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読書日和

お気に入りの小説やマンガをご紹介。
好きな小説は青春もの。
日々のできごとやフォトギャラリーなどもお届けします。

岩国市民として

2015-05-02 22:38:19 | 政治
先日の「岩国市民憲章」という記事で「大切にしたいもの ― それは みんなの夢 みんなの命」と「守りたいもの ― それは 豊かで美しい自然」については重大な問題を抱えていると書きました。
この記事ではそれについて書いてみようと思います。
特に重要なのが「大切にしたいもの ― それは みんなの夢 みんなの命」です。



上の地図は、中国外務省から流出したとされる2050年のアジア太平洋地域の地図です。
これを見ると2050年にはいくつもの国が中華人民共和国に支配されていて、日本もそうなっていることが分かります。
こういう話題が出ると必ず「うそだ、デマだ、あるわけない」と言い出す人がいますが、現在中国の一部になってしまったチベット自治区はかつてチベットという国で、ウイグル自治区は東トルキスタンという国でした。
いずれも中国に領土を侵略され、中国の一部にされてしまいました。
現在も元々のチベット国民、東トルキスタン国民への人権無視の激しい弾圧は続いています。
この歴史的事実から考えて、2050年までに中国が上の地図のように領土侵略を狙いに行くのは十分あり得ることだと思います。
現在進行形で南沙諸島を侵略してフィリピンらと激しく対立し、日本の尖閣諸島侵略への野望を露わにしていることからもそれは言えることです。

山口県の岩国市には、海上自衛隊岩国航空基地と米海兵隊岩国航空基地があります。
中国地方における重要な守りの拠点となっています。
岩国市では米海兵隊を岩国から追い出そうという声があるようなのですが、私には信じがたい話です。
地理的に見て、中国がそう簡単には西日本を侵略できないようにする重要な守りの拠点、「抑止力」となっています。
それを、米海兵隊を追い出してこの地の力を弱めてしまっては、それだけ中国に「侵略の勝機あり」と見なされる危険性が高まることになります。
果たしてそれで岩国市民憲章の「大切にしたいもの ― それは みんなの夢 みんなの命」を体現できるのでしょうか。

ちなみに、何が何でもアメリカ海兵隊を追い出すというのであれば、それ相応の力を日本が自前で準備する必要があります。
岩国市における海上自衛隊の力を大幅に強化するということです。
ところが、強硬にアメリカ海兵隊を追い出すと主張している人達がきちんとこういった案を示しているかというと、残念ながら示してはいないようです。
それでは防衛力を弱めて中国による侵略を誘発しようとしているようにしか見えず、この人達にはかなりの疑問があります。
しかもこの手の人達は海上自衛隊の防衛力を強化したらしたで今度は「軍国主義だ、右傾化だ」などと言ってやはり反対運動を展開するのではという気がしています。

私も岩国市に住んでみて、たしかにジェット機の音がうるさいとは思います。
しかしそれよりも「平和」を、つまり「命」を守ることが大事だと思うので、「とにかく米海兵隊を追い出せばそれでいい」というような無茶な考えには反対です。
ひとたび中国に侵略されれば多くの命が失われ、豊かで美しい自然も壊滅するのは目に見えています。
武力によってあからさまに平和を乱そうという覇権主義の国がすぐ隣に居るのですから、中国に侵略をさせないようにするための強固な安全保障を真剣に考えるべきです。

東京マラソン2015 仮装大賞なランナーたち その4

2015-05-02 17:05:15 | フォトギャラリー
「東京マラソン2015 仮装大賞なランナーたち その3」からの続きとなります。
その3をご覧になる方はこちらをどうぞ。

東京マラソンから早2ヶ月が経ちました。
だいぶ間隔が空いてしまいましたが、「東京マラソン2015 仮装大賞なランナーたち」のその4を作りました。
マイペースにラストまで作っていこうと思いますので、お付き合い頂ければ幸いです


----- 東京マラソン2015 仮装大賞なランナーたち その4 -----


ピカチュウ


青い髪の人!


その1に登場したルパン三世!


ガチャピン!


