なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

橋本脳症は常識?

2016年11月13日 | Weblog

 山中克郎先生の「医療探偵 総合診療医」光文社新書を読んでいた。最初の症例1は橋本脳症だった。橋本脳症?。知りませんでした。橋本病に伴う脳症で、甲状腺機能異常によらないそうだ(7割が甲状腺機能正常)。自己免疫的機序による脳症で、αエノラーゼN末端を標的とする抗体(抗NAE抗体)が発現する。好発年齢は20~30歳代と60~70歳代と二峰性分布になる。急性脳症型(意識障害・精神症状)が多いが、精神病型(うつ病・統合失調症)・運動失調型もある。ステロイドが効果があり、診断がつけば治せる疾患だ。

 これまで当たったことはあるのだろうか。意識障害・神経症状・精神症状が続いていて、原因がわからなければ、診断がつかないまま診ることはない。神経内科へ紹介することになる。診たことはないのだろう(たぶん)。treatble dementiaの鑑別として、甲状腺機能検査は出すが、正常域だとそこで甲状腺疾患は除外していた。橋本脳症は常識でしたか。

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