癌春(がんばる)日記 by 花sakag

2008年と2011年の2回の大腸癌手術
   ・・・克服の先に広がる新たな春を生きがいに・・・

焼山(1366m)後生掛温泉を起点に周回〈秋田県〉

2019年09月13日 | 登山・旅行

 もうせん峠手前で目に飛び込んでくる焼山(左)と焼山火口
 
 昨日から一気に涼しくなった。今朝は標高も1000m近いこともあり、10℃しかなかった。夜もトレーナーの上下を着込んで、寝袋にしっかりとくるまって寝た。

 今日の焼山は、那須火山帯に属する、今なお後火山作用の活発な火山である。八幡平の西にあり、他県の焼山と区別するために秋田焼山とも呼ばれる。
 火山の魅力満載の山だが、下の方はブナやアオモリトドマツの森、上の方の高山植物の花畑なども魅力である。また、下りのコースではすでに紅葉しているナナカマドも見られた。

 火山博物館といわれる後生掛温泉から玉川温泉への縦走路を進み、頂上から避難小屋まで戻って、ベコ谷地コースを下って周回した。
 これまでの山は何だったのか?と思うほど変化に富み、展望も素晴らしい山だった。

 6:10スタート~(玉川温泉への縦走コース)~7:45避難小屋~8:30頂上8:35~9:00避難小屋~(ベコ谷地コース)~10:50ゴール。
 登り2時間20分、下り1時間45分。トータル4時間40分。

 これまで同様朝露対策と滑り止め効果で、スパイク長靴でスタートした。持参した「東北百名山」には宿泊棟の間を抜けると裏に登山口があると書いていた。ところがいくら探しても、抜けるところはない。たまたま通りかかった従業員に聞いたら、「今は変わって、駐車場から100mほど戻ったところに、登山道入口の小さな看板が立っています」とのことだった。

 
 確かに、温泉施設をバックにした本当に小さな「秋田焼山登山道入口」と書かれた看板があった。これは、言われないと気がつかない。


 川を渡って登っていくと、眼下に後生掛温泉の宿泊棟が見え、そこから登ってきている昔の登山道跡があった。

 熊に遭遇!
 歩き始めて20分ほどで、何か音がするので笛を吹いた。そのすぐあとに登山道の30mほど先に熊が出てきた。声を掛ける間もなく、こちらを確認したら慌てて藪の中へ飛び込んで行った。そのしぐさがとても可愛かった。感じとしては、2歳くらいかな?
 本州で熊に遭遇するのはこれで2回目だ。ヒグマに比べて本州の熊は本当に真っ黒だ。


 展望のない登山道を登っていくと、鮮やかな赤が映えるガマズミの実が飛び込んできた。登山道はところどころに木道も設置されている。


 1時間弱の国見山を巻く地点で北側の展望が開けた。ゆったりとした八幡平とそこから連なる尖った畚岳(どちらも登頂済み)が見えた。


 さらに進んでいくと、森林限界を抜けて、目の前に目指す頂上(左)と焼山火口壁が見えてくる。右は栂森。


 もうせん峠に到着すると、左眼下にむき出しの火山地形が見え、そのはるか向こうに鳥海山が見えた。
 このあと栂森の頂上にも寄ったが、火口付近をガスが覆ってしまった。朝飯のおにぎりを食べながら待ったが、ガスは取れないので、さらに前進。


 あちこちに火山特有のシラタマノキがたくさん目につく。


 手前のピークを越えたら、頂上(左)と右のピークの下に避難小屋が見えた。


 避難小屋の上のピークから振り返ると小屋の手前にあった火口湖が見えた。左奥は栂森。


 ピークを越えると、岩の下に別な火口湖とその上に目指す頂上が見えた。

 
鬼ヶ城火口を右手に眺めながら高度上げる途中斜面に生えていたオヤマノリンドウの大きな群落。


 展望台があり、そこから右手に広がる鬼ヶ城中央火口と地熱発電所の蒸気。


 北の方には森吉山(左)と昨日登った竜ヶ森(右奥)が見えた。

 荒々しい火山礫の道をひと登りすると、名残峠に到着。そこから玉川温泉への道と別れて、笹藪の中の頂上を目指す。


 わずか数分で展望のまったくない笹藪を刈り払った頂上に到着。展望もないのですぐに下山開始。

◎ベコ谷地コースを下山


 まずは避難小屋まで戻る。すでにナナカマドが色づき始めていた。
 思えば、大雪山系もすでに見頃を迎えているはずがである。今年は、東北の山で紅葉を楽しむつもりだ。


 小屋の前からベコ谷地コースへ。周りはコガネギクとオヤマノリンドウが競演を呈していた。


 ピークを越えると、再び中央火口の下部に出る。火山灰地形の痩せ尾根の道も見える。


 上からは見えなかった火口湖があった。


 下って行くと、早い紅葉風景が広がっていた。


 ナナカマドの紅葉


 その下には、中央火口から続く谷地形の下部が見え、下って行く道も見える。


 谷地形の下部から中央火口を見上げる。


 この谷地形の下では、至る所に、温泉が湧き出していて、お湯の川が流れている。手を入れてみたら、湧き出しているところは火傷しそうな熱さで、流れている部分は50℃くらいだった。
 手掘りの湯船もあり、風呂マットや水を引く?ホースが岩の間に挟めてあった。少しの間、そのお湯の川を下って、山の斜面へと入っていく。


 山の中の道を下って行くと、上からは見えた地熱発電所関係の施設があった。


 間もなくして、目の前が開けてベコ谷地へ出た。木道のない湿原も珍しいが、確かにぬかるみはなかった。このあと、ブナ林の中を通り、登りの道に合流し、ゴールとなった。


 すぐ温泉へと思ったら、11時から12時までは清掃時間とのこと。車で、お昼のおにぎりを食べて、ブログの下準備をして過ごした。
 湯治モードで夕方までのんびりするつもりでいたら、日帰りは15時までとのこと。600円。

 数年前に「後生掛自然研究路」の散策など、何度か来ているが、温泉に入るのは始めてだった。


 パンフレットの浴場の写真を写した。

 12時から30分ほど入って、ブログを打ち終えたら14時30分になったので、2回目の入浴。「7つの湯」とは、神経痛の湯(大浴場)、火山風呂(気泡浴)、打たせ湯、泥湯、蒸し風呂、蒸気サウナ、露天風呂だった。

 明日は、同じ八幡平の三ツ石山の予定である。これから明日の登山口の松川温泉へ向かうつもり。