豆の育種のマメな話

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◇伊豆だより ◇恵庭散歩 ◇さすらい考
 

令和5年度公開講座(北海道文教大学)を聴講する

2023-11-29 14:11:52 | 講演会、学成り難し・・・

北海道文教大学公開講座

毎年楽しみにしている公開講座である。今年は10月から12月初めにかけて鶴岡記念講堂を会場に全29講座が計画された。

恵み野からトコトコ歩いて通うこともあったが、学びの場は新鮮で疲れも快かった。何しろ、講義に耳を傾け、スライド映像に食い入る高齢者の眼が生き生きしていて、その中に身を置くことで自分も元気になった。「久しぶりだね、元気だった?」と、かつて長寿大学で学んだ仲間との邂逅はコロナ禍が過ぎたことを感じさせてくれた。

日程の都合で受講したのは5講座と少なかったが、有益な情報を得ることが出来て満足している。北海道文教大学が地域に開かれた大学として、地域のプラットホームたらんとして進められる取組みに敬意を表したい。その姿勢が続く限り、地域も市民も大学の隆盛に声援を惜しまないだろう。

北海道文教大学は、第二次世界大戦中の昭和7年(1942)北海道女子栄養学校として設立され、その後幾多の改変を経て現在は人間科学部、医療保険科学部、国際学部で構成され、学生定員数550名。平成11年(1999)に恵庭市に移転し、令和4年(2022)には附属高等学校、付属幼稚園も恵庭に移転、自治体、団体、企業などとも包括連携協定を結ぶなど充実が図られている。

この公開講座の存在を知ったのは平成27年(2015)、これまでに57講座を聴講。来年も是非開講して頂きたい。

受講録2023(特別公開講座を含む)

  1. 田中裕也「まちづくりとガウデイコード」(北海道文教大学特別公開講座5.9)
  2. 宮田裕章「デジタルトランスフォーメーション(DX)の先にある新しい社会とヘルスケア」(北海道文教大学特別公開講座2023.6.25)
  3. 亀田和明「ウクライナ侵攻を読み解く公図」(北海道文教大学特別公開講座2023.7.25)
  4. 横井裕一郎・生駒一憲・金子翔拓・辻幸美「65歳からの人生を元気に過ごすために」(北海道文教大学公開講座2023.10.28)
  5. 大坂隆介「肩甲骨と姿勢について」(北海道文教大学公開講座2023.10.30)
  6. 峯尾仁「幸せの国デンマークでの生活体験から」(北海道文教大学公開講座2023.11.2)
  7. 南部路治「元気な心臓を創るリハビリテーション」(北海道文教大学公開講座2023.11.6)
  8. 生駒一憲「65歳からの元気生活~フレイル予防~」(北海道文教大学公開講座2023.11.16)

受講録2022

  1. 長町章弘「北海道の遺跡からわかる昔の食生活」(北海道文教大学特別公開講座2022.5.24)
  2. 高島英也「北海道の歴史、北海道の未来を考えるヒントに、第一回大地の誕生から明治前夜まで」(北海道文教大学特別公開講座2022.6.7)
  3. 高島英也「北海道の歴史、北海道の未来を考えるヒントに、第二回明治から現代まで」(北海道文教大学特別公開講座2022.6.14)
  4. 野村真弘「北海道とサッポロビール、146年前からSDGs.」(北海道文教大学特別公開講座2022.6.21)

受講録2019

  1. 矢部玲子「新聞に載る報方法~新聞投稿の文体を知ることを通して~」(2019.9.17)
  2. 湯浅孝男「スピリチュアルなリハビリテーションとは?」(2019.9.19)
  3. 池田 仁「老化を考える1~老化のメカニズムについて~」(2019.9.20)
  4. 鹿内あずさ「元気な時から考える医療事前指示書」(2019.9.20)
  5. 辻 幸美「認知症予防~病気の知識と対処行動が分かれば怖くない~」(2019.9.25)
  6. 池田 仁「老化を考える2~老年症候群と加齢性疾患~」(2019.9.27)
  7. 岡本佐智子「日本人と中国人とのコミュニケーション~中国人からみた日本人の不思議~」(2019.9.30)
  8. 木村一志「脳はどのようにして出来上がるのか?」(2019.10.8)
  9. 佐藤信夫「知覚と認知の心理学(錯視と錯覚の不思議な世界)」(2019.10.11)
  10. 佐藤 進「元号令和を生んだ万葉集の時代の華麗なる国際性」(2019.10.19)
  11. 佐々木律子「八世紀の女性天皇~元正天皇」(2019.10.25)
  12. 半澤江衣「知ろう!緩和ケアについて」(2019.10.31)

