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【日、対米ファイナンス力を自ら失ってみせて米を…】金価格1グラム1万円を超えたことの意味⑦

2023-09-17 00:02:52 | 金(ゴールド)
前回からの続き)

 アメリカは戦後、前述のようなスキームのもと、日本(だけ)に借金を実質的に棒引きさせることで、その「アキレス腱」(他国に依存せざるを得ない国家的弱点)である「金利」(米国債乱発、制御不能の急騰、そして激しいインフレ)リスクの顕在化を防いできました。日本からみれば、その棒引き分(兌換不履行の金塊を含む)は当然、国家国民が食らう大損害です・・・が、百歩譲って必要コストと見るならば、それは・・・こちらの記事等でも書いたように「安保代」です、いや、でした。こちらの記事等で書いた現実を踏まえれば、もうとっくに「でした」・・・の過去形です、これ。であればこの出費は不要というもの、だから、さっさと終わりにしたい・・・ところなのに、かの国は引き続き・・・

 で、日本がとった策が、日銀の現行金融政策「異次元緩和」(長短金利操作付き量的質的金融緩和)という次第。その目的が「三段構え」(「表向きの目的[インフレ年2%程度現出]」「本当の目的[アメリカ支援]」「本当に本当の目的[アメリカ自壊誘導]」)になっているのは何度も指摘済みですが、上記は「本当に本当の目的」に関連するところです。つまり・・・これで円安ドル高を誘導して日本(ジャパンマネー)の対米ファイナンス力(ドル・米国債の購買額)を落とすことでアメリカをマネー不足に、そして自らマネーを刷らざるを得ない状況(≒FRBの量的緩和、これがもたらす不動産マネーの大量発生)に追い込んで、結果としてインフレ高進すなわちドル価値の劣化と社会の「分断」深化を促して・・・最後には同国を自壊に導く・・・ことで、永遠になくならないと思われた?わが国家国民の利益が理不尽に奪われる上記構造を消滅させる、ということ。

 そのあたりは、最近のこちらの記事でも書いたように、2013年春の上記政策開始からいままでの日本の米国債保有額がまったく増えていないことから推測できます。そりゃそうです、いくら日本が経常黒字国(対外貸付力がある国)とはいえ、同開始前は80円で1ドル買えたのに、現在は0.6ドルも買えないのですから。であれば(だからこそアメリカは、それで不足するマネーを自分[不動産]で生むしかなくなって)この間のアメリカの不動産価格が10年間でちょうど2倍にも膨張するのは当然でしょう(2013年4月151→2023年7月308、ケース・シラー値)。そして、これで潤う一握りの人々が、かの国の支配層になっているから、上記政策は大いに歓迎されこそすれ、まさかこれに「本当に本当の…」が仕込まれているなんて夢にも・・・ということ。

 もっとも、日本側の上記政策の実行者である日銀そして本邦政府は、これ「本当の目的」つまりアメリカ支援のために行っている、と信じ込んでいるはずです。でないのなら、こちらの記事に書いたようなこと、すなわち円安進行で対米投資力が減少していく途中で「ゆうちょ銀行」の預入限度額を引き上げること(同行に米国債投資用のマネーを呼び込むのが目的)なんてしないでしょうから。まあ、それで同投資用の「ゆうちょマネー」がちょっと増えたところで、さらに円安になれば、そのパワーはたちまち消滅しますけれどね・・・って防衛費増額と同じように・・・

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