重松清さんの『エイジ』を古本屋で買った。
びっくりした
新潮文庫。カバーには中学校の体育館。
ケースに入ったバスケットボールと、そこからこぼれたボールが、扉の開いた倉庫からフロアにまたがってあり、倉庫の奥には丸めたマットやバレーボールのポール、得点板に跳び箱が見える。。。
表紙をめくるとシンプルな横組みで、まず「新潮文庫」。タイトルの「エイジ」、「重松清 著」、そして葡萄の「マーク」と上からすべて1ラインで並んで、「新潮社版」の下に「7464」。
その、新潮文庫とエイジの9㎜くらいの空白に、手書きのシャーペン書きで、ひらがなの「たかはし」。
僕、高橋と言います。
びっくりしませんか
購入した本の、いきなり1頁めに、手書きで名前、しかも自分と同じ姓が書き込まれていたら。
確かに古本に書き込みはあることだ。ただそれが、こーゆー偶然になることは、ねえ…。まあ平凡な名字ではあるけどネ。
その謎は8頁の9行目に解ける。
“ぼくの名前--高橋の下には、三つ目の「正」の字が完成していた。”
なるほど、僕が買う前にこの本を手にした人は、主人公「高橋エイジ」をわざわざ表紙に書き入れたのだな。
読み進んだ59頁。Ⅰ章の4の終わり間際、
“掌で弦の震えを止めた”の「弦」の字の脇に、またも手書きで今度は「げん」と読み仮名をふっている。どうやら小学生のような筆跡である。
そういえば、僕が初めて文庫本を買ったのは小学校6年生だった。担任の小俣先生が、探偵小説(二十面相やルパン)を好んで読んでいた僕に、クリスティを紹介してくれ、中でもお勧めという『ABC殺人事件』を駅前の大塚書店で買ったのだった。。。
なんじゃこの小さい文字は
それに漢字ばっかじゃ。しかも、文章が少々難解だ。でも、読み応えはある。さらに安価なのが嬉しい
当時の僕のおこずかいは月に600円だったからナ。
と、文庫本の思い出からおこづかい論へ…
話がスライドしそうだ
山本周五郎賞受賞作でもある『エイジ』の話。
それは別途、日を改めて書きます。




新潮文庫。カバーには中学校の体育館。
ケースに入ったバスケットボールと、そこからこぼれたボールが、扉の開いた倉庫からフロアにまたがってあり、倉庫の奥には丸めたマットやバレーボールのポール、得点板に跳び箱が見える。。。
表紙をめくるとシンプルな横組みで、まず「新潮文庫」。タイトルの「エイジ」、「重松清 著」、そして葡萄の「マーク」と上からすべて1ラインで並んで、「新潮社版」の下に「7464」。
その、新潮文庫とエイジの9㎜くらいの空白に、手書きのシャーペン書きで、ひらがなの「たかはし」。
僕、高橋と言います。
びっくりしませんか

確かに古本に書き込みはあることだ。ただそれが、こーゆー偶然になることは、ねえ…。まあ平凡な名字ではあるけどネ。
その謎は8頁の9行目に解ける。
“ぼくの名前--高橋の下には、三つ目の「正」の字が完成していた。”
なるほど、僕が買う前にこの本を手にした人は、主人公「高橋エイジ」をわざわざ表紙に書き入れたのだな。
読み進んだ59頁。Ⅰ章の4の終わり間際、
“掌で弦の震えを止めた”の「弦」の字の脇に、またも手書きで今度は「げん」と読み仮名をふっている。どうやら小学生のような筆跡である。
そういえば、僕が初めて文庫本を買ったのは小学校6年生だった。担任の小俣先生が、探偵小説(二十面相やルパン)を好んで読んでいた僕に、クリスティを紹介してくれ、中でもお勧めという『ABC殺人事件』を駅前の大塚書店で買ったのだった。。。
なんじゃこの小さい文字は

それに漢字ばっかじゃ。しかも、文章が少々難解だ。でも、読み応えはある。さらに安価なのが嬉しい

当時の僕のおこずかいは月に600円だったからナ。
と、文庫本の思い出からおこづかい論へ…
話がスライドしそうだ

山本周五郎賞受賞作でもある『エイジ』の話。
それは別途、日を改めて書きます。