受講録2018

  1. 清水麻衣子「認知症の方と関わるための工夫」(2018.8.29)
  2. 池田 仁「がんを学ぶ1、人はなぜがんになるか」(2018.8.29)
  3. 奥村宣久「転倒予防、認知症予防の嘘ホント」(2018.8.29)
  4. 平塚健太・小菅勇亮・木村一志「最近の脳卒中リハビリテーション、認知症にまつわる気になる話~その時家族は?予防法は?」(2018.8.30)
  5. 池田 仁「がんを学ぶ2、日本人のがんの現状と対がん戦略」(2018.8.30)
  6. 鄭 佳麗・賈 金娥「中国人と日本人のコミュニケーション~面子のすれ違いから~」(2018.8.30)
  7. 池田官司「性同一障害最新の動向」(2018.8.31)
  8. 佐々木幸子「地域社会のつながりが持つ介護予防効果」(2018.8.31)
  9. 大山 徹「ハーブの話」(2018.9.3)

受講録2017

  1. 片倉裕子「マナウス市に暮らす日系人の人々」(2017.8.29)
  2. 野田美保子「105歳日野原重明氏に学ぶヘルスプロモーション」(2017.8.30)
  3. 金子翔拓「手のしびれの原因とリハビリテーション」(2017.8.31)
  4. 宮本重範「自分で出来る頸の障害予防と治療」(2017.9.1)
  5. 井上仁美「人生の節目と心の健康」(2017.9.4)
  6. 今泉博文「食生活を見直してみよう~生活習慣病予防のために~」(2017.9.5)
  7. 大森 圭「姿勢が良くなる講座」(2017.9.7)
  8. 吉田直美「意外と知らない低血圧の話」(2017.9.7)
  9. 小塚美由紀「アロニア果実の健康効果」(2017.9.8)
  10. 池田 仁「日本人が受賞したノーベル生理学・医学賞の話」(2017.9.13)

受講録2016

  1. 小西正人「知って知らない日本語」(2016.8.24)
  2. Sarah Richmond・三ツ木真実「Think Globally! グローバルに考える、今日の世界はどんな世界?」(2016.8.25)
  3. 佐野愛子「多様性を尊重する社会,カナダに学ぶこと」(2016.8.29)
  4. 鹿内あずさ「認知症の知識と家族ケア」(2016.9.1)
  5. 森谷一経「キャリア・デザイン、図表で自分史を理解してみませんか?」(2016.9.2)
  6. 金子翔拓「腰痛に対するリハビリテーション」(2016.9.5)
  7. 池田官司「認知症になったらどうしよう・・・」(2016.9.8)
  8. 矢部玲子「エゾナキウサギの生態と保護」(2016.9.9)
  9. 奥村宣久「認知症予防と作業療法」(2016.9.9)

受講録2015

  1. 黒澤秀樹「骨粗鬆症・ロコモテイブシンドローム・廃用症候群」(2015.8.25)
  2. 草野真暢「喫煙を考える」(2015.8.28)
  3. 池田 仁「老化と寿命を科学する」(2015.9.3)
  4. 大山 徹「ノロウイルス~食中毒と感染について」(2015.9.4)
  5. 続 佳代「薬と上手につきあう」(2015.9.8)
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亀田和明「ウクライナ侵攻を読み解く構図」(北海道文教大学特別公開講座)

2023-07-26 11:41:32 | 講演会、学成り難し・・・

北海道文教大学特別公開講座

2023年7月25日北海道文教大学特別公開講座を聴講した。講師は亀田和明氏、演題は「ウクライナ侵攻を読み解く構図」。時宜を得た演題である。

講師は赤平市出身、外務省入省後は東欧専門の外交官としてユーゴスラビアを始め東欧諸国およびアフリカで活動。前ウガンダ共和国大使、在札幌ウガンダ共和国名誉領事。当日は猛暑日だったが、多くの市民・学生が鶴岡記念講堂に集まった。

「ロシアによるウクライナ侵攻がもたらした激震」「ウクライナ侵攻の構図」「侵攻後のロシア」について、解説された。

(写真は北海道文教大学特別公開講座案内ポスターから)

 

1.ロシアによるウクライナ侵攻がもたらした激震

世界に走った激震として次の三点を挙げ、それに伴う情勢を解析された。①第二次大戦後の世界ルールである「主権国家に対する領土不可侵」を破ったこと、②国連安保理における拒否権付与が国連機能に与える影響を知ったこと、③法の支配をないがしろにする行為に対する中小国の危機感。

