湘南ライナー日記 SHONAN LINER NOTES

会社帰りの湘南ライナーの中で書いていた日記を継続中

快食ZORO現る

2009-01-31 15:23:08 | B食の道


「え~っ、ZORO行ったことないんですかー」
いつか大磯のH嬢にいわれた一言を思い出し、午前中に雨が上がったので出かけてみた。
住宅街の中にある『洋食ZORO』は、創業から40年近くになるという。建て替えはされているようだが、中の雰囲気はどことなくニッポンの正しい洋食屋さんを彷彿とさせる。
開店時間の11時半に着いたら、すでに2/3が埋まっていた。
注文したのは、『しょうが焼き』(850円税込み)。
なんですか、この肉の厚さ、大きさ。しかも、それが堂々の3枚!!
ホントはしょうが焼きはバラ肉系が好みなのだが、こんな立派なものが目の前に現れちゃあ「い・いやぁ、こっちの方が断然好きです」としか言えません(笑)。
焼き加減やタレのバランスも申し分なく、キャベツ、マッシュポテト、コーン、そしてなぜかピーマンの肉詰めフライ半切れも!このフライがまたサクサク軽くてウマイ。あの~ホントにホントに850円で、いいんでしょうか(笑)。
『A定ね』『おれ、B』『やきにくカレー』『グリルドミックス』『シーフードカレー』『チキンソテーとハムステーキ』『エビフライ』『三色カレー』…
次々と入るオーダー。気づくと満席だ。
ただ、大きくはない店内には家族客やグループ客も多いのに、ことのほか静かなのが不思議。
そうか、おしゃべりが少ないのだ。そのかわり、カチャカチャというナイフやフォークの音ばかりが響く。

みんな食べる作業に没頭しているぞ!

おいしい料理と、これでもかというボリュームを一人一人が夢中で楽しんでいたのだ。
そんな光景を見ているだけで、なんだか幸せな気分になってきた。ファミレスの騒がしさとはまったく別世界が、そこにはあった。

「スープ、おかわり?」
キビキビとテーブルの間をすり抜けるおばちゃんが聞いてくれる。絶妙のタイミングだ。
このホスピタリティ。マニュアルなどあるわけではない。彼女たちにしてみれば、ごく当たり前の振舞いなのだから泣かせる。
ちなみに、このスープは着席と同時に水と共に運ばれ、なんとおかわり自由。トロトロ濃厚です。
いやあ、ごちそうさまでした。こんなステキなお店が、近くにあったんですね。H嬢、ご催促ありがとう(笑)。
では、そろそろいつものフレーズ、いっちゃいますか。
「オナカもココロも満たされました」
次回は、このお店のグリル系ぜんぶ乗せ『デラックスグリルドミックス』か、フライ系ぜんぶ乗せ『ミックスフライ』に挑戦したい。でも、前日から胃袋の調整は必要だなあ。


外はちょっと可愛らしい。お客さんがゾロゾロ吸い込まれていく。

お揃いのミニエプロンしてます(笑)

懐かしい物語

2009-01-31 00:41:47 | 湘南ライナーで読む


もう何十年も前に人気を博したトレンディドラマのような仕立て。
ところが、イカした登場人物が見当たらない。湘南、ホテル、バーと、舞台は非日常っぽいのに、実はそれらがみんなフツーだったりするのだ。
『モーテル0467 鎌倉物語』(甘糟りり子著 マガジンハウス刊1500円+税)は、七里ヶ浜を見下ろすちょっと古ぼけたホテルと、腰越駅からも海からも歩いて1分の小さなバーにやってくる人々が織り成す優しいストーリーだ。
男性視点で描かれているが、女性作家だけあって表現が何とも柔らかい。男性読者の僕にとっては物足りない印象は拭えないが、テンポのゆっくりとした懐かしいドラマを見ているようで心地いいのは確か。知っている風景が出てきたり、お店の情報が収集できるのも嬉しい。
それから、バーでかかるノンジャンルの懐メロがいい。トレンディな曲のヒットパレード。いちいち口ずさまずにはいられない。トレンディドラマ風といい、作者の狙い通りといったところかな。
『湘南』を彷彿とさせる本にはすぐに飛びついてしまうほうで、この本も発売されて間もないうちに購入していた。ところが、カバーがかかったままどこかに埋もれてしまい、先日“発掘”されて、ようやく読んだ。よく見たら、2006年7月20日発売。偶然発掘されなかったら、この本自体が懐かしいものになるところだった(笑)。