なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

今さらですが、麻黄湯

2016年11月22日 | Weblog

 先週の土曜日に井齋偉矢先生の「サイエンス漢方」の講演を聴いた。今月5日には当院でもインフルエンザ(A型)第一号が診断されて、日曜日にはノロウイルスによると思われる感染性(胃)腸炎の小児・成人が多数受診していた。

 漢方のインフルエンザ治療の第一選択である麻黄湯は当院(院内処方)にはなかったので、入れてもらうことにした。また、ノロウイルスの感染性(胃)腸炎にお勧めの、桂枝人参湯もできれば入れておきたい。夜間休日は院内処方しか出せないので、新規薬として申請しなければならない。

 新規薬採用は、原則一増一減、つまり何か1剤を新規で入れる時は、すでに院内に入っている1剤と交換になる。種類はなんでもいいが、とりあえず院内採用の漢方薬が正確にわからないので、薬局で一覧票にしてもらうことにした。今さら麻黄湯というのも、相当遅れているようだが。

 胃癌・バイパス術後で通院していた90歳男性が、1週間前から食事摂取できなくなって入院した。バイパス術は5月末に行った。10月半ばに胃穿孔をきたして、腹腔内遊離ガスが大量にあったが、うまくふさがって退院していた。今日のCTで遊離ガスは吸収されていた。単純CTなのでぼやっとしているが、胃癌が増大して腹水もある。外来で見ると、老衰の雰囲気だったが、点滴を開始して病棟に上がると表情がよくなった。大津流でステロイド(デカドロン2mg)をちょっと混ぜてみる。バイパス術をする時に半年持てばと言ったが、ちょうど半年になった。

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