その1に登場した神主と巫女!
以前のフォトギャラリーに登場したランナーも続々と銀座にやってきています


たい焼きとアンパンマン!


泥棒!


工事現場の人!


祭りの法被!


ニワトリのコンビ
和みますね^^


おむすびのコンビ
いずれもカップルか夫婦での参戦でしょうかね


「ONE PIECE」のモンキー・D・ルフィ!
毎年必ず見かけます


これまた祭りの法被でお祭りスタイルの人と、後ろにはさりげなくピースサインのリラックマ!


富士山
世界遺産にも登録され、さすがの存在感で東京マラソンを席巻しています。


ネコ!


ふなっしー!
ゆるキャラの常識をくつがえした伝説的なぶっ飛んだゆるキャラです。


「ドラゴンボール」のスーパーサイヤ人孫悟空!


再びふなっしー!
さすがの人気です。


なすび!


トマトと、手前にはパンダ


サラリーマン!





スパイダーマン!


ミニーちゃん!


チームエルモ!
「セサミストリート」のキャラです。


ウイスキー


またまたトマト!
結構風の抵抗を受けそうな気がします。


「ドラゴンボール」のスーパーサイヤ人ベジータ!


チャイナドレス!


ガストの人!


「アナと雪の女王」のオラフ!


「妖怪ウォッチ」のジバニャン!
大会屈指の人気仮装だけに見かけることが多いです。


デコレーションケーキのお二人


黒猫
「妖怪ウォッチ」のダークニャンでしょうか。
そして後ろには侍の人。


メイドさん!


くまモン!
熊本県が誇る最強ゆるキャラです。


キティーちゃん!


「アナと雪の女王」のオラフ!


「その1」でトリを飾った「お父さんは頑張るゾッと」さん!
無事にここ銀座にも登場しました。


広島東洋カープ
広島方面に引っ越したのでちょっと親近感が湧いてきました(笑)


アヒルコンビ!


ふなっしー!


ビール


ミッキー!


獅子舞!


「新ちゃん」なる人物と、その後ろには「はえぬき」の人。
生え抜きのスーパースターといえばFCバルセロナのリオネル・メッシ選手が思い浮かびます


マトリックス風サラリーマン!


ワンちゃん


ビクトルさん!


マリオ!


カラーアフロ!


ネギ!


ふなっしー!
さすがの人気なっしー!


目指せ10000ハイタッチの人!
順調にハイタッチは進んでいるのでしょうか。


なんか凄いおっちゃん!





マリオ!


タキシード!


伊達政宗!


ワリオ!


眠そうなカンガルー!


ツタンカーメン!


ドラゴンボールの孫悟空!
スーパーサイヤ人にはなっていないようです(笑)


5時間のペースメーカー。
ペースメーカーの近くには多くのランナーが密集しています。


マイケル・ジャクソン!


スーパーマン!


ひつじ!
2015年の干支です

というわけで、「その4」はここまでです。
残るフォトギャラリーはあと2つか3つになりそうです。
続きをどうぞ楽しみにしていてください

※「その1」をご覧になる方はこちらをどうぞ。
※「その2」をご覧になる方はこちらをどうぞ。
※「その5」をご覧になる方はこちらをどうぞ。
※「その6」をご覧になる方はこちらをどうぞ。


※フォトギャラリー館を見る方はこちらをどうぞ。

※横浜別館はこちらをどうぞ。

※3号館はこちらをどうぞ。

「お待ちしてます 下町和菓子 栗丸堂3」似鳥航一

2015-05-02 11:51:26 | 小説
今回ご紹介するのは「お待ちしてます 下町和菓子 栗丸堂3」(著:似鳥航一)です。

-----内容-----
春めく浅草は、今日も多くの人でにぎわう。
そんな陽気につられてか、甘味処栗丸堂はどこか落ち着かない。
それもそのはず、若主人の栗田に悩みの種が増えたのだ。
悪友の浅羽が調べた葵の正体は、栗田の心を揺るがすことに。
自分は葵をどう思っているのか、どうするべきか。
決断を迫られていた。
そんな栗田の気持ちも知らず、店には面倒事が舞い込んでくる。
笑いあり涙あり。
和菓子が育む緑は末広がりのようで。
やさしい味わいがもたらすそのてんまつはいかに?

