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【中国EVにもガソリン車等にも価格面や製品ラインナップ等で勝てないテスラは…】早くも凋落のテスラが象徴する米産業と…のトホホぶり③

2024-07-03 21:17:36 | アメリカ
前回からの続き)

 先述のように、昨年の販売台数こそ世界一だったもののBYDをはじめとする中国の電気自動車(EV)の攻勢に押される一方になりつつある?アメ車期待のテスラ・モーターズですが、今年に入ってさらに厳しい状況に直面しています。同社の第1四半期の販売台数は前四半期の20%減の約38.7万台と、市場予想の約46万台どころか前年同期42.3万台すらも9%ほど下回ってきました。直近の報道では今年度第2四半期の同台数は前年同期比で5.8%減の43.9万台で2四半期連続のマイナスと、低落トレンドが加速してきた印象です。そんなこともあって同社では、世界各地の工場周辺において、たった2つの既存モデル(Yと3)の在庫が積み上がり、新モデルの開発・投入どころではなくなって、それが選択肢の無さからテスラの魅力低下につながって・・・の悪循環に・・・

 これに対し、BYDは、中国市場での独フォルクスワーゲンとのシェア争いで優位に立つための値下げ等が響いて売上高こそ市場予想に届かなかったものの、その分、販売台数は押し上げられたか、EVとプラグインハイブリッド車の合計で前年同期比14%増の62万台強、輸出台数は9.8万台と153%も増加しています。このあたりEV業界においてはBYDを主役に価格面を含めた競争がますます激化・・・というより、正しくは、BYDをはじめとする中国勢がますますシェアを拡大し、逆に、これまでは上位の座にあったテスラやフォルクスワーゲンなどが転落していくプロセスに入ってきたといえそうです。

 そしてEVは現在、エンジン車(ガソリン車など)ともシビアなシェア争いを演じています。EVはエネルギー効率が高いとされていることなどから、中長期的にはガソリン車などに代わって普及していくのでしょう(?)・・・が、足元ではEVならではの課題、つまり充電インフがまだまだ不十分、信頼性への不安、そして何よりも価格がガソリン車と比べて安いとは言い難い、といったあたりが浮上し、それがシェア拡大に対する(短期的な?)障壁となっているもよう。であれば、自動車購買層の多くは、これらにおいてまだまだアドバンテージを維持するガソリン車の安いモデルでかまわない、あるいは、(燃費が良い)トヨタ自動車プリウスに代表されるハイブリッド車(HV)を選ぼう、等となってくるでしょう・・・

 以上を総合的に勘案すれば、EV車はBYD等の中国メーカーが米欧市場を含めて世界各地でいっそう存在感を高めつつ、これがトヨタを筆頭としたエンジン車(ガソリン車やHV車)メーカーとシェア争いを繰り広げ・・・といったあたりが今後の自動車マーケットのメインの図式になりそうです。ここでテスラは・・・上記からすれば、この図式の蚊帳の外・・・って敗者になるしかないのでしょうね、(中国に負ける)EV市場においても、そして(トヨタ等に負ける)自動車市場全体においても・・・

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