角館草履の『実演日記』

〓袖すり合うも多生の縁〓
草履実演での日々の出会いには、互いに何かしらの意味があるのでしょう。さて、今日の出会いは…。

産地表示。

2008年07月02日 | 実演日記


今日の草履は、彩シリーズMグループ23cm土踏まず付き〔4000円〕
緑基調のふくろう和柄プリントをベースに、合わせはエンジです。拡大画像にふくろうの目が見えています。ふくろうと和柄があいまって、なかなか趣のある布地ですね。比較的ご年配の女性にいかがでしょうか。

昨今の産地偽装には正直驚いています。よくもまぁ出てくるもんですね。この手の事件の最初ってなんだったのか、今日米蔵スタッフにも訊かれましたが思い出せなかったです。
一番新しい事件の「うなぎ」、これはちょっとヒド過ぎるでしょう。中国産では売れないという理由で産地を偽装してイイなら、私の草履が売れなくなったら「ジャニーズ事務所御用達」かなんか書きましょうかね。

今年の実演がはじまってから、明らかに増えた質問があるんです。それはイ草の産地、『キレイなイ草だけど、これってどこで採れるの?』なんですね。
これまでもこうした質問はあったのですが、それは『このあたりでもイ草って有名なの?』といった趣旨の質問でした。それが最近は、『もしかして中国産?』に変ったのがはっきり分かります。

トップページの「概要のご説明」の中に、「イ草」からリンクするページがあります。ここから私が使わせていただいているイ草農家さんのホームページへリンクを貼っているのですが、もちろん明らかな国産、熊本県八代市のイ草です。
これまでの『このあたりでもイ草って有名なの?』に対しては、『昔はあったという話だけは聞くんですけど、今は目立つほどはないですねぇ。このイ草は熊本県八代市のイ草で、やっぱり餅は餅屋さんに任せるべきでしょっ』といったお応え方をしていました。

最近の『もしかして中国産?』に対しては、『いえいえ、熊本県八代市のイ草ですよ。日本古来の文化である草履を編む材料に、国外産っていうのは考えもしないですよぉ』といったお応え方に変るんですね。
これを聞いたお客様は、一様に安堵の表情に変ります。ギョーザ事件以来、どうも中国産に疑心暗鬼となっているようです。

そういうお国柄のところでオリンピックが開かれるのも心配ですが、まずは私の草履に使用しているイ草が八代産であることを、草履裏面の説明書に書き足しました。

コメント (2)
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