2.ウクライナ侵攻の構図

「ソ連とロシアの比較」「国際社会の対応」「旧ソ連諸国との関係」に分けて解説した。

*東ヨーロッパ諸国のNATO加入に対してロシアは恐怖を感じている。ロシアはNATOに加入させないよう求めたが拒否され侵攻に至った。

*国連でのロシア非難決議に対し、賛成141、反対5、棄権35、欠席12か国の現実。アフリカは約半数が棄権か欠席。背景には経済問題がある。

*旧ソ連諸国圏から離れロシアに距離を置く国々が増えている。

3.侵攻後のロシア

侵攻が終わった後のロシアはどうなるか? 私見だがと断り、解説を加えた。

*経済の壊滅的負担、国民の不満が高まる。

*エネルギー輸出依存経済から変革が必要になる。そのためには西側技術が必要。

*西側企業が参加するために政治体制の民主化が必要。経済メカニズムの自由化が不可欠。

*核大国の立場、安保理の地位は変わらないだろう。

 

さて、侵攻を終わらせるために仲介努力が続けられるが、どこまで有効か? 難しい。いずれにせよ、戦争当事国の悲惨な状況を鑑みるとき、戦争の早期終結を望む。

7月12日現在、ウクライナから日本への避難民は2,465人(北海道25人)だと言う。我々にできることは、現状を知ること理解することウクライナの人々に自分たちの気持ちを伝えることしかないのだろうか。

ロシアのウクライナ侵攻に対して、数々の予兆があったにもかかわらず何故止めることが出来なかったのか。講師の見解を聞きたかった。

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宮田裕章「デジタルトランスフォーメーション(DX)の先にある新しい社会とヘルスケア」(北海道文教大学特別公開講座)

2023-06-29 15:00:34 | 講演会、学成り難し・・・

北海道文教大学特別公開講座

2023年6月25日、北海道文教大学の特別公開講座を聴講した。講師は宮田裕章氏、演題は「デジタルトランスフォーメーション(DX)の先にある新しい社会とヘルスケア」。

演題を見たとき、「デジタルトランスフォーメーション・・・?」、DXとは何だと言葉に躓いた。講師はテレビでコメンテーターとしても活躍されているので、データサイエンス専門家であることは知っていたが、昨今飛び交うこの種の横文字には追い付けない。「これは聴講する前に予備知識が必要だ」とネットを覗く。

◆「DX」という言葉自体の意味

DX は「Digital Transformation」の略語で、2004 年にスウェーデンのウメオ大学教授エリック・ストルターマン氏が提唱した概念。「進化し続けるテクノロジーが人々の生活を豊かにしていく」ことを意味する。英語圏では「Trans」を「X」と略すことがある。

◆日本における DX の定義

経済産業省「DX 推進ガイドライン」には、「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に製品やサービス、ビジネス モデルを変革するとともに、業務そのものや組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること」とあるそうだ。つまり、企業がデジタル技術を活用しビジネスモデルや企業そのものを変革していくことを意味する。英語の「Digital Transformation」を直訳すると「デジタル変換」だが、単なる“変換”ではなく“変革”という意味合いを持つと定義されている。

何となく解ったような気になる。情報社会の中で、ID化だけでは不十分、 DX化することが必要だと言うことか。DX化のメリットは ①新たなビジネスの創造、②リスク回避に役立つことになると言う。

(写真は公開講座案内ポスターから)

講師は、世界の流れ(歴史)を「農業革命」→「産業革命」→「情報革命」→「創造革命」と涅槃することから話を始め、日本は自動車産業など産業革命で大成功をおさめ、その成功体験から情報革命の流れに乗り遅れた。経済を核とした社会から新たな社会へと変化が起こっていることを認識しなければならない。格差のリスクを認識し、持続可能性、一人一人の豊かさを求める社会、最大多数から最大多様の最大幸福を追求する社会のためにDXが必要であり、DX化が有効と説く。そして、高齢化が進む中で、ヘルスケア分野の改革にDXが役立つことを示唆された。

確かに、COVID-19パンデミックで、私たちはデータやデジタル技術を活用することの重要性を理解したし、IDの進歩で世の中が飛躍的に便利になった。しかし同時に、進歩の過程で人間性を忘れることがあってはなるまい。

講師が共創する社会ビジョンの一つは、「いのちを響き合わせて多様な社会を創り、その世界を共に体験する中で一人ひとりが輝く社会」と述べている。氏は、研究・実践行動の中で常に人間を中心に捉えていると主張しているのだろう。そうあって欲しい。

市民公開講座としては、やや難解。

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田中裕也「まちづくりとガウデイ・コード」(文教大特別公開講座)

