充分かと思っていたPCL7。内周でちょっとビビり。ここで回転シェルの出番となる。リュートのための古風な舞曲とアリアでは、小ぢんまりとした細部のくぐもった未熟な録音と思っていた。それがちょっと離れたところから繊細な響きまで録られている。派手さはないが、古風な、の雰囲気を出す優れた録音であった。103の為のといっても良い位の回転シェル。本領発揮である。これだけ聴くと他は不要と思える。103、EMINENTを超えろ、である。透明感が優れている訳でもない。レンジも伸びてる訳でもない。エネルギー感がある訳でもない。特に優れているものを持っている事はないが、抜群のバランス。可もなく不可もなく、が高次元で達成されている。ここにきてそれが解かった。以前は特徴の無いつまらないカートリッジと思っていた。SME3012Rをいじった時、心地よくふわっと空間に浮き上がった。このころから良さが解かってきた。今ではその時とは較べ物にならない。「ふーんこんなふうに鳴るのね」だった・・・・それが今では十分聴くに堪える。開発者はこの音を目指していたとしたら何とも渋い感覚。ちょい聴きでは良さが解からないだろう製品を良く作ってくれた。大方の人は一般の評価、それも腕のある少数の人の、で聴いてるだけではないか?とか勘ぐりながらも、40年のロングランはそんな事は無いと言っているみたい。まあ、だいぶ遠回りしたが「機器を使いこなす」事が出来て良かった。marantzMC1000トランスの効果もある。ただ、このシリーズが良いというだけで買っただけの。
ちょっと陶酔しすぎた感想になってしまった。
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