↓大阪市立桜宮高校体育系の入試の中止が正式に決まったようです。↓
桜宮高体育系の入試中止=高2自殺で橋下市長要請―大阪市教委
この問題については賛否両論、色々な立場からの意見があるようです。
まさに受験を直前に控えた、この時期であることを考えると、
当然のことでしょう。
そして、この判断は、
とりわけ桜宮高校体育系への進学を希望していた学生と、
その保護者にとっては、本当に厳しいものだと思います。
けれども、私は、この決定を支持します。
このような悲惨な事件が起きてしまった最大の理由が
問題の顧問の教師にあることは言うまでもありません。
しかしながら、監督責任がある校長にも、
様々な意味での重大な責任があります。
一人の生徒が自殺に追い込まれてしまうほどの、
言わば、教師による生徒への虐待が恒常的に行われていたにも関わらず、
そうした異常な状況が看過され、あるいは、むしろ賞賛され続けてきた
学校全体の体質も厳しく問われるべきです。
そして、過去にも同じ学校で同様の問題が発覚したにも関わらず、
同じ学校で、より悲惨な事故を起こさせてしまった教育委員会の責任も。
今の状況のまま入試を継続することは、
こうした問題に真摯に向き合うことなく
この問題の原因を一教師の責任に矮小化し、
根本的な原因に向き合うことを避けることに他なりません。
そうしてしまった場合、結局、なし崩し的に問題が忘れ去られ、
やがて、何事もなかったように学校現場は元通りに戻ってしまう
可能性が、きわめて高いのではないでしょうか。
学校は、教育委員会は、結局、それを狙っていたのではないでしょうか。
私は、その点を、強く危惧します。
一方で、時期が時期だけに、
とりわけ桜宮高校体育系への進学を希望していた学生・保護者に
多くの影響が出ることは避けられないでしょう。
それだけに、こうした方々へのケアについては、
ずいぶん慎重に考えるべきだと思います。
もちろん、そんなことは私なんかに言われるまでもなく、
よくよくお考えのことだと思いますが。
今回の件を厳しく受け止め、学校における指導のあり方を
根本的に考えることこそが、今、必要なことなのだと思うのです。
改めて、お亡くなりになった方と、ご家族、
そして、その大切な方々に心から哀悼の意を表します。