2023-05-14 10:42:13 | 講演会、学成り難し・・・

2023年5月9日、北海道文教大学で特別公開講座が開催されたので聴講した。講師は建築家の田中裕也氏、演題は「まちづくりとガウデイ・コード」。ガウデイ・コードとは何か、街づくりとどう結びつくのかと気になった。

田中裕也(たなかひろや)氏は、北海道稚内出身の建築家。1952年生れ。ガウディ建築物の実測と建築図面の作成を続け、アントニ・ガウディの芸術・思想について研究を深め世界的評価を受けている。

国士舘大学工学部建築学科を卒業して数年間日本で働き資金をため、1978年バルセロナに渡るも盗難に遭い全財産を失う。グエル公園の石段に座り何が出来るか悶々とした日々の中、此の石段の実測なら出来るのではないかとグエル公園の石段を図ることから開始、その後サグラダ・ファミリアの実測・図面作成など数多くの成果を上げる。そして、ガウディ建築物実測・作図の体験の中から、ガウディの神髄に触れていく。カタルーニャ工科大学バルセロナ建築学科大学院卒。2015年バルセロナ公館長賞、2016年ガウディ・グレソール賞、2018年全国日本学士会アカデミア賞。ガウディ建築に関する著作多数。

田中さんは自身の半生を振り返りながら、出会いの感謝、継続性の意義など熱を込めて語った。ガウデイ・コードの意味について「コードとは感性」と語った言葉が印象的。ガウディ建築の作図作品が多数展示されていたが、この緻密な作業に時間をかけて完成させる道程こそ大事で、氏はその集中した作業からガウディの目指したもの・感性を感じたのだろう。

また、バルセロナのアカデミーで老若男女が集い議論した体験から 、理解し合う心、助け合う心が大事と悟る。この「心」がまちづくりのヒントにならないだろうかと言うことだろう。

かつてバルセロナの旅でガウディ建築物に触れた時受けた衝撃が蘇り、カタルーニャの地を再訪したい思いに駆られた。

       

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恵庭市長寿大学で講義する「恵庭の記念碑と野外彫刻探訪」

2022-11-17 13:33:48 | 講演会、学成り難し・・・

恵庭の記念碑と野外彫刻

2022年11月の第三水曜日、恵庭市長寿大学の講義が行われた。「恵庭市内の何処にどんな記念碑があるのか」「何処へ行けば野外彫刻(芸術作品)に触れることが出来るか」、写真を示しながら講師の体験を交えて解説が加えられた。

第一部:歴史の語り部「記念碑」で取り上げられたのは58点、第二部:街を彩る「野外彫刻」では41点である。普段の暮らしの中で意識することはないが、拾い上げてみればこれだけの数があるということ。開拓以降北海道の歴史が浅いことを考えるとそれなりの数と言えるだろう。

野外彫刻では、鈴木吾郎、本間武男、山名常人、中村矢一、竹中敏洋、二口大然、佐藤忠良、渡辺行夫、植松奎二、山本正道、丸山隆、山谷圭司、杉村孝、坂胆道、本田明二ら著名作家の作品が存在する。作者不詳(記録がない)の優れた作品もある。一方、消えた「室蘭街道の里程標」、朽ち果てそうな「恵庭村道路元標」など、保存が望まれる文化財保護の現状も指摘された。記念碑や野外彫刻の管理保存は難しいが、街の一人一人が守ろうとする気持ちを持つことが大事だと考えさせられた。

講師は

*彫像に触れ、記念碑に昔を偲べば散歩は楽しくなるのではないか?

*野外彫刻は子供らの情緒を育み、旅人には恵庭探訪の魅力になるのではないか?

*恵庭まち遺産の制定、魅力あるまちづくりに生かせないか? と問い掛けた。

そして

◇記念碑は歴史の証言者。朽ちかけた碑前に立てば、遠い昔そこで暮らした人々の姿を偲ぶことが出来る。新しい碑には人々の思いが込められている。

◇石碑や歴史、文化や街の景観を保存し「恵庭まち遺産」として語り継ぐことが出来ればすばらしい。

◇恵庭は「花のまち」、四季の花々が彩を添えているが街の風情は奥行きがない。歴史や文化に触れる環境を醸成し潤いある「まちづくり」を進めるべきだろう。

◇花ロードに彫像が立ち、街灯や店の看板もセンスがある。花と緑に芸術が調和し生活感豊かな街、誰もが誇れる恵庭でありたい、と話を終えた。

最後のスライドには、「街角で立ち止まってみませんか? 暮らしている街を知ること、考えることで、故郷への愛着が生まれる」の文字が流れた。

(講師談)懐かしい方々にお会い出来ました。長都街道の情報を頂いたAさん有難う。

                  後日、事務局から受講者感想文を見せてもらった。「記念碑や野外彫刻がこれほど多くあるとは知らなかった。訪ねてみたい」との一文にホッとした。     

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変化する世界と北米先住民(北大道新アカデミー2022前期)

