「秘密保護法廃止を求める市民のつどい」が23日、広島市内であり、約300人が廃止への決意を新たにしました。
井上正信弁護士(日弁連秘密保全法制対策本部副本部長)の基調講演につづき、今中亘(中国新聞社元社長)、小野裕伸(広島弁護士会会長)、上田喜清(広島保険医協会副理事長)、三浦精子(児童文学者、子どもの本・九条の会広島事務局長)の各氏によるシンポジウムがありました。
この中で三浦さんがこう警鐘を鳴らしました。「沖縄の基地のことを日本中の子どもたちに知らせたいと思って、それを物語にして書いたら、(秘密法に)ひっかかる可能性があるんです」。児童文学者としての懸念であり、秘密法廃止へ向けた沖縄へのエールです。
三浦さんの懸念には根拠があります。「これが“軍都・広島”の戦時中の地図です」と三浦さんが示した地図の真ん中は、白く抜き取られていました(写真右)。軍事施設を秘密にした軍機保護法。秘密法はその再来にほかなりません。
三浦さんにはもう1つ辛い体験がありました。戦時中、飲食店に勤めていた三浦さんのおばあさんが、ある時客に頼まれ、八卦(はっけ)で戦況を占った。結果、「負ける」と出た。それを誰かが密告。おばあさんは2カ月拘留されてしまいました。言論・表現の自由が全くなかった戦前・戦中。三浦さんは秘密法にその再現を見るのです。
秘密法による市民の自由・権利の弾圧は、軍事施設がある所ほど強い。だからこそ広島と沖縄は手を取り合わねばならない。三浦さんの発言はそう語っているようでした。
井上弁護士は、「秘密法は安倍政権の改憲ロードマップの一里塚。秘密法廃止と改憲阻止の闘いの結合を」と強調しました。日弁連として近く改憲対策本部を立ち上げ、全面的に取り組むと決意表明しました(対策本部がまだないというのが逆に驚きですが)。
秘密法廃止、安倍改憲阻止へ。沖縄と広島、そして全国の連帯の力が問われています。
<私の介護メモ>
母が通っているケアホームの会議が22日あり、初めて参加しました。主な議題は「高齢者虐待防止について」。福山では昨年11月、施設内での虐待が発覚し、経営者らが逮捕され公判中です。そのこともあって市では施設や家庭での「高齢者虐待防止」の講演や研修を行っています。
虐待の有無はあくまでも高齢者本人の身になって考えること。こちらはそのつもりでなくても、本人が不快に感じれば一種の虐待といえる。虐待のない施設サービスを提供するためにも、施設職員の待遇改善(給与など)が必要・・・有意義な話し合いでした。
それにしても、母のケアホーム利用者は十数人いるはずなのに、会議に参加した家族は2、3人。施設にまかせっきりにしないことが虐待防止の第一だと思うのですが・・・。
※書きたいことがたまってきたので、当面、火曜、木曜、土曜の週3回書くことにします。