ことのは

初めに言葉があった。言葉は神とともにあった。言葉は神であった。と、ヨハネは言う。まことに、言葉とは不可思議なものである。

ほんとうのこと

2016-09-05 10:03:05 | 日記・エッセイ・コラム
NHKのスクープ以降のことだが、
皇位継承問題がよく話題に上る。
先日も朝生テレビで議論されていた。
その内、政府主催の有識者会議とかも開かれるのだろう。
もうウンザリである。
・・・・・
議論に意味があるとは思えない。
聞いているとほとんど一方的なのである。
自己主張ばかりで対立意見は否定するのみ。
これでは議論にならない。
皆そもそも意見を変える気はないのだ。
こんなものは無用である。
そこまで言ってしまえば身も蓋もないのだが。
それにしても何か方途はないものか。
納得できるような方途は。
・・・・・
先日のテレビ放送で天皇の「おことば」を聞いた。
なるほど凄いと感じ入った。
スキが無いのである。
思いに溢れており、どこまでも無私なのだ。
それはそうだろう、それは祈りなのだから。
天皇は人ではあるが、常の人ではないのだ。
まったき特別な人なのである。
それを戦前は現人神と言った。
私にとっては今もだが。
天皇が長い歴史の中に在るのは承知の通りである。
少なくとも二千年は超えるだろう。
それを近々に創られた言葉で括るのは論外だ。
とりわけリベラルがよく使う言葉は。
例えば自由や人権などだが…。
それらは残念ながら表層的なもの言いでしかなくなる。
議論はさておき、報道もしっくりこない。
ことは真摯に伝えてほしいのだが、
どうも政治色が抜けきらないようだし、
視聴者に迎合して見世物化しているようだし、
…。
私にはピンとこないというか。
・・・・・
ほんとうのことは別にある。
天皇家は天皇家だけの力で在るのではない。
天皇家を支える力があってこそだ。
それも一筋縄の力ではない。
そうでなければ在り続けることはできない。
何しろこの長い歴史である。
そのことを忘れている。
というか、考えようともしない。
そんなことで議論をしても、無意味なのは当然である。
だが、その力は見えない。
学校では決して教えない。
もちろん知らないからなのだが。
私も当然知らない。
知らないが、
そこはそうだろうと、
確信している。
だから面白いのだ。
だから知りたいのだ。
・・・・・
にしても、
この問題は必ず良き方向で納まると思う。
そのことは疑わない。
今の状況は、
つまりは国民への喚起なのだろう、
天皇という存在への。
まあ、そういうことだろう。