鈴木吾郎講演会「彫刻人生60年」を聴講する
彫刻家鈴木吾郎、北海道を代表する彫刻家の一人。恵庭大橋や市立図書館に立つ少女像を通じて多くの市民が身近に感じる作家である。この度、作品38点が恵庭市に寄贈されることになり、2025年3月12日寄贈セレモニーと講演会が開催されたので参加した(主催恵庭市教育委員会)。
寄贈作品の内訳は、「少女ASURA」などブロンズ12点、「少女頭像T」などテラコッタ15点、18歳」などFRP作品6点、石膏・デッサン等5点である。
写真左は「講演会栞から引用」
◆鈴木吾郎
栞の紹介記事から引用する。
昭和14年芦別村にて生誕、すぐに月潟村へ移住し中学2年まで過ごし、札幌市へ。札幌西髙を経て北海道学芸大学札幌分校(現北海道教育大学)特美1期を卒業後、恵北中学(恵庭市)に赴任し11年間勤務する。
道展会員、日彫展会員、個展は札幌・東京・フランス・中国等で35回開催、記念碑は国内に60数基。著作は「彫刻60年鈴木吾郎悠久を舞う」他3冊、執筆は高校美術教科書「自然から学ぶ」、北海道教育史、他多数。小樽商科大学非常勤講師17年間。
主な受賞歴:第40回道展新人賞1965、第43回道展会友賞1968、日展入選1976、道展常任委員1983-1988、恵庭市善行賞(図書館へ作品寄贈)1992、紺綬褒章2013。
◆彫刻人生60年を語る
記念講演で氏は恵北中学教師時代の想い出から語り始め、作家活動で考えていたこと、展示会でのエピソードなど熱く話した。
「感じるものを表現する」「作品は生き様を反映する」「芸術は貴賤老若を問わない」「稚心の美、老いて初心に戻る」などの言葉が体幹から滲み出るようだった。
◆作品寄贈記念 鈴木吾郎展
夢創館で2025年5月30日~6月15日、お披露目展覧会が計画されている。
その後、何処に保管展示されるのか公表されていないが、市民が気軽に目にできる場所(施設)であって欲しい。文化都市を標榜する恵庭市には是非、施設整備など対応を期待したい。