湘南ライナー日記 SHONAN LINER NOTES

会社帰りの湘南ライナーの中で書いていた日記を継続中

心が風邪をひいた日を聴きたい日

2017-05-03 23:07:19 | 湘南ライナーで聴く


先日NHK-BSの「名盤ドキュメント」という番組で、太田裕美さんのアルバム「心が風邪をひいた日」が取り上がられていた。
20歳というアイドルとしては遅すぎたデビューをコンセプトでカバーさせようと送り出した3枚目のアルバムだったという。
ニューミュージックと歌謡曲の橋渡し的な存在となり、その後の音楽界にとってのエポックメイキングになったのだというから驚き。実際に、ここでの実験を松田聖子につなげたと松本隆さんも、太田裕美さん自身も話していた。

そんなスゴイ一枚だとは知らず、ただただ太田裕美さんが好きで買って聴いていた(笑)
ただ、かなりの枚数を持っている彼女のアルバムの中でも、これはかまり聴き込んでいたことだけは確かだ。
だからレコード会社の倉庫から見つかったというマルチトラックを再生しながら秘密を解き明かしていくプロセスもわくわくした。
もういちどちゃんと聴いてみたいものだ。




今日は実家でこのアルバムをはじめ、LP、EPいろいろ発掘された(笑)。


一見バラバラなラインナップも、実は大滝詠一さんでつながっていたり。
「熱き心に」の作詞が阿久悠さん以外はすべて作詞は松本隆さん。

かまくらパンを聞いて食べた

2016-04-16 23:42:24 | 湘南ライナーで聴く


かまくらパン」(港の人刊 1,200円+税)という鎌倉市内の22店のパン屋さんを丁寧に取材し紹介した本がある。

なぜか神保町の本屋さんの週間ランキングで4位になったことがあるという不思議な力を持った本だ。
ただ、聞けば聞くほど、その魅力にはちゃんと理由があることがよくわかったのである。

今日、「『かまくらパン』をきいてたべる会」を開いた。
企画編集と執筆も担当した方を招いてお話を聞き、その方セレクトのパンをみんなで食べようというもの。
こんなのあったら絶対に参加したいと思って開いただけあって、参加者募集をスタートして半日で満席に。

利益はまったく出なかったけど(はじめから出すつもりはなかったけれど)、なかなかいいイベントだったなぁとお腹をさすりながら振り返るのであった(笑)。

港の人さん、ご参加くださったみなさん、ありがとうございました。

「『かまくらパン』をきいてたべる会、おかわり」をやりたくなったよ。


写真は、最初に行ったフォトセッション?
記録用に1枚とお願いしたら、参加者がみんなカメラ(スマホ)を構えパシャパシャパシャ・・・まるで記者会見みたいに。

初めての「熱き心に」

2016-03-18 23:08:13 | 湘南ライナーで聴く


21日発売だったので16日に予約したら「17日の夕方には届いています」と(笑)。
3連休を挟むとはいえ、木曜に手に入るとは!

というわけで、大瀧詠一の未発表のセルフカバー曲を集めたアルバム「DABET AGAIN」をいち早く聴くことができた。

個人的には1曲目の「熱き心に」に尽きる。
ご存知のように小林旭さんが見事に復活を果たし代表曲ともなっている曲。「さらばシベリア鉄道」だって“持って行って”しまうアキラ節がビシッとハマった大瀧サウンドだとばかり思っていた。
ところが大瀧詠一さんが歌ったら、やっぱり大瀧詠一さん独自の曲にしか聴こえないからスゴイ。あれだけ強烈ですばらしいアキラ節が思い浮かばないくらい大瀧詠一節じゃないか。

この出だしの一曲を聴いただけで、このアルバムを聴いてよかったと電車の中でガッツポーズをしてしまった。

まるで新曲を聴いているようだったのである。

KAI BAND誕生の夜

2015-04-01 20:25:58 | 湘南ライナーで聴く


昨夜は、知り合い(というかそもそもの企画者なんだけど)に誘われて、鎌倉で生まれ育ったカイ・ペティートさんの横浜でのライブに行ってきた。
歌もうたうギタリストなのかな(笑)。本人主導のライブは初めてとのことで、これを機にやっていきたいと。その記念すべき場に居合わせることができて光栄だ。
この方、ギターにベースの弦を張って弾くのでベースが要らないからと、ドラムとビブラフォンでトリオを組んだ。この組み合わせがハマって、とても素敵な夜になったのだ。
この日の午後、3人で初めて合わせたというのは裏話(笑)。そうは思えない素晴らしさだった。

久しぶりに音楽が心地よく身体中にしみわたっていったなぁ。せわしなく暮らしていてはダメだよねとつくづく。

LIFE IS GOOD

2011-06-21 23:00:31 | 湘南ライナーで聴く


「そのころのブレッド&バターは“誰にも秘密のビーチ”のような存在だった」
今日発売になったブレッド&バターの30作目『Oh! LIFE』(avex io 3000円+税)の見開きに音楽評論家平山雄一氏が寄せた一文である。
「その幸せを無粋な者には教えずに、自分たちのサンクチュアリーとして大切に心に秘めてきた」
そうそう、そういう存在なのだブレバタは。他の人には分かってもらえなくてもいい。あの頃のままに、心地よく、ちょっと揺らぎながら、切なく僕たちの胸に響いてくれれば、それで満足なのである(笑)。
平山雄一氏は、そんな長らくのファンの思いを見事に代弁してくれていた。嬉しくて、誇らしくて、もうそれを読んだだけでライナーノーツを閉じC Dをしまっちゃおうかと思った(笑)。

いや、いかん、聴かなければ!
いやいや、聴かなくてもわかるのだ。だって、ブレバタは、やっぱりブレバタなのだからね(笑)。


こちらは、同時発売のハードカバー『伝説のカフェ・ブレッド&バター』(ワニブックス刊 1900円+税)
両A面扱いで、右開きが兄・岩澤幸矢著で縦書き、左開きが弟・岩澤二弓著で横書き。普通は最終ページにあるクレジットが二人の真ん中にある。
書店で予約するとき「ブレッド&バターの…」というと、僕と同年代風の女性店員が「え~っ、ブレッド&バターって、あのブレッド&バターですか~?」と、ギターを弾くポーズをとった(笑)

特別な気持ちで
湘南海岸へおいでよ
SHONAN BOYSは不老薬
還暦過ぎてもブレバタはブレバタ

今もあのころもどーも

2011-04-20 20:46:07 | 湘南ライナーで聴く


今日アルバムが発売されたという小田和正氏だが、63歳という年齢を聞いて自分も年をとるわけだと合点がいった。

写真は、1973年に発売されたオフコースの『僕の贈りもの』でドーナツ盤だ(笑)。ファーストアルバム『僕の贈りもの』のLP盤も実家にある。真っ白な背景だったが、たぶんかなり黄ばんでいるはず(笑)。当時のLPはケースもハードで、しかもブックスタイルになっているものも多く、これも歌詞だけでなく楽譜まで載っている充実した内容だった。
いかにもフォーク的な曲調が主流だった時代に、なんとも美しい歌声とコーラスが衝撃的で擦り切れるまで聴いたものだ(レコード盤はホントに擦り切れちゃうんですよ)。

ただし、このシングルもアルバムのほうもヒットせず、このあとも長く不遇な時代が続くのだ(笑)。
そんな中、ラジオ関東(現在のラジオ日本)で『ヤングミュージック・イン・テクニクス』という番組を持っていて、その公開録音が毎週土曜日に横浜三越(現在のヨドバシカメラ)で行われていた。
ギターとピアノ、あるいはギター2本で、美しい歌声を生で聴くことができ、学校帰りによく“かぶりつき”で観たものだ。そんな僕らは、むさ苦しい詰め襟姿だったんだよね(笑)。
「♪この小さな部屋に集まり~」というテーマソングを歌い終えた小田さんの挨拶はいつでも「どーも」だった(笑)。

