角館草履の『実演日記』

〓袖すり合うも多生の縁〓
草履実演での日々の出会いには、互いに何かしらの意味があるのでしょう。さて、今日の出会いは…。

草履職人ふたり追加です。

2009年04月23日 | 実演日記


今日の草履は、彩シリーズ22cm土踏まず付き〔四阡円〕
黒基調の金粉和柄プリントをベースに、合わせはエンジです。
角館草履では定番的配色のこちら、それでも今年は「金」が混じって新鮮ですね。
『今年のラッキーカラーに金があるんですよ~』は、この桜まつりでもずいぶんのお客様にお教えしてます。するとやっぱり金をお選びになるんですね、そうなんです、人は「ラッキー」と「金」が好きなんですよ。

今日の角館はとにかく寒かったです。最高気温はおそらく一桁でしょう。散策のお客様も『寒いわねぇ』の連発で、ストーブをつけた米蔵の中はいつもより滞在時間が長いように感じました。そのおかげもあるのでしょうか、実演ベンチは朝から空くことがありません。ようやく昼メシにありつけたのは午後3時に近かったです。
そんな状況も桜まつりならでは、昼メシなんてなんの問題にも値しません、私の気分は上々ですよ。

しばらく遠ざかっていましたが、草履台のお買い上げが今日お二方いらっしゃいました。まずおひとり目が家族旅行を愉しまれているおばさま、ちょうどお昼どきで北蔵レストランの席待ちをしてお出ででした。
実演をしばらく眺めていると、レストランスタッフからお席のご案内がありました。おばさまは、『食事してからまた来ますねっ』。

お約束通り食事後まっすぐ訪ねて見え、またしばらく実演を眺めながら草履のご説明をしていました。まもなくご家族も食事を終え合流です。するとおばさま、『じゃあ、草履台とイ草くださいなっ』。私はそこまで真剣とは思わず話してましたから、おばさまの決断に少々驚いたものです。

とっさに、『また見に来られます?』とお訊ねすると、『ちょっと無理ですねぇ、四国から遊びに来たんですよっ』。
あらら、四国ではちょくちょく来られませんねぇ。同時にお買い上げの「編み方ビデオ」で、どうぞ頑張ってくださいねっ。2009年初にして、通算105人目の草履職人誕生です。

おふたり目は埼玉県川越市からお越しのご夫婦旅。奥様が布だけで編む布草履をはじめられたところで、ご主人が角館草履を触りながら『母ちゃんの草履とはずいぶん違うなぁ…』。私が『材料から違うんですから、比べたら奥さんに悪いですよぉ』と言うと、奥様も苦笑いです。

ご主人は旅の記念に欲しいとおっしゃり、まずご自分用をお選びになりました。奥様へも執拗に勧めるのですが、奥様が気になって仕方のないモノが「草履台」だったんですね。
ご主人も、『そんなに欲しいなら買っていけばイイよっ』。めでたく106人目の草履職人と相成りました。関東地区ならまたいつか来られるでしょう、ぜひお待ちしていますよっ。

桜の見頃を迎えて、日に日にお客様の数が増えています。一日のおしゃべりがあまりに多いと、内容を思い出すのに一苦労ですね。今日はひとまずおふたりの草履職人だけご紹介し、おいおいいろんな出逢いを綴っていこうと思います。

コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「限定」の角館。 | トップ | 出費に報いる草履。 »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ブログ更新しました (盛岡のゆっこ)
2009-04-24 01:36:44
遅くなりましたが、ブログ更新しました!よろしかったらご覧ください。
“湯っ子の湯音巡り”
http://blog.livedoor.jp/onsen_yucco/

ちなみに草履はまだ届いてません(笑)届きましたら履き心地等もブログで紹介させていただくつもりです(^^)
返信する
Unknown (草履職人)
2009-04-24 06:51:12
ゆっこさんのブログ読みましたよ~。角館ファンならではの表現が良く出てますね、角館の草履職人も認める会心の作でした(笑)。

草履は間もなく届くでしょう。感想をぜひお待ちしていますっ。

返信する

コメントを投稿

実演日記」カテゴリの最新記事