-----感想-----
楽しみにしていたシリーズ第3巻、先日発売されたのでさっそく購入して読んでみました。
今作は以下の三編で構成されています。

あんみつ
みたらし団子
金平糖


「あんみつ」
冒頭は浅羽怜(りょう)と楓の兄妹の会話から始まります。
楓は先日高校を卒業して今は浪人生。
大学受験に失敗したショックからは立ち直っているとあって良かったと思いました。

ここは浅草。日が暮れると昼間とはまた違う、風雅な日本情緒を漂わせる町。
ライトアップされたスカイツリーが隅田川越しに聳える、静かな夜の隅田公園

これらの表現は良いなと思います。
自然と浅草への興味が湧いてきます。

春のある夜、栗田は浅羽に話があると言われ二人で隅田公園に行きます。
そこで浅羽が語り始めたのは葵のこと。
浅羽が調べた葵の正体は日本最大の和菓子メーカーの社長令嬢。
前作で「鳳城のお嬢様」と呼ばれていたことからこれは予想どおりでした。
予想外だったのは浅羽が葵に惚れたと言っていたことで、葵に好意を抱く栗田はだいぶ動揺していました。

「あんみつ」という話だけに、あんみつの具材やその成り立ちに関することが色々分かります。
小豆は皮が硬く、へそにある給水組織からしか水を吸わないので他の豆より膨らむのに時間がかかります。
そのため良質の餡を作るには前の日から小豆を水に浸すとあり、なるほどと思いました。

「あんみつを最初に作ったのは銀座にある明治創業の老舗」とあり、これは知りませんでした。
調べてみると、現在も銀座五丁目のコアビル一階で営業している「若松」というお店があんみつを最初に作ったようです
あんみつの誕生には「みつ豆」の存在が不可欠で、まず浅草にある羊羹店の「舟和」でみつ豆が考案されました。
そこから、当時は汁粉屋だった「若松」の二代目、森半次郎氏が自慢の餡をより活かそうと工夫を重ね、昭和5年にみつ豆に餡を乗せた「あんみつ」を考案しました。
またみつ豆のさらに前段階として「豆かん」というのもあるようです。
豆と寒天に黒蜜をかけただけのもので、「豆寒天」なので略して豆かんと呼ばれています。
みつ豆と同じくこれも浅草が発祥の地とのことで、さすが浅草は昔からの下町だけあって色々あるなと思いました

築地の語源も興味深かったです。
海を埋め立てて「地」を「築」いた場所、ゆえに築地とありなるほどと思いました。

この話では「あんみつの七村」という、さびれたお店が舞台になります。
店主は七村というおじいさんで、お店はもうすぐ閉店します。
かつて妻が試行錯誤の末に考案したあんみつは店の看板商品となり繁盛していましたが、妻が亡くなり七村にはその味を再現することはできず、あんみつの味は落ちました。
そこから次第に客足は遠のき、お店は開店休業状態になっています。
そんな七村には孫娘の茜にもう一度特製あんみつを食べてほしいという願いがあります。
妻のあんみつが大好物だった茜も、七村が作るあんみつは不味いと言い食べてくれなくなってしまっていました。
これに栗田も協力することになります。

また、栗田の後をつける不審な人物の影があります。
誰が後をつけているのか、気になるところでした。


「みたらし団子」
序盤でまたしても不審人物が栗田を見ています。
作品全体を通して不審人物の影がちらつくことになりました。

この話では鍾乳洞という大道芸人が登場。
本名は翔一といい、栗丸堂の接客を務める赤木志保と従姉弟だということが明らかになります。
鍾乳洞こと翔一は大学在学中は就職活動が上手くいかず、就職浪人となった現在は大道芸人として活動しています。