2022-08-02 11:31:47 | 講演会、学成り難し・・・

カナダの先住民ユーコンの世界

北大道新アカデミー2022前期の最終講義を聴講した。

講師は北海道大学人文学部文化人類学研究室准教授山口未花子博士。研究分野は人類学、自然誌、動物論、狩猟研究、北米先住民研究。「文化人類学、生態人類学の分野から動物について研究、主なフィールドはカナダのユーコン準州。先住民のカスカや内陸トリンギットの人々と動物との関わりについて狩猟や芸術、信仰などに焦点を当てながら調査を続けています」と研究内容紹介にある。

◆山口未花子「変化する世界と北米先住民 ①伝染病のトラウマ」2022年7月9日

①カナダ・ユーコン先住民社会のフイールドワークを通じて、文化人類学的見地から人と動物の関係を探求した。ユーコンインデイアン古老の言葉「動物は考えや言葉を持つ存在であり、パートナーである」が象徴的。古老の言葉、古老を敬いながら(昔の生活は参考になる)、動物や自然と共生する生き方があった。

◆山口未花子「変化する世界と北米先住民 ②自然環境の変化」2022年7月23日

①カナダ先住民は核産業の最初の被害者でもあった。世界で初めてのウラン鉱がカナダ先住民デレネイ居住地にあり、ウランの採掘運搬に携わったため健康被害(肺がん)が増加、現在も補償が続いている。

②気候変動の影響は極地に大きな影響を与え、先住民地区では洪水の頻発、動物相や植生の変化、永久凍土の溶出、氷河の減少などが見られるが、変化を察知し淡々と対応する姿がそこにあった。古老の知恵を頼りに動物との関りを大事にしながら生きる先住民の視点は学ぶ点も多いと言う。

世界の先住民と呼ばれる人々は、多くが時代の流れに翻弄され虐げられてきた歴史を有する。カナダの原住民は狩猟採集を生業としてきたが、ヨーロッパ系カナダ人の移住により物流社会に翻弄され、新たな疾病や自然環境の変化にも対応を余儀なくされている。

先住民の対応は往々にして受動的にならざるを得なかったが、古来の知恵を大事にしながら変化に適応して生きてきた。しかし一方、社会の大きな流れに彷徨いながら変化せざるを得ないのも厳然たる事実。

文化人類学は歴史をどのように捉えているのだろうか。

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帝国主義の誤謬(北大道新アカデミー2022前期)

2022-06-30 15:02:55 | 講演会、学成り難し・・・

潰えた石橋湛山の「小資本主義」と外務省改革派グループの論理

石橋湛山は静岡2区選出の国会議員だったので、子供の頃から名前を知っていた。太平洋戦争から戻った村の大人達は選挙のたびに「吉田だ」「鳩山だ」「社会党だ」と議論していたし、鳩山派を引き継いだ石橋湛山に期待を寄せる人々が多かった。中学校を卒業する頃には新聞を読むようになっていたので石橋湛山の総裁選出ドラマに胸を躍らせたが、湛山の思想を理解していたわけではない。

総裁選の顛末は以下の通り。「日ソ国交正常化を果した鳩山首相引退後の総裁選で、アメリカ追従を主張する岸信介に対し、石橋は中華人民共和国など他の共産圏とも国交正常化することを主張して立候補。総裁選の1回投票では岸が1位であったが、石井光次郎と2位・3位連合を組んだ決選投票で当選。党内融和のために決選投票で対立した岸を内閣の副総理として処遇するのであった。内閣発足直後には国民皆保険を目指す閣議決定を行い、積極財政を行うとし全国遊説行脚を敢行、自らの信念を語るとともに有権者の意見を積極的に聞いてまわった。帰京後軽い脳梗塞で倒れ、政治的良心に従うと潔く退陣。後任首相には岸が任命された。首相在任期間は65日と短かった」。石橋の辞任には、「潔い」「無責任」と相反する論評があった。

今回の「北大道新セミナー」演題に石橋湛山の名前を目にしたとき記憶が蘇り聴講を申し込んだ。講義は、ジャーナリスト時代及び政治家としての湛山の思想を近代史の中でどう位置付けるかが主題だったが、かなり難解だった。

西洋を追いかけ、時代が遅れて突き進んだ日本帝国主義の領土拡大行動。帝国主義の誤謬に気付き異を唱えた人々がいたのに、戦争を回避できなかった弱さは何処にあるのだろうと講義を受けながら考え続けた。また、ロシアのウクライナ侵攻が時代を経て重なるのを覚えた。失われる命、経済的損失は計り知れないのに、戦争を何故止めることが出来ないのだろう。人間の愚かさなのか?

