豆の育種のマメな話

◇北海道と南米大陸に夢を描いた育種家の落穂ひろい「豆の話」
◇伊豆だより ◇恵庭散歩 ◇さすらい考
 

恵庭の碑-14 恵庭テクノパーク「飛翔」の碑

2016-10-21 09:45:44 | 恵庭散歩<記念碑・野外彫像・神社仏閣・歴史>

国道36号線恵庭バイパスと道道45号恵庭栗山線に囲まれた,カリンバ緑地を含む一帯が「恵庭テクノパーク」である。或る日,この工業団地の入り口に白御影石の記念碑が建っているのを見つけた。工業団地周辺に植えられた緑地帯の紅葉を眺めていたときである。

 

場所は,道道45号線(基線通りと呼ばれる)を惠南から栗山方向に向かってJR千歳線の跨線橋を渡り,右側に恵庭テクノパークが広がり始めた地点である。この工業団地と道路の間には緑地帯と歩道が整備されており,工業団地入口に「ENIWA TECHNO PARK 恵庭臨空工業団地 恵庭テクノパーク」と書かれた案内塔(案内図がはめ込まれている)が目に入る。その脇に記念碑はあった

碑の正面には,恵庭市長 浜垣 實の筆になる「飛翔」の文字が刻まれている。また,裏面には以下の「碑文」が刻まれている。

「碑文 この地戸磯は 明治十九年頃 ひるなお暗い原始林を厳しい風雪とたたかいながら苦難を克服し 開拓の鍬を打ちおろして百年となる 私共は 当時を想起し 先人のかたがたに深い感謝の誠を捧げる 現在の恵庭市は 北海道の衛星都市として発展をつづけている この地戸磯は 恵庭市総合開発計画に基づき 恵庭テクノパークとして造成されることになった 地権者は郷土恵庭市の限りない発展を望み この開発計画に協力した そしてその証として この碑を建立する 平成元年五月吉日 戸磯東南地区工業団地開発期成会 会長 村上 實」

碑文から分かるように,平成元年(19895月の建立である。先祖が拓いた土地を郷土発展のために提供し,開発に協賛する人々の思いが込められている。基石の裏側には,記念碑建立協賛者の氏名(黒氏正幸,村上實ら30名)が記されている。碑が朽ちて判読不可能になる前に、氏名を記録して置こう。黒氏正行,村上實,前山辰雄,飯田莫則,弘中哲夫,大井重市,上森良一,黒氏勇,五東道信,木村一敏,竹本秀雄,津川重吉,中島正雄,藤本孝雄,駒嶺忠,鷲田ハルエ,姉崎健吾,臼澤秀雄,黒氏文子,佐々木藤雄,杉本清松,杉本廣男,中村行雄,大井茂,川島康次,松田清一,古田セツ,駒谷信幸,清田ハナ,木村チヨの30名である。また,碑の建立及び碑文彫刻は恵庭市加藤石材の石工とある。

恵庭工業団地(北柏木町)「拓望」と同様,この碑は歴史の中でどのように受け継がれて行くのだろうか。

恵庭市では総合開発計画で,「恵庭テクノパーク」「戸磯・惠南工業団地」「恵庭工業団地」「島松工業団地」「戸磯軽工業団地」の五つの工業団地を設け,工業専用地域に指定している。それぞれの工業団地は,交通の利便性,地質・地盤・用水・排水・電力・通信等施設整備,居住性などの利点を挙げて工場誘致を進めている。また,団地周辺は環境整備が行われ,地域住民の雇用促進も図られている。

恵庭テクノパークは「先進的な設備と快適なアクセスが,未来の技術を切り開く」と謳っている。現在76企業が活動しているというが,各企業のさらなる飛翔を期待したい。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする