2008年9月20日(土) この週末は、妻と二人で周防大島&沖家室島を楽しむ一泊ドライブ旅行。
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山陽自動車道を降りて快適な一般道を走り、周防大島に入る手前でちょうど昼前。

お昼ご飯は、大畠に来るといつも立ち寄る『ちどり食堂』
ガラリと扉を開け、『こんにちは』 すると、『おや、こんにちは。 今日はねえ、残念ながら瀬戸貝がないんよ』
『そうですか。 最近は、瀬戸貝が無い事もあると聞いてたんで、無かったら他のものを食べてみようと思って来たんですよ』
妻と並んでカウンターに座り、メニューを眺める。 『日替わり定食は何ですか?』 『今日は、メバルの煮付け』
『じゃあ、日替わり定食とラーメンをお願いします』
調理されているあいだ、瀬戸貝の話しや夏の間の様子、おばちゃんの休日の過ごし方などなど、楽しい四方山話。
『息子さんはどう?』 『はい、上は研修も終わって仕事してますよ。 下は、宿題やら試験やらいうて、勉強が忙しそうです。 クラブも頑張ってますけどねえ』 『ほうね、それは良かったねえ』
『はい、親が一番気楽に遊んでますよ』と笑う。
『そうそう、前に、あなたの知り合いじゃと言う人が来たよ』 『ええ、聞いてます』 『見たらクルマにカヌーが積んであったから聞いてみたんよ』 『そうなんですか。 他にも、自転車で訪ねて来た人も居るんですよ』
カウンターにラーメンと日替わり定食が並んだ。 『いただきます!』
妻が頼んだ日替わり定食には、メバルの煮付けが二匹と、肉じゃが、みそ汁、そして見た事が無いものが。
『おばちゃん、これは何ですか?』 『これは、トリ貝のひも』 『そうなんですか。 うん、ウマい。 (笑いながら)これはビールが欲しくなるなあ』 するとおばちゃんも笑いながら、『今日はクルマじゃけだめじゃねえ』
『ごちそうさまでした。 また寄りますよ』 『気をつけて行ってきんさい』 『はい』
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今日は、これまで行った事が無い所に行こう!
まずは嵩山へ。 くねくねと曲がりくねった細い山道を、ローギア、セカンドギアでゆっくりと登って行く。

頂上からは、北側と南側のいずれも眺望が開けており、絶景である。 『ここはいいねえ』
休憩所のテーブルに座り、途中で買い込んで来た飲み物とお菓子でおやつタイム。
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山を下りると、次は星野哲郎記念館へ。

きれいな建物。 中は演歌の世界なので、お客さんの年齢層も高い。 入口近くにあるシアターでは、十数分の映像で、北島三郎の演歌が堪能できる。 うん、サブちゃん、やっぱりいい。 海の男は演歌やのう。
これまで知らなかったのだが、私が好きな『男はつらいよ』の主題歌も、星野哲郎さんの作詞であった。
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片添に寄り、フラのイベントを少しだけ見学。

夏の名残がたっぷり残った美しい浜を前に、ハワイの音楽が流れ、フラが踊られる。 のんびりまったり、なかなか良い雰囲気である。
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夕刻、沖家室島へ。

今日の宿は、『鯛の里』
ちどり食堂のおばちゃんに、今日は沖家室の鯛の里に泊まるんですと話すと、あそこは食べきれんくらいのおいしい魚料理を出すらしいねえと言われたくらい、魚料理で知られた民宿である。 また、宮本常一ファンにも有名な宿。

ガラリと戸を開け、『こんにちは。 今着きました。 よろしくお願いします』
ここにお世話になるのは2回目である。 以前は、シーカヤック仲間であるエルコヨーテさん、エクストリームNさんと共に、
カワノヨシオさんのルーツを探すためにやってきたのだ。
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お風呂に入ってさっぱりと汗を流し、待望の夕食。 妻に、ここの魚料理をぜひ食べさせたかったのだ。

食事をとる部屋に入ると、刺し盛りがドーンとおかれていた。 『これはすごいねえ』 『ここは、ほんとうに魚がうまいんだよ』
鯛、おこぜ、そしてカワハギ。 それとは別に大きなサザエ。 この刺身だけでも来た甲斐があるというものだ。
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『じゃあ、カンパーイ!』

ビール、刺身、ウチワエビ、ころころサザエ。

妻が一番楽しみにしていた『アワビ』 一つは刺身で、もう一つはバター焼きで。 そしてアラ煮、炊き込みご飯。
最高の贅沢である。
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途中からは、松本さんも一緒にお酒を酌み交わし、昨年のホクレア号の話しで盛り上がる。
私が知らなかった、周防大島でのナイノア船長とのエピソードなど、興味深い話しも聞かせていただいた。 また、もちろん宮本常一の話しも。
飲んで、食って、会話して。 楽しい夜は更けて行く。