講師は北海道大学日本史学研究室教授 権錫永(KWEON Seok-Yeong)博士。研究分野は日本近代思想史、植民地期朝鮮文化史。「近代において3度も大きな戦争を遂行し、あちらこちらに植民地をもった日本という国をどのように理解すべきか、知識人はそういう国家的行為とどのように向き合ったのか・・・」を研究テーマにしていると言う。

 

◆権錫永「潰えた石橋湛山の小日本主義の夢」2022年6月11日

石橋湛山は、戦前は「東洋経済新報」主筆・社長として一貫して日本の植民地政策を批判して加工貿易立国論を唱え、戦後は「日中米ソ平和同盟」を主張して政界で活躍。保守合同後初めての自民党総裁選挙を制して総理総裁となったが、在任65日で発病し、退陣(大蔵大臣、通商産業大臣、内閣総理大臣、郵政大臣などを歴任)。退陣後は中華人民共和国との国交正常化に尽力した、ジャーナリスト・政治家である。

国家存亡にかかわると言う「危機認識」、「国益のため」と言う粉飾された主張が帝国主義の根幹にあった。湛山は「自国の利益を目的とするはずの帝国主義が実は自利に反している。自利を真剣に考えた先に正義が宿る」と帝国主義の誤謬を指摘し、植民地を棄てよ、現実の数字(膨張政策の欠損)を重視せよと小日本主義を唱えた。国民の幸福だけでなく人類の幸福に貢献する道を求めた。

◆権錫永「帝国主義の誤謬と外務省革新派グループの論理」2022年6月25日

帝国主義の誤謬を指摘し転換を図った事例として、もう一つ「外務省革新派グループの極東連合構想(日本主義)」がある。

西洋による東洋の支配・搾取からアジア民族を開放し、アジアの民族的協力社会を建設しよう、日本がその核となる。核となる原理は日本主義(皇道主義)、理想のためには武力行使もあり得るとした極東連合構想。昭和の戦争はこの構想と重なる理想主義的な外交方針によって推し進められた。彼らにとって国民とは何だったのだろう? 

今の政治家も、新型コロナやロシアのウクライナ侵攻を背景に「危機だ」「国益だ」と叫ぶ。この言葉に国民は逆らうことが出来ないだろうと考えているに違いない。しかし、この言葉を耳にした時こそ「何が危機で、真の国益とは何?」と我々は賢く熟考する必要があるだろう。勿論前提になるのは、情報がコントロールも隠蔽もされていないと言う状況にあること。

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北海道文教大学特別公開講座2022を聴講する

2022-06-22 13:12:24 | 講演会、学成り難し・・・

テーマは北海道の食文化

コロナの感染者数が減少傾向となり、北海道文教大学でも公開講座を開催。久々に恵庭市黄金町にある同校の門をくぐった。

今回の特別公開講座は同大学国際学部の事業の一環として開催されたもので、学生の他に市民数十名も聴講。共通テーマは「北海道の食文化」。食の視点から北海道(恵庭)の歴史を復讐する良い機会となり、有意義な時間が持てた。公開講座開催に感謝する。

渡部俊弘学長は開会挨拶で「北海道文教大学は学生及び地域のプラットホームでありたい」との趣旨を述べられたが、「地域や企業との連携で大学の存在意義が高まる、学生には社会との関りの中で己の進むべき道を探求して欲しい」「大学は(この取組みは)、あなたたちが旅立つためのプラットホームです」との思いが込められているのだろうと勝手に解釈。全く同感である。北海道文教大学が精力的な情報発信、取り組みをされていることに敬意を表したい。地元大学の隆盛は一市民として嬉しいことだから。

 

◆長町章弘「北海道の遺跡からわかる昔の食生活、恵庭の遺跡を中心に」(北海道文教大学特別公開講座2022.5.24)

恵庭市郷土資料館学芸員である長町章弘氏は、カリンバ遺跡など恵庭にある数多い遺跡調査に携わった体験、研究から、「遺跡から分かる食生活」「縄文人は何を食べたか」「調理の方法」「食材保存の方法」など具体的に解説。旧石器時代から縄文時代、続縄文文化期、擦文文化期、アイヌ文化期に至る恵庭の歴史を辿り、カリンバ遺跡に隣接する大学で学ぶ意味を併せ考えて欲しいと述べた。

 

◆高島英也「北海道の歴史、北海道の未来を考えるヒントに、第一回大地の誕生から明治前夜まで」(北海道文教大学特別公開講座2022.6.7)

