読書って楽しいね♪

好きな作家は東野圭吾さん☆他の作家さんのもいろいろ読んで感想を書いていきたいと思います♪

村山由佳「すべての雲は銀の。。。」~兄に恋人を奪われた祐介。変わりながら、変わらずにあるものを見つける~

2016-08-04 03:31:28 | 




村上由佳「すべての雲は銀の。。。」読み終わりました☆



タイトルにちょっと惹かれて読んでみたよ。



なんだか意味深





天使の卵では



姉妹が同じ人を好きなってしまうパターンでしたが、



これは


兄弟が同じ人を好きになってしまう





肉親同士のこういうのは辛いよね~。




私は弟なので経験ないですが(^^;




同性の兄妹・姉妹だと・・




こういうことってあり得るんだろうなぁ。。なんて。





交通事故がきっかけで



兄と恋人と思っていた「由美子」との関係が発覚!!




兄や由美子への憎しみ・・





傷心の祐介は



親友のタカハシの紹介で



長野の菅平にある「かむなび」(神様が住む神聖な森や山をそう呼ぶ)という



宿泊施設 兼 食事処でバイトをすることになる。




東京を離れ


兄と由美子のことを頭から追い出すため



やってきた



自然豊かで



おせっかいな田舎の人々の温かさ



それに祐介は癒される。




「とーちゃん」となついてくれる4歳の健太



そして


健太の母 瞳子



一見がさつに見える瞳子だが



夫を亡くしシングルマザーとして頑張る彼女



その心の奥にあるものに触れ祐介の印象も変わっていく。




田舎ならではの跡継ぎ問題に苦しむ



陶芸家の花綾(かあや)




花屋を継ぐことが決まってる美里



この2人の関係。。




そして



不登校になってしまった桜と母の智津子の関係。。






家族を思い・・



自分の思いと戦っている!!




誰もが。




そして


「かむなび」の経営者である「園主」




園主と瞳子の不思議な?関係





言葉はそっけないが愛がいっぱいの園主






そんな環境や人々によって



祐介も変わっていく。





許せずにいる兄と由美子の関係





だけど



ここにいることによって





不幸も幸せも自分次第




そんなことに気づいていく祐介。





瞳子が言っていた




「本人が不幸だと思ったらそれは不幸なんだっていうことよ。

その反対ではたから見てどんなに救いようのない状態でも、


 当人が少しでも満足できるなら、それはりっぱに幸福でありうるんだわ。」




と。




このセリフに感銘したよ☆




ホントにそうなんだよね。




自分の物差しでは測れない人の幸せ




結局は本人がどう感じるか




幸せも不幸も本人次第ってね。





その人の気持ちは結局その人にしかわからないんだから。





突き放してるようで温かい瞳子





世界中で一番不幸な「俺」



みたいな気持ちでいた祐介だったけど



かむなびで働くうちに



いろんな人の考えや生き様を見せられることで



気持ちが変化していく。





絶対に変わらないものなんてない。。




だけど



形を変えても





変わりながら、変わらずにあるもの





どんなに悩んでいても・・



苦しんでも・・




空を見上げれば



そこにある











物理的には離れても



心の中に確かにあるもの☆





そんなことを考えさせられたよ





人生には予想もできないことが起こる



だけど



その時自分がどう考えて



どう行動して



どう対処していくか




試されているのかもね。



クリアできたとき



人は成長できる





よし!今日も頑張るかっ!





…と思わせてくれる1冊です









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