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今日の草履は、彩シリーズ23cm土踏まず付き〔四阡円〕
紫基調の月見うさぎプリントをベースに、明るい緑を三箇所に配してみました。
色具合が控え目なため、大人の優しさが感じられながら、可愛らしさもちゃんと持ってますね。案外お若い女性にもお勧めできる気がします。
朝から次第に雪が強くなり、ひとまず降り止んだのは午後3時くらいでしょうか。その間にずいぶん積もりました。大晦日の大雪を想わせる湿った雪です。この重い雪が腰によくありません。明朝の除雪は少し時間をかけたほうがイイでしょう。
この雪では散策の方々も難渋したと思います。武家屋敷駐車場でバスを降り、散策しながら西宮家を目指して昼食を食べるツアーがあるのですが、今日の団体さんはどこも寄らず西宮家へ直行して来たそうです。確かにゆっくり散策するような天気じゃなかったですね。
関西弁のご夫婦がお越しです。ご主人は西宮家を知っているかのように、ちょっと慣れた感じでした。展示してある草履を眺めたあと実演に見入り、角館草履の特徴をご理解いただくと『記念に買って行こかっ』。
一緒に試し履きしていた奥様も二つ返事で了解くださり、ご家族へのお土産を含めて四足のお買い上げと相成りました。この真冬にありがたいことです。
『関西はどちらです?』とお訊ねすると、『家は大阪なんですけど、単身赴任で秋田に来てるんですよっ』。
なるほど、どこか西宮家に慣れた感じにお見受けしたのは、すでに三度目のご訪問だったからなんですね。秋田へ赴任して二年、ときおり奥様が合流する生活を、『子どもも大きくなりましたから、なかなかイイものですよっ』。
数年後のわが家もそんな感じになるんですかね。
前述のツアーでお越しのおじさまが、『自分のだけ買って行こう』とお選びくださいました。大阪のご夫婦も四足と言えど家族の分です。いわゆる「お土産」として他人様に差し上げるものではありません。
これまでのブログでも触れていますが、角館草履は「自分のため」が圧倒的に多いです。せいぜいご夫婦やご家族の分であって、初お買い上げが他人様のためというケースは少数なんですね。
今朝の新聞やネットニュースにも流れていますが、百貨店の初売福袋がたいへんな賑わいだったそうですね。福袋の人気が個人消費のバロメータにもなるそうですから、「辛抱生活」に多少嫌気が差しているのは本当でしょう。対して昨年末のお歳暮商戦は、各店軒並み前年比ダウンという結果でした。
僭越ながら、これがつまり角館草履の売上傾向そのものだと思うんです。福袋は購入者が楽しむモノであり、他人様へお土産とするケースはまずないでしょう。お歳暮というのは、お世話になった方々へお礼としてお届けするのが趣旨として多いでしょうから、少なくとも自分が楽しむモノとは異なります。
自分が楽しむモノに費やすお金、他人様へのご挨拶に費やすお金、この比率は今後もっと差が開くような気がします。
かつてギフト業を生業の一部としていた私には、この意味においても草履職人の道を選んだのが正解だったと思うわけです。
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