サッポロホールデイングス株式会社顧問高島英也氏は、豊富な歴史知識と深い知見を駆使して「大地の誕生から明治前夜まで」の北海道史を解説。「アムール川から流れ込む淡水の影響による豊かなオホーツクの恵み」「北海道独自の文化園形成」「アイヌの広域な交流」「蝦夷地の意味」など。冒頭、高島氏は「何のために歴史を学ぶか?」と問い掛け、「今起きていることを理解する」「これから起きることを予測する」「生きるための知覚能力・認知能力を磨く」と整理していたが、その通り。また、資料の中で独自の読書メモ(エクセルファイル)を引用していたが、小生もこの方法をとっている。歴史など多くの事象を時系列・体系的に理解するために良い手法なので推奨する。

 

◆高島英也「北海道の歴史、北海道の未来を考えるヒントに、第二回明治から現代まで」(北海道文教大学特別公開講座2022.6.14)

北海道開拓の歴史から現在に至る経過を解説し、現在の課題について以下のように述べた。「農業のICT化と大規模化、食の輸出拡大、インバウンド需要の掘り起こしは、人手不足解消、国際競争力強化のためには必須な活動である。しかしながら、今の施策の方向性だけでは需要と供給のバランスのみで価格決定される価格競争に晒されるだけ。外資を含めた大資本から搾取されるだけの土地となってしまうリスクがある。インバウンドへの期待も限度がある。政治・行政の旗振り・支援は必須、しかしながらそこに過度に頼ってはいけない」「自立するには?」「地域の活性化を食の視点から考えよう」「地域とは?」「活性化とは?」と結んだ。

昔から思っていたことだが、北海道は官依存体質が抜け切れていない。必要なのは、意識の改革ではあるまいか・・・。

 

◆野村真弘「北海道とサッポロビール、146年前からSDGs.」(北海道文教大学特別公開講座2022.6.21)

サッポロビール株式会社北海道工場長野村真弘氏は、「なぜサッポロビールは北海道で生まれたのか?」「サッポロビールの原料へのこだわり」「恵庭に工場を建設した理由」「北海道における社会活動」「ビールが出来るまで」「サッポログループのサステナビリテイ」について紹介、解説。材料と製法に拘っているサッポロビールの姿勢が感じられた。ビール大麦の育種、協働契約栽培について近くで接し、工場へも何回となくお邪魔しているので、小生にとってもサッポロビールは身近な存在である。

聴講者から「缶ビールより瓶ビールが美味しいと感じるのは何故か?」など多数の質問があった。「工場長、貴方はどの銘柄を飲みますか?」に何と答えたと思いますか・・・。

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近代フランス史から見る危機対応(北大道新アカデミー2022前期)

2022-05-30 15:01:41 | 講演会、学成り難し・・・

不滅のはずの王政が崩れる日、危機が求めさせる強大な指導者

北大道新アカデミー2022前期、第3回と第4回を聴講した。講師は西洋史学研究室の松嶌明男教授(東京大学大学院修了、白鴎大学、清泉女子大学を経て平成24年から北海道大学)。主要研究テーマは「フランス革命によってヨーロッパで初めて保障されるようになった宗教的自由の成立過程と具体的な保障内容について」とある。「近代への転換点であるフランス革命の考察」に関する造詣が深い。

本講座では、フランス絶対王政の崩壊過程とその要因、フランス革命に至る経過と強大指導者ナポレオンの出現、強力指導者による独裁と政治的欠陥等について解説。独裁体制の欠陥と権力継承の難しさに関する論点は面白かった。

最後に、ロシアのウクライナ侵攻についても触れ、「我々は今、後継者のいない独裁体制の行方を目にしているのかもしれない」と述べた。

 

◆松嶌明男「不滅のはずの王政が崩れる日」2022年5月7日

概要:フランス絶対王政から革命まで。ヨーロッパでの市場経済の急激な発展は、土地所有と身分制に立脚する絶対王政を危機に導き、フランス王国は革命へ至る(資料から引用)。

1)フランス絶対王政(ブルボン朝)の統治とその構造:君主が絶対で最終的な決定権を握る政治体制であるが権力行使に制約があった。身分制議会である三部会、高等法院、カトリック教会の教義の利用など。

2)絶対王政の動揺、行き詰るルイ16世の治世、支持基盤の動揺

3)厳冬でパンや小麦、薪の価格高騰が引き金となり革命へ

4)革命後の混乱は強力な指導者を求めた

◆松嶌明男「危機が求めさせる強大な指導者」2022年5月28日

概要:近現代における「効率的な統治システムである独裁」について解説。フランス革命で危機に対処しようとした人々は、新たな安定を作り出すことができず、ナポレオンの独裁にその一歩を託した(資料から引用)。

