湘南ライナー日記 SHONAN LINER NOTES

会社帰りの湘南ライナーの中で書いていた日記を継続中

海底20万センチメートル

2009-08-01 23:31:37 | おっさん二人旅


昨年小径の自転車を買った、歩く友人改め自走する友人と川崎駅前で待ち合わせ。
もちろん、こちらは輪行である。目的は前回果たせなかった海底トンネル走行。
実はすでに彼は走行済みで、今日はガイド役として先導してくれたのだ。
川崎の千鳥町と東扇島を結ぶ全長2キロの海底トンネル。そこを歩いて渡れるという。どうやら、それは自動車専用道路の上り線と下り線を隔てている壁の中にあるらしい。つまり、非常用の非難通路。そんな所を歩けるというのだから、指をくわえて見ているわけにはいかない。だってあなた、海の底を歩けるんですよ。頭の上は海、しかも左右は自動車専用道路。ん~シビレるぅ。

まずは朝の川崎大師で、これから始まる冒険の安全を祈る。まるで、海底2万マイルにでも潜るかのような用心だ。


入口は、工場が萌える一角、人通りのまったくない公園のような場所にひっそりとあった。


隣にそびえ立つのは、自動車専用海底トンネルの排気口である、対岸にも同じ建物が見えるので、出口もそこにくっついているに違いない。


平均通行人数は、1日に7人だという。この淋しい佇まいを見ていると、7人もいるということすら信じがたい。
自転車を押して階段を下っていくと、突然女性の声でこんなアナウンスが始まる。
「ここは歩行者専用です。危険ですので自転車は押して歩いてください」
といっても、歩いていようが、乗っていようが、ずっとこう言い続けているようなので、結局乗って走る。一直線に、ゆるやかに下り、平坦となり、ゆるやかに上る。特に上りにかかると、妙にペダルが重い。やっぱり海底だからか(笑)。


1日に7人しか通らないのに、後ろから自転車がやってきた。我々が突入する前に一人出てきたから、少なくとも今日すでに4人が通ったことになる。
階段を上がると、セミの大合唱。そして、初めて上陸した東扇島にも、予報を覆す強い陽射しと青空が広がっていた。
東扇島は、企業の流通拠点や工場ばかりかと思っていると、東扇島東公園には最近できた人口の砂浜もあり、多目的広場では少年サッカー大会も開かれていてびっくりした。
さらに、『マリエン』という川崎市の公共施設前には、ビーチバレーコートが。しかも、市長杯開催中で、楠原(元・湘南ベルマーレ)・浦田チームも参戦中のよう。
さらにさらに、その『マリエン』の展望フロアに上ろうとエントランスに進むと、見慣れた顔が。湘南ベルマーレビーチバレーチームゼネラルマネージャーの川合庶氏だった。「出場している学生の引率で」来ているのだそうだ。そういえば、産能大女子ビーチバレー部のヘッドコーチでもありました。
しかし、こんなところでお会いするとは!


展望フロアからは、そのビーチバレーコートも見下ろせる。もちろん、京浜工業地帯の全貌も。なかなかいい見晴らしだ。
そして、また海底トンネルを通って、僕らは本土に帰った。帰路でも3人に出くわしたので、これで7人達成である。ちなみに、全員自転車乗りのおじさんだった(笑)。そのうち一人だけは、本当に自転車を押して歩いていた!

それから僕らは東京を目指して大師橋を渡った。今日2つ目の人口砂浜を目指して。