今日の草履は、東京都町田市から遊びに来てくれた、もうじき三歳と四歳になる姉妹のオーダー草履です。もっとも子供が注文できるはずはないので、ご注文主はお母さんでした。7月19日のブログにご登場の姉妹、16cmの草履を履くのがサンプルの足を裸足にして遊んでいたお姉ちゃんです。もう届いた頃でしょうか。気に入ってくれると嬉しいですね。
角館高校初甲子園の話題は、当然ながら今日も続いています。お顔馴染みのおばあさんが二人お立ち寄りになり、『角館高校いがったな~。昨日だば久しぶりに興奮して倒れるどごだった~、はっはっは!』。老婆を久しぶりの興奮に誘うのですから、角館高校野球部はジャニーズを超えたかもしれません。
秋田県の高校野球事情というのは、長年に渡り秋田市勢の強さが目立っていました。秋田、秋田商業、秋田明桜(旧経法大付)、金足農業などが常連校で、ときに本荘や能代が加わる感じでしょうか。角館を含む大曲、横手、湯沢といった県南勢は甲子園に縁遠く、直近でも横手高校の出場が今から四十五年も前なんですね。
四十五年前といえば私がまだ六歳ですよ。「今日の草履」の女の子たちといくつも違いません。変わり果てたおっさんの姿を想えば、この四十五年の歳月がどれほど永いものか分かりますね。これが「県南から甲子園へ」の合言葉につながるわけです。近年少子化が進んだことも手伝ってか、高校野球の勢力図にも変化が見られていました。堅実にひたすら練習に打ち込めば、秋田市以外の高校にも甲子園が見えてくることを、今年の角館高校が身を以て証明したといえるでしょう。
昨日の決勝戦で、ひとつご紹介したいエピソードがあります。それは試合が終わり角館高校の甲子園出場が決まった後です。敗れた能代松陽高校野球部全員が、球場駐車場から帰路に着く一台一台に深々と頭を下げ続けたという話です。車列の中には角館高校の応援生徒を乗せたバスもありました。能代松陽高校の応援者ばかりでなく、球場に足を運んでくれたすべての人々に対する感謝の礼は、本降りの雨の中一時間近くも続いたといいます。
「今日ここで野球をやれたのは、高校野球を支えてくれる皆さんのおかげです」という意思表示なのでしょう。五十を過ぎたおっさんは熱いものが込み上げましたよ。「昨日の敵は今日の友」、これまでの激戦相手だって試合が終われば皆「応援団」です。関係者でもない私がエラそうなことは言えませんが、敗れた高校球児をはじめとする全秋田県民の代表として、角館高校には夏の甲子園を戦い抜いてほしいものです。
それにしても「他者に対する感謝」など、昔の私には微塵もありませんでしたよ。今この歳になっていくらかは分かってきたでしょうか。そんな意味でも、四十五年の歳月はとても永いものだと感じます。
本日1995回目のブログ更新でした。
ところで、知人の息子さんは勘違い(笑)。でも彼女曰く”西明寺、角館、色んな地域の子ども達が角館高校にいて出場してる、、素晴らしいなあ!”と。そういえば、秋に生まれる、わらび座新作”ジュリアおたあ”で小西行長が”国境なき国を作りたい”とありました。文と武の狭間で苦しみ、その心をジュリアが引き継ぎます。若い命は、希望ですね。
実演席で子供たちとの出会いは日常です。
最初は怪訝(?)そうな顔をしている子供も、しばらく
話しかけると仲良しになりますよ。
秋の新作は小西行長ですか。戦国武将の中でも特異な
人物ですね。いつの時代も子供は宝です(^^)/