湘南ライナー日記 SHONAN LINER NOTES

会社帰りの湘南ライナーの中で書いていた日記を継続中

スナックの奥は境内の下

2011-11-30 22:05:33 | お休み日和


日曜に小田原をポタポタしていたら、おかしな風景に出会う。
DPE、スナック、喫茶店と並んだお店を見上げると、なんと社の屋根が。よく見ると、店の上には境内の囲いが立っているではないか。つまり、神社の境内の地下にDPEやスナックや喫茶店が並んでいるのだ。ここは、神社のテナントということか。
土地のない都会ならまだしも、こんな所で何だかちょっといかがわしいなぁと思いつつ表へ回ってみると、いやいやなかなか立派な神社(ここの真ん中あたりに出ていた!)。ただ、「商売繁盛」のご利益だけは期待できなさそうである(笑)。

ほっとくわけにはいかないカフェ

2011-11-29 22:08:22 | B食の道


お昼を食べ、気持ちよくなってから坂を下った先にあったのが、報徳二宮神社。その脇に建つ報徳会館にある『ジンジャー』というカフェで一休みすることにした。
説明するまでもなく、「神社」をしゃれた店名である。
入口がわかりづらいことが幸いしてか(お店にとっては厄してか)、日曜の午後だというのにガラガラで嬉しい(笑)。めちゃめちゃおしゃれでホットな店内だったが、あえてテラス席を選択。いつも店員さんには心配されるけど、寒いくらいの所で熱いコーヒー飲むのが大好きなもので(笑)。
テラス席には細い水路が造られていてジャージャー(ジンジャーじゃないよ)とうるさいのだが、慣れてくるとかえって観光地の喧騒が消される効果もあって、逆に気にならなくなってきた。
おまけにお客さんも増えてきているようなのに、入口側は壁で、店内側はガラスの反射でほとんど何もみえず、ひとり落ち着いて時を過ごすことができた。もっと寒くなって、もっと心配されながら熱いコーヒーを飲みに訪れたいものだ。
いやいや、寒くても大丈夫。なにしろコーヒーカップの陰に「生姜の砂糖漬け」が隠れていたのである。あのかなり甘くて、それでいてかなりヒリヒリと辛い、あれだ。体がポカポカしてくること間違いなし。ただ、この砂糖漬けがコーヒーに合うかどうかは、置いといて(笑)。



それにしても、「ジンジャー」を名乗っているのは、単に“しゃれ”だけではなかったんですね。

そこは気持ちがいい所

2011-11-28 20:48:23 | お休み日和


『清閑亭』
字面はとてもいいイメージなのだが、耳から入ってくるとき、しばしばいやらしい響きとなる。

『性感帯』…

聞こえないかぁ(笑)
ただ、確かに訪れる人の多くが気持ち良くなることだけは間違いない。

『清閑亭』は、政治家黒田長成公爵の別荘として明治39年に建てられた数寄屋造りの日本家屋である。小田原城の南側の高台に位置し、正面に海を見下ろす。
豪華さこそないものの、ほとんどの部屋を囲んでいる廊下を歩いていけば、かなり贅沢な造りであることがわかる。実際、単なる四角形ではなく、斜めに延びている「雁行型」(雁が空を飛ぶような形状)が特徴なのだという。規模こそ違うが、桂離宮や二条城と同様らしい。
廊下のほとんど、そして居間や食堂も含め、外側に壁が少なくほとんどがガラス戸である。といっても、そのガラス戸は木製の引き戸だから風がふけばガタガタ音を立てることは想像に難くない。その音がきっと昭和、大正、明治の郷愁を呼び起こさせるはずだ。
床の光り具合、当時のままの室内灯、シンプルな欄間などなかなか素敵な建物に気持ちがよくなってきた。だが、ちょうどこの日は何かのアート展を開催中で、行く部屋、行く部屋に作品(オブジェ)が展示されていた。いやいや決して悪いものではない。でも、建物自体を見に来た人間にとってはちょっと残念。お茶も飲めるサービスもあるのだが、団体さんで賑やかすぎて落ち着かず、早めに退散することになった。
とはいえ、入館も無料というところも素晴らしい。今度は何もやっていないとき、そしてちょっと風が吹いているなんかに訪れてゆっくり、そしてもっと気持ちよくなりたいですね(笑)。

小田原市民以外にも快感食堂

2011-11-27 20:13:59 | B食の道


小田原駅前で人と会ってから、ちょうどお昼になった。
前から行ってみたかった『小田原市民会館食堂』へ向かう。小田原城に向かって1号線を下っていくと突き当たるT字路の正面にある昭和の建物だ。

薄暗い館内の階段を上がると、エレベーターホールの奥に『食堂』というデカッカイ文字が手招きをする。ショーウインドーの横に券売機を認めていたくせに、いきなりガラスの重い扉を押して中に入り財布を広げてしまう。
「ごめんなさいね、外の販売機で…」
お母さんに促され戻る。だって、中に見えたいかにも食券売場というカウンターのビジュアルに導かれてしまったのだ(笑)。

券売機で購入した「オムライス」(650円)の券を持って再びドアを押すと、お母さんがわざわざ入口まで取りに来てくれた(笑)。
店内の造りはいかにも昭和だが、オレンジ色の椅子がカフェ風でもあり、なかなかモダンに映る。
そして目の前に現れたのは、想像通りのレトロな黄色と赤。黄色が薄い部分から中のピンクが透けているところも泣かせる。やや水分が多めのチキンライスも、これはこれで懐かしい感じ。
今どきのレストランでの可愛らしいオムライスよりも、やっぱりおじさんはコレですね。

