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【いまのインフレがWW2以降で最悪といえる理由】アメリカにはインフレ高進以外のコースはない①

2022-01-21 00:03:01 | アメリカ
 やはり、誰が大統領になっても変わらないし、向かうところも変わらないし、変えようがない・・・ってことなのでしょう。したがって、わたしたちも、いいかげんに・・・

 今月20日、米ジョー・バイデン大統領は就任一周年を迎えました。ということで現在、かの国そして日本を含む各国では、バイデン政権とアメリカのこの1年を振り返るスタンスのニュースや解説が多く伝えられているところです。

 で、そこで誰もが真っ先に指摘せざるを得ないのは・・・やはり、この間のアメリカにおけるインフレ高進でしょう。そのあたりは、昨年12月の米消費者物価指数(CPI)が前年同月比で7%もの上昇になったとの先日の発表が象徴しています(って、この期間はバイデン政権の1年間とラップしているわけですからね)。そしてスゴいのが、この上昇率、約40年ぶりもの大きさだということ。となると、40歳前後より若いアメリカ人にとっては人生で初めて経験するほどの物価の値上がりということになりますね・・・

 ・・・って、いや違うな。この現下のインフレ、じつは40年前、もう少し正確には1980年代初頭(だいたい第二次オイルショックのころ)のインフレよりもずっと悪質といえます。というのも、当時はインフレではあったものの金利も高く(長期金利は年率10%をかなり上回っていました)、差し引きの実質金利はおおむねプラス圏にあったものと推測されるのに対し、いまこの瞬間の同金利はマイナス5%!?(=[長期]金利2%弱-CPI7%)もの低さだから。つまり、一生懸命に預貯金(≒米国債投資)に励んでも、その元利合計額はモノの価格上昇にまったく追いつけない(1年で5%ほども離される)、ということ。これほどに実質金利が落ち込んでしまった―――インフレが激化した―――ことは、かの国ではこの40年間・・・どころか、保守的に見ても第二次大戦後以降ではなかった、と思われます。ということで、いまのインフレは、若年層はいうに及ばず高齢者をも含めた、ようするに存命中の全アメリカ人にとって、未体験ゾーンの悪質さ、といえるでしょう。そこは、繰り返しになりますが、見た目のインフレ率よりも実質金利の大幅なマイナスこそが最悪だ、ということです・・・

 で、バイデン大統領ですが、そうした窮状にあるアメリカの政権トップとして、このあたりを意識しないわけにはいかないところです。実際、ブルームバーグ等によれば、同大統領は同就任1周年の前日に当たる19日の会見で、物価上昇が定着しないよう確実にする極めて重大な責務が連邦準備制度(Federal Reserve)にはある、と述べることで、インフレを抑制しなければならないと考えていること、そしてそのようにFRB(米中銀)には動いてほしいと希望している様子をうかがわせました。まあお気持ちは分かります、FRBは中央銀行ですからね。が・・・

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