いつまでもロンバケ

2011-03-25 21:23:42 | 湘南ライナーで聴く


同じように見えるけど、実はそれぞれちょっとずつ違う。
奥から1982年の日本初(=世界初)のCD(「35DH1」3500円だが残念ながらゴールド版ではない)、20周年版、そして先日発売された30周年版である。
あの1981年発売のLPを元に、その時点での最新技術を用いて制作。でも、どのタイプがいいか、どんな違いがあるのかについては、あまり興味がない。
いいアルバムだから、出ればつい手が伸びてしまうだけ(実家にはLPもある)。
次につい手が伸びるのは10年後ということか。孫子の世代まで10年おきに出続けるのだろうか。こうなったら負けてはいられない(笑)。「必ず買うこと」と遺言に書いておこうか。


今回同時発売された大瀧詠一『NIAGARA CD BOX1』(受注生産12枚組26,250円)ではなく、1986年発売の8枚組『NIAGARA CD BOOK1』。そして『BLACK BOOK』。それにしても、保存状態が悪くて擦り切れてる(笑)。もちろん、実家にはこのLPもあるよ。





そういえばここにも

八月の事情

2010-08-05 19:01:40 | 湘南ライナーで聴く


いったいいつの時代の音楽なんだろう…
この若者たちはどこからやってきたんだろう…
どこかで聴いたような重く切ないメロディーと詩が、じんわりと忍び寄ってくる。
Lampというバンドのミニアルバム『八月の詩情』(MOTEL BLEU 1600円)である。
昨日の発売で、ファンである息子がわざわざ新宿まで出かけて同じものを2枚買ってきた。なんでも店によって特典が異なっていたからとのこと。
Lampは、最近クルマの中でよく“聴かされ”ているうちに、いつのまにか僕の心の中にも忍び込んできた(笑)。

タイトル通り8月に合わせて急遽発売したというこのアルバム。実際、猛暑の午後、汗ばみながら聴くにはなかなかである。

本日のBGM

2010-02-08 20:15:26 | 湘南ライナーで聴く


湘南ベルマーレフットサルクラブでいえば、野島倫選手。
ビートルズにおけるジョージ・ハリスンのイメージだ(誰もわからない)。
主流じゃないけど、どこか危なっかしいけれど、誰にも真似のできない彼らしさがあって何だかとっても魅力的。そこが好き(笑)。
今日の家事のBGMに選んだのが『cloud nine』(1987年)。大ヒットした『(アガッママイ)セット・オン・ユー』に代表されるように、親しみやすいメロディーが独特の歌声により引きつけられる一枚。ロックというよりポップス寄りとも思える味わいがいい。
プロデュースしたのは、あのELOのジェフ・リン。


これは、そのジェフ・リン自身の『アームチェア・シアター』(1990年)
ジェフ・リンは、ジョージ・ハリスンのアルバムを手がけた後、ビッグ・オーことロイ・オービソン(CMなどで『プリティ・ウーマン』がかかっている)をプロデュースした。


『ミステリー・ガール』(1989年)である。僕の大好きなアルバムだ。
大瀧詠一氏の影響で当時ロイ・オービソンが好きで、ちょうど復活を遂げた時期と相まって次々とCDが発売され買いまくっていた。
ところがこのアルバムがロイ・オービソンの最新作で、最後の作品になってしまう。アルバムの発売を待たず、1988年暮れに突如亡くなったのだ。ほんとに残念。