12時半に近づいて、ようやく僕以外のお客さんがぼちぼちやってくる。カレーやスパゲティーなどを注文する人が多いようだが、メニューには天丼やカツ丼などもある。というか、実はここ、和食の『だるま』が経営しているのだ(ここも)。
その『だるま』には今日も順番待ちのお客が玄関前にあふれている。そう考えると、次回はこちらで『天丼』がいいかもしれないと思うのであった。
何かイベントでもなければ、静かに懐かしい食事がとれる場所で、小田原市民以外にとっても、意外な穴場である。


小田原市民会館の向かいが労金、その左隣(写真では左奥)が『だるま』だ。


酒匂橋からは、山影の向こうにちょこんと富士山。


太平洋岸自転車道から東を望む。4時前だが渋滞が始まっている。

逆集大成

2011-11-26 18:14:59 | 湘南ベルマーレ


テレビでプレミアリーグの試合でも見ているような、なにかちょっとした高みにステップアップしてしまったような前半で、ホントあっという間だった。
いやいや、相手がガツガツ来なかったから敵陣でボールを回せていただけかも(笑)。
そのせいでスピード感に欠けたからか、おしているのにいまひとつワクワクしなかったよね。札幌サポーターも、それほどヒヤヒヤしていなかったような印象。
はじめは得点の予感がプンプンしていたのに、後半になり時間の経過とともにまったく匂わなくなってしまう。その後は、まあ…
おぉ、そういう意味では毎年のことではあるけれど、シーズンを象徴するような展開。神奈川新聞のプレビューの見出し通り「集大成見せる舞台」になってしまった。ただし「悪い意味でだ、ブルース」

上の写真は後半直前。3時だというのに影が長くなりましたね。


ただ、空はどこまでも青く。

うまいのはコーラのビン

2011-11-24 23:56:54 | あんな物こんな物


手の平でつかんだときの硬さ、ツルツル感、冷たさ、そして重量感…。
コーラを飲まなくなって久しいが、やっぱりビンを見るとノドが鳴る。
牛乳も「ビンで飲むとおいしい」といわれるけど、ビンのコーラは何というかこう唇が触れる口の部分の味がいい(笑)。いや、ビンだから無味無臭なんだろうけど、独特の味わいがある(ような気がする)。
ついでに、歯がビンに当たっちゃったときの感覚も独特。ペットボトルや缶では絶対に得られない痛みである(笑)。
おっと、もちろん僕が語っているのは、同じビンでもスクリューキャップのやつじゃなくて、この写真のようなちゃんと栓抜きでシュポッてやる昔のタイプね。

法華堂で衝動にかられる

2011-11-24 23:31:01 | ぶらかま


鶴岡八幡宮でおしまいじゃなくて、わざわざ右奥の頼朝の墓までやってくる女性グループ。
こんな方に出会うと、思わずカバンに忍ばせてある『みんなの鎌倉遠足』のパンフレットを配布したくなる。いや、渡すだけじゃなく、その場でプレゼンして申し込み受付までやってしまいたくなる(笑)。
ただ、このお墓のさらに右上の急斜面の山道から突然現れたおじさんは、完全に怪しまれていたけどね。

それでも読みたい

2011-11-23 21:49:14 | 湘南ライナーで読む


1.「最寄り駅」と呼べる駅がない
2.「唯一無二」の味わい
3.「お取り寄せ」不可

これが辺境グルメの定義だという。
『それでも食べに行きたい 辺境絶品グルメ 関東エリア版』(マガジンハウス刊 1300円+税)に、そう記されている。
書店で見つけてパラパラめくってみたが、そこまでして食べたくなるメニューがなかなか現れなかった(個人の感想です)。
ただし、巻頭を飾っているマンガを見たら買わざるを得なくなった。
あの「孤独のグルメ」の原作者である久住昌之氏による「辺境めし」という短編が掲載されていたのである。作画者こそ違うが、独特のリズム感で展開される中身は変わらない。つまり、そう盛り上がるでもなく、もちろんオチもなく淡々と進んでいく。しかも、たった5枚。
ただ存在感は抜群で、本題の調査や報告なんてもうどうでもよくなるくらい。そう、全部持っていっちゃっているのである。まぁ、だから僕も買ったわけなんだけどね(笑)。
ちなみに、マンガに登場する辺境は鶴見線の寛政町。最寄り駅はある。

裏表紙(表4)にあるフレーズを借りれば「この一作のためだけに、買う価値あり!」といったところか。

鎌倉で再会

2011-11-22 23:00:12 | ぶらぶらミュージアム散歩


写真の女性、実はカウンター式のキッチンやユニットバスを最初にデザインしたフランス人である。しかもユニットバスは、日本滞在時に体験したお風呂がアイデアの元だったのだ。

彼女の名前はシャルロット・ペリアン。あのル・コルビジエの門下生である。現在 神奈川県立近代美術館鎌倉で特別展が開催されている。彼女の様々な作品を観たり体感できたりする素晴らしさもさることながら、実はここで開催されていることにこそがなんともステキ。だって、この建物は同じル・コルビュジエの門下生である坂倉準三氏の設計なのだから。
二人の才能を再びここで結びつけたこの特別展の企画者に拍手を送ろう。
と偉そうなことを語っておきながら、実はまだこの展覧会を見ていない(笑)。