角館草履の『実演日記』

〓袖すり合うも多生の縁〓
草履実演での日々の出会いには、互いに何かしらの意味があるのでしょう。さて、今日の出会いは…。

和柄好きのアメリカ人。

2013年11月22日 | 実演日記




今日の草履は、千葉県八千代市にお住いのおばさまからの、お電話によるオーダー草履です。三日間のお休みがあったため、いつもより少しお時間をいただきました。お待たせして申し訳ございません。明日の便で出発いたします。

こちらのおばさまは今月上旬、ご主人と共に角館をお訪ねでした。その際ご主人がご自分用をお選びくださり、奥様用はサイズに在庫がなくオーダーとなったんですね。そこで、『どうせ送っていただくのなら…』ともうひとつご注文になりました。それが「今日の草履」、28cmというわけです。

「今日の草履」はどなたが履かれるのかというと、娘さんのご主人であるアメリカ人なんですね。お訪ねの際はサイズが分からなく、後日のお電話となりました。一週間ほど前にご連絡をいただき、『娘も欲しいと言うもので…』とさらに1足のオーダー。これで二世代のご夫婦が草履生活を始めることになりました。

「今日の草履」の配色はお訪ねの際の奥様からのご希望、『和柄が好きな人なので、紺系でそういう草履をお願いします~』。すぐに頭に浮かんだのがこちらの配色でした。
日本人の女性を妻に選んだのですから、親日家は疑うべくもありません。そのうえ「和柄好き」と聞けば、草履職人の創作意欲にも火が着きますよ。

ベースには戦国武将の旗印がプリントされています。それに日本古来の和柄「唐草」を組み合わせたら、きっと喜んでくださるだろうと思いました。アメリカ人の娘婿さんは12月が誕生日と聞きました。クリスマス&バースディプレゼントで、この草履を手にしたアメリカ人の娘婿さんは、いったいどんなお顔をされるのでしょうか。

私の手から離れればその先は分からない草履たち。一度付いて行きたいものです。
コメント (3)
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