しかし、ジェフ・リンは僕たちに素晴らしい贈り物を残しておいてくれた。


トラベリング・ウィルベリーズの『ヴォリューム・ワン』である。
『ミステリー・ガール』のライナーノーツによると、ジェフ・リン宅でロイ・オービソンとトム・ペティ(トム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズ)がミーティング中に、たまたまジョージ・ハリスンがやってくる。そして、食事中にジョージが新曲のレコーディングの話を切り出すと、全員が協力を申し出る。ところが「急な話でスタジオが用意できない。そこでジョージは“ボブのところへ行こう”と言い出し、4人は出かけていった。着くまでロイはボブが誰だか知らなかったそうだが、快く彼らを迎えたのは、ボブ・ディランだった」
そこでレコーディングした『ハンドル・ウィズ・ケア』の出来がよくてアルバムを制作することになったというのだ。
ジェフ・リンが、僕が好きだったアーティストたちを結びつけてくれたというわけ。当然、このアルバムはそれぞれの個性を打ち出しながら、見事なセッションとなっていてお気に入りだ。
写真では全員の正体が明らかなのに、契約の問題で5人とも偽名となっている。内容はもとより、そこがかえって魅力を増している。
ロイ亡き後は4人で『ヴォリューム・スリー』(なぜか2は未発表)を出した。


ちなみに、ビーチボーイズのブライアン・ウィルソンの初のソロアルバム『BRIAN WILSON』でも、ジェフ・リンがプロデュースを行っている。ビーチボーイズが大好きだったので、ここでも結びついていて嬉しかったのを覚えている。

今日は、こうした懐かしい、そして愛すべきアルバムをかけながら、家事に、再就職活動に励んだのである。
ただ、昨日から腰がヤバイことになっています(笑)。

VERY CLASSIC MOMENTS

2009-07-20 22:00:45 | 湘南ライナーで聴く


ビートルズよりビーチボーイズ。ビーチボーイズより、カラパナが好きだった。
ミスター天邪鬼の真骨頂である(笑)。
どーしても王道は行かない。とはいっても、西海岸からハワイへと広がったブームに乗っていただけという話もあるけど。まあ、それにしてもカラパナはよく聴いた。レコード(C Dじゃないよ)もたくさん持っていた。横浜スタジアムで開催された『ジャパン・ジャム』の時は、バイトしながら聴いた(笑)。ただし、その時のカラパナは分裂後で、第三の男でもあるDJプラットが率いていたのだが、その時のライブ盤もある(お宝!)。
あぁ、青春のカラパナなのである。
そのヴォーカル、マラニ・ビリューの歌声が鴨宮(小田原市)の空に響き渡った。
信じられますか?しかも、ショッピングセンター主催の無料ライブ。おぉ、さすがに喰いついて見ているのは、おじさんおばさん。この秋に出すというソロアルバムの曲とHERE COMES THE SUN以外はおなじみのカラパナのナンバー。それを従弟と二人、ギター2本のアコースティックで奏でる。暑い風と、青い空に心地いい。ちょっとユルイ感じも、ショッピングセンターの前の広場にぴったりだった。
今は亡きマッキー・フェアリー(ポップでメロウなメロディーライン担当)やDJプラットのヴォーカルのパートは、その従弟が担当。これも、なかなか迫力があってよろしい。思わず「ジューリエッ、ジュリエ~~~」(愛しのジュリエット)と一緒に口ずさんでしまったぞ。
最後は名曲『MANY CLASSIC MOMENTS』。若い頃、カーステレオでならしながら海岸線を走った日が、せつなくよみがえってきた。遠い目をしているおじさん、おばさん、みんな若かったんだよね。
それにしても、残されたナチュラルでローカル担当のマラニ・ビリューが健在でなにより。秋のアルバム発売が今から楽しみだ。


こちらは、直前までやはりライブをやっていたLauLaの松井貴志氏(右)越しのマラニ・ビリューと彼の従弟。


そのLauLaのステージは、ハワイアンなお姉さん越しに。