1)独裁政治の類型として「議会政治の枠組みにおける少数議員による独裁」と「議会政治を形骸化させた強力な指導者による独裁」をあげ、問題点を整理した。

2)独裁に固有な政治的欠陥と権力継承について

・独裁者本人の体調(病気や老齢)が政治に直結することが問題

・独裁者権力行使の基盤が属人的であることが問題

・対応として ①強力な指導者がいなくなった時の集団指導体制を築いておく(徳川吉宗)、②部下の中から優秀な人物を養子とすることで実質的な後継者指名する(ローマ5賢帝)事例を示した。

◆時として強力な指導者が熱望されるが、独裁体制の長期化は腐敗や混乱を招きやすい。権力を握る者は、多くが「自分は他の者たちと違う」思っていて、他者の失敗の積み重ね(歴史事実)を学ぼうとしないからだと言う。私たちは、多様な意見を尊重するシステム、情報の共有化を常に担保しなければなるまい。

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金属製品と保存科学の世界(カリンバ土曜講座2022-1)

2022-05-25 18:37:19 | 講演会、学成り難し・・・

杉浦学芸員の初講座

2022年5月21日、恵庭市郷土資料館のカリンバ土曜講座を聴講した。タイトルは「金属製品と保存科学の世界」、講師は杉浦正和学芸員(奈良県生駒市出身)。

杉浦講師の専門は「トレハロースによる潮解性を持つ金属錆への効果」だと言う。トレハロース? 聞きなれない言葉だったので調べてみると、トレハロースはブドウ糖が二分子結合した糖(自然界の多くの動・植物や微生物中に存在)で、加工食品はじめ多くの分野で使われていることを知った。

例えば、変性抑制作用や品質保持効果があることから菓子、パン、惣菜、水産加工品、畜産加工品、レトルト食品、冷凍食品、飲料などの食品添加物として使用される一方、化粧品や入浴剤の保湿成分、クールビズや防臭効果をうたった繊維添加剤、切花延命剤などにも使われ、医学関連では臓器移植時の臓器保護液、手術による開腹後の癒着防止剤、ドライアイの治療薬、乾燥血液製造としても検討されているそうだ。杉浦学芸員の研究テーマ「文化財の腐敗防止処理に利用する研究」もその一例と言うことか。

 

◆講座内容

さて講師は、「保存科学とは?」と問い掛け、「さびと金属製品の保存」「西島松5遺跡出土刀の保存処理」について体系的に話を進めた。初々しくも正統的な組み立てである。

保存科学とは「自然科学的な手法を活用して文化財を適切に保存・管理・維持していく学問」と定義し、具体的には ①材質の調査、②肉眼では観察できない内部構造の調査、③文化財を後世に伝えていくための保存環境の調査、④保存修復に必要な材料と保存技術の開発研究からなると解説。

更に、「金属製品保存の歴史」「さびが出来る要因」について触れ、金属製品の保存処理を行うためには、①酸素と触れないようにする、②水分と触れないようにする、③金属製品の中の可溶性塩類をできる限り抜き取ることだとし、保存処理の基本行程を解説した。

処理工程は ①処理前調査、②クリーニング、③脱塩処理、④樹脂含浸、⑤復元、⑥仕上げ、⑦処理後調査からなるが、原興寺文化財研究所が実施した「西島松5遺跡出土刀」の保存処理に沿って具体的説明を加えた。

最後に、エックス線やCT、蛍光エックス線分析など機器の発達、脱塩処理や樹脂含浸法の進歩もあり保存技術は進歩しているが、保存処理はあくまで劣化スピードを緩めることに過ぎない。処理後も適切な環境で保管することが必要であると指摘した。

文化財保存と言えば、伝統的な修理修復を思い浮かべるが、科捜研のような自然科学的手法を組み入れた工程で進められていることが理解できた。些か専門的な箇所もあったが、参加市民にとっても興味ある講座であった。

 ◆企画展「金属製品と保存科学の世界」

恵庭市郷土資料館では並行して(4月16日~5月22日)、企画展「金属製品と保存科学の世界」が行われた。この企画展は、三菱財団50周年記念特別助成金(314万円)を活用し奈良県原興寺文化財研究所で修理していた恵庭市西島松5遺跡出土の刀3振が、修理を終え恵庭に戻ってきたのを記念して開催されたもので、多くの市民が訪れた。

地元の遺跡(西島松5遺跡)から出土した鉄製刀剣の、修理前写真と修理後実物との比較展示を見ることで、文化財の修復方法や保存科学について学ぶことが出来る有意義な企画展であったと思う。

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