春は入学式のシーズン
恵庭市長寿大学・大学院でも,5月11日恵庭市民会館で入学式・始業式が挙行された。平成28年度の入学生は50名(74名の希望があった),大学院進級生は26名。今年度の学生数は235名になるという。高齢者の学習意欲は益々健在である。ここでは,新入生に贈られた,歓迎の言葉を紹介しよう。
◆歓迎の言葉(在学生代表)
新入生の皆様,入学おめでとうございます。新たな挑戦の場を求め,期待を胸に入学されました皆さんの門出を,お祝い申し上げますと共に,在学生一同心から歓迎致します。
この4月には熊本を中心にした群発地震があり,多くの方々が被災されました。被災者の皆様には,衷心よりお悔やみとお見舞いを申しあげます。その厳しい環境の中,高齢者の方々も率先して復興に向け頑張っておられます。その姿には深く感銘を受けました。
世の中に高齢化社会と言う言葉が定着してから久しく,最近では「超高齢社会」と呼ばれるようになりました。総務庁統計によれば,現在4人に1人が65歳以上という状況にあり,20年後には3人に1人が高齢者と推定されています。
このような時代であるからこそ,私たち高齢者は「健康で心豊かに暮らす術」を身につけねばなりません。そのためには,常に新たなことに挑戦しようとする意欲を持ち続け,アグレッシブに行動することが大事であると考えます。高齢者だからと言って慢心せず,謙虚な心を持ち続け,日々に身体を動かし,社会に役立とうとする弛まぬ行動が重要であろうと思います。
皆さんの入学の動機は多様なものと拝察致しますが,講義や行事へ主体的に参加されることで,新たな出会いがあり,新鮮な体験があり,新しい知識を吸収できる喜びを感じることでしょう。
学生自治会では,長寿大学がより有意義な学びの場となりますよう,学習プログラムの企画,研修旅行や記念事業の実施などに知恵を出し合い,皆さんとともに大学運営にも参画して参ります。更には,会報の発行,パークゴルフやボーリング大会,学年行事など,親睦を深めるための行事を計画致します。是非,新入生の皆さんも受け身にならず,全員が積極的に参加されますよう期待しております。
折しも,恵庭市長寿大学は,本年度がちょうど開設40周年の節目の年に当たります。また,本年度から新たに「まちづくり科目」がスタートします。この記念すべき年に入学されました皆さんとともに,先輩が築き上げて来られた大学の歴史を偲び,更なる発展に向けて,教育委員会並びに関係機関の皆様のご指導・ご支援を賜りながら,新たな1ページを積み重ねたいと思います。
4年後の卒業時には,ここに入学された全員が「楽しい有意義な学生生活だった」と振り返ることが出来ますよう,一緒に学び,楽しい思い出を作りましょう。
学生生活で学んだこと,培った強い絆は,間違いなく私たちの生きざまに反映し,私たちが暮らす街・恵庭の発展に寄与することだろうと確信致します。年老いてなお,何かしら「社会に役立っている」と感じることができれば,たとえ経済的に貧しくとも,それこそ幸せなことではないでしょうか。長寿大学は,やがて訪れる「成熟社会」の生き方を学び実践する場でもあります。
最後に,皆さんが一日も早く学生生活に慣れ,日々の学習の場が新鮮で有意義なものになりますようご祈念申し上げ,歓迎の言葉と致します。
平成28年5月11日
在学生代表 長寿大学〇年 〇〇○○