うっかりミス
先日、二人の旧友に出版したばかりの冊子を贈った。H君から礼状が届き、末尾に「Y君への文書が入っていたので返送する、誤送かと思うが気にしないことにする」とある。発送時に小包の宛先を確認しなかったのが原因。「うっかりミス」である。
小学館デジタル大辞泉には「うっかりミスとは、ぼんやりしていて、しくじること。通常は起こるはずのない失敗」とある。一方、「ニアミス」は惜しい誤りを表現する時に使い、「ケアレスミス」は不注意による誤りを表現する時に使うそうだ。
また、類語・類義語として、不注意による失敗を意味する「凡ミス」、するはずのないような失敗を意味する「ぽか」、間の抜けた失敗をすることを意味する「どじ」があるとされる。これほど多くの表現があるのは、多くの人がこの種の失敗をしていると言えるかもしれない。
原因は老化? 過労やストレスも
「うっかりミス」が増えて来るのは脳の老化が原因との指摘がある。加齢により注意力、判断力などに関わる前頭葉の働きが衰え、うっかりミスが増えるのだと言う。確かにそうなのだろうと妙に納得する。加齢にともない視力、聴力、体力が衰え、その結果として注意力・情報力・瞬時判断力が低下してくることは、体感する処だ。
一方、過労やストレスでも「うっかり」が増えることが知られている。例えば、睡眠不足、運動不足、栄養不足も要因となり得る。最近は、スマホ依存によって脳に負荷がかかって疲労がたまる脳過労(いわゆる、スマホ脳)が増えていると言われるが、筆者もパソコンに向かう時間が長い。
DMN(Default Mode Network)
近年の研究で、ぼんやりしている時に脳の神経回路(Default Mode Network)が活性化することが分かってきた。つまり、楽しいことをボーっと考えているとDMNが活性化するのに役立ち、このDMNが稼働することで頭の中が整理され、記憶力が鍛えられ、ひらめきを生み出しやすくなり、脳の老化が抑えられると言う。
これなら、俺にもできそうだ・・・と、「うっかりミス」のことは忘れてしまった。
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