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旧ソ連の国営レーベルMelodyaに残された素晴らしき一枚。なにせロシア語で表記されているために全く読めず詳細不明なのですが、裏ジャケットを見る限りAleksander Rjabovなるフルーティストがアレンジした楽曲を2人のシンガーが歌うというLPの様です。オープニングを務めるA-1のジョビン・カヴァー、Sa Tantsi Sambatからアンニュイな雰囲気漂いまくりで良い。そしてUno Loopなる男性シンガーが歌うA-3のKamina Eesは刹那感漂うスウィンギン・ボッサの快作。ブラジリアンな雰囲気に包まれながらもアレンジはあくまでクールで、各楽器も洗練された演奏を聴かせてくれます。そして何より素晴らしいのがB-3に収録されたMartsis Maiという曲。2管編成で展開されるシャープな演奏にUno Loopによる哀愁漂いまくりの美声&こみ上げメロディが乗るという、これでもかというくらいに洗練された一曲。モーダルなジャズ・ボッサ・ヴォーカルとでも言うのでしょうか?同じ旧ソ連のMelodya発で人気のMarina Granovskajaよりも、こちらの方がより今の気分に合っている気がします。とにかく旧ソ連のレコードということで手に入りづらい上に再発も期待できませんが、それでも目にした際には試聴してみて下さい。アメリカや西欧にはない社会主義下ならではのグルーヴが体感できます。ちなみにPremium Cutsのホームページ見る限り、ジャケ違いのスウェーデンMetronome盤もあるよう。しっとりと夜に聞きたい一枚です。梅雨時のこれからの季節にも良いかもしれません・・・。
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