角館草履の『実演日記』

〓袖すり合うも多生の縁〓
草履実演での日々の出会いには、互いに何かしらの意味があるのでしょう。さて、今日の出会いは…。

飽食の時代。

2010年12月28日 | 製作日記


今日の草履は、彩シリーズ23cm土踏まず付き〔四阡円〕
エンジ基調の月見うさぎプリントをベースに、黄色を三箇所に配してみました。
月の黄色と組み合わせの黄色がよくマッチしていると思います。赤に黄色もなかなかイイもんですね。可愛い草履に仕上がりました。「月見うさぎ」第二弾の平生地はこちらです。




荒天の北日本がテレビでも報道されていますが、当地はむしろ暖気傾向にあります。10数cm積もった雪は気温の高さでずいぶん解け出し、それがむしろ車の通行や人の歩行を妨げています。ときおり降雪のあった昨日・今日も、水分たっぷりの湿った雪ですね。
観光で当地を訪れている方々は、不安定な路面に難渋しているかもしれません。こういう路面状態のときは、地元民でも長靴がベストですよ。

今年もあと三日を残すのみとなり、気忙しさもピークを迎えつつあります。商いとしての作業は今日をもってまず終えました。あとは年末年始用の買い物と家の中の掃除ですね。
『なにか食べたいものある?』。お盆や暮れによく訊かれる言葉ですが、私の答えは決まって『別になんでもイイよ~』。カミさんにしてみると、この答えが一番困るそうです。

子ども時代を思い起こせば、「鶏のから揚げ」「鶏のモモ」「豚の肉鍋」etc。いかにも子どもが夢中になりそうなメニューばかりです。他人様のご家庭は分かりませんが、幼少の時分のわが家では「牛肉」なんてものは異国の話。肉屋さんへ行っても目にさえ入らなかった気がしますよ。
今では日常に食べているメニューが「ご馳走」だった時代、ある意味幸せな世の中だった気もしますね。

最近この「飽食」を感じたのは、11日間病院食を食べたせいなんです。米沢藩の財政再建で著名な上杉鷹山などが、自身の食事を含めて奨励した「一汁一菜」。主食(ごはん)と漬物を除き、おかずとなるものは味噌汁と他一品というのが一汁一菜なんですが、病院食がまさにこれでした。初めはどうにも物足りなくて、家からなにかおかずを持って来てもらおうかとも考えました。しかしこれもなにかの縁と思い直し食べ続けてみると、米粒ひとつ残さないその量がとても理想的に思えてくるんですね。

退院してまたわが家の食事に戻ると、食べきったら間違いなくカロリーオーバーという量が並びます。今は若者である娘三人と一緒ですから仕方ないとして、やがて若い者たちと生活が別れたら、おそらく食卓は大きく変わるでしょう。

日本など先進国が、日々廃棄する食糧を飢餓に苦しむ国々に送ることが出来たら、世界の食糧不足の大部分が補える話もありました。このデータをもっと詳細に日本人へ教えたらどうでしょうね。食糧不足を補い、さらに日本人のカロリーオーバーが抑えられたら、こんなイイ話はないように思えます。

そんなことを考えながら、昨晩の「帰れま10」を見てました。

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