赤木志保から翔一の大道芸人になる夢を諦めさせるように頼まれた栗田と葵。
そんな浮ついた夢にうつつを抜かすのではなく、堅実にまっとうな人生を歩んでほしいというのが志保の願いです。
ちゃきちゃきの江戸っ子で豪快な性格の志保から堅実発言が出るのは意外でしたが、志保も翔一と同じ年の頃に色々な職を転々とし苦労していたようで、従姉弟の翔一には同じようになってほしくないと思っていました。
この志保の頼みには戸惑った二人。
栗田は「人が何かに打ち込んでいるのを止めるのは気が進まない」と胸中で言っていました。

現実問題、苦難の道になることが明白でも、やりたいなら挑み、失敗したら悔し涙を流し、納得した上で諦めた方がいい。成功した時は喜べばいい。

この栗田の考えはたしかにそうだなと思いました。
そしてみたらし団子の「みたらし」とは何なのか、その由来は興味深かったです。

みたらしは漢字で「御手洗」と書くが、京都・下鴨神社が行う「御手洗祭」で、竹の串に差した団子を神前に供えたからという説がまず一つ。
もう一つは境内の「御手洗池」から湧き出る水泡に着想を得て作った団子だからという説。

みたらし団子の発祥の地は京都であり、みたらしの由来に下鴨神社が出てきて、主に森見登美彦さんの作品の影響でその界隈に興味のある私には思わずワクワクする由来でした^^


「金平糖」
季節は5月も初旬を過ぎた頃。
毎年5月に行われる浅草神社の例大祭、三社祭(さんじゃまつり)が近付いてきています。
この話は冒頭の文章が良いなと思いました。

五月も初旬をすぎて陽射しは麗らか。浅草の町は目に見えて活気づいている。
胸が弾むような高揚を含んだ空気は、この時期特有のものだ。


私もこの空気は好きです。
新緑が出てきて、それが陽射しを受けて黄緑色に輝いて、青空と相まって物凄く明るい景色になります

葵が栗田にプレゼントをしてくれて、かなり嬉しくなった栗田。
葵に告白しようと決意を固めた栗田がこの話の中で果たして告白することができるのか、なかなか興味深かったです。

金平糖(こんぺいとう)は戦国時代に日本に伝来した南蛮菓子の一つで、名前はポルトガル語で砂糖菓子を意味する「コンフェイト」から来ているとのことです。
そしてポルトガルの宣教師ルイス=フロイスが金平糖を織田信長に贈ったともありました。
この作品を読むと和菓子にまつわる色々なことが分かって面白いなと思います

「金平糖」の話の舞台となるのは兼重製菓という金平糖を作っている製菓工場。
親父さんの兼重力也と息子の忍で金平糖を作っていましたが、半年前に喧嘩をし、そこから親子の関係はギクシャクしてしまいました。
忍は今では金平糖を作る銅鑼(どら)に近付きもしなくなり、連日真っ黄色の派手な車でどこかに出掛けています。

「ほんとは俺も分かってるんだ。俺や、俺が作る金平糖みたいなものは今の時代に合ってねぇ。いくらクソ真面目に作っても、誰も良さを理解してくれねぇんじゃ無意味だ。そうやって人知れずこの世からなくなっていくものなんだ」

親父さんのこの言葉は切ないなと思いました。
たしかに私も金平糖は久しく食べていないです。
ただ回想に出てきた親父さんのさらに親父さん(先代)の言葉は良かったです。

「金平糖みたいに愛らしいものまで消えちまうとしたら……この世も末だ。そこまで余裕のない世の中には絶対になってほしくねぇ」

また、葵によると古くからの伝統的な製法で人気を博している有名な金平糖の専門店が、今も京都に一軒だけ現存しているとのことです。
ネットで調べてみたら「緑寿庵清水」という1847年創業から150年以上同じ製法を守り続ける日本唯一の金平糖専門店のことのようでした。
ここにも京都が出てきて、京都や浅草など、古くからの伝統を持つ街は和菓子の伝統も続いているんだなと思いました

物語の終盤、またも栗田の後をつける不審人物の影が。。。
ただ実は葵のほうをつけているのではという予感もしてきて、何だか不穏な展開に。
右手首の傷跡や和菓子の社長令嬢としてのことなど、葵がこれまで語ってこなかった自分自身のことも明らかになっていきそうです。
物語が佳境を迎えそうな第4巻、楽しみに待ちたいと思います。


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