角館草履の『実演日記』

〓袖すり合うも多生の縁〓
草履実演での日々の出会いには、互いに何かしらの意味があるのでしょう。さて、今日の出会いは…。

世界の角館。

2013年11月27日 | 実演日記




今日の草履は、彩シリーズ22cm土踏まず付き[四阡四百円]
ブログでもたびたび紹介していますが、「緑好きさん」というのはほんとに多いんですよ。赤系や紺系が配色の中心は間違いないのですが、わざわざ『大好きなんですよ~』と話されるのは緑色に多い気がしています。そういえば先日初めて実演席を訪れた商工会の男性職員も、『緑色の草履しか目に入りませ~ん』と言っていました。

11月もお終いに差し掛かって、天気のほうも冬型になってきました。今日も雪まじりの冷たい雨の一日で、こんな天気が向こう一週間ほど続きそうです。散策のお客様もさすがに寒そうではあるのですが、武家屋敷の紅葉が辛うじてまだ残っています。赤いもみじに白い雪が乗ったさまは、カメラマンに大好評でした。

三日前のこと、『あっ、ここだ、ここだ』と言いながら入って見えた女性。お歳の頃は20代後半でしょうか。首にネームカードをぶら下げていましたから、何かの取材かなと思ったものです。
『ネットでこちらの草履を見つけて、ぜひ見たいと思ったんですぅ』と女性。詳しく聞いてみると女性は埼玉県にご実家があり、現在はオーストラリアに住んでツアーのプランニングをされているそうです。つまり外国から日本への旅行を企画する仕事なんですね。その後何人かが入って見え、中には韓国人や中国人も含まれていました。

女性はご家族共々「草履好き」とのことで、昼食を早々に切り上げて実演席をお訪ねくださったそうです。ご自分用は編んだばかりの草履をお持ち帰りになり、ご主人とお父上の分をオーダーくださいました。早速編み上げましたので、明日の便で発送したいと思います。

女性の本業についてもいささかおしゃべりしたのですが、印象に残った言葉が『海外からのツアーで見れば、日本の東北地方は手つかずに近いですよ』。
確かにアジアからの旅行者は増えつつあるにしても、欧米の人々が角館を散策する姿は決して多くありません。このブログにときどき欧米人が登場するのは、むしろそれだけ珍しいからです。

女性が言うように「東北の旅」が世界から注目されるような時代が来たら、角館を散策される人々の様子も変わるんでしょうかね。
さて、言葉をどうしましょ(^_^;)

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