アリの一言 

天皇制、朝鮮半島、沖縄の現実と歴史などから、
  人権・平和・民主主義・生き方を考える。
   

日曜日記30・大阪万博・「ゴーン問題」・カープと護国神社

2018年11月25日 | 日記・エッセイ・コラム

 ☆「大阪万博」はまっぴらだ

  24日、「2025年大阪万博」が決まった。大阪はじめ日本中が大喜びしている、ような報道が行われている。確かに一部の政治家や企業は喜んでいるだろうが、一般市民がそれほど関心を持っているとは思えない。例によってメディアの“あおり報道”の臭いがする。

  会場建設(人工島・夢洲)だけでも1250億かかるという。もちろんそれだけではすまない。大変な浪費だ。費用は国と自治体と企業が3分の1ずつ出し合うという。「大阪のこと」ではすまない。

  しかも会場と同じ夢洲にカジノを作ることを目論んでいる。それが「経済効果」の決め手だろう。今回の「万博」はカジノと抱き合わせだ。

  世耕経産相は「2020年の東京五輪のあとの大きな目標が日本にできた」と本音を吐露した。「東京オリ・パラ」はスポーツを利用した「国威発揚」だが、次は産業見本市を利用してそれを行おうとする。それが「大阪万博」だ。

 国際的イベントを次々行い、メディアを動員して「世論」をあおり、「国威発揚」「国民統合」を図ろうとする。そんな国家戦略に乗せられてはならない。

 ☆釈然としない「ゴーン問題」

  19日の突然の逮捕以降、カルロス・ゴーン元日産会長の「不正暴露」が続いている。一連の報道が事実なら(真相解明はこれからだ)、2万人超という従業員の首を切りながら不正に私腹を肥やしていたことになり言語道断だ。

  しかし釈然としない。西川広人社長らの「クーデター」説が消えないからだ。巨額の報酬隠ぺいも西川氏ら経営陣が承知(むしろ推奨)の上だったとの説。「大量解雇」という憎まれ役を外国人(ブラジル生まれ)にやらせておいて、経営が「V字回復」し、ルノーとの合併の可能性が大きくなった時点で”御用済み“と切り捨てる。その可能性は否定できない。

  そうでないとしても、報道されているような「不正」をこれまで西川氏らが知らなかったとは考えにくい。仮に「知らなかった」とすればそれ自体が経営者失格だ。

 経営陣だけではない。労働組合はいったい何をしていたのか。「不正」知りながら口をつぐんでいたのではないのか。労使協調の御用組合の存在意義が問われる。

 「事件」が起きれば容疑者を集中バッシングして問題の本質をうやむやにする。そんな日本のメディアの習癖には要注意だ。日産はじめ自動車企業はテレビ・新聞の大口スポンサーでもある。

 ☆カープは「護国神社」参りをやめよ

  24日、緒方監督はじめ広島カープの選手たちが「護国神社」にリーグ優勝の”お礼参り“をした。カープはシーズン開始前に同神社に参り「優勝祈願」するのが恒例だ。今回はその”お礼“というわけだ。こんな悪習は即刻やめてもらいたい。

 「護国神社は靖国神社の地方分社であり、都道府県単位に創建されて、その地方出身の戦死者を祀った。いずれも、天皇のために戦って死んだ将兵などを慰霊し顕彰するための宗教施設である」(『天皇・皇室辞典』岩波書店)
 天皇制を支え侵略戦争を推進した靖国・護国神社は、敗戦後GHQによって公務員の公的参拝が禁じられたが、サンフランシスコ「講和」条約(1952年4月28日発効)によって“復権”し、天皇裕仁は57年に敗戦後初めて静岡県護国神社に参拝した。

  そんな神社でカープの選手たちが頭を下げている図は見たくない。草の根天皇制・無意識の天皇制にプロ野球はじめスポーツが利用される(加担する)のはまっぴらだ。何の憂いもなくカープを応援したい。来年こそは日本一だ!

 

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