(前回からの続き)
ちょっと脇道に逸れましたが、前々回、次のような流れを綴りました。すなわち:米FRB、原油価格を跳ね上げるために禁断のマイナス金利誘導へ→米ドル札の大洪水が発生して油価は急上昇・・・するが、食料品等の価格も一緒に暴騰して制御不能のハイパーインフレへ→ドル(、ユーロ、人民元、新興国通貨等はすべて)「沈没」(暴落)→円、まるで箱船のように、自ずと(市場原理に従って)「浮上」・・・
さて、このように円が強いのは、こちらの記事等で述べたように、それが「メイド・イン・ジャパン交換券」だからでした。よってこの箱船、世界に冠たるメイド・イン・ジャパン(ほぼすべてのジャンルをカバーする高品質・高付加価値の日本のモノ&コト[おもてなしに代表されるサービス品質])そのものともいえるでしょう。ノアの箱船には、新世界作りを担うノアの一族、そしてすべての種類の動物が、1つがいずつ、乗り込んでいたとのことですが、その物語はいま、まさに現実のストーリーになってきたような気がします。これから本格化するであろう上記混乱が収束した後の世界を、日本が、(ほとんど唯一、他国に依存しているエネルギーの劇的なコストダウンに助けられて)メイド・イン・ジャパンと円の両輪でリードしていくだろう、ということです。
いっぽうのアメリカや産油国らは、これまで、自分たちの「購買力」としてきた原油≒ドルの価値の急落(というか、需給の観点から見た本来の妥当な価格への低下)によって、いかに身の丈を超えた消費をし、持続不可能な借金をしてしまったか、思い知りつつあります。このままでは破局、したがって、その清算手段は、すべてを押し流す上記の大洪水以外に、ない・・・(?)
わたしたちはきっと、時代の大きな節目に差し掛かっています。新型コロナウイルス感染拡大は、いまから急速に進んでいく上記大変化のトリガーに過ぎないのかもしれません・・・
(「『日本『円』以外全部沈没』で新時代の箱船となる日本」おわり)
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