓄を語るもよかろう。例えば・・・,「秋から冬へ,寒くなり日照が短くなると,葉に含まれていたクロロフイル(葉緑素)が分解され,夏の季節に濃い緑色であった葉は次第にその色が薄れる(緑色に見えたのは葉緑素を含むため)。さらに,葉柄の付け根に離層が発達し,葉で生産される糖類やアミノ酸が蓄積され,これら物質が光合成を利用し新たな色素を形成する。いわば紅葉現象である」

「紅葉の色は赤・黄・褐色と大別されるが,その程度は時間とともに変化し,見る人を飽きさせない。日本では「紅葉狩り」の言葉があるように,平安時代から文化として定着している。ところで色素の発現は,紅葉は色素「アントシアニン」,黄葉は色素「カロテノイド」系によるもので,褐葉は「タンニン性物質」の蓄積とされる」

「木々の葉が色づき始めるのは日最低気温が8℃以下,5℃以下になると紅葉は一気に進むとされる。札幌近郊では平地でも10月中旬に紅葉の見ごろを迎える」などである。

紅葉を外国語で何と言えばよいのか,散歩の途中で気になった。辞書には,次のような言葉が載っている。

「紅葉」を英語ではautumnal tints 或いは scarlet-tinged (red) leaves と言い,「紅葉狩り」を maple-tree viewing,「山へ紅葉狩りに行く」を go to the mountains to enjoy the autumn leaves と言うらしい(小学館「プログレッシブ和英中辞典」)。また,スペイン語では「紅葉」を hojas rojas (otoñales) で,「紅葉狩りに行く」を ir a ver las hojas otoñales と表現が直截的である(白水社「和西辞典」)。外国でも紅葉を愛でるが,日本のような優雅な響きは無い。

写真は 2014.10.22,2013.10.24,2012.10.26 撮影

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