なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

熱中症

2023年08月20日 | Weblog

 8月17日木曜日の夕方に、34歳男性が職場の同僚に連れて来てもらっていた。午後の救急当番の先生が、その日の当直でもあった。

 大型施設内とその外でしごとをしていた。暑い日だが水分摂取は少なかった。昼頃から調子が悪くなり、休んでいたそうだが、倦怠感や嘔気が回復しないために受診した。

 血圧は147/103mmHgとむしろ高値だった。脈拍数113/分、呼吸数11回/分、酸素飽和度97%(室内気)、体温35.9℃でバイタルとしてはさほど問題がない。

 熱中症として点滴と検査が行われた。(時間外は検査技師不在だが、時間内ぎりぎりの受診だったので、残業して検査してくれた)

 血算は、赤血球624万・Hb19.2・Ht56.7と著明な脱水症だった。血清クレアチニンが2.82mg/dlと急性腎前性腎不全を呈している。

 500mlの点滴6本(酢酸リンゲルを使用していた)が入って、翌18日は赤血球534万・Hb16.1・Ht50,5と前日よりだいぶ改善したが、おそらく普段の値には戻っていないだろう。血清クレアチニンが2.58mg/dlと悪化はしてないので、回復していくと見込まれる。

 受診時はCK296と軽度の上昇だったが、翌日は5485と著明に上昇して、横紋筋融解が起きていた。入院後は下肢のツッパリ感を訴えていたが、翌日には軽減していた。

 翌日の検査で退院も考慮となっていたが、入院・点滴